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新鋭 静岡乗馬クの稲葉快勝、充実の表情 全日本馬術パラ

(2020/11/29 11:45)
ピエノに騎乗し、個人規定の演技に臨む稲葉=馬事公苑
ピエノに騎乗し、個人規定の演技に臨む稲葉=馬事公苑

 パラ馬術で来年の強化指定選手選考会を兼ねる全日本大会は28日、東京・世田谷区の馬事公苑で個人規定が行われ、5段階のクラス分けで最も障害の程度が重い障害1は2004年アテネ・パラリンピック代表の鎮守美奈(明石乗馬協会)が得点率66・488で制した。
 障害2は16年リオデジャネイロ・パラリンピック代表の宮路満英(リファイン・エクインアカデミー)が64・706で、障害4は高嶋活士(ドレッサージュ・ステーブル・テルイ)が65・284でそれぞれ勝った。
 障害3の稲葉将(静岡乗馬ク)はピエノとのコンビで65・834をマークして快勝した。

 ■本番想定、充実の表情
 東京パラリンピックでメダル争いが期待される稲葉(静岡乗馬ク)にとって、本番会場で演技をするのは今大会が最初で最後。2日続けて目標の得点率には届かなかったが、パラ馬術界の新鋭は「良い経験ができている。今後につなげていく」と充実の表情だ。
 得点率70%台を目指したが、前日の団体規定は67・059、この日の個人規定は65・834にとどまった。巨大な仮設スタンドに囲まれた会場に、「どうしても力が入りすぎてしまう」と苦笑い。コンビを組む馬の想定外の反応に戸惑う場面も。「情けないという気持ちはあるが、初めての経験も多く、収穫になっている」と話す。
 両下肢に先天性のまひがある25歳が本格的に競技を始めたのは3年ほど前。東京パラに出場するためには、静岡乗馬クラブのパラリンピアン浅川信正代表に師事するのが「近道」と考え、横浜市から本県にやって来た。浅川代表の自宅に泊まり込み、安倍川沿いで練習に明け暮れる。圧倒的な練習量で一気に頭角を現した。
 新型コロナによる自粛期間以降、会員制交流サイト(SNS)などで自身を積極的にアピール。東京パラ後も競技を続けられる環境を整えようと、スポンサー探しにも奔走した。「世界と戦えるレベルまで上げていく。もっとやらなきゃ」。コロナの影響で代表選考レースは凍結状態が続くが、稲葉の視線はもっと先に向けられている。

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