開幕へスクラム 機運上昇(3)静岡市 「大道芸」と相乗効果

 「ラグビーワールドカップ(W杯)と大道芸W杯の相乗効果に期待している」。静岡市内で毎年秋に開催される大道芸W杯。今年は11月1~4日の開催日が、ラグビーW杯の大会期間(9月20日~11月2日)と重なるため、関係者が「外国人旅行者を静岡に呼び込むチャンス」ととらえ、情報提供の多言語化などに取り組んでいる。

ラグビーW杯との相乗効果を期待する大道芸W杯実行委員会のメンバー。外国人向けにホームページの多言語化を進める=2月下旬、静岡市葵区
ラグビーW杯との相乗効果を期待する大道芸W杯実行委員会のメンバー。外国人向けにホームページの多言語化を進める=2月下旬、静岡市葵区

 大道芸W杯実行委員会は大会ホームページのリニューアル作業を進める。外国語ページは従来の英語に加え、中国語や韓国語、スペイン語などでの表記も予定している。また、写真や動画を増やして効果的に配置し、視覚的により分かりやすく、大道芸を見たことがない人にも魅力を伝える工夫を凝らす。
 事務局は「ラグビーW杯をきっかけに、同じ『W杯』の名が付く大道芸にも興味を持ってくれるかもしれない。チャンスと捉え、PRに力を入れたい」と意気込む。
 同市葵区の駿府城公園では9、10月にラグビーW杯のファンゾーンが開設される。大道芸W杯と重なる決勝、準決勝以外の約10試合で設置される予定。10月4日にエコパスタジアム(袋井市)で試合があるイタリア代表チームの合宿も市内で行われる。
 市が最重点施策の一つとしている「まちは劇場」の国際化を推進するにも、ラグビーW杯のチャンスを生かし、観光客を呼び込む仕掛けが求められる。静岡紺屋町名店街の服部功理事長は「二つのW杯をきっかけにして訪れてくれる観光客に、静岡の良さを伝えたい」と語った。

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