第50回しんきんカップ県中学選抜野球、杉山大会委員長に聞く

(2020/2/20 08:05)
中学軟式野球の役割について語る杉山肇大会委員長=静岡市内

 しんきんカップ県中学選抜野球大会(県野球連盟、静岡新聞社・静岡放送主催)が22日、島田球場などで開幕する。第50回を迎える大会を前に、杉山肇大会委員長(静岡長田西中教)に大会の役目や中学軟式野球の将来などについて聞いた。

 ―見どころは。
 「注目が高く、選手や指導者の励みになっている大会。昨春の全日本春季少年大会3位の静岡竜爪・西奈をはじめ高レベルのチームも出場し、上位争いは見応えがあると思う」
 ―競技人口の減少は軟式でも顕著だが。
 「今大会の出場32チーム中6チームが合同。登録選手も減り、10人前後で構成するチームも。地元の中学に野球部がなく、野球をやるにはクラブチームしか選択肢がないという状況もある」
 ―軟式野球の意義をどう考えるか。
 「クラブチームは費用や送り迎えなど、親の負担が敬遠されるケースもある。軟式では子どもの『やりたい』という気持ちを拾ってあげたい。背が小さくても、足が遅くても活躍できる場があるのが野球。脱丸刈りを宣言する指導者も増え、底辺拡大の受け皿になれたらいいと思う」
 ―軟式の魅力は。
 「2018年にM号球に変わり、投手にとっては球速が出て変化球が良く曲がる。打球は道具の進化もあって飛距離が伸び、プレーに迫力が増した。初心者が扱いやすくなったこともあり、気軽に中学から野球を始める子も増えてくれれば」
 ―大会の新しい試みは。
 「少年野球の選手が始球式を行う予定。中学で野球を続ける励みにしてもらい、球場に来た子どもたちにも軟式野球に興味を持ってもらえるようにしたい」

 ■「楽しさ」教えること大切 東農大・勝亦准教授
 近年の甲子園を沸かせた好投手には吉田輝星(日本ハム)、奥川恭伸(ヤクルト)ら中学軟式出身者が多い。スポーツ科学を専門とする東京農大の勝亦陽一准教授(富士市出身)は「軟式は硬式よりも投高打低。投手有利だと球数も減り、直球中心で投げられる。硬式の投手は変化球が多い。投手の育成という点では軟式が適している」と指摘する。
 ただ、野球の競技人口の減少は著しい。勝亦准教授はこのほど、掛川市内で開かれた指導者らを対象にした講習会で、「少年野球はプロを目指す子どもだけのものではない」と、野球の楽しさを教える大切さを強調。発達段階に応じた柔軟な指導法を紹介した。
 また、勝亦准教授の研究によると野球では小学生の選抜チームは4~6月生まれが多数で、早生まれは出場機会に恵まれない傾向にある。「早熟な遅生まれが能力を過大に評価され、酷使されてけがをすることが多い」と危惧。一方でサッカーには早生まれに配慮した選抜があり「早生まれが野球から離れていく」と懸念した。

「中学野球しずおか」この他の記事

> 一覧

  • 静岡購読お申し込みは 0120-89-4311

スポーツ記事アクセスランキング

    スポーツ特集アクセスランキング

      • スクープ投稿

      • 静岡購読NIE

      • 静岡新聞の本

      主要カテゴリ

      カテゴリー'