あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

清水エスパルス 善戦むなしく4連敗 J1リーグ第21節

 明治安田J1リーグは10日、第21節9試合を行い、清水は2―3で広島に敗れ、4連敗を喫した。

清水―広島 後半6分、広島に2点目を許し肩を落とす清水イレブン=アイスタ日本平
清水―広島 後半6分、広島に2点目を許し肩を落とす清水イレブン=アイスタ日本平

(2)アイスタ(広島2勝)▽観衆3024人
広島 9勝4分け7敗(31)3(1―0 2―2)2清水 3勝3分け16敗(12)
▽得点者【広】森島(4)レアンドロペレイラ(9)川辺(2)【清】ドゥトラ(3)後藤(1)

 【評】清水は決定力に勝る広島に逃げ切られた。
 前半13分に広島の森島にFKから失点。その後は試合の主導権を握って折り返し、後半4分に六平の右クロスをドゥトラが合わせて追い付いた。
 2分後にFKのこぼれ球をレアンドロペレイラに蹴り込まれ、30分には川辺の最終ライン背後への抜け出しを捕まえ切れず突き放された。41分に後藤のヘッドで1点差に迫ったが、終了間際のシュートはバーに嫌われた。

 ■決定力不足 守備網に隙
 内容に乏しかった前節大分戦から一変し、ボールを保持しながら距離感の良いパスワークで敵陣に押し込む清水の攻撃は得点のにおいを感じさせ、試合のペースを握った。だが、足りなかったのは守備での継続した集中力と、決定力。クラモフスキー監督は「勝ち点3がとれなかったことは信じられない」と声を落とした。
 失点の時間帯の悪さが流れの良さに水を差した。追い付いたわずか2分後の後半6分。FKのこぼれ球を広島に蹴り込まれ、再び追う展開を強いられた。「時間が途切れたタイミングで失点してしまっている」と今季公式戦初先発のGK西部。後半の飲水タイム直後にも守備網の隙を突かれる形でリードを広げられた。
 敵陣で優位に立ちながらも、最後の一手で精度不足が顔を出した。中盤や最終ラインが積極的に絡む厚みのある攻撃で相手を上回る好機をつくり出したが、枠を直撃するシュートの跳ね返りを2度仕留められないなど、強雨に打たれながら見守るサポーターがため息をつく場面が続いた。
 最年長の西部は「ネガティブな雰囲気ではないし、全員が何とかしてやるという気持ち」とチームの思いを代弁する。内容が良くなったとはいえ、結果は今季3度目の4連敗。現実を受け入れて歩みを進めるしかない。

 ■西村攻守で見せ場 開幕戦以来の先発
 2月の開幕戦以来のリーグ戦先発となったMF西村が攻守両面で見せ場をつくった。
 中盤の底に入り、最終ラインから積極的にボールを引き出し、パスでリズムをもたらした。「相手の3バックの脇が空いていた」と積極的に前線に飛び出し、クロスで好機を演出。守りでは出足の早いボール奪取で相手の攻撃の芽を摘んだ。
 リーグ戦の出番は7月の第3節C大阪戦以来。「中盤の選手が多いので試合でアピールしないと。悪かった部分を修正してチームを勝たせるプレーをしたい」と前を向いた。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ