開幕へスクラム 機運上昇(2)御前崎市 食から異国に親近感

 御前崎市内の幼稚園やこども園、小中学校の給食に2月上旬、一風変わった一品が登場した。南アフリカの郷土料理「チャカラカ」。9月開幕のラグビーワールドカップ(W杯)で、同市をキャンプ地とする南アのお国柄に親しんでもらおうと、学校給食センターが「W杯応援メニュー」と題して提供した。

南アフリカ料理「チャカラカ」が登場した給食タイム。児童が食を通じて異国に親しんでいる=8日、御前崎市立第一小(写真の一部を加工しています)
南アフリカ料理「チャカラカ」が登場した給食タイム。児童が食を通じて異国に親しんでいる=8日、御前崎市立第一小(写真の一部を加工しています)

 同市はW杯公認キャンプ地として南アと東欧のジョージアを受け入れる。だが、市内の子どもが両国に親しむ機会はほとんどなかった。市商工観光課から「機運醸成の一助に」と依頼を受けた給食センターが1月から月1回、両国の郷土料理を交互に給食の献立に加えている。大会期間中の10月まで続ける。
 1月はジャガイモと豚肉を塩こしょうで炒めたジョージアの料理「オジャクリ」。2月のチャカラカは豆やキャベツなどの野菜に火を通し、カレーとトマトで味付けした。市立第一小では、両国代表ユニホームや世界地図が展示された教室で、児童がチャカラカを味わい、「おいしい」と笑顔を見せた。
 給食センター職員にとって、両国の料理づくりは毎回が初挑戦になる。インターネットを使って調理方法を調べた上で試作を繰り返し、当日は3200食分を用意する。3月はジョージアで親しまれるあえ物「プハリ」の予定だ。栄養教諭の岩倉由子さん(59)=同市=は「学校給食を通じて、ラグビーとW杯に少しでも興味を持ってもらいたい。大会を盛り上げる一翼を担えれば」と意気込む。

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