「最高のレース」家族歓喜 東京五輪代表内定・池田向希選手

(2020/3/16 18:30)
五輪切符獲得に笑顔の(右から)姉の池田充希さん、父茂さん、向希選手、母由紀子さん=15日午前、石川県能美市

 夢の舞台をつかむ力強い歩きを後押ししたのは、温かく見守り続けてきた家族の声援だった。15日に石川県で行われた全日本20キロ競歩能美大会で優勝し、東京五輪代表に内定した池田向希選手。「最高のレースをしてくれた」。トップでゴールテープを切った瞬間、沿道の家族も歓喜に包まれた。
 どんな大会にも足を運んできた池田選手の家族。この日も父茂さん(50)と母由紀子さん(51)、姉充希さん(23)、祖父母、叔母の6人が浜松市から駆け付けた。
 新型コロナウイルスの感染拡大で、主催者からは観戦自粛の呼び掛けが出ていたものの、「いてもたってもいられなかった」と由紀子さん。充希さんが朝、無料通信アプリLINE(ライン)を使って「頑張ってきてね」と送ると、池田選手からはすぐに「楽しく歩いてくるよ。ありがとう」と返信があった。
 どうすれば池田選手のレースを支えられるか。「家族会議で考えた作戦」(充希さん)は沿道の1カ所に固まるのではなく、分かれての応援。コースのどこでも声が届くようにとの思いからだった。「向希!向希!」「リラックス!リラックス!」。絶え間ないげきは、池田選手にも「はっきり聞こえていた」という。
 浜松日体高時代に始めた競歩だが、当時は周りに仲間が少なかった。転機は名門・東洋大への進学。茂さんは、池田選手が入部後に「みんなと練習できる環境がうれしい」と喜んでいたのを覚えている。素晴らしい仲間や指導者に恵まれたのに加え、「何事もコツコツと取り組み、負けず嫌いな本人の性格も競歩に向いていたのではないか」。五輪へ出場するまでに成長した息子の姿を見て、「いい競技に出会えて良かった」と感慨を込める。
 同じく代表選考を兼ねた2月の日本選手権。後半失速した池田選手はレース後、悔しさをこらえきれず、家族も共に目頭を押さえた。それから1カ月。「自分と同じように家族も諦めずに戦ってくれた。本当に力になった」。頼もしく話す池田選手の横で、由紀子さんの目には前回とは違ううれし涙が光っていた。



オリンピックフォト 写真で振り返る五輪

静岡新聞記事や掲載写真を中心に、1964年東京大会から2016年リオデジャネイロ大会までの五輪を回顧する特集です。

静岡新聞に掲載されなかった未公開写真や、当時の紙面も収録。

「東京五輪」この他の記事

> 一覧

  • 静岡購読お申し込みは 0120-89-4311

  • 静岡新聞データベース

スポーツ記事アクセスランキング

    スポーツ特集アクセスランキング

      • スクープ投稿

      • 静岡購読NIE

      • 静岡新聞の本

      主要カテゴリ

      カテゴリー'