清水、札幌に5失点 連勝の粘り、影潜める J1リーグ第28節
明治安田J1リーグは21日、各地で第28節の6試合を行い、清水は1―5で札幌に敗れた。
(2)札幌ドーム(1勝1敗)▽観衆5220人
札幌 9勝7分け14敗(34) 5(3―1 2―0)1 清水 5勝5分け18敗(20)
▽得点者【札】アンデルソンロペス2(PK1)(8)金眠泰(1)ジェイ(5)福森(1)【清】ファンソッコ(2)
【評】清水は守備にほころびが生まれ、札幌に大敗した。
前半5分、ファンソッコの鮮やかなシュートで幸先良く先制。しかし17分にエウシーニョのハンドで与えたPKで同点とされ、36分はサイドを崩されて最後はアンデルソンロペスにこの日2点目を押し込まれた。40分にはCKの流れからキムミンテに蹴り込まれてリードを広げられた。
後半には福森の直接FKなどでさらに2点を許した。鈴木や立田らが決定機を逃したのも痛かった。
■平岡監督初黒星「相手の土俵に乗った」
札幌の激しい守備と前線の外国人FWの強さを生かした戦い方に、清水は大量失点で連勝ストップ。指揮を執って初黒星となった平岡監督は「相手の土俵に乗ってしまった」と嘆いた。
鋭いプレスを仕掛け、ボールを握ると前線を目がけた長いパスやクロスで攻め込む相手に苦しめられた。「守備時のコンパクトさを少し失っていた」とファンソッコ。間延びしてセカンドボールを拾えず守勢に回り、相手の決定力に押し切られた。
前半の戦い方にも問題があった。指揮官が真っ先に口にしたのは「良い形で先制でき、身構えてしまった」。追い付かれてから流れを引き戻せずにいると、36分からの4分間で2失点。直近のホーム2試合で見られた粘り強さも影を潜めた。
17日、来季のJ1の降格チーム数が4となることが正式決定した。残り6試合、イレブンには今季のふがいない成績からの巻き返しはもちろん、激しい順位争いが予想される来季への光明を示すことも求められる。「やろうとしたことを出せていた時間はあった。反省点はしっかり見直し、次に繰り返さないように」と竹内。気持ちを切り替え、中3日で迎える次節横浜FC戦に確実につなげたい。
■ファンソッコ 鮮やか先制弾
左サイドバックに入ったファンソッコが積極的な攻撃参加から鮮やかな先制点を生み出した。
前半5分、自陣からの攻撃で左サイドを駆け上がると、中央の後藤からの落としを受けて右足を振り抜き、ゴール右隅に流し込んだ。「イメージ通り」。驚いたような表情を浮かべ、仲間の祝福を受けた。直近3試合はセンターバックでの出場だったが、前節の金井の負傷を受けてポジション変更。攻撃時には自分の位置を離れてパスワークに加わるなど、器用さを発揮した。