東京五輪つなぐ 挑む 超える

富士山麓制し目指せ頂

2020年東京五輪の開会式翌日の7月25日に行われる自転車競技ロードレース男子。
武蔵野の森公園(東京都調布市など)から富士スピードウェイ(SW、小山町)までの
4都県を舞台に各国選手が熱戦を繰り広げる。世界遺産富士山の麓で頂点に立つのは誰か―。
現役時代にロードとトラックで活躍し、五輪に3度出場した
ブリヂストンサイクルの飯島誠さんにコースの要所を走ってもらい、
勝負どころや観戦ポイントを聞いた。

元五輪選手 飯島誠さん
飯島誠

いいじま・まこと 
1971年2月12日生まれ
2000年シドニー、04年アテネ、08年北京の五輪3大会にトラックレースで出場。 世界選手権ロードレースに日本代表として3回出場。
11年にブリヂストンサイクル入社、19年からブランド推進部市場開発課。

飯島誠
2020年東京五輪自転車男子ロードレースのコース 2020年東京五輪自転車男子ロードレースのコース
2020年東京五輪自転車男子ロードレース高低図 2020年東京五輪自転車男子ロードレース高低図

元五輪選手が自転車ロードコース
見どころ徹底解説

  • 1

    武蔵野の森公園

    総距離244キロのスタート地点。最初の10キロはパレードランで、選手も沿道もお祭りムードに包まれそう。

  • 2

    籠坂峠

    山中湖畔から入る。頂上を過ぎると一気に下り坂、途中で静岡県へ。富士スピードウェイまではあとわずかだ。

  • 3

    富士山麓(須山地区)

    富士山頂を間近に見上げ、標高差約1000メートルを上る。富士サファリパークや遊園地「ぐりんぱ」のそばを通過する。

  • 4

    三国峠

    急傾斜の坂がひたすら続く最大の勝負ポイント。下りでは山中湖と富士山の絶景が視界に飛び込んでくる。

  • 5

    富士スピードウェイ

    獲得標高4865メートルを誇るコースのゴール地点。サーキット内にも高低差があり、最後までもつれる展開も。

4都県244キロ史上屈指の山岳レース

男子のレースは総延長244キロ、上りの累計を示す獲得標高が4865メートルという五輪史上屈指の山岳コースが特徴となる。ただ、前半区間は比較的緩やかで、飯島さんは「勝敗を分けるのは後半の富士山麓」と予想する。

 

選手が最初に勝負を仕掛けそうなのがレース中盤からの裾野市須山地区。須山支所周辺から十里木までのきつい傾斜を上っていく。コース最高標高1451メートルの水ケ塚公園周辺からは御殿場市方面へ長い下りを進む。

 

いったん富士SWに入って周回した後、飯島さんが「最大の勝負どころは間違いなくここ」と断言する三国峠が選手を待ち受ける。静岡、神奈川、山梨の3県にまたがり、中でも静岡県側の上りは20%近い厳しい勾配。「優勝争いに食い込む欧州勢はここまで体力を温存し、ここで仕掛けて一気に差を広げていくのでは」と予想する。

 

静岡・山梨県境の籠坂峠は2回通過し、静岡県へ向かう下りは選手が時速70キロほどで疾走する。2回目は最終盤の駆け引きが加わりそう。ゴールの富士SWを目指し、峠を下り切った小山町須走地区中心部で激しいデッドヒートといった展開もあるかもしれない。

 

観客にとっては視覚だけでなく、タイヤの音やオイルの匂い、集団が通過する際の風圧など「五感で楽しめるのがロードの魅力」と飯島さん。選手は沿道の様子を意外と良く見ていて、「応援がパワーになる」とも。欧州を中心とした人気競技だけに、「富士山などの美しい景観だけでなく、日本流の迎え方が全世界に発信されるまたとないチャンス」と話し、多くの地元住民の観戦を期待する。

2020年東京五輪
自転車男子ロードレースのコース

2020年東京五輪転車男子ロードレースのコース

コース概要

自転車ロードレースの男子はスタート後、多摩ニュータウンや神奈川県の相模原市、山梨県道志村などを通過。山中湖を反時計回りに4分の3周走り、籠坂峠から小山町須走へと向かう。御殿場市と裾野市にまたがる富士山麓を駆け抜け、富士SWを経由して三国峠から再び山梨県へ。今度は山中湖を時計回りに4分の1周進み、2度目の籠坂峠越えで富士SWにゴールする。

 

女子は男子の翌日の7月26日に行われる。富士山麓などを回らずに富士SWにゴールする約147キロで、獲得標高は約2692メートル。

 

スタートは男子が午前11時、女子は午後1時。レース終了は男子午後6時15分、女子午後5時35分。出場選手数は男子130人、女子67人を予定している。

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