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競泳、藤森太将(飛龍高出)復帰 浜松で水泳競技大会

 ドーピング違反で2年間の資格停止処分を受けた2016年リオデジャネイロ五輪競泳男子200メートル個人メドレー4位の藤森太将(木下グループ、飛龍高出)が10日、浜松市総合水泳場で開かれた新年フェスティバル水泳競技大会に出場し、東京五輪に向け復帰した。藤森は「さらにタイムを上げて4月の五輪選考会に臨みたい」と意気込みを語った。

2年ぶりの実戦復帰を果たした藤森太将=浜松市総合水泳場
2年ぶりの実戦復帰を果たした藤森太将=浜松市総合水泳場

 200メートル個人メドレーに出場。短水路で1分53秒82をマークし、五輪代表選考を兼ねる4月の日本選手権の参加標準記録を突破した。「レース感覚を確かめながらいい環境で泳げた」と同組の中高生を寄せ付けない泳ぎで格の違いを見せた。
 2年間はチーム練習に参加できず「もうやめよう」と引退も考えた。だが、昨年3月に東京五輪の延期が決まり「もう一回頑張ってみよう」と気持ちを立て直した。市民プールに通い、自宅周辺を走って孤独と戦った。本格始動したのは昨年11月。父でコーチの善弘さんは「自立して練習できたのが良かった」と目を細めた。
 今後は長水路4試合に出場して実戦を積み、萩野公介(ブリヂストン)らと競う日本選手権に挑む。コロナ禍で五輪開催が危ぶまれる状況にも「東京五輪はゴールではなく通過点。仮に東京がなくなっても(24年の)パリ五輪を目指す」と力強く話した。
 藤森は18年12月に中国で行われた世界短水路選手権の検査で禁止物質の興奮剤が検出された。意図的な摂取を否定したが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に認められなかった。

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