清水エスパルス開始早々2失点、完敗 J1リーグ第32節
明治安田J1リーグは12日、各地で第32節の残り6試合などが行われ、清水は鹿島に0―2で敗れた。
(2)カシマ(鹿島2勝)▽観衆7907人
鹿島 18勝4分け11敗(58) 2(2―0 0―0)0 清水 6勝7分け19敗(25)
▽得点者【鹿】上田2(10)
【評】清水は攻守で力の差を見せられ、鹿島に完敗した。
開始早々の4分に鹿島にCKの流れからネットを揺らされ、12分にも最終ラインの背後を突かれて上田に連続得点を許した。その後もゴールを脅かされたが、GK大久保の好守などでしのいだ。
清水は後半に前線からの守備の圧力を強めてボールを保持する時間を増やしたが、鹿島の隙のない対応に反撃は限られた。終了間際につくった決定機も相手守備陣に阻まれた。
■鹿島の圧力に受け身 球際後手、攻撃空回り
立ち上がりから力強く前に出る鹿島に押され、受け身になった清水は開始から12分で2失点。あとは相手に試合巧者ぶりを見せつけられ、平岡監督は「入りがすべて」と肩を落とすしかなかった。
指揮官が試合前にポイントに挙げていた球際の戦いで後手に回った。2失点目はクリアボールの争奪戦に負けると、そのまま相手の速攻を許した。「話し合うことがないままずるずる失点してしまった」と宮本。前節から中盤と前線の4人の先発を入れ替えた中、ピッチ上での修正能力も欠けていた。
清水が繰り出したい小気味よいパスワークも空回り。わずかなトラップミスやパスのずれを確実に対応され、攻撃の歯車はなかなかかみ合わなかった。右MFの成岡は「後ろを向いたプレーが多くなり、前に進めずうまくいかなかった」。前半で交代し、2種登録の18歳にはほろ苦いリーグ初先発となった。
これでJ2に降格した2015年に並ぶ、34試合制での19敗目。宮本は「降格はないが順位を意識してやらないと」と話す。例年ならば降格圏となる17位以下からの脱出を目標に掲げるチームにとって、残り2試合は来季に向けた意地を示す戦いとなる。