苦闘2020 J1清水エスパルス(下)若手中堅、台頭物足りず

(2020/12/26 22:52)
戦力の底上げが加速しない中、新人ながらシーズンを通じて試合に絡んだ鈴木=11月25日、横浜・ニッパツ

 シーズン終盤の12月、チームの若手の印象を問われたDF金井が厳しい言葉を並べた。「自主練習する選手が少ない。出た課題に向き合い、うまくなろうとしているのか」。4クラブを渡り歩き、今季加入ながら人一倍仲間に目を配り盛り上げ役を担ってきたベテランには、向上心や貪欲な姿勢が欠けているように映った。
 コロナ禍による長期中断を挟み、今季は前例がないほどの過密日程が組まれた。どのチームも総力戦を強いられ、チャンスをつかんだ新顔の台頭が目立った。リーグ最終節の先発メンバーで比較すると、大半のクラブで昨季より平均年齢が下がり、世代交代の加速を印象付けた。
 清水では高卒新人MFの鈴木が鋭いドリブル突破を武器に30試合に出場。途中での出番が多かったもののシーズンを通じて試合に絡み、欠かせない戦力となった。ただ、それ以外の主力の顔ぶれを見ると、日本人選手で昨季から新たに加わったのは移籍加入の27歳FW後藤くらい。高卒2年目GKの梅田も17試合に出場したが、終盤は守護神の座を明け渡した。中堅や若手の突き上げの物足りなさは否めなかった。
 クラモフスキー前監督の下で出番が限られた若手は、クラブが夏場に積極的に期限付き移籍させた。しかし、「加入先のクラブに欲しいと言われるような活躍を」との大熊清ゼネラルマネジャーの思いとは裏腹に、いずれも移籍先で主力定着に至らなかった。
 外国人選手への依存度は今季も変わらず、チーム総得点48のうち、GKを除く外国籍選手7人で29と6割超。守備面への貢献も絶大で、存在の有無が試合内容に影響した。チーム2位の6得点を挙げたFWドゥトラが5人の登録枠に阻まれてベンチ外になるなど、優良助っ人たちの高い競争力だけが目立った。
 最終節まで残留争いをした昨季に続き、2年連続の低迷。今季の16位は例年であればJ2チームとの入れ替え戦に回る順位だった。降格のない今季の特別ルールに救われたが、来季には4チームが降格する厳しい戦いが待ち受ける。フロントは既存選手の成長だけに頼れず、選手層を厚くすべく新戦力の確保に奔走している。

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