浜松総局 山川侑哉
やまかわ・ゆうや 1995年、岐阜県可児市生まれ。2018年入社。写真部を経て、東部総局カメラマン。趣味はダイビング。
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弁天島の赤鳥居 オレンジ色に染まる 浜松・浜名湖
浜松市西区舞阪町の弁天島で7日夕、浜名湖に建つ赤い大鳥居のシンボルの間に太陽が沈む幻想的な光景が出現した。 午後4時半ごろ、空がオレンジ色のグラデーションに染まった。約7分間、沈みゆく夕日に大きな鳥居のシルエットが美しく浮かび上がった。 弁天島海浜公園周辺では冬至の前後約1カ月間が観賞シーズンとされ、多くの観光客が訪れる。南区から訪れた写真愛好家の杉山典之さん(66)は「雲が夕日に染まって美しかった。一年の良い締めくくりになる」と笑顔を見せた。
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10万株ツワブキ フラワーパークで見頃 浜松
浜松市西区のはままつフラワーパークで約10万株のツワブキの花が見頃を迎えている。園内の各所を鮮やかな黄色の花が彩り、訪れた家族連れらを楽しませている。 ツワブキはキク科の常緑多年草。林の斜面を中心に、園路沿いのあちらこちらに群生している。同園によると、開花時期は例年並みで、12月中旬ごろまで楽しめそうという。 園内ではサザンカの花やラクウショウの紅葉も見頃を迎えていて、初冬の光景に彩りを添えている。 (浜松総局・山川侑哉)
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新年準備 しめ縄作り JAとぴあ浜松女性部講習会
JAとぴあ浜松女性部は6日、しめ縄作りの講習会を浜松市南区の同JA飯田支店で開いた。東南地区支部飯田支部の部員13人が、稲わらを使った正月飾りの制作に取り組んだ。 しめ縄作りに詳しい地元の宮原正春さん(82)が講師を務めた。部員らは宮原さんの手本をまねながら、わらを手でねじってまとめた束を編み、ダイダイや紙垂を取り付けて完成させた。 辻雅美支部長(73)は「初めて挑戦したが、知らないことばかりで勉強になった。来年が明るい一年になるように思いを込めた」と話した。 (浜松総局・山川侑哉)
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ミカン収穫 その場でぱくり! 浜松グリーンLC 2施設利用者招待
浜松グリーンライオンズクラブ(斉田昌敏会長)は5日、浜松市北区の障害者就労支援施設「浜松学園」と児童発達支援センター「根洗学園」の利用者を招いたミカン狩り体験会を西区のミカン農園「とくら園」で開いた。 30年以上続く同クラブの恒例行事。両施設の利用者と職員計約150人がはさみと袋を持って丁寧にミカンを収穫し、その場で皮をむいて味わった。利用者からは「甘い」「めちゃくちゃおいしい」と笑みがこぼれた。 斉田会長は「毎年楽しみにしてもらっている。自然や特産品に親しむ機会として、来年以降も継続したい」と話した。 (浜松総局・山川侑哉)
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森町・小国神社 朱に燃ゆる 12月3日までライトアップ
森町一宮の小国神社で紅葉が見頃を迎えている。名所として知られ、30日も多くの家族連れらが晩秋の美しい光景を楽しむ姿が見られた。 本殿東の宮川沿いに約千本のモミジが植えられている。鮮やかな赤や黄色の葉が、宮川の水面(みなも)にも反射し、幻想的な雰囲気に包まれている。島田市から妻と孫の3人で訪れた河原崎克己さん(60)は「モミジが日の光でキラキラとしていて、きれいだった」と笑顔を見せた。 同神社によると、12月上旬ごろまで楽しめそうという。3日まで、日没から午後8時半ごろまで夜間のライトアップを実施している。
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破魔矢作り本格化 「昇り竜のように」願い込め 浜松・五社神社
浜松市中区の五社神社で、正月の縁起物の破魔矢作りが本格化している。30日も朝から神職と巫女(みこ)が、来年の干支(えと)の辰(たつ)が描かれた絵馬を矢に結びつける作業に励んだ。 12月中旬までに大中小の3種類計約3千本を用意する。種類によって矢の長さや絵馬の大きさ、絵柄に違いがあり、1本1500~7千円。同月1日から社務所で授与を始める。 同神社は初詣に約10万人の参拝者を見込んでいる。権禰宜(ごんねぎ)の吉田暁史さん(40)は「『昇り竜』という言葉のように、日本全体が上向きに進む年になることを願っている」と話した。 (浜松総局・山川侑哉)
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記者コラム「清流」 歓喜の瞬間
輪になって抱き締め合う選手やスタッフ、歓声を上げるサポーター。ジュビロ磐田のJ1昇格が決まった今季最終戦。試合終了のホイッスルとともにスタジアムは歓喜の渦に包まれた。 カメラマンとして選手たちの戦いを間近で見てきたが、写してきたのは喜びばかりではなかった。失点してうなだれる選手、シュートを決めきれず悔しがる表情、ときには熱くなりもみ合う場面も。苦しい1年だっただけに、最後に捉えたのが歓喜の瞬間であったことがうれしい。 自身を振り返ってもたくさんの失敗があった。シュートへの反応が遅れたり、ピントが甘かったり、反省ばかり。さらに苛烈な戦いになる来季。選手らに負けないよう研さんを積み、最高の一
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秋に染まる ラクウショウ見頃 浜松市西区・ガーデンパーク
浜松市西区の浜名湖ガーデンパークで、紅葉が見頃を迎えている。赤や黄色に染まった木々が園路沿いを彩り、来園者の目を楽しませている。 東西水路の「えのき橋」付近では、北米原産の落葉高木でスギ科の「ラクウショウ」が見頃を迎えた。鳥の羽の形をした葉が落ちる様子から「落羽松」と書く。地上に露出して伸びる気根が見られるのも特徴。周辺ではマンサク科の「タイワンフウ」や「モミジバフウ」の葉も色づき、彩りを添えている。 同園によると見頃は例年よりも1~2週間ほど遅く、12月中旬ごろまで楽しめそうという。 (浜松総局・山川侑哉)
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着付けや生け花を披露 浜松市中区 静大研究員ドロヒナさん
静岡大工学部のロシアからの元留学生で、現在は研究員のアナスタシア・ドロヒナさん(29)が着物の着付けや生け花のパフォーマンスを披露する交流イベントがこのほど、浜松市中区の同大浜松キャンパスで開かれた。留学生を支援する浜松市の市民団体「ハートリンガル」と同大卒業生らのボランティア団体「ノーベルポート」が主催し、学生や市民約20人が異文化交流を楽しんだ。 ドロヒナさんは、インターネットを利用し独学で5年間着付けを勉強したという。イベントでは着物の種類や男女での着こなしの違いなどを説明し、ハンガリー、スリランカ、インドからの留学生4人に着付けを指導した。小原流の生け花のパフォーマンスでは、意図を
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育てたミカン味わって 浜松湖北高の生徒販売 浜松市東区
浜松市北区の浜松湖北高は22日、農業科の生徒が育てた温州ミカンの販売会を同市東区のあそびこども園で開いた。 農畜産業の担い手育成などを図る「JAバンク静岡アグリサポートプログラム」の一環。地域とのつながりを深めたいという生徒の思いを受け、総合エネルギー会社エネジン(中区)が取引のある同園を紹介し、2年前から販売に訪れている。 農業科と商業科の生徒8人がミカンのおいしさをPRし、子どもの迎えに来た保護者らが次々と買い求めた。一緒に同校のミカンのジャムや皮を入れたドーナツも販売した。栽培を担当した農業科3年の笠見歩叶さん(17)は「苦労があったので販売できたことに達成感がある。おいしいミカン
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近づく花博、春へ向け花壇植栽 はままつフラワーパーク デザイナーら世界観表現
「浜名湖花博2024」の会場となる浜松市西区のはままつフラワーパークで21日、来春の開幕に向け、ガーデンデザイナー2人の指導による花壇の植栽作業が行われた。 花博に向けて新たに整備する花壇のデザインを担当している同市出身のランドスケープ・ガーデンデザイナー小倉珠子さんと、日本を代表する英国式ガーデンデザイナーの吉谷桂子さんが同園を訪れ、職員らと相談しながら植物の配置や植栽を進めた。 小倉さんの花壇「はなのはら」は、「野原のようなナチュラルな風情のあるサステナブルガーデン」をコンセプトに、チョウやミツバチなど生き物が好む草花を多く取り入れる。小倉さんは「見頃の時期が異なる球根やグラスを組み
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夜の街彩るイルミネーション 浜北駅前、柔らかな光でお出迎え
浜松市浜北区のなゆた・浜北駅前広場で、毎年恒例のイルミネーションが点灯している。2月14日まで柔らかな明かりが浜北の玄関口を彩る。 約6万2千球の発光ダイオード(LED)で、シカやイルカなどの動物をかたどったオブジェを装飾した。家路につく家族連れらが写真を撮りながら歩く姿が見られる。3人の子どもと訪れた同区の主婦藤井加奈子さん(35)は「気軽に来られるのでありがたい。最近一気に冷え込んで冬を感じる」と話した。 なゆた浜北イルミネーション実行委員会の主催。点灯時間は午後5~10時。 (浜松総局・山川侑哉)
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収穫の秋 大根よいしょ! 浜松市中区・江西保育園
浜松市立江西保育園(中区)の年長園児17人が15日、同園近くの畑で野菜の収穫を体験した。 JAとぴあ浜松可新支店が、子どもたちに農業に親しんでもらおうと企画。園児が8~9月に種をまいたブロッコリーと大根が収穫期を迎えた。同JAの職員と協力して、園児は大きく育った野菜を手でもいだり引き抜いたりした。笠原さといちゃん(6)は「大根を抜くのが大変だった。みそ汁にしたい」と笑顔を見せた。 収穫した野菜は給食として提供するほか、自宅に持ち帰って味わうという。今後、ジャガイモと白菜の収穫も予定している。 (浜松総局・山川侑哉)
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アカエイなのに”シロエイ”? 貴重な白化個体人気 浜名湖の「ウォット」で展示
浜松市西区の浜名湖体験学習施設「ウォット」で、珍しいアカエイの白化個体が展示され、来館者の注目を集めている。 9月上旬に浜名漁協の漁師が浜名湖で捕獲し、同施設に提供した。全長約30センチ、横幅約15センチで、まだ子ども。同施設によると、通常のアカエイは背中側が褐色、腹側は白地に黄色の縁取りがある体色をしているが、このエイは遺伝子の突然変異で全身が白くなったとみられる。12月10日まで開催中の「毒のいきもの展」の水槽で公開している。 アカエイなのに「シロエイ」などと面白がる人もいて、飼育員の堀江侑美さん(25)は「真っ白でかわいらしい見た目をしている。通常のアカエイと一緒に展示しているので
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浜松市北遠地域で紅葉見頃 山住峠が秋色に
標高1000メートル級の山々が連なる北遠地域で紅葉が見頃を迎えた。浜松市天竜区水窪町の山住峠周辺では、色とりどりの木々が秋の深まりを演出し、訪れた人たちを楽しませている。 水窪の中心部から峠まで続く県道水窪森線沿いや、峠から自然林「野鳥の森」方面へつながる林道沿いなどが眺望ポイント。カエデの仲間のオオイタヤメイゲツやウリハダカエデの葉が赤や黄色に染まっている。県道沿いには高さ40メートルを超える「布滝」があり、紅葉と共演して美しい姿を見せる。 天竜区観光協会水窪支部によると、標高の高い地点から落葉が始まっていて、山頂付近の見頃は今週末ごろまでという。 (浜松総局・山川侑哉)
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秋のいけばな展が開幕 12流派の力作並ぶ 静岡県華道連盟西部会
静岡県華道連盟西部会(大羽見松斎会長)の「秋のいけばな展」(静岡新聞社・静岡放送後援)が9日、浜松市中区のクリエート浜松で始まった。12日まで。 12流派160人が出品し、前期(9、10日)と後期(11、12日)に分けて展示する。テーマは華道文化を継承していくとの思いを込めて「花、人、みらいへ」とし、古典花から現代花まで多彩な力作が並ぶ。菊やカエデ、パンパスグラスなどを使って季節感を演出した作品が会場を華やかに彩っている。 大羽会長は「昔からの技術や、誰かに喜んでもらいたいという心を受け継いでいきたい」と話した。
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「皇帝」と「園芸種」のダリア交配 浜名湖ガーデンパーク 大輪ガッツァリア 青空映え
浜松市西区の浜名湖ガーデンパークで、皇帝ダリアと園芸種ダリアを交配したハイブリッド種「ガッツァリア」が見頃を迎えた。紫がかったピンク色の大輪が咲き誇り、来園者を楽しませる。 ガッツァリアはキク科の多年草で、園内の花の美術館を中心に植栽されている。皇帝ダリアは草丈が5メートルほどに成長するのに対し、1・5~2メートルほどと比較的観賞しやすい高さになるのが特徴。直径20センチほどの白や赤の色鮮やかな大輪が開花した。 花の美術館では来春開幕の「浜名湖花博2024」に向けて花の入れ替えが進む。同園は早めの鑑賞を推奨する。
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「夢見る男子は現実主義者」の舞台・浜松 声優らエピソード披露
浜松市はこのほど、同市がモデル地になり、静岡放送などで放送されたアニメ「夢見る男子は現実主義者」の声優らを招いたトークイベントを同市中区のえんてつホールで開いた。静岡県内外から約450人のファンが訪れ、作品の裏話や朗読劇を楽しんだ。 主人公の佐城渉らが通う「鴻越(こうえつ)高校」の「文化祭」と銘打った企画。声優で佐城役の宮瀬尚也さん、ヒロイン・夏川愛華役の涼本あきほさん、古賀一臣監督が登壇した。「アニメ振り返りトーク」として声優の2人がお気に入りのシーンを映像とともに紹介し、古賀監督は原作と異なる部分やアフレコ前にシナリオに手を加えたエピソードなどを語った。 浜松での思い出を振り返るコー
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【写真特集】⚽ジュビロ磐田 水戸に5-0 J2第41節
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迫力のブルーインパルス 大空の妙技、8万人魅了 空自浜松基地「エア・フェスタ」
浜松市西区の航空自衛隊浜松基地で29日、「エア・フェスタ浜松2023」が開かれた。約8万人(同基地発表)の航空ファンが訪れ、ブルーインパルスの曲技飛行や展示された航空機前での記念撮影を楽しんだ。 ブルーインパルス6機の編隊飛行では背面飛行や至近距離での交差など、高度な操縦技術を披露。青空に白いスモークで巨大な星やハートの形を描き、会場を沸かせた。 練習機T4とT400による編隊飛行や救難ヘリコプターUH60Jを使った救助活動の実演など、日頃の訓練の成果も示した。戦闘機F15とF2の展示飛行では、高速で迫力のあるフライトが来場者を驚かせた。 地上では自衛隊の服装の試着体験や中部航空音楽隊
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和モダンの世界紹介 浜松・平野美術館 海外収集品200点展示
明治から昭和の近代工芸作品を紹介する「和モダンの世界―近代の輸出工芸―」(平野美術館、静岡新聞社・静岡放送主催)が28日、浜松市中区の同美術館で始まった。12月17日まで。 漆器や陶磁器、木工品など、日本輸出工芸研究会の金子皓彦会長が西欧を中心に海外で収集した約200点を展示している。着物を身につけた農民らの姿を象牙などでかたどって装飾した芝山細工のついたてや、西欧で「ジャポニスム(日本趣味)」として人気を集めた薩摩焼など、多様なジャンルの〝和モダン〟作品が並ぶ。 静岡市の指物師山本安兵衛が手がけ、ウィーン万博(1873年)に出品された飾棚もあり、高い技術で表現された世界観が来場者の目を
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「和モダン」作品一堂 28日から平野美術館 搬入作業進む 浜松
明治から昭和の近代工芸作品を集めた「和モダンの世界-近代の輸出工芸-」(平野美術館、静岡新聞社・静岡放送主催)が28日、浜松市中区の同美術館で開幕する。25日、搬入作業が始まった。 日本輸出工芸研究会の金子皓彦会長が英国やフランスなどで収集したコレクションから、漆器や陶磁器、木工品など多様な輸出工芸品約200点を展示する。西欧で流行した「ジャポニスム(日本趣味)」で人気を集めた薩摩焼や芝山細工に加え、駿河で作られた漆工芸品や静岡市の指物師山本安兵衛がウィーン万博(1873年)に出品した飾棚など、本県ゆかりの作品も多く並ぶ。 会場で設営に当たった金子会長は「バリエーション豊かな作品が一堂に
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南米原産の食虫植物「オオツノゴマ」開花 浜松市東区・宮司さん宅
浜松市東区大島町の植物愛好家宮司良隆さん(82)宅の庭で南米原産の珍しい食虫植物「オオツノゴマ」が花を咲かせている。 一年草で、5センチほどの黄色い釣鐘型の花を多数つける。葉などに粘性があり、実が成熟すると、大きく鋭い2本の角が生えたような形状になるのが特徴。宮司さん宅では10年以上前から栽培していて、今年は暑さなどの影響で例年より2カ月ほど遅く開花したという。宮司さんは「不思議な形の実は工作に使っても面白い。気になる人は一度見てほしい」と話している。 (浜松総局・山川侑哉)
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水中ドローンで浜名湖きれいに 映像使い「ごみ問題」啓発 浜松市西区のダイビングショップ
浜松市西区のダイビングショップ「ザ・ダイブス」(木瀬かおり代表)が、水中ドローンを活用した浜名湖の水中清掃や環境保全の啓発活動に取り組んでいる。木瀬さんは「釣り人が多い浜名湖でも水中ドローンなら安全に作業ができる。通行人や釣り人に注目もされるので、ごみ問題を知ってもらうきっかけにもなる」と狙いを語る。 水中ドローンの運用を始めたのは2021年春。浜名湖で20年から水中ドローンを使って清掃活動に取り組んでいたボランティア団体「根がかりプロジェクト」(平松卓三代表、愛知県岡崎市)と出会い、協力する形でスタートした。 同団体によると、近年はコロナ禍でも人混みを気にせずに楽しめるレジャーとして
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光のトンネル幻想世界 はままつフルーツパーク、電飾300万個輝く
浜松市北区のはままつフルーツパーク時之栖で21日、恒例のウインターイルミネーションが始まった。初日から多くの来場者が訪れ、幻想的な光の世界を楽しんだ。 約300万個のLED電球が園内を華やかに彩る。全長約130メートルの光のトンネルや高さ約15メートルのクスノキのツリー、地元の企業や学校が制作した電飾作品を展示する「イルミュージアム」などが登場し、来園者を温かな光で包み込んだ。ことしは新たに、赤く色づいたコキア約700本のライトアップも実施している。 点灯時間は2024年1月28日までの午後5~9時。
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秋告げるコスモス見頃 浜松市・浜名湖ガーデンパーク
浜松市西区の浜名湖ガーデンパークで約40万本のコスモスが見頃を迎え、秋の到来を告げている。 広さ約3000平方メートルのコスモス畑に、赤や白、ピンクなどの鮮やかな花が咲き誇る。天候に恵まれた16日は、家族連れらが花畑でゆっくりと散策を楽しむ姿が見られた。 同園によると、今週末に満開となる見込みで、10月末まで楽しめそうという。湖西市から娘の七五三の写真撮影に訪れた伴野江里奈さん(26)は「とてもきれいに咲いていて、良い写真が撮れた」と笑顔を見せた。 恒例のコスモスの地上絵も描かれ、展望塔からはハトと四つ葉のクローバーを見ることができる。 (浜松総局・山川侑哉)
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実りの秋、夕日に輝く「久留女木の棚田」 浜松・引佐町
浜松市北区引佐町の久留女木の棚田で12日、収穫期を迎えている棚田が夕暮れで黄金色に輝く幻想的な光景が見られた。 久留女木の棚田は同市の都田川の上流に位置し、標高は約250メートル。農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に認定されている。日没が近づく午後5時ごろ、ずっしりと実った稲穂が夕日に美しく照らされ、秋の叙情的な雰囲気を醸し出した。
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緑の浜松城 臓器移植PR 18日までライトアップ
静岡県腎臓バンクは11日、10月の「臓器移植普及推進月間」に合わせ、浜松市中区の浜松城天守閣を移植医療のシンボル「グリーンリボン」にちなんだ緑色にライトアップするイベント(静岡新聞社・静岡放送後援)を始めた。18日まで。 同団体は臓器移植への理解を深めてもらおうと、県内各地で2015年からグリーンライトアップの取り組みを始めた。今年は1日から31日までに、県内の病院や観光施設など過去最多の14カ所で展開している。浜松城での実施は今年が初めて。浜松市役所では18日まで、臓器移植に関する啓発ポスターの展示や臓器提供意思表示カードの配布を行っている。 浜松城のライトアップは日没から午後10時ま
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千歳飴準備着々 子どもの健やかな成長願い袋詰め 浜松・五社神社
浜松市中区の五社神社で、七五三の縁起物「千歳飴(ちとせあめ)」の袋詰め作業が本格化している。 4日朝は神職や巫女(みこ)6人が長さ約15センチの紅白のあめを、縁起物の鶴と亀、松竹梅がデザインされた袋に手際よく詰めていった。作業は9月中旬ごろに始まり、今月中旬までに3千袋が準備される。おはらいを受けたあめは、すでに社務所で授与が始まっている。 同神社によると七五三シーズンには約5千組の参拝客が訪れるという。巫女の野上彩さん(24)は「あめをもらった子どもたちが、健康にすくすくと育つよう祈りながら作業している」と話した。
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静岡人インタビュー「この人」 浜名湖体験学習施設「ウォット」館長 大竹純也さん(浜松市南区)
浜松市西区舞阪町にある浜名湖体験学習施設「ウォット」で10年以上勤務し、昨年11月に館長に就任した。コロナ禍ながら昨年度は同施設の年間入館者数が12万9千人を超え、2000年の開館以来過去最多を記録した。東海大海洋学部卒。34歳。 ―施設の魅力は。 「浜名湖に特化した展示で、浜名湖の生き物のことがまるまる分かる。漁業や養殖業をはじめ、それらを支える生態系の豊かさも紹介している。大きい水槽がある水族館ではないが、その分小さな生き物たちにスポットを当てることができている」 ―入館者の推移はどうか。 「コロナ前の18年度には11万1085人と当時過去最多の年間入館者数を達成していた。コロナ
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秋色広がるヒガンバナ 約5万本が見頃 はままつフラワーパーク
浜松市西区のはままつフラワーパークで、ヒガンバナが見頃を迎えている。園内で計約5万本が満開となり、秋らしい鮮やかな赤色の花が来園者を楽しませている。 梅園の斜面を中心に園内の各所で開花している。白色のシロバナマンジュシャゲも咲いていて、赤と白のコントラストも楽しむことができる。 好天が広がった28日は、家族連れらが風に揺れるヒガンバナを眺めながらゆっくりと散策する姿が見られた。 担当者によると見頃は10月初旬頃までという。少し遅れて、ヒガンバナ科で黄色の花を咲かせるショウキズイセンも開花する。
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稲刈りって大変 難しいね 浜松・飯田小児童が稲刈りに挑戦
浜松市南区の飯田小児童が27日、同校近くの田んぼで稲刈り体験と機械を使った収穫作業の見学を行った。3年生約90人が参加し、米作りへの理解を深めた。 収穫したのは5月に児童らが植えたもち米「葵美人」。地元の農家杉山達雄さん(74)がコンバインに乗り込み、黄金色の稲が実った約500平方メートルの田んぼを渦巻き状に走行して刈り取りを披露した。3分の1ほど残された稲は、代表の児童約10人が鎌を使って収穫に挑戦。杉山さんから「力任せでなく、鎌を引くように刈り取って」などと指導を受けながら稲刈りに汗を流した。緑間稀斗君(8)は「なかなか切れなくて難しかった。きな粉餅にして食べたい」と笑顔を見せた。
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記者コラム「清流」 浜名湖の水中で出会い
背中に紫色の斑紋があるシラライロウミウシ、体の外周に黄とオレンジの色帯があるミツイラメリウミウシ。この夏に潜った浜名湖の水中で、“海の宝石”と呼ばれるたくさんのウミウシたちに出会った。 浜名湖体験学習施設「ウォット」によると、浜名湖は100種以上のウミウシが観察できる日本有数の生息地。取材日は1時間で10匹ほどを発見できたが、案内してくれたガイドによると「これでも少ない方。多い日には一匹ずつ観察していると先に進めないほど」という。キスやメバルなど魚の姿も多く見られ、浜名湖の豊かさを実感した。 前任地は沼津で、本県でダイビングといえば伊豆半島という認識だった。浜名湖
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家康公、登場! 今年で最後の田んぼアート 浜松市南区
浜松市南区の住民有志らでつくる「白脇田んぼアートの会」による恒例の田んぼアートが今年もお目見えし、訪れた人たちを楽しませている。同会によると、メンバーの高齢化により、田んぼアートは今年が最後になる見込み。 同会は地域間の交流促進や米作りに関心を持ってもらうことを目的に2011年から田んぼアートに取り組んできた。今年は大河ドラマ「どうする家康」にちなみ徳川家康をデザイン。9月末までは会場に高さ約7メートルのやぐらが設けられ、約2400平方メートルの田に赤米や紫黒米など4種類の稲を使って描かれたアートを見下ろすことができる。 外波山浩司会長(84)は「これまで多くの人に訪れてもらえて感謝して
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「遠州小落花」収穫期 浜松の農園 バター加工へ乾燥作業
遠州落花生を使ったピーナツバターを製造する杉山ナッツ(浜松市西区)の農園で、明治期に遠州地方で栽培されていた地元種「遠州小落花」が収穫期を迎えている。 約2万平方メートルの農園で栽培し、例年より1週間ほど早い8月末ごろから収穫が始まった。収穫した落花生は1週間程度天日で乾燥させる「地干し」をした後、「舟(なが)のう」と呼ばれる野積みをしてさらに約1カ月水分を飛ばす。 7日は台風13号の接近を前に、栽培担当の木下潤哉さん(46)が畑で乾燥中の落花生の状態を確認した。収穫は10月下旬まで続き、11~12月ごろにはピーナツバターとして加工されて出荷される見込みという。 遠州小落花は1904
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【写真特集】静岡県総合防災訓練/湖西運動公園ほか(湖西市)
倒壊家屋からの救出訓練に取り組む自衛隊員=3日午前、湖西市の湖西運動公園 倒壊家屋からの救出訓練に取り組む警察官=3日午前、湖西市の湖西運動公園 倒壊家屋からの救出訓練で要救助者を捜索する災害救助犬=3日午前、湖西市の湖西運動公園 放水訓練に励む消防団員=3日午前、湖西市の湖西運動公園 放水訓練に励む消防団員=3日午前、湖西市の湖西運動公園 被災者を車両から救出する訓練に臨む消防隊員=3日午前、湖西市の湖西運動公園 被災者を車両から救出する訓練に臨む消防隊員=3日午前、湖
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小さなアイドル、夏休み明けに登場! スッポンの赤ちゃんに夢中 浜松・篠原小
浜松市立篠原小(西区)の運動場に近くの川から来たスッポンが卵を産み、8月にふ化して誕生したスッポンの赤ちゃんが新学期で登校してきた児童の間で人気者になっている。 スッポンが現れたのは6月上旬。隣接する篠原川から運動場に上がってきて、昼休み中の児童らに見守られながら土の上に四つの卵を産んだ。教員が卵を保護し、8月11日に一つがかえった。 成育は順調で、現在の体長は3センチほど。31日の始業式で結城知則校長から誕生が伝えられた。子どもたちは夏休み明けに登場した“小さなアイドル”に夢中。職員室前のスッポンを入れた水槽は休み時間の度に多くの児童に囲まれている。 スッポン
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記者コラム「清流」 夏も食べたいミカン
口いっぱいに広がる爽やかな酸味と甘みに夏の暑さをしばし忘れた-。浜松市北区三ケ日町では9月上旬にかけて緑色の皮のグリーンハウスミカンが収穫最盛期。気温の上がりきらない早朝のうちに、生産者は青々とした実を手際よく摘んでいる。 前任地の沼津ではミカンといえば「西浦みかん寿太郎」。毎年こたつのお供として冬の楽しみにしていた。浜松で三ケ日のミカンも食べられると期待していた中、想像よりも早く機会が訪れた。取材した農家のアドバイスで、緑色のミカンを冷蔵庫で冷やして食べてみると、ひんやりとした甘酸っぱい果汁が暑さで火照った体に染み渡った。 秋から冬にかけてが本格的なミカンシーズン。期待は高まるが、夏の
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大谷翔平選手のかぶと 氷で“再現” 浜松こども園で彫刻披露
浜松市南区の児童療育施設「浜松こども園」でこのほど、毎年恒例の「氷まつり」が開かれ、北区の氷彫刻家二橋一幸さん(66)が氷の彫刻作りを披露した。 二橋さんは同園の子どもや保護者など約100人の声援を受けながら、ドリルを使って約140キロの大きな氷の中に花を彫刻するフローラルアイスを制作した。米大リーグで活躍する大谷翔平選手の本塁打パフォーマンスにちなみ、二橋さんは氷のかぶとも披露。子どもたちは彫刻に触れ「冷たい」「きれい」と笑顔を見せた。かき氷も振る舞われ、参加者は夏の涼を満喫した。 二橋さんは氷の彫刻を始めた34年前から同園で交流を始めた。氷は浜松委托倉庫(中区)が提供。二橋さんの友人
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オオオニバス乗れたよ はままつフラワーパークでイベント 9月3日までの土日限定
浜松市西区のはままつフラワーパークで、世界一大きな葉を付ける水生植物「オオオニバス」に乗る子ども向けイベントが開かれている。9月3日までの土日限定。新型コロナウイルスの影響で開催は4年ぶり。 オオオニバスは直径約1・5メートルで、大温室前の池に生育している。26日も多くの家族連れが訪れた。子どもたちはスタッフに抱えられて葉の上に恐る恐る座り水上に浮かぶ感覚を楽しんだ。家族がカメラを向けると笑顔で写真に納まった。 事前予約は不要で、開催は午後1~2時。天候や葉の状態によって中止の場合がある。体重20キロ以下の子どもが対象。 (浜松総局・山川侑哉)
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巨大カボチャ 浜松のバラ園に登場 9月上旬頃まで公開
浜松市中区花川町の私設バラ園「ばらの都苑」(天野和幸苑主)で、栽培するジャンボカボチャが大きな実をつけ、訪れた人たちを驚かせている。 カボチャは直径約70センチ、重さは50~60キロほどの巨大サイズ。園内の花壇や高さ約2メートルの鉄製の棚に、3株が5個の実をつけている。天野さんは「目標の100キロには届かなかったが、台風の影響もなく大きく成長した。ぜひ見てほしい」と話している。 カボチャは9月上旬頃まで公開する予定という。 (浜松総局・山川侑哉)
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“海の宝石”ウミウシ輝く 夏の浜名湖 多様な生態系育む【TRY!ANGLE】
鮮やかな外見から“海の宝石”と呼ばれるウミウシたちが次々と姿を見せる-。浜名湖は100種以上のウミウシが観察できる日本有数の生息域。多様な生態系を育む同湖の水中を切り取った。 7月下旬、浜松市西区のダイビングショップ「ザ・ダイブス」の案内で、湖西市側の沿岸から潜水した。水深3~7メートルほどの浅場で約1時間、生き物を探すと、背面の紫色の斑紋が特徴のシラライロウミウシや体の外周に黄とオレンジの色帯があるミツイラメリウミウシなど彩り豊かなウミウシ10匹ほどを発見。メバルやコケギンポ、ハゼなどの魚たちが優雅に泳ぐ姿も見られた。 同月、西区で児童らが参加したのは海草のアマ
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シラサギみたい? サギソウ見頃 浜北・静岡県立森林公園
浜松市浜北区の県立森林公園で、シラサギが翼を広げたような形の花を咲かせる「サギソウ」が見頃を迎えている。 ラン科の多年草で、同公園スポーツ広場付近の日当たりの良い湿地に自生している。高さ20~50センチに伸びた茎の先に3センチほどの小さな白い花を咲かせている。同公園の自然解説員によると、花が見られるのは8月中旬ごろまでという。
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きょう立秋 涼風恋しい… 浜松 キバナコスモス見頃
8日は二十四節気の立秋。暑さのピークを迎え、秋にさしかかる頃とされる。浜松市西区のはままつフラワーパークでは、キバナコスモスが見頃を迎え、来園者に一足早い秋の気配を感じさせている。 園内西側に約千平方メートルの“黄色いじゅうたん”が広がる。7日は観光客らが花畑の中をゆっくりと散策したり写真を撮ったりして楽しむ姿が見られた。 友人と訪れた同市北区の金森孝子さん(68)は「この時期に見られるとは思わなかった。早く涼しい秋になってほしい」と笑顔を見せた。 同園によると見頃は8月末ごろまでという。 (浜松総局・山川侑哉)
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響け!サックス、トランペット 浜松・サザンクロスで音楽会
浜松市中区砂山町の商店街サザンクロスアーケードでこのほど、管楽器などの演奏を繰り広げる「サザンクロスの音楽会2023」が開かれた。 東京佼成ウインドオーケストラのトランペット奏者ガルシア安藤真美子さんが企画し、2000年から続く恒例のイベント。同オーケストラのバリトンサックス奏者栃尾克樹さんや、スウェーデンで活躍する同市出身のトランペット奏者清水慶太郎さんら38人が出演した。人気ゲームのBGMやディズニーソング、昭和歌謡など幅広い年代が楽しめる楽曲の美しい音色が商店街に響いた。10月で60歳を迎える栃尾さんを祝うメドレーも披露され、会場から大きな拍手が送られた。
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記者コラム「清流」 記憶に残る大輪
春に浜松に着任してからネモフィラやヒマワリ、フジなどさまざまな花の取材をしてきた。7月末、袋井市の夜空に浮かんだ、その花の“大輪”は格別だった。4年ぶりの開催となった「ふくろい遠州の花火」。待望の花火大会に来場者も笑顔の花を咲かせた。 これまで各地のイベントで花火を撮影してきたが、これほどシャッターチャンスが多いのは初めての経験だった。スターマインが何度も打ち上げられ、花火師の腕を競う競技コンクールでは幾重にも工夫が凝らされたカラフルな大輪が咲き乱れた。多重露光や合成をしなくても撮れ高は十分で、約1時間半、夢中になってシャッターを切った。 会場は混雑したが、にぎわ
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夏の夜空 見上げてみよう 小学生に星の魅力解説 オイスカ浜松国際高天文自然科学部
オイスカ浜松国際高(浜松市西区)の天文自然科学部は28日夜、地域の小学生を対象にした星空観察会を同校で開いた。子どもたちが天体望遠鏡やプラネタリウムで星の魅力に触れた。 小学3~6年生とその家族計31人が参加した。同部は教室内に直径約4メートルのプラネタリウムドームを設置。部員がドーム内に投影された夏の大三角などについて解説した。好きな星座をデザインした缶バッジや紙に穴を開けて作るミニプラネタリウムの工作にも挑戦し、参加者は夢中になって取り組んでいた。 最後は屋上に移動し、同校の天文台にある天体望遠鏡や反射望遠鏡で月面や北斗七星を観察した。和地小6年の土屋希望さん(11)は「大きな望遠鏡で星
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一足早い稲刈り 早場米「あきたこまち」 浜松の京丸園
浜松市南区の農業法人「京丸園」は28日、静岡県内の他産地より一足早く同区の田んぼで稲刈りを行った。早場米「あきたこまち」の苗を3月末に植え、無農薬のアイガモ農法で栽培した。 約3200平方メートルの田んぼに実った黄金色の稲を、鈴木啓之会長(87)が乗用型の稲刈り機で収穫した。ことしは気温の高い日が多く、例年よりも生育が早かったという。鈴木会長は「夏は食欲が落ちる。パワーが出る新米を食べて乗り切ってほしい」と話した。 新米は来週末頃から、市内のJAとぴあ浜松ファーマーズマーケット東、白脇、三方原店などで販売する。
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4万3千本のヒマワリ お出迎え 浜名湖ガーデンパークで見頃
浜松市西区の浜名湖ガーデンパークで、約4万3000本のヒマワリが見頃を迎えている。 約3000平方メートルの「花ひろば」では、大人の背丈ほどのヒマワリが一面に咲き誇っている。8月6日までは「ひまわり迷路」も設けられていて、子どもたちがゴールを目指してヒマワリ畑の中を駆け回っている。 同園によると、見頃は今月末頃までという。
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ピンクや白の大輪 フヨウの花 浜松市中区で見頃
浜松市中区の柳川緑道で地域住民が植えたフヨウの花が見頃を迎えている。ピンクや白色の夏の大輪が、通行人らの目を楽しませている。 同緑道は佐藤2丁目と相生町を流れる茄子川の整備事業で作られた約400メートルの道。ボランティアでつくる「柳川緑道やる会」が管理などをしている。北端から南へ100メートルほどの地点に数株が植栽されている。 同会の石川勝美会長(78)は「ことしは花の数も大きさも良い。朝の散歩や通学の際に楽しんでもらいたい」と話している。
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静岡人インタビュー「この人」 手延べ麺職人 加藤剛さん(浜松市北区)
浜松市北区引佐町の製麺所「いなさの郷」社長。手延べのそうめんやうどん、きしめんなどを手がけ、特産品「遠州手延べ麺」として売り出している。閑散期には茶の栽培も行う。46歳。 -どのような麺か。 「地域の特産品として40年ほど前から製造が始まった。現在は私と父、数人のパート従業員で生産している。そうめん、きしめん、うどんの素材は同じだが、太さの規格が異なる。そうめんを手延べで作っているのは県内でうちだけ。抹茶味や地元産のタマネギ味の麺作りにも挑戦している」 -手延べ麺の魅力は。 「機械や包丁で麺を切る工程がなく、生地を熟成させながら時間をかけて仕上げている。100キロの麺に対して、コップ
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300人力合わせ巨大壁画 色紙10万枚使い文化祭テーマ表現 浜松東高
浜松市東区の浜松東高で14日、1年生の生徒が制作した巨大壁画アートが校舎壁面に設置された。文化祭「浜東祭」で展示される恒例の“大作”で、ことしは6月の文化祭前後の天候が悪く、1カ月遅れのお披露目となった。 壁画は縦約6メートル、横約10メートル。浜東祭のテーマ「桜花爛漫」をイメージし、校章をあしらったキツネのお面や扇子、桜などを組み合わせたデザイン。1年生約300人が協力して約10万枚という大量の色紙を点描画のように貼り合わせた。 中心となってデザインを考えた美術部の永井実那さん(15)は「使用できる色の数が限られていたので、色決めに苦労した。満足のいく出来栄えに仕上がった」と話した。 14
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風に揺れる“虎の尾” ヌマトラノオが見頃 浜松市浜北区の県立森林公園
花の集まりが虎の尾のような形をした山野草「ヌマトラノオ」が浜松市浜北区の県立森林公園で見頃を迎えている。風に揺れる“白い尾”が散策に訪れた人たちを楽しませている。 ヌマトラノオはサクラソウ科。「沼虎の尾」の意味で、湿地に咲く品種。園内ではボランティアが草刈りなどをして整備した湿地環境で群生し、かわいらしい白い花を咲かせている。同公園の自然解説員によると、20日ごろまで花が見られる見込みという。
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記者コラム「清流」 味わいたい夏
夏本番を思わせる暑さが続く中、浜松市北区の製麺所には食卓に涼を届ける“白いすだれ”が並ぶ。静岡県内唯一という手延べそうめん製造を行う「いなさの郷」。半生タイプのそうめん作りは最盛期を迎え、連日早朝から加藤剛社長らが作業に励んでいる。 長い2本のはしを使って白い麺を延ばし、麺同士が張り付かないよう操る姿はまるで編み物のよう。天候や湿度によって麺の出来が変わるという難しさ。麺と対話しながら真剣な表情で多くの工程をこなす製麺所は、涼とは対局の熱気に包まれていた。 暑いからこそおいしさが引き立つ冷たいそうめん。ゆで時間は1分半ほどで手軽に調理でき、バテていてもすぐに食べら
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茅の輪くぐって元気に過ごして 7月9日まで設置 浜松・五社神社
浜松市中区の五社神社で23日、半年間の罪や汚れをはらい、無病息災を祈願する30日の神事「夏越の大祓」に向け、「茅の輪(ちのわ)」が設置された。 神職ら6人が、前日に刈り取ったチガヤで作った直径約2.5メートルの茅の輪を拝殿前に設置した。同神社では2019年から毎年実施している。権禰宜(ごんねぎ)の吉田暁史さん(40)は「茅の輪をくぐって、向かう半年を元気に過ごしていただきたい」と話した。 設置は7月9日まで。茅の輪をあしらった期間限定デザインの御朱印を17日まで授与している。
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涼届ける白いすだれ 手延べそうめん生産最盛期 浜松市北区
浜松市北区引佐町で特産品「遠州手延べ麺」を生産する製麺所「いなさの郷」で、夏本番を前に半生タイプの手延べそうめん作りが最盛期を迎えている。中元贈答用に需要が高まり、作業場には“白いすだれ”が連なる。 加藤剛社長(46)は連日午前4時半ごろから小麦粉に塩と水を加えてこねる作業に励む。木製ざおにつるされた麺を2本の長い箸で延ばし、麺同士が張り付くのを防ぐ「箸入れ」などを行い、計23の工程を父の通夫さんや作業員らと手際よくこなしている。 加藤社長によると、手延べでそうめん作りを行うのは県内で唯一という。「舌触りやのどごしの良さが自慢。涼を感じてもらいたい」と話す。 半
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「ききょう寺」花見頃 涼しげ4万5千株 森町の香勝寺
「ききょう寺」として知られる森町草ケ谷の香勝寺でキキョウが見頃を迎えている。7月23日まで「ききょう園」を開園していて、約10種類4万5千株の涼しげな花が参拝者を楽しませている。 約8千平方メートルの敷地を青紫や白色の花が彩る。園内にはアジサイや風鈴もあり、季節感を演出している。同寺によると見頃の時期は例年並みで、現在ほぼ満開を迎えているという。 家族で町内から訪れた浅岡辰彦さん(34)は「清楚(せいそ)で落ち着く色。子どもと見られてよかった」と笑顔を見せた。
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数十年に一度 「アガベ」が開花 はままつフラワーパークで見頃
浜松市西区のはままつフラワーパークで、数十年に一度花を咲かせるリュウゼツラン科の多肉植物「アガベ」が開花し、見頃を迎えている。 アガベはメキシコ原産で、「吉祥天」と呼ばれる品種が大温室の出口付近で花を咲かせている。放射状に広がった葉の中央から茎が伸びる。茎は先月から急速に成長し、現在は高さ約3・5メートル。長さ10センチほどの黄色い花がかたまって咲いている。 同園のアガベは2002年に温室を建て替えた際に植栽され、近年開花する傾向にあるという。同園によると、花が見られるのは今月下旬ごろまでの見込み。
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「世界三大花木」のジャカランダ 鮮やかに咲く 浜名湖ガーデンパーク
浜松市西区の浜名湖ガーデンパークで、中南米原産の植物「ジャカランダ」の花が見頃を迎えている。 ジャカランダはノウゼンカズラ科の落葉高木。カエンボク、ホウオウボクと並び「世界三大花木」の一つとされる。園内の国際庭園と花の美術館に、苗木も合わせて計14本が植えられている。鮮やかな青紫色の花を咲かせ、来園者の目を引いている。 同園によると開花時期は例年並みで、今月下旬まで楽しめる見込み。
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梅雨の花々 園内彩る 浜松市北区・奥山高原
浜松市北区引佐町の観光植物園「奥山高原」で、ササユリが見頃を迎えている。園内にはアジサイも咲き、梅雨の花々が訪れた人たちの目を楽しませている。 ササユリ園の斜面には白やピンクの花約200本が咲き誇る。同園によると見頃は例年より1週間程度早いという。流水庭園周辺の斜面では700品種約1万株のアジサイも見頃に。14日は来園者が傘を差しながらゆっくりと散策する姿が見られた。静岡市から母親と訪れた30代女性は「ササユリは祖母が大好きだった花。きれいに群生していて見に来たかいがあった」と話した。 開園時間は午前10時~午後5時。火曜定休。問い合わせは同園<電053(543)0234>へ。
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田植え進む棚田 夕焼けに染まる 浜松市北区・引佐町久留女木
農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に認定されている浜松市北区引佐町の「久留女木の棚田」で13日、田植えが進む水田が夕焼けに染まる光景が見られた。 梅雨の晴れ間が広がった同日午後7時ごろ、日没を迎え、西の空がオレンジ色のグラデーションに染まった。水田が鏡のように空と雲を映し、初夏の里山は幻想的な雰囲気に包まれた。
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ハナショウブ70万本見頃 はままつフラワーパーク
浜松市西区のはままつフラワーパークで、約70万本のハナショウブが見頃を迎えている。 広さ約5000平方メートルのハナショウブ園には、同園の品種改良で生まれた黄色の「浜名湖の光」をはじめ、紫や白などさまざまな品種の花が咲き誇る。梅雨らしい空模様となった12日は、傘を差しながら色とりどりの花を楽しむ来園者の姿が見られた。 同園によると開花時期は例年より1週間程度早い。見頃のピークはすでに過ぎていて、間もなく花の植え替えを行うことから、花を見られるのは今週末ごろまでという。
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ヒマワリ満開 一足早く夏本番 浜松市西区
浜松市西区大人見町の浜松環状線沿いで、地元住民が耕作放棄地を活用して整備したヒマワリ畑が満開を迎えている。一足早い夏本番の彩りが地域住民や通行人の目を楽しませている。 ヒマワリ畑は広さ約550平方メートル。高さ1メートルほどのヒマワリが一面に咲き誇っている。3月下旬に地元の農家らでつくる伊佐見地域農地・水・環境保全管理協定運営委員会の会員が協力して種をまいた。 同委員会は地域の農村環境保全や景観向上を目的に3年前から耕作放棄地を花畑にする取り組みを始めた。会員の袴田勝憲さん(64)は「以前は草刈りをするだけだったが、せっかくなら景観を楽しんでもらおうと整備した。季節感を味わってほしい」と
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園児がアイガモ放鳥「お米を守ってね」 浜松の2幼稚園
アイガモ農法による米作り体験に取り組む浜松市東区の中ノ町幼稚園と和田幼稚園の年長児18人が6日、5月半ばに田植えを終えた同区安間町の水田を訪れ、アイガモのひなを放した。 園児は毎年、同区の渡瀬克彦さん(77)が管理する計約10アールの田んぼで米作りに挑戦している。この日は、渡瀬さんと地元農家の指導を受け、生後2週間ほどのアイガモのひな約30羽を放鳥した。 渡瀬さんは「カモは雑草や虫を食べて米を守ってくれる」と説明。ひなを優しく手に包んで田んぼに放した園児は、かわいらしく泳ぐ姿を見守りながら「元気でね」「いってらっしゃい」などと声をかけた。 中ノ町幼稚園の百家由奈ちゃん(5)は「初めてカ
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新制服 生徒がデザイン 浜松南高でファッションショー
浜松市南区の浜松南高で2日、2024年度の新入生から着用する新たな制服デザイン案の最終候補発表会が開かれた。制服は生徒会が主体となったプロジェクトで考案し、ファッションショー形式でデザインのコンセプトを説明した。 価値観の多様化など社会の変化に加え、生徒からも機能性やデザイン改善の要望があったことで、昨年春からプロジェクトが始動した。生徒会の2、3年生が中心となってデザイン案を考え、昨秋の生徒による投票で3案に絞った。 同日は文化祭が開かれ、イベントの一つとして体育館で生徒に3案の試作品をお披露目した。いずれも海の近い同校のイメージカラーとしてネクタイなどに青色を取り入れ、約60年間着用され
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「夢あきらめないで」ダンサーYU-YAさん(浜松出身)講演
浜松市中区の静岡文化芸術大は29日夜、学生応援イベントとして同市出身のダンサーYU-YA(本名・大柳豆勇也)さん(32)=中区=を招いた講演会「夢の叶え方 ブレイクダンス世界一になるまで」を同大で開いた。学生約150人が参加し、充実した学生生活について考えた。 YU-YAさんは自身のダンス教室生のフラッシュモブに合わせて登場。華麗なパフォーマンスを披露し、学生たちから拍手が巻き起こった。「夢をかなえた人はしつこくやり続けた人。あきらめないこと、やめないことが一番大事」と話し、幼少期にいじめを受けたり高校時代に大きなけがをしたりと困難にぶつかりながらも夢をかなえた経験を語った。まだ夢や目標が
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梅雨の花、ササユリ 6月上旬まで見頃 浜松・浜北区の県立森林公園
梅雨の時期に花を咲かせる日本固有種のササユリが浜松市浜北区の県立森林公園で見頃を迎えている。白やピンクの花が園内に点在し、散策に訪れた人たちを楽しませている。 公園の自然解説員によると、ササユリは種が発芽するのに1年、花を咲かせるまで7年ほどかかる。適度な木漏れ日があるアカマツ林が生育に適しているといい、多くのササユリが自生している。 平年より8日早い29日に梅雨入りしたことしは、ササユリも例年より1週間ほど早い21日に開花が確認された。6月上旬まで観賞できそうだという。
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60メートルの飛竜舞う 4年ぶり、浜松市浜北区でまつり
静岡県西部に初夏の訪れを告げる第33回遠州はまきた飛竜まつり(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が27日、浜松市浜北区の天竜川中瀬緑地で始まった。新型コロナの影響で開催は4年ぶり。28日まで、たこ揚げや物産展などのイベントを行う。 初日はクレーンでつるした全長約60メートルの飛竜から花火を出す「飛竜ナイアガラ」が会場を沸かせた。飛竜の胴体からナイアガラ花火、頭部から火の玉を繰り出した。地元有志による手筒花火やたいまつ行列も注目を集めた。 飛竜まつりは、かつて治水の難しかった天竜川が「暴れ天竜」と呼ばれたことにちなんで1974年に「浜北まつり」として始まり、91年に現在の名称に変更した
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オキナワキノボリトカゲ 浜松に定着 沖縄生息の絶滅危惧種 静岡県では外来生物
浜松市北区の住宅地に近い山林で数年前から、沖縄県の沖縄諸島などで生息する「オキナワキノボリトカゲ」が確認されていることが24日までに、関係者への取材で分かった。調査を進める静岡大の加藤英明准教授によると、現地で繁殖している可能性が高いとみられる。加藤准教授は「周辺に植物業者はなく、このトカゲが観葉植物などに混入したとは考えにくい。遺棄されたペットが定着したのではないか」と指摘する。 5月上旬、同区内の住宅街近くで、シイの木の周辺に現れた同トカゲをカメラで捉えた。全長は20センチ弱。緑を帯びた体色で、雄の成体とみられる。加藤准教授らの調査では、2018年には10匹以上を捕獲した。これ以降も
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バラのアーチ 笑顔咲く 浜名湖ガーデンパーク
浜松市西区の浜名湖ガーデンパークで、花の美術館の庭園のバラが見頃を迎えている。21日まで「バラの大アーチ」を通り抜けることもでき、15日も訪れた人たちが鮮やかな花のトンネルを楽しむ姿が見られた。 庭園内にはピンク色の「ポンポネッラ」、赤色の「ディープボルドー」など約250品種600株が植えられている。つるバラや樹木を保護するため、普段はアーチをくぐることはできないが、年に一度だけ通路にデッキを設置し開放している。 同園によると、ことしは見頃が例年より1週間ほど早く、今週末ごろまでの見込みという。 (浜松総局・山川侑哉)
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浜松産オリーブの魅力堪能 南区で見学、試食会 「和Olive園」
オリーブの栽培や加工販売を手がける「和Olive園」(浜松市南区)でこのほど、オリーブ園の見学会とオリーブオイルを使った試食会が開かれた。市内外の料理人ら12人が浜松産オリーブの魅力に触れた。 市内を拠点に生産者と料理人を結ぶ「浜松三ツ星会」が遠州食材の地産地消の推進を目的に企画した。同園の小楠和男代表が、収穫してから搾油するまでの時間を短くすることや、実の色づき具合から適切な搾油時期を判断することなど高品質のオリーブオイルを作るための秘訣(ひけつ)を説明。約1万5000平方メートルに500本ほどが植栽されたオリーブ園を案内した。 試食会では材料となるオリーブの品種によって甘みや辛みが異
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赤やピンク ポピー鮮やか 浜松・西区神原町
浜松市西区神原町で、地域住民の「神原町花の会」が育てた約5万本のポピーが咲き始めた。赤やピンクの花々がじゅうたんのように広がり、散策に訪れた人たちの目を楽しませている。 花畑は神久呂協働センターから南東約150メートルに位置し、広さは1100平方メートルほど。17年前から地域の有志が毎年花の管理を行っている。花は1日時点、四分咲き程度で、20日ごろまで楽しめる見込み。 同会によると、花畑はことしが最後になる可能性があるという。相佐末吉会長(81)は「何とか続けたいが、種を安定して入手するのが難しくなった。発足当時30人いたボランティアも現在10人ほどに減り、このままでは継続は難しい」と話
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花のトンネル 80メートルの藤棚見頃 はままつフラワーパーク
浜松市西区のはままつフラワーパークで、ノダナガフジの長さ80メートルの藤棚が例年より早く見頃を迎えている。好天に恵まれた20日も、家族連れらが薄紫色の美しい花のトンネルの散策を楽しむ姿が見られた。 花房の下部まで開花が進み、満開の花が甘い香りを漂わせている。同園によると、開花ペースは例年より10日ほど早いという。シロフジの長さ70メートルの藤棚や、イングリッシュガーデンにある庭木仕立てのフジも見頃になっている。2歳の娘と訪れた同市東区の馬渕奈津紀さん(32)は「毎年来ていて、フジが一番好き。きれいなうちに来られて良かった」と笑顔を見せた。 21日からは夜間開園を実施し、ライトアップされた
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“青いじゅうたん”30万本のネモフィラ満開 浜名湖ガーデンパーク
浜松市西区の浜名湖ガーデンパークで、園内の「花ひろば」に植えられた約30万本のネモフィラが満開を迎えている。一面に“青いじゅうたん”が広がる美しい光景が来園者の目を楽しませている。 ネモフィラは北米原産のムラサキ科の一年草で、直径2センチほどの花を付ける。同園によると見頃の時期はおおむね例年並みで、20日ごろまで楽しめる見込みという。来園者は家族で写真を撮ったりゆっくりと散歩したりして春の風景を満喫する姿が見られた。展望台からは、青と白のネモフィラなどでデザインされたウサギの地上絵を眺めることもできる。
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900品種3万6000株 開花のリレー 浜名湖ガーデンパーク
浜松市西区の浜名湖ガーデンパークで1日、スプリングフェスタ2023(静岡新聞社・静岡放送後援)が始まった。6月4日までの期間中、約900品種3万6000株の花が開花のリレーを続け、来園者を楽しませる。 現在は園内の「花の美術館」で約110種1万株のチューリップが見頃を迎えている。赤や黄色、白などの鮮やかな花々が咲き誇り、来園者を魅了。ウサギの地上絵を表した約30万本のネモフィラ畑は三分咲きで、同園によると1週間程度で見頃となる見込み。 入園無料。8、9の両日は植物やハンドメード雑貨の展示販売、アクセサリーの製作体験などを行う「はなのわマルシェ」が開かれる。
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静岡人インタビュー「この人」 ウニの魅力発信に取り組む 小西香代子さん(伊豆市)
沼津市の水族館あわしまマリンパークの飼育課魚類主任兼営業企画課係長。“ウニコンサルタント”を自称し、ウニの生態のおもしろさを伝える企画を立案する。骨格標本の製作やウニに関する掲示物の作成も一手に担う。岡山県出身。37歳。 -どのような発信を。 「菓子パンのような見た目のウニにちなみ『ウニのカシパンまつり』を毎年企画している。骨格の展示や飼育員が生態を解説するバックヤードツアー、ウニをデザインした皿のプレゼントなどを展開する。普段もウニの生態展示や解説板の制作などを担当し、交流サイト(SNS)でも紹介している」 -ウニの魅力は。 「『スカシカシパン』や『タコノマ
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「ラブライブ!」の絵馬授与 Aqoursと大願成就 沼津あげつち商店街に行こう
沼津市の沼津あげつち商店街でこのほど、同市が舞台の人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」とコラボレーションしたオリジナル絵馬の授与が始まった。 同商店街振興組合が、市制100周年と同作のスピンオフ「幻日のヨハネ」の放送開始に向けた機運醸成で企画した。絵馬は主人公グループ「Aqours(アクア)」のメンバーと「大願成就」の文字が書かれたデザイン。日枝神社(同市平町)で祈とうを受けていて、同神社の絵馬掛けに奉納できる。 同組合員で「宝飾時計メガネ市川」の土屋達己さん(37)は「イラストの巫女(みこ)姿は地域のイベント『きつねの嫁入り行列』にちなんでいる。ライブの成功や願いを書いて神社を訪ね
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夜も“輝く”満開の桜 沼津・門池公園
沼津市岡一色の門池公園でソメイヨシノが満開を迎えている。4月2日までの午後6時半~同9時に、公園西側の桜がライトアップされ幻想的な雰囲気を演出している。 水路沿いの約250メートルにわたってピンクの並木が続く。日が沈むとライトに照らされた桜が美しく浮かび上がり、近隣住民らの目を楽しませている。 ライトアップは門池コミュニティ推進委員会が、市制100周年と門池地区連合自治会の創立25周年を記念し7年ぶりに企画した。 (東部総局・山川侑哉)
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春感じる花の便り 300本の桜並木満開 沼津・愛鷹広域公園
沼津市足高の愛鷹広域公園で約300本のソメイヨシノが満開を迎えている。公園西側約1キロにわたって桜並木が続き、見物客の目を楽しませている。 同公園の桜は地域資源を集めた「ぬまづの宝100選」の一つ。訪れた人たちは写真を撮影したり、頭上の花々を見上げながらゆっくりと散策したりして春の彩りを満喫していた。市内から母親と訪れた中谷朱香さん(28)は「すごくきれいで春が来たと感じる」と笑顔を見せた。 4月1日には出店やレクリエーションコーナーを設ける「さくらまつり」が開かれる。
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ウニの魅力伝えたい 菓子パンに見立て「まつり」 あわしまマリンパーク飼育員の小西さん
沼津市内浦重寺の水族館あわしまマリンパークは25日から、ウニの魅力を展示や解説板で発信する「ウニのカシパンまつり」を開く。4月23日まで。企画したのは“ウニコンサルタント”を自称する飼育スタッフの小西香代子さん(37)。「際限なく広がるウニの世界を伝えたい」と意気込む。 菓子パンに似たウニの仲間にちなんで名付けたイベント。色鮮やかな骨格標本の展示、ウニに触れたり記念撮影したりできるバックヤードツアー、ウニをデザインした皿のプレゼントなどを展開する。開催は3回目で、ウニのみにスポットを当てた個性的な展示はこれまでネットを中心に反響を呼んできた。 小西さんがウニのとり
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アザラシ3頭続々誕生 沼津のシーパラダイス 愛くるしい姿 人気
沼津市内浦長浜の水族館「伊豆・三津シーパラダイス」で18~22日、海生哺乳類ゴマフアザラシの赤ちゃん3頭が相次いで誕生した。同園によると、3頭の赤ちゃんが同時期に生まれたのは初めて。白い毛に覆われた愛くるしい姿が来園者を魅了している。 18日に雌、19、22の両日に雄が生まれた。体重8~11キロ、体長は80~88センチほど。母親の母乳を飲んだりぐっすり寝たりしてすくすくと成長している。2~3週間ほどで毛が生え替わり、大人と同じゴマ模様になるという。 赤ちゃんの誕生は2年連続。担当者は「母親と一緒にいる期間は短い。今しか見られない様子を楽しんでほしい」と話した。
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身延山しだれ桜満開 境内や参道彩り 「ロープウェイ」から一望
山梨県身延町の身延山でしだれ桜が満開を迎えた。隣接する静岡県からを含む多くの花見客が訪れ、国内有数の桜の名所を楽しんでいる。 身延山のしだれ桜は古木が多く、日蓮宗総本山の久遠寺には樹齢400年を超える桜もある。山全体では100本以上が咲き誇り、境内や参道を白やピンクの花が彩っている。山麓と山頂を結ぶ「身延山ロープウェイ」からは、桜やミツマタなどの花々を一望でき、人気を集める。運営する身延登山鉄道によると、開花は例年より数日早いという。 29日まで交通規制を実施。午前9時から午後4時まで、車は近くの臨時駐車場に止めてシャトルバスを利用する。
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巨大沈没船 愛され30年超 美しい魚礁、海中演出 熱海港沖ダイビングスポット
熱海港沖の水深約25メートル、30年以上にわたりダイバーたちの人気を集める巨大な沈没船が鎮座している。色とりどりの魚に囲まれた沈没船が海中探検の雰囲気を演出する、国内では類を見ないダイビングスポットとしてダイバーを魅了し続けている。 船名は「旭16号」。1986年、作業中に沈んだ砂利運搬船だ。全長約81メートル、幅約18メートル、重量は約5千トンと沈没船としては国内最大級。船は中央部あたりで前後に折れていて、サクラダイやネンブツダイ、イサキなどが多く集まる魚礁になっている。 地元で50年以上ダイビングを続けるガイドの国次秀紀さん(73)は沈んだ当時から船を見守ってきた。近年は経年劣化や大
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記者コラム「清流」 撮影枚数が増える試合を
「1回の取材でどれくらいの枚数撮影するんですか」。カメラマンとしてしばしば聞かれる質問の一つ。アングルや表情にこだわり始めると、小さなイベントで数十枚、動物の赤ちゃんは数百枚になる。最も多いのはスポーツで、野球やサッカーは1試合で、1000枚以上撮影する。 使用するカメラは1秒間に20コマの連写が可能。50秒間シャッターを切れば1000枚になる。取材後の作業やデータ管理を考えれば、最低限の枚数に抑えることも必要だが、シュート数など試合内容に依存する部分は大きい。 J3沼津のホーム開幕戦、中山雅史新監督の初勝利となった試合は撮影枚数が2000を超えた。監督の掲げる“超攻守一体&
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シマガツオの幼魚捕まえた! 展示例少ない深海魚 裾野の小6中平颯星君「いつか新種を」
裾野市立富岡第一小6年の中平颯星[はやせ]君(12)が2月中旬、珍しいシマガツオの幼魚の捕獲に成功した。清水町の商業施設サントムーン柿田川内の幼魚水族館によると、成魚ははえ縄漁などに掛かるが、展示可能な状態で捕獲される例は少なく幼魚の展示事例は確認できないという。幼魚は同館に寄贈し、展示されている。 幼魚の体長は5~8ミリほど。2月18日に沼津市江浦湾沿岸で浅瀬に浮いていたところを網ですくい上げた。同館の広報担当の石垣幸二さんは「成魚は釣ってもすぐに死んでしまい、生きたシマガツオの展示はあきらめていた。まさか幼魚が捕まえられるとは思わなかった」と驚きを隠さない。 岸壁での幼魚採集に熱中
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「磯のりかき」 児童ら丁寧に 沼津・戸田小中一貫校
沼津市立戸田小中一貫校の3~5年生21人が27日、同市の御浜岬で地域住民らと「磯のりかき」を体験した。 地域の産業や自然への理解を深める伝統行事で、新型コロナウイルスの影響で開催は3年ぶり。児童は戸田漁協の組合員らから手ほどきを受け、海岸の岩についたノリを「かい」と呼ばれる道具で丁寧にかき取り、ザルに入れた。5年の佐藤杏音さん(11)は「初めての経験で楽しかった。ご飯を包んで食べたい」と笑顔を見せた。 集めたノリは学校に持ち帰り、形を整える「のり立て」作業も行った。28日以降、完成したノリを児童に配布するという。
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101歳対7歳やプロ指導 裾野 囲碁愛好会30周年対局
裾野市囲碁愛好会、日本棋院裾野支部、あすなろ囲碁県連合会は26日、活動開始から30周年を記念したイベントを同市平松の東西公民館で開いた。 会員や囲碁教室に通う児童ら約50人が対局を楽しんだ。世代間の交流を目的とした相川東三さん(101)と沼津市立今沢小1年の山本伊織君(7)によるエキシビション対局や、藤井浩貴二段=清水町出身=らプロ棋士3人による指導対局が行われた。 愛好会によると、30年間で囲碁の競技人口は減少傾向にあり、最盛期は約130人だった会員は現在約50人。2020年には同連合会を発足し、県内の小学校で囲碁教室を展開して普及を図っている。渡辺浩事務局長は「会員の平均年齢が上がっ
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珍しい白いナマコ「ちょっと傷んだバナナみたい」 SNSで反響、清水町・幼魚水族館
清水町の商業施設サントムーン柿田川内にある幼魚水族館で、珍しい白いナマコが展示され、来館者の注目を集めている。 同館によるとマナマコの仲間とみられるが詳しい種類は不明。遺伝子の異常で色素が作れず体が白い「アルビノ」か、色素の減少で皮膚が白くなる「白変種」の可能性があるという。体長は約15センチで、2月上旬に駿河湾で漁師に捕獲された。 体の一部に暗色の斑点があり、同館館長でタレントの鈴木香里武さんが交流サイト(SNS)に写真を投稿すると「ちょっと傷んだバナナみたい」と大きな反響を生んだ。鈴木館長が「ホワイトチョコバナナマコ」と愛称をつけて展示し、投稿を見て訪れる若者も多いという。
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ペンギン赤ちゃん「ピーピー」 きょうだい誕生 沼津・マリンパーク
沼津市内浦重寺のあわしまマリンパークでこのほど、フンボルトペンギンの赤ちゃん2羽が誕生した。仮親となったケープペンギンの巣箱の中ですくすくと成長している。 2羽は同じ親の卵から生まれ、1月28日と2月1日にふ化した。誕生時の体重は80グラムほどで、性別はまだ不明。産んだ親の子育てが難しいと判断し、似た種であるケープペンギンを仮親とした。仮親たちは交代で赤ちゃんを温め、餌を口移しで与えている。現在は1羽目が約600グラム、2羽目が約300グラムとなるなど成育は順調。時折「ピーピー」と元気よく鳴く愛らしい声を聞くことができる。 同館では近親交配を避ける血統管理を行っていて、フンボルトペンギン
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移動駄菓子屋 親子の居場所に、悩みも気軽に相談を 三島の「おたまちゃん食堂」 東部各地で販売
子ども食堂や学習支援の活動に取り組む三島市の一般社団法人「おたまちゃん食堂」(押田智子代表)は12日、経済的な悩みを抱える親子の支援につなげる「移動する駄菓子屋さん」の活動をスタートした。第1回を長泉町上土狩で行い、セレモニーで移動販売車を披露した。 移動駄菓子屋は、県がクラウドファンディング型のふるさと納税で募った寄付金により実現した。三島市を中心に県東部各地で月に2回ほど駄菓子を販売し、生活用品や食料品の無料配布、子ども食堂の紹介などを行う。経済的な不安を抱える家庭を支援するとともに、販売車には悩みごとを書いて投稿するポストも設置し、支援ニーズの把握にもつなげる。 同団体によると、親
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ケープハイラックスの赤ちゃん すくすく成長 富士サファリパーク
裾野市須山の富士サファリパークで、双子のケープハイラックスの赤ちゃんが来園者の人気を集めている。 2頭は1月13日に体長8~10センチ、体重150~200グラムほどで生まれた。ネズミの仲間に見えるが、分類的にはゾウなどに近いという。指先にひづめに似た平らな爪があるのが特徴で、成獣は体長50センチほどになる。双子は母乳を飲んだり昼寝をしたりしてすくすくと成長している。ずんぐりした体型ながら、岩場や木の上を身軽に動き回り、訪れた人たちを楽しませている。 ふれあいゾーンのどうぶつ村で12頭を飼育している。親子の体調に配慮し、当面の間は天気が良い日の昼のみ赤ちゃんを公開する。
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ハナビラウオ幼魚 ハートの尾びれ特徴 バレンタイン合わせ公開 清水町
清水町の商業施設サントムーン柿田川内にある幼魚水族館でこのほど、深海魚「ハナビラウオ」の幼魚の展示が始まった。同館によると、生きた姿を見られるのは国内でも珍しいという。 尾びれがハートのように見えるため、14日のバレンタインデーに合わせて公開した。1月中旬に沼津市の江浦湾沿岸で採集された4匹を展示している。 成魚は水深700メートルまで生息するが、幼少期は浅い海で生活する。クラゲの傘の下や触手の間に身を潜めるのが特徴。長期飼育の記録はほとんどないとされるが体調は良好で、捕獲時に5ミリほどだった体長は約1センチまで成長した。 広報担当の石垣幸二さんは「バレンタインに合わせてやってきてくれ
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賢い消費者になろう 沼津で生活展 パネルや動画で啓発
暮らしや環境に役立つ情報を伝える「2023ぬまづ消費生活展」(同運営委員会主催)が4日、沼津市大手町のイーラdeで始まった。5日まで。 市消費者協会と市が主体となって企画し、NPOや企業など計17団体が参加した。動画やパネルで悪質商法への注意を呼びかけたり、家庭での温暖化対策や、環境などに配慮した商品を選ぶ「エシカル消費」を啓発する冊子を配布したりした。各団体の活動紹介に加え、防災や節電など暮らしに役立つ幅広い情報を取り上げている。 市生活安心課の担当者は「正しい知識を身につけて賢い消費者になってもらいたい」と話した。 (東部総局・山川侑哉)
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記者コラム「清流」 氷の芸術
天城山中の自然林の中に、氷の芸術が姿を現した。10年に1度の寒波といわれた1月下旬の冷え込み。伊豆市の八丁池が全面凍結し、空や雲を反射する美しい光景に目を奪われた。 池を囲むブナなどの木々が霧氷で白く染まっていた。当日は一日中氷点下になりそうな寒さで、午前9時ごろの気温が氷点下7度ほど。池の氷は透明度が高く、水中に沈む木や石が目視できた。同行した環境省自然公園指導員の土屋光示さんは「3日前には全面凍結していなかった。これだけ一気に凍るとは」と自然の力に驚きを隠さなかった。 積雪がめったに見られない静岡の冬は岐阜出身の記者には少しだけさみしかったが、結氷や霧氷が織り成す光景はこれまで見てき
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⚽J3沼津 中山監督初実戦 アスルユースに6得点 新戦力が躍動
J3沼津は28日、沼津ユースとの練習試合を時之栖スポーツセンター裾野グラウンドで行った。中山新監督が実戦で指揮を執るのは初めて。新戦力が4得点を奪うなど躍動を見せ、6-1で勝利した。 試合は30分ハーフ。主力と控えを混ぜてメンバーを入れ替えながら臨んだ。前半10分、FWブラウンノアのシュートで先制。相手にボールを保持される時間が長く、ミスも絡んで同点とされたが、19分に新加入のFW赤塚が左足で勝ち越しゴールを決めた。 後半は4本のゴールを奪い、格の違いを見せた。指揮官と同じ筑波大卒で新加入のFW和田は後半12分と13分、立て続けに得点。いずれもスルーパスや縦パスに合わせてゴール前に抜け出
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地魚のおいしさPR フランスパンで恵方巻き 沼津の「はなぱん」
沼津市我入道のパン店「はなぱん」が2月3日の節分を前に、地元のタチウオやアジを使用した「恵方巻フランスパン」を開発した。オーナーの鈴木華子さん(47)は「魚を食べる習慣が減っていると感じる。おいしく地魚に親しんでほしい」と思いを話す。 長さ15センチほどのフランスパンの中身をくりぬき、タチウオやアジのフライ、卵焼き、キュウリなどの具材をのりに巻いて入れた。魚のだしを使ったタルタルソースで味付けし、本物の恵方巻きを思わせる味わいに仕上がっている。 鈴木さんの亡き祖父は沼津我入道漁協の漁師だったといい、鈴木さんも漁協の準組合員。店内には魚介類を使用したパンが多く並ぶ。身が細すぎるなどサイズの
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全面凍結 天然の氷アート出現 伊豆・湯ケ島の八丁池
伊豆市湯ケ島の天城山中にある八丁池が26日、連日の厳しい冷え込みで全面凍結した。霧氷で白く染まったブナなどの自然林の中に美しい氷が広がる神秘的な光景が現れた。 池は標高約1200メートルに位置し、厳寒期には厚い氷に覆われる。毎年調査を続ける環境省自然公園指導員の土屋光示さん(63)によると、今冬は昨年12月下旬に最初の全面凍結を確認した。1月中旬に気温が上がったことで氷が溶け、24日時点で氷は池の3分の1程度しか覆っていなかったという。土屋さんは「この2日間の寒波で一気に凍っていて驚いた。ガラスのように透き通った氷でアートのよう」と話した。
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eスポーツ部全国初舞台 28日「1位目指す」 沼津・誠恵高
沼津市の誠恵高のeスポーツ部が28日、人気シューティングゲーム「エーペックスレジェンズ」の高校生全国大会に出場する。同部は昨年4月に発足し、全国大会出場は初めて。部員らは「全国を目標に取り組んできた。やるからには1位を目指したい」と意気込んでいる。 3人でチームを組み、キャラクターを操作して敵チームを倒すバトルロイヤル方式のゲーム。いずれも2年の高槻燿太部長(17)、志村隆佑斗副部長(17)、高田一生さん(17)の3人が出場する。 最大20チームが一つのフィールドに入り乱れる中、シューティングの正確さや攻守の判断速度が求められる。チームでは高槻さんが攻めや後退を指示する指揮官。「常に相手
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修善寺紙「寒すき」最盛期 伊豆の工房 大寒も作業
伊豆市修善寺の紙谷和紙工房で、厳寒期に紙をすく「寒すき」作業が最盛期を迎えている。二十四節気の「大寒」にあたる20日も、山の冷たい湧水を使って地元の伝統和紙「修善寺紙」作りが行われた。 修善寺紙の継承を目指して活動する地域おこし協力隊の舛田拓人さん(30)が連日作業に励んでいる。コウゾやミツマタなどの繊維を水に溶き、専用の木枠ですくって水平に振るう。冷たい水を使うことで、材料のトロロアオイで作る液体の粘度が高くなり、良質な和紙ができるという。 舛田さんは「寒い日の方が良い和紙ができる。水の動きを注視して、全体が均一になるように気をつけている」と話した。 修善寺紙の起源は定かではないが、
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茶わんや水指130点 人間国宝の名陶も 沼津の陶芸美術館で展示
沼津市東椎路の静岡陶芸美術館で3月26日まで、企画展「100+αの名碗」が開かれている。 美濃焼や唐津焼の茶わんをはじめ、茶入や水指など計約130点が並ぶ。焼き物の中でも中心的な存在である茶わんの美しさや力強さを発信しようと企画した。人間国宝の故荒川豊蔵氏の瀬戸黒など美しい名陶が来館者の目を引いている。 展示品の一部を使って抹茶を楽しむこともできる。植松弘行館長は「手触りや飲み心地も茶わんの魅力の大きな要素。手に取って質感や重さを味わってほしい」と話した。
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沼津茶の粉末 浮島小に寄贈 JAふじ伊豆
JAふじ伊豆青壮年部浮島支部は18日、地元特産の沼津茶に親しんでもらおうと、沼津市立浮島小に粉末茶約30キロを寄贈した。 森光広支部長(50)と古郡尚副支部長(50)が同校を訪れ、6年生の代表児童4人に茶を手渡した。山本孝明君(12)は「お茶には殺菌効果があるので、風邪をひかないように役立てたい」とお礼を述べた。森支部長は「たくさん飲んで健康で頑張ってほしい」と話した。カネトミ深沢製茶(同市)が粉末加工に協力した。茶は学校内の給茶機で提供するほか、小分けして児童に配布する予定という。
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静岡人インタビュー「この人」 ランチュウの全国品評会で2位に輝いた 小沢忠幸さん(沼津市)
昨年、大阪府で開かれた“金魚の王様”と呼ばれるランチュウの愛好家による品評会「第65回日本らんちう協会 全国品評大会」の当歳魚の部で2位に当たる西大関に輝いた。全国での入賞は15大会連続。県勢としては最高成績だった。ランチュウの販売も手がける。46歳。 -どのような大会か。 「全国からよりすぐりのランチュウが集まり、頭や尾の形の美しさや左右対称であること、八の字を描くよう泳ぐかなどを基準に競う。審査はシビアで、ヒレが少し欠けているだけでも厳しく評価される。当歳魚の部はその年に生まれたランチュウで競う部門で、作り手の力量が問われる難関。約500人が出品した」 -ど
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表面に網目模様 珍種「アミダコ」を展示 清水町・幼魚水族館
清水町の商業施設サントムーン柿田川内の幼魚水族館で、体の表面に網目模様がある珍種「アミダコ」が展示されている。同館によると、外洋に生息するため捕獲例が少なく、水族館での飼育例もほとんどないという。 14日に沼津市の江浦湾の沿岸に浮いているのを同館を運営するブルーコーナー(同市)のスタッフが発見した。全長は約25センチ。雄が雌よりも極端に小さいのが特徴で、今回の個体は雌とみられる。浮遊性のホヤの仲間でゼラチン質の生物「サルパ」の体内に入り込んで生活する習性があり、捕獲された個体も「オオサルパ」に入った状態で見つかった。水槽ではオオサルパも併せて公開している。 これまでの捕獲事例では、数日程
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阪神・青柳投手ら指導 沼津の小学生137人、野球の基礎学ぶ
沼津市の愛鷹広域公園は15日、野球教室を同公園で開いた。市内で自主トレーニングをしているプロ野球阪神の青柳晃洋投手ら5選手が実技指導した。 沼津野球連盟学童部に所属する市内11チームの小学生137人が参加した。青柳投手に加え、阪神の村上頌樹投手と岡留英貴投手、千葉ロッテの広畑敦也投手、日本ハムの西村天裕投手が講師を務めた。子どもたちはノックやトスバッティング、キャッチボールなどを選手とともに行い、野球の基礎を教わった。 大平イーグルスに所属する函南東小6年の稲葉康友君(12)は「ボールを投げるときに意識することなど、プロのアドバイスはとても参考になった」と笑顔を見せた。青柳投手は「夢をか
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海中みそぎ威勢良く 疫病退散祈る 沼津で男衆祈り
沼津市下香貫の楊原神社と大朝神社の正月行事「厳冬海中みそぎ祭り」が15日、同市の小浜海岸で行われた。五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願し、ふんどし姿の男衆がみこしを担いで威勢良く海中を練り歩いた。 年男や厄年の男性ら16人が海中に入る「神男」を務めた。寒空の下、海に胸までつかり、ますます栄えるという意味の「いやさか」のかけ声でみこしを高々と掲げた。神男を務めた山口雄大さん(23)は「すごく寒かった。皆さんの健康と疫病退散を祈って海に入った」と話した。 新型コロナの影響で昨年まで2年連続で規模を縮小していた。3年ぶりに通常開催し、餅まきなどの行事も行った。祭りは戦禍で一時途絶えたが、地元有志
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春の黄色一足早く 菜の花 沼津・平沼で見頃
沼津市平沼の浮島ひまわりらんどで、菜の花が見頃を迎えている。休耕田を活用した約3500平方メートルの敷地に鮮やかな黄色い花が咲き、訪れた人たちを楽しませている。 浮島地区環境保全推進会が管理していて、昨年10月ごろに植えた種が開花した。同会によると、開花時期は例年並みで、1月上旬から咲き始めた。函南町から訪れた土屋美穂さん(55)は「気持ちの良い天気で一足早い春を感じた」と笑顔を見せた。 駐車場は2月末までの土日と祝日に、午前7時から午後5時まで開放する。
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記者コラム「清流」 苦労の結実
寒空の下、チョキチョキとはさみの音が響く-。沼津市の西浦地区では1月上旬にかけて特産の「西浦みかん寿太郎」の収穫が進んだ。友人の農家の手伝いで記者も収穫に挑戦した。 好天に恵まれ、駿河湾越しに美しい富士山がはっきりと見えた。びっしりと実をつけた木から、果実に傷をつけないようにヘタを切る「二度切り」で採っていく。一本の木の収穫を終えるのに4人がかりで20~30分。高台にある畑には寒風が吹きつけ、急斜面での運搬作業も一苦労だ。作業に没頭していると、あっという間に1日が終わった。 帰宅後、はさみを握り続けた指先が痛んだ。暖かいこたつで食べるミカン。ヘタの切り口を見て農家の苦労が浮かび、甘酸っぱ
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沓間水産がマグロ最高値 1キロ5500円 沼津魚市場初競り
沼津市千本港町の沼津魚市場で5日行われた初競りで、「沼津魚がし鮨グループ」を運営する沓間水産(裾野市、沓間大作社長)が冷凍ミナミマグロを最高値の1キロ当たり5500円で競り落とした。1匹では35万7500円。国際情勢の影響による物価高などで消費低迷が懸念される中、同社の担当者は「水産業を応援し、地域を活気づけたい」と願いを込めた。 仲買人の威勢のよいかけ声が響く市場で、同社の担当者が大小さまざまなマグロを次々と競り落とし、計約1・1トンを落札した。最も大きい重さ80・2キロのマグロは、1キロ当たり4500円で1匹約36万円。川口武久統括部長(49)は「脂ののりが素晴らしく、赤みとのバランス
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アシカ「賀正」の出迎え/伊豆・三津シーパラダイス はかま姿のペンギンと撮影/あわしまマリンパーク
沼津市内の水族館で3日まで、動物たちが新年の雰囲気を演出する特別イベントが開かれている。2日は多くの親子連れらが訪れ、正月ならではの催しを楽しんだ。 伊豆・三津シーパラダイス(内浦長浜)では、カリフォルニアアシカのショーを正月にちなんだ特別版で実施。2頭のアシカが「賀」「正」の文字が書かれた約1メートルの羽子板を鼻先に乗せる曲芸を披露し、会場から大きな拍手が送られた。 あわしまマリンパーク(内浦重寺)では、はかま姿になったケープペンギンとの記念撮影イベントが行われた。訪れた親子連れらは、飼育員手作りのはかまを着用したペンギンと笑顔で写真に納まっていた。 いずれも1日3回実施する。
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英名ラビットフィッシュ 卯年にちなみアイゴ特別展示 沼津「三津シーパラダイス」
沼津市内浦長浜の伊豆・三津シーパラダイスは9日まで、今年の干支(えと)の卯(う)にちなみ、英語でラビットフィッシュと呼ばれる魚「アイゴ」の特別水槽を展示している。 体長約25センチの1匹を公開している。同館によると、おちょぼ口で突き出した前歯の形状や、海藻などを好む草食であることがウサギに似ているという。水槽は門松や富士山のイラストで装飾され、新年の雰囲気を演出している。 飼育担当者は「普段は目立たない魚だが、12年に1度の主役の年。かわいらしい英名があることを知ってほしい」と話した。
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鈴木香里武館長が「お悩み解決」トークショー 清水町・幼魚水族館
清水町の商業施設サントムーン柿田川で28日、施設内にある幼魚水族館の館長でタレントの鈴木香里武さんによるトークショー「幼魚が解決!カリブ館長の年末お悩み相談会」が開かれた。 県内外から親子連れら約90人が参加した。参加者から事前に集めた家庭や仕事の悩みに対し、鈴木さんが海洋生物の生きざまを例に挙げてアドバイスした。「新社会人で仕事についていけない」という悩みには、「泳ぎが魚類最速のバショウカジキも幼魚は網で簡単にすくえてしまうほど遅い。最初はうまくいかなくてもいい。これからしっかり成長していくはず」とエールを送った。 講演後は記念撮影やサイン会も行われた。
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韮山高の魅力知って 清水町・サントムーン柿田川 150周年記念しパネルや写真 24日から展示会
2023年に創立150年を迎える韮山高(伊豆の国市)の生徒らが24日、「韮山高校150周年記念展」を清水町の大型商業施設サントムーン柿田川で始める。23年1月10日まで。 学校の魅力発信のため、生徒有志でつくる150周年生徒委員会が中心になって準備を進めた。同施設のシネマ棟連絡通路に同校の魅力を紹介するパネルや写真を並べる。過去72年間の部活動の数と種類の変遷をまとめたパネルや、部活動の様子を紹介する写真、生徒が考えたオリジナルキャラクターのイラストなどを展示する。 会場では校章をデザインしたステッカーを無料配布する。150周年記念事業や学校環境整備に活用するための寄付金を募るQRコー
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ぬまづの宝百選 短歌に 第二小と千本小の4年生が創作
沼津市の地域資源を集めた「ぬまづの宝百選」を題材にした短歌を詠む特別授業が19日、第二小で開かれた。同校と千本小の4年生計29人が合同で創作に取り組み、地域の魅力や短歌の楽しさに触れた。 地域の人に学校現場に参画してもらう「チーム学校実現事業」の一環。同市のよさこいチーム「ぬまづ熱風舞人(ねっぷうまいと)」の竹下功一代表が映像を用いて沼津港や香貫山など百選の一部を紹介した。児童は好みの名所や特産を題材に選び、指を折ってリズムを確認しながら創作に挑戦した。講師を務めた県歌人協会の勝俣文子さんは短歌と俳句の違いなどを説明し、「大事なのは自分らしさ。思い出や体験を振り返ってみて」と呼びかけた。
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金魚の王様 ランチュウ飼育 小沢さん(沼津)全国品評会2位 工夫重ね、海外でも人気
“金魚の王様”と呼ばれるランチュウの飼育・販売に取り組む沼津市西浦木負の小沢忠幸さん(46)が、11月上旬に大阪府で開かれたランチュウ愛好家による品評会「第65回日本らんちう協会 全国品評大会」の当歳魚の部で2位に当たる西大関に輝いた。県勢では最高成績となった小沢さんは「何万匹に1匹の美しいランチュウが集まる中、違いが出せたことがうれしい」と喜びを話す。 品評会では左右対称であることや頭と尾の形、八の字を描くように泳ぐかなどが基準になる。受賞した当歳魚の部はことし生まれたランチュウで競い、約500人が出品した。小沢さんによると、同部門は「作り手の力量が問われる一番の
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彩り豊かな新年に 熱海・来宮神社 まゆ玉作り【動画あり】
熱海市西山町の来宮神社で、正月の縁起物として知られる「まゆ玉」作りが大詰めを迎えている。20日から数量限定で頒布する。 一帯でかつて盛んだった養蚕に由来し、家内安全や商売繁盛などの福をもたらすとされる。巫女(みこ)が11月中旬から交代で作業に当たり、約500本を用意する。 15日も魔よけの色とされる紅、青、黄などの色をつけて作った上新粉の玉を、一つずつ丁寧に萩(はぎ)の枝に取り付けた。巫女の近藤凪砂さん(22)は「新しい年に恵みがたくさん訪れるよう願いを込めて作っている」と話した。
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西之坊本堂 完成を祝う 沼津・光長寺で落慶法要 子安鬼子母尊神像の開眼供養も
沼津市岡宮の光長寺はこのほど、耐震化のため建て替えた西之坊の本堂の完成を記念した落慶法要を営んだ。 旧本堂は1931年建立。宗祖である日蓮大聖人の生誕800年に合わせて建て替えた。旧本堂の木材を使用したほか、梁(はり)のデザインなどは再現し、以前の面影を残した。 檀家(だんか)や建設関係者ら約120人が集まり、完成を祝った。境内に新たに設置した「子安鬼子母尊神像」の開眼供養も執り行った。宮村光明住職は「これからも地域の皆さんのよりどころとなる寺でありたい」と話した。 光長寺は鎌倉時代後期の1276年に開創した法華宗四大本山の一つ。日蓮大聖人の命で、日春聖人、日法聖人が協力して建立した。
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サメのサンタ?「オオセ」特別展示 伊豆・三津シーパラダイス
沼津市内浦長浜の伊豆・三津シーパラダイスで25日まで、クリスマスムードを演出する特別水槽が展示され、来館者を楽しませている。 トナカイや星のオブジェで飾り付けられた水槽で、サメの仲間「オオセ」の幼魚1匹を公開している。オオセは口の周辺にひげのような突起があるのが特徴。ひげをたくわえたサンタクロースを連想させるとして展示を決めたという。6月に同館で誕生した幼魚で、現在は全長約30センチ。成長すると全長1メートルほどになるという。担当者は「“サメタクロース”を見てクリスマス気分を味わってほしい」と話した。
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美しい夕日捉える 沼津・千本プラザで写真愛好家作品展
沼津市の写真愛好家でつくる「お気楽写真会の仲間達」の作品展が16日まで、沼津市の千本プラザで開かれている。 「沼津の夕日」をテーマに会員9人が約30点を出品した。沼津港展望水門「びゅうお」越しの夕日や志下海岸から撮影した「だるま夕日」など空が赤く染まる美しい一瞬を捉えた写真が来場者の目を楽しませている。 会員の鈴木順一さん(71)は「沼津からこんなに素晴らしい夕日が見られることを知ってほしい」と話した。
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水中に、ほのかな光 清水町・幼魚水族館でヒカリキンメダイ展示
清水町の大型商業施設サントムーン柿田川内の幼魚水族館でこのほど、ヒカリキンメダイの幼魚の特別展示が始まった。 公開しているのは体長5~6センチの約30匹。ヒカリキンメダイは発光バクテリアと共生し、目の下に大きな発光器があるのが特徴。同館によると、成魚は深海に生息するが、幼魚は浅瀬の洞窟や岩陰で多く見られるという。洞窟を模した暗い水槽で展示され、来場者は薄緑色に点滅する美しい光に見入っていた。 広報担当の石垣幸二さんは「発光器には、餌となるプランクトンを集めたり仲間とコミュニケーションをとったりする役割がある。たくましい生態を知ってほしい」と話した。
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被災地の今理解深める 沼津・桐陽高生 福島で研修
桐陽高(沼津市)の普通コース1年生93人がこのほど、福島県の東日本大震災の被災地を訪ねる「福島研修」に取り組んだ。被災者との交流や河津桜の記念植樹などを行い、被災地の現状や防災に関して理解を深めた。 研修は1泊2日で行った。生徒は東京電力福島第1原発事故の影響で立ち入りが制限されている富岡町を車窓から視察。広野町では、駅周辺に桜の木を植樹し住民との交流会を開いた。地震発生当時の体験や震災後の生活について聞き、意識を高めた。生徒はお礼に沼津市特産の干物を贈った。 被災地への訪問研修は2013年から毎年実施。寄贈した河津桜と干物の購入には、生徒が集めたアルミ缶の売却益などを充てた。
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特別展示「駿河湾と沼津港」 沼津港深海水族館、ジオラマなど並ぶ
沼津市の沼津港深海水族館はこのほど、冬の特別展示「駿河湾と沼津港」を同館で始めた。来年3月中旬ごろまでの予定。 駿河湾や沼津港への知識が深まるパネルや模型を並べた。駿河湾の海中を再現したスタッフ手作りのジオラマ模型は縦約1メートル、横約2メートル、奥行き約1メートルの大作。深海生物や漁船の模型のほか、ツボダイやアカザエビの展示水槽がジオラマ内に設置され、実際の海中をイメージできる。沼津魚市場で行われる競りの様子を紹介する動画や、底引き網と巻き網の漁法を解説するパネルもある。 飼育・展示担当の中島早依子さん(22)は「展示を通して駿河湾や沼津港のことを身近に感じてもらいたい」と話した。
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熱海梅園「日本一遅い紅葉」見頃 4日まで、もみじまつり
“日本一遅い紅葉の名所”とも言われる熱海市の熱海梅園で紅葉が見頃を迎えている。12月4日まで恒例の「もみじまつり」(市観光協会主催)が開かれ、来園者が赤や黄色に色づいた木々を楽しんでいる。 園内には約380本のカエデ類の樹木が植栽されている。同協会によると、紅葉のペースは例年並みで、11月下旬からの見頃となった。観光客らはカメラやスマートフォンを手に園内を散策し、晩秋の雰囲気を満喫していた。 まつり期間中は足湯を開設し、午後4時半~9時に園内をライトアップする。
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深海魚、ソーセージで親しみを 元地域おこし協力隊・青山さん(沼津)開発
沼津市の元地域おこし協力隊青山沙織さん(40)がこのほど、深海魚を原料に使用したソーセージを開発した。同市戸田地区を“深海魚の聖地”として魅力発信に取り組む青山さん。「深海魚を調理するのはハードルが高いが、ソーセージなら誰でも簡単に食べられる。気軽に深海魚に親しんでもらいたい」と思いを話す。 商品名は「しんかいソーセージ」。豚肉をベースに、戸田の底引き網漁で水揚げされたメヒカリやムツといった深海魚、本エビやオオコシオリエビなどの深海エビを混ぜ込んだ。原料となる魚介類は調理する時期によって変わるという。10月下旬に愛知県で開かれた「がまごおり深海魚まつり」で初めて販
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ハーフマラソン 3年ぶりに開催 沼津・狩野川沿い
沼津市の狩野川沿いを走る「沼津かのがわハーフマラソン2022」(沼津ランニングステーション実行委員会主催)が20日、同市内で開かれた。 市民を中心に約450人のランナーが、ハーフ(約21キロ)、10キロ、5キロの3部門に分かれて走った。スタート地点の沼津中央公園から号砲とともにランナーが一斉に駆け出し、川沿いの景観を楽しみながら快走した。同市の干物生産者らでつくる沼津ひものの会の協力で、参加者に特産の干物をプレゼントした。 新型コロナウイルスの影響で、開催は3年ぶり。栗田昭彦実行委員長(51)は「走る場所を欲しているランナーが多くいる。無事に開催できて良かった」と話した。
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災害から命守ろう 静岡県職員が防災講座 沼津・桐陽高
沼津市の桐陽高でこのほど、地震災害から身を守るための防災講座が開かれた。1年生約390人が、大地震発生時の対応と心構えを学んだ。 県東部地域局危機管理課の小林宏教主査が講師を務めた。生徒は、東日本大震災の被災者の体験をまとめた動画を視聴。津波の恐ろしさや日頃の防災訓練の重要性に理解を深めた。 小林主査は、同校の周辺では南海トラフ巨大地震が発生した場合、震度6弱程度の揺れが想定されると説明。延焼危険度が高いことなどを地図を示して解説した。避難場所の確認や備蓄品の重要性も指摘し、「自分の命や地域を自分たちで守れるようになってほしい」と呼びかけた。
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ベビーラッシュ♡シマウマ見に来て 富士サファリパーク
裾野市須山の富士サファリパークで、シマウマの赤ちゃんが相次いで誕生し、愛らしい姿が来園者の人気を集めている。 2日に雄、4日に雌がそれぞれ1頭生まれた。9月にも2頭が生まれたほか、現在も妊娠中の雌が2頭いて、ベビーラッシュを迎えている。赤ちゃんは成獣と比べてしま模様の黒い部分が茶色っぽく、毛がフワフワとしているのが特徴。母親に寄り添ったり乳を飲んだりして仲むつまじい姿をみせている。 担当者は「11月に生まれた2頭は同じ群れにいる。一緒に過ごすかわいらしい姿を見てほしい」と話した。
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記者コラム「清流」 記憶に残る赤い月
赤く色づき始めたモミジ越しに、丸い月が赤銅色に染まっていった-。好天に恵まれ、静岡県内各地で観測できた皆既月食。静まりかえった伊豆市修善寺のモミジ林で美しい天体ショーを満喫した。 1580年以来、442年ぶりに皆既月食と惑星食が重なった。望遠レンズを使用してファインダーをのぞくと、きらりと光る天王星が少しずつ月に接近し、隠れていく様子が途切れることなく観測できた。442年前は戦国時代。街灯もなく、肉眼で星々がはっきり見えていたかもしれないと想像した。 次に見られるのは2344年という。未来の人々も、2022年の自分たちに思いを巡らせるのかもしれない。宇宙の壮大さを感じるとともに、人生に一
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テニスをアレンジ「テニピン」 児童楽しむ 沼津・金岡小
沼津市立金岡小で14日、テニスを簡単に楽しめるようアレンジした「テニピン」の講習会が開かれた。4年生約100人が、競技のおもしろさに触れた。 テニピンは段ボールやウレタン製のラケットを手にはめ込み、スポンジのボールを打ち合う簡易的なテニス風のゲーム。児童はラケットの上でボールを繰り返しバウンドさせたり、ラリーをつなげたりする練習に取り組んだ。川崎優花さん(9)は「普通のテニスより簡単で楽しかった」と笑顔を見せた。 気軽にテニスに親しんでもらい、競技の魅力を伝えようと日本テニス協会がテニピンの普及に取り組んでいる。講習会は沼津テニス協会の会員らが講師を務めた。
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静岡人インタビュー「この人」 沼津グッズを開発するよたさんこと石井亮太さん(沼津市)
沼津市内の名店を題材にした「ヌマヅ看板シール」や名物をキーホルダーにした「沼津ガチャタマ」といった沼津の魅力を形にした商品の製作に取り組む。昔からあるものにもう一度スポットを当てる“リポップ”をテーマに活動する。三島市出身。27歳。 -どのような商品か。 「看板シールは甘味店やクリーニング店など約20店舗の看板をシール化したもの。寿太郎みかんや、菓子パンの『のっぽ』などをキーホルダー化した沼津ガチャタマは“ご当地ガチャ”を各地で企画する埼玉県の企業と協力して手がけた。その他には、沼津名産の干物を怪獣のようにデザインしたキャラクター『ヒモノラ
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沼津特別支援学校生が花壇づくり 原地区センター彩る
沼津市大塚の沼津特別支援学校中学部の生徒13人が10日、同市の原地区センターで花壇づくりを行った。 人に喜ばれる達成感を知り、働く意欲を高める目的で実施した。生徒はセンターの入り口付近の花壇にパンジーやビオラなど約110株を丁寧に植えた。地域住民らでつくる原地区コミュニティー推進委員会生活環境部が協力した。 2年生の女子生徒(13)は「みんなが笑顔になってくれたらうれしい」と話した。
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富士山を背に白いじゅうたん 裾野の畑、ソバの花が見頃に
裾野市深良の畑で、ソバの花が見頃を迎えている。富士山を背に白いじゅうたんを広げたような美しい光景が広がっている。 JAふじ伊豆の裾野そば部会員の畑で、9月上旬ごろにまいた種が開花した。遊休農地を活用したソバ栽培が盛んな同市内では、10月ごろから各所で「秋そば」が白い花を咲かせる。 同JA直営店「五竜庵」では18日から、秋の新そばを提供する予定という。
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マスコット「ぼけぼー」話題 95歳浅原さん(沼津)制作10年
沼津市の浅原きよえさん(95)が認知症防止のために制作を続ける動物のマスコット「ぼけぼー」の展示会が12日、同市内浦三津のギャラリースペース「omusubi」で始まる。日曜を除く23日まで。 浅原さんがフェルトを使ったマスコット作りを始めたのは85歳のころ。ネコやパンダなどの動物たちを個性的な色使いと表情で表現し、10年間で制作した作品数は5千を超える。孫の高良春香さん(35)は初めて作品を見た当時「へんてこな見た目に衝撃を受けた」と振り返る。高良さんが「ぼけぼー」と命名し、たくさんの人に見てほしいと自身の働いていた東京都のカフェで作品を展示。愛くるしい見た目が評判を呼び、全国で展示・販売
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沼津市茶道連盟 40周年記念茶会 3流派の茶席楽しむ
沼津市茶道連盟(東海庵龍子会長)は6日、連盟発足40周年を記念した茶会を同市の沼津御用邸記念公園東付属邸で開いた。 茶道の東海流、表千家宗美会、裏千家淡交会沼津支部の3席で行った。事前予約した市内外の約120人が参加した。落ち着いた雰囲気の中、抹茶や和菓子を楽しみながら交流を深めた。 東海庵会長は「先人たちの思いを受け継ぎながら、これからも流派を超えて切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と話した。
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小説執筆の裏話語る 静岡新聞夕刊連載 作家秋山香乃さん
静岡新聞夕刊で「頼朝 陰の如(ごと)く、雷霆(らいてい)の如し」を連載中の歴史作家秋山香乃さん(54)=沼津市=の講演会が6日、市立図書館で開かれた。「歴史の中の人間を描く」と題し、小説執筆の過程や裏話を語った。 歴史愛好家ら約100人が訪れた。時代考証に当たっては、ほかの作家と交流したり取材旅行をしたりして情報収集していることを紹介。時代によって時間のとらえ方や部屋の明るさが違うことまで想像して描写していると説明した。執筆時の悩みとして、一つの出来事に複数の説が存在することを挙げ、「作家は学者と違い、物語上面白いという理由で作品ごとに異なる説を採用することがある」と話した。 秋山さんの
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モータースポーツの「森」花火が彩る 小山・富士スピードウェイ
花火とモータースポーツを楽しむ「FUJI MOTORSPORTS FOREST Fireworks by 富士山花火」が5日、小山町の富士スピードウェイ(SW)で開かれた。 藤枝市の花火業者「イケブン」など3社が約1万発を打ち上げた。宇宙をテーマにしたプログラムで、月やブラックホールをイメージした大輪が夜空を彩った。打ち上がる花火の中を時速200キロを超えるスピードで駆け抜ける車も披露し、約6000人の来場者を魅了した。 花火業者や伝統文化継承に取り組む団体で作る実行委員会が、トヨタ自動車によるモータースポーツ文化の体験エリア「富士モータースポーツフォレスト」と連携して企画した。日中には
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よいしょ!とイモ掘り 沼津・東熊堂子ども会「いっぱい採れた」
沼津市の東熊堂子ども会は5日、サツマイモ掘りを地区の畑で行った。子ども会に所属する小学生と地元の幼児ら13人が、秋の味覚の収穫を楽しんだ。 子どもたちの思い出作りのため、東熊堂自治会が企画した。軍手を着けた子どもたちは両手で丁寧に土を掘り、20~30センチの芋を次々と引き抜いた。 芋は各家庭に持ち帰った。金岡小4年の渋佐奈央さん(10)は「いっぱい採れて楽しかった。スイートポテトにして食べたい」と笑顔を見せた。
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熱気球ふわり 高度25メートル、非日常満喫 沼津・日吉子ども会
沼津市大岡地区の日吉子ども会は29日、熱気球の搭乗体験会を大岡南小で開いた。同子ども会所属の児童と保護者を中心に約200人が空中遊泳を楽しんだ。 新型コロナ感染拡大の影響で子ども会活動が縮小する中、思い出づくりの場として企画した。8人一組でゴンドラに乗り込むと、カラフルな気球は高度約25メートルまで上昇。児童は地上の友人らに手を振って、非日常を満喫した。 同小6年の広瀬祥太朗君(12)は「けっこう高くて足が震えた。気球の影がきれいに見えた」と笑顔を見せた。
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記者コラム「清流」 持ち歩きたい沼津愛
西浦みかん寿太郎の段ボール、アーケード名店街の看板、ソウルフード「のっぽ」-。沼津市の有名スポットや名物をキーホルダーにした「沼津ガチャタマ」の販売機前は発売当日から多くの人でにぎわっていた。 市内でデザイン業を営むよたさんと、埼玉県を中心に“ご当地ガチャ”を展開する「アルシェ」らが協力して生まれたガチャ。市民や出身者に刺さるローカル感を売りにしていて、地元で長年愛されていながらも、ほとんどグッズになっていなかったラインアップがそろっている。 記者も3回ほど回してみると、つじ写真館、マルサンホビー、ひものんが当たった。かばんに付けて歩けば、外出先で“沼
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科学実験やものづくり、親子で楽しむ 沼津
科学実験やものづくりを楽しむイベント「体験! 科学実験2022inぬまづ」(実行委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が23日、沼津市の第5地区センターと第五中体育館で開かれた。 今回で10回目。県内の親子連れら約300人が参加した。ボール紙の望遠鏡やポリ袋のロケットといった工作、エアポンプを使って火山噴火の噴出物の積もり方を再現する実験など、多彩な11のブースが並んだ。 県東部地域の科学愛好会「サイエンスプロジェクト」による実演ショーでは、酸化還元反応で液体を変色させる実験や小型ドローンの飛行を披露した。第一小4年の原慶多君(10)は「不思議なことや知らないことがたくさんあって楽しかっ
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冬を先取り 仮装で初滑り 裾野「イエティ」日本一早いオープン
裾野市須山の富士山2合目にあるスキー場「イエティ」が21日、今季の営業を開始した。イエティによると、屋外のスキー場としては24年連続で日本一早いオープンという。静岡県内外から集まった約400人が初滑りを楽しんだ。 同スキー場は標高1450メートルに位置する。10日前から3基の人工造雪機をフル稼働し、約1キロのゲレンデ1本を整備した。 オープニングイベントにはシーズン到来を待ちわびたスキーやスノーボードの愛好家が仮装をして集まった。アニメやゲームのキャラクターなどに扮(ふん)した来場者が号砲やバルーンの演出とともにゲレンデに滑り出した。 神奈川県の自営業直江優さん(37)は「久々で怖さも
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ガチャガチャに沼津の魅力凝縮 名物名所キーホルダーに 9種類発売
沼津市の有名スポットや名物をキーホルダーにしたカプセル玩具「沼津ガチャタマ」が20日から、市内の飲食店や商業施設で販売される。商業ビルを運営する「アルシェ」(さいたま市)と沼津市でデザイン業を営むよたさん(27)、グッズ製作会社「ジェットワークス」(東京)が共同開発した。よたさんは「沼津の魅力や歴史が凝縮されている。自分の町を形にして身につけられる良さを感じてほしい」と思いを話す。 キーホルダーはアクリル製で全9種。西浦みかん寿太郎や「甘味処(かんみどころ)どんぐり」、沼津のソウルフード「のっぽパン」など沼津市民に長く愛されてきたスポットや名物を取り上げた。“ご当地シンガー・ソ
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古代海底遺跡へGO 12月、体感型VR新アトラクション開設 沼津「港八十三番地」
沼津港深海水族館や飲食店などで構成する沼津港の複合モール「港八十三番地」を運営する佐政水産(沼津市)は12月上旬、同モールに深海を探検できる体感型VR(仮想現実)アトラクションを新たにオープンする。 VRで表現された駿河湾を舞台に、潜水艇に乗って古代の海底遺跡を体験するという設定で、名称は「ディープクルーズ」。施設内に設置された座席に座り、VRゴーグルを装着すると、駿河湾の海中を360度の視界で楽しめる。約30種の海洋生物が出現し、見つめることでその生き物の解説が見られるなど、海への理解が深まるアトラクションになっている。 企画・制作にはVRやAR(拡張現実)を使ったエンターテインメント
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県内企業の仕事、魅力は 沼津高専で「Futureしずおか」
静岡県内企業が仕事の内容ややりがいを伝える課外授業「Futureしずおか」(静岡新聞社・静岡放送主催)が17日、沼津市の沼津高専で開かれた。2年生5学科の約220人が参加し、地域の企業の魅力に触れた。 食品機械などを製造するイシダテック(焼津市)からは総務部の小山和希さん(29)と同校機械工学科OBの中山達也さん(51)が講師を務めた。小山さんは会社の理念や現在勤務する同校の卒業生の業務内容などを紹介。中山さんは「高専で学んだことは開発の役に立つことが多々ある。日々を大切に過ごしてほしい」とアドバイスした。 このほかハンズ(清水町)、テクノサイト(島田市)、オカムラ(御殿場市)、エヌ・イ
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5年生 丁寧に稲刈り 裾野・深良小 米作りの苦労学ぶ
裾野市立深良小の5年生51人が12日、学校近くの田んぼで稲刈りを体験した。 総合的な学習として毎年実施している。5月に田植えをした後、草刈りや生育の観察に取り組んできた。児童は地元の農家から鎌の使い方などのアドバイスを受け、穂がたわわに実った稲を丁寧に刈り取った。1時間ほどで約300平方メートルの収穫を終えた。 収穫した米は餅にして農家らと味わうという。柴田律希君(11)は「稲が育ってうれしい。農家さんは刈り取りが早くてびっくりした」と笑顔を見せた。
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水中ドローンに可能性「漁業の需要 着目」 清水町の物流会社、スクール開校
物流業などの万福(清水町、石田太輔社長)が、静岡県内でも珍しい水中ドローンのスクール事業を展開している。港湾施設や船の点検作業などで全国的にも水中ドローンの活用拡大が期待される中、石田さんは「空のドローンと違い、撮影や調査を請け負う民間の事業者が少なく未開拓。海に囲まれた伊豆半島では漁業分野を中心に潜在的な需要が大きいと考えた」と狙いを語る。 3月に水中ドローンによる調査・点検事業と同時にスクールを始めた。きっかけは昨冬、石田さんが空中ドローンの講習会に行った際に知った水中ドローンの存在。「伊豆地域では水産事業者の高齢化も進んでいる。船底や養殖用の網の点検などに活用が広がれば労働力不足の
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傘と富士山と茶畑 心晴れやか♪ 大淵笹場でアンブレラスカイ
富士青年会議所(JC、稲葉大輝理事長)は11月5日まで、色とりどりの傘で茶畑と富士山の景勝地「大淵笹場」(富士市大淵)を彩る取り組み「フジアンブレラスカイ」を行っている。 青や赤、黄色などカラフルな約170本のビニール傘が雄大な富士山と緑色の茶畑を背に飾られている。訪れた人たちはカメラやスマートフォンを手に、写真撮影を楽しんでいた。 同JCの創立65周年を記念して実施した。企画を担当した杉沢大地さん(33)は「気持ちが沈んでいる人たちに、上を向いてもらいたい」と話した。
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珍アマガエル 青と白の共演 沼津・あわしまマリンパーク
沼津市内浦重寺のあわしまマリンパーク内のカエル館で、青色と「アルビノ」の珍しいニホンアマガエルが展示され、来館者の注目を集めている。 展示されているのは体長3センチほどの2匹。ニホンアマガエルは緑色の個体が多いが、突然変異によって皮膚の色素細胞が欠損することがある。同館によると、黄色の色素細胞が欠損すると青色に、色素細胞を持たないと白や黄色の「アルビノ」個体になるという。同市と伊豆の国市の住民が自宅付近などで発見し、同館に届けた。 青色のカエルは徐々に灰色に変化していて、10月末ごろまでに完全な灰色になる可能性があるという。担当者は「青色とアルビノのカエルが同時に見られるのは非常に珍しい
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記者コラム「清流」 秋の裾野
眼前に広がる一面のススキ野原-。富士山麓の標高約900メートル、裾野市須山の十里木高原は毎年秋ごろに訪れているお気に入りのスポットだ。階段を上った展望台からは、雄大な霊峰を遮蔽(しゃへい)物なく望むこともできる。ほんのりと冠雪した富士山と白い穂が揺れる光景に、秋の到来を実感した。 クリやギンナンの収穫、パノラマロードに咲くコスモス、日本一早いスキー場のオープンなど、秋と冬への季節の移ろいは同市で最初に実感することが多い。じゅうたんのように広がるススキを眺めながら、次はどんな秋を楽しもうかと思いを巡らせた。 自宅のある沼津市でも肌寒い日が続き、秋めいてきたと感じる。富士の裾野からやってくる
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自動車どう造るの? 沼津第二小でトヨタスクール
子どもたちが自動車の製造工程などを学ぶ「トヨタスクール東富士」が4日、沼津市立第二小で開かれた。トヨタ自動車東日本東富士総合センターとトヨタ自動車東富士研究所の社員が講師を務め、5年生26人が理解を深めた。 同センターの社員はプレスや車体組み立てなど完成までの流れを映像で紹介した。安全に作業をするための服装やトラブルがあった際にすぐに対応するための工夫を社員が解説し、児童は興味深そうに耳を傾けていた。 同研究所は自動運転・先進安全開発部、先端材料技術部など四つの部署がブースを設けて業務内容を説明した。センサーとカメラを取り付けた車のダミーや板金を木づちで加工する作業を披露した。野田奈里さ
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白のじゅうたん 深まる秋演出 裾野・十里木高原のススキ野原
富士山麓の標高約900メートルに位置する十里木高原(裾野市須山)で、ススキの穂が斜面を白く染め、秋の深まりを醸し出している。 国道469号沿いの越前岳ハイキングコース入り口から十里木高原展望台にかけての斜面にススキ野原が広がる。好天時は展望台から富士山を望むこともでき、訪れたハイカーらはススキと霊峰の共演を楽しんでいた。 愛知県から夫婦で登山に訪れた女性(38)は「ススキがじゅうたんみたいですごくきれい」と笑顔を見せた。
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秋の味覚 クリ収穫期 裾野「栽培順調、ほくほく」
裾野市深良の山口農園で、秋の味覚クリが収穫期を迎えている。13日も園主の勝又俊博さん(74)がゴム手袋をして、イガから顔を出したクリを手際よく拾い集めた。 約5000平方メートルの畑で6種類のクリの木約150本を栽培している。わせ品種の「国見」と「紫峰」の収穫は8月30日に始まった。収穫時期は例年並みで、今月下旬に最盛期を迎えるという。10月上旬までに約500キロの収穫を見込む。 クリは主に地元の「JAふれあい市」で販売する。勝又さんは「大きな災害や鳥獣被害がなくて良かった。ほくほくとした秋の食感を楽しんでほしい」と話した。
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静岡人インタビュー「この人」 アマモ場の保全に取り組む 杉山善一さん(沼津市)
沼津市西浦地区で水生生物のすみかや産卵場所になり、「海のゆりかご」と呼ばれる海草アマモの保全活動を行うNPO法人「海プラスSOU」の理事長。同市の大瀬崎でダイビングショップを経営する。52歳。 -どのような取り組みか。 「平沢港沖など比較的規模の大きなアマモ場で種子を採取し、磯焼けや海水浴場としての整備の影響でアマモが少なくなってしまった海域に植える。2015年に地元のダイバーや漁業関係者で活動をはじめ、場所を変えながら生育に適した環境条件を模索している」 -きっかけは。 「20代の頃から15年ほど東京で働き、8年前に地元の同市西浦江梨に帰った。漁師の手伝いで作業潜水をしたり漁業者の
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秋告げる西洋ススキ「パンパスグラス」 伊東の松川湖畔で見頃
伊東市の松川湖の西側湖畔で、西洋ススキとも呼ばれる「パンパスグラス」が見頃を迎えている。白い穂が風になびき、秋の訪れを告げている。 パンパスグラスは南米原産のイネ科の多年草で、草丈は約3メートルある。芝生広場付近の斜面に群生していて散策に訪れた人たちの目を楽しませている。愛犬の散歩に訪れた同市の磯部健太朗さん(48)は「だんだん涼しくなってきた。前回来たときはまだ穂が出ていなかったので季節が変わり始めたのを感じる」と話した。
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記者コラム「清流」 頼朝の大軍勢
「すごい人じゃのう!」。馬上で源頼朝に扮(ふん)した大泉洋さんが、馬を引く安達盛長役の野添義弘さんに声をかけた。三島市で開かれた三嶋大祭りのメインイベント、頼朝公旗揚げ行列。三嶋大社前から続く大通りの沿道は、大勢の市民らの熱気に包まれていた。 行列には大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に出演する4人の俳優陣が登場。ドラマでは頼朝、盛長ら4人全員がすでに舞台を去り、シリアスな展開も続く。和やかに話す大泉さんと野添さんの姿が劇中の2人と重なり、写真を撮りながら胸が熱くなった。 大泉さんが率いたファンの“大軍勢”には頼朝公も驚いているかもしれない。「三島の民よ。この頼朝が帰っ
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よーく見て おなかの袋から顔を出しているよ アカカンガルーの赤ちゃん人気 裾野・富士サファリ
裾野市須山の富士サファリパークで、アカカンガルーの赤ちゃんが母親のおなかの袋から顔を出し、来園者の人気を集めている。 飼育担当者が6月中旬から8月上旬までに4頭の誕生を確認した。同園によると、アカカンガルーの赤ちゃんは体長1~2センチで生まれ、生後5~6カ月ほどで初めて袋から顔を出すという。6月に確認された2頭はすでに袋を出て、元気よく跳ね回る姿が見られる。 ほかにもおなかの袋が膨らんだ雌がいて、今後も赤ちゃんが見られる見込み。担当者は「親子で仲良く過ごす愛らしい姿を楽しんでほしい」と話した。
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尻尾ある両生類「有尾目」紹介 沼津のあわしまマリンパーク
沼津市内浦重寺のあわしまマリンパークで、尻尾のある両生類を紹介する「有尾展」が開かれている。 園内のカエル館で、マダライモリやタイガーサラマンダーなど有尾目に分類される両生類4種を展示している。 同園によると、有尾目は両生類のうち、成長しても尻尾がなくならないイモリやサンショウウオの仲間。体に毒を持っていたり再生能力があったりする生態を掲示物で解説している。 展示は10月末までの予定。飼育担当者の辻萌子さんは「爬虫(はちゅう)類と似ているが、カエルと同じ両生類。トカゲやヤモリとの違いを知ってほしい」と話した。
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ウニ輝くランタン 沼津・あわしまマリンパーク
沼津市内浦重寺のあわしまマリンパークで、ウニの骨格をランタン風に展示した「ウニのランタンまつり」が来園者の人気を集めている。 ムラサキウニやラッパウニなど約20種の骨格標本を下から照明で照らした。ウニの口部分の骨が「アリストテレスの提灯(ちょうちん)」と呼ばれることにちなんだ企画。同園周辺に生息するウニは水槽展示も行い、骨格と生きている姿を比較することができる。 展示は28日までの予定。担当者は「放射状の模様がアートのように見える。ウニに興味がない人にもじっくり見てもらいたい」と話した。
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沼津の逸品ずらり 地元愛(じもあい)物産展 プラサヴェルデ、14日まで ラブライブとコラボ
地元の逸品を販売する「沼津地元愛(じもあい)物産展」(プラサヴェルデ主催、プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!協力)が13日、沼津市大手町のプラサヴェルデで始まった。14日まで。 11、13、14の各日にキラメッセぬまづで開催の「ラブライブ!サンシャイン!!沼津地元愛まつり」と連携した企画。33事業所が出店し、沼津茶や干物、水族館のグッズといった多彩な特産品が来場者を楽しませた。会場にはラブライブ関連のイラストなども展示され、訪れたファンの目を引いていた。 14日の物産展は午前11時から午後6時半まで。
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富士山周辺の生き物 ‘‘ざんねんな‘‘生態紹介 裾野・ぐりんぱでイベント
裾野市須山の富士山2合目にある遊園地「ぐりんぱ」は9月25日まで、生き物の意外な一面を紹介する児童書「ざんねんないきもの事典」(高橋書店)と連携したクイズラリーや展示会を開いている。 クイズラリーは園内を巡りながら、シジュウカラやニホンジネズミなど富士山周辺に生息する4種類の生き物に関する問題に答える。すべての問題を解くと、オリジナルステッカーをプレゼントする。訪れた親子連れらが、生き物のユニークな生態を学びながら楽しんでいた。 期間中は園内に同書の一部を取り上げたパネルや、休館中の富士山資料館(同市)から借りた動物の剝製を展示し、同書を監修した今泉忠明さんによるフィールドワークなども開
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回遊魚「シイラ」見に来て 伊豆・三津シーパラダイス
沼津市内浦長浜の伊豆・三津シーパラダイスでこのほど、大型の回遊魚「シイラ」の展示が始まった。 飼育員が同館の目の前に回遊してきた群れを釣り上げた。約40匹を自然飼育場で展示している。大きいものでは全長約2メートルまで成長するが、展示している個体は全長約30~40センチで、生後1年ほどの子どもと見られる。 先端が青い胸びれと光沢のある体が特徴。来園者はきらきらと光る群れを見下ろして楽しんでいた。 水温が下がる秋頃に海に放す予定。28日までは1回100円で、餌やり体験も行っている。飼育マネジャーの春日保さん(39)は「餌に一斉に食いつく捕食者としての能力の高さを見てほしい」と話した。
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自宅周辺の危険知ろう 児童ら心構え学ぶ 長泉で防災ワークショップ
ながいずみ観光交流協会は10日、小学生を対象にした「防災を考えるワークショップ2022」を長泉町下土狩のコミュニティながいずみで開いた。子どもたちが町内で想定される災害への心構えを学んだ。 親子ら15人が参加した。協会スタッフが、同町は川や水路が多く水害が起きやすいことを説明。黄瀬川、桃沢川といった主な河川や用水路の場所を地図で示し、大雨の際に急な増水や氾濫の恐れがあることを伝えた。参加者はハザードマップや標高差が分かる東西断面図を見て、自宅周辺の危険性を確認した。 川で遊ぶ子どもなどのイラストを見て、危ないポイントを考える危険予知の練習も行った。長泉北小6年の伊藤雅高君(11)は「学
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きらめく夏の色彩 静岡県東部【写真・動画特集】
夏本番を迎え、海水浴場や花火大会は多くの人でにぎわう。暑い時期ならではの自然の風景や行事が、静岡県東部でも多く見られる。 強い日差しが差し込む海中を、コバルトブルーのソラスズメダイの群れが泳ぐ。白球を追う高校球児の頭上に、夏らしい白い雲が沸き立った。各所で“夏色”の豊かな表情を切り取った。 コバルトブルーの体をきらめかせるソラスズメダイ 伊豆・三津シーパラダイス(沼津市)によると、温帯に適した種で、夏の方が色は鮮やかになり数も多く見られるという=7月24日、同市井田 源兵衛川で生育するミシマバイカモ 半水面で撮影すると、川は水草
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記者コラム「清流」 小さくてたくましい幼魚
指先ほどの魚が水槽内の海藻や砂の中に身を潜める。清水町の商業施設「サントムーン柿田川」に、海洋生物の幼魚や幼生を専門に扱う世界でも珍しい「幼魚水族館」がオープンした。 小さなフグやクラゲの姿はとても愛らしい。館長を務めるタレントの鈴木香里武さんは「かわいらしさはもちろん、幼魚たちのたくましい生きざまを見てほしい」と話す。枯れ葉に擬態するナンヨウツバメウオ、漂流物に隠れるアミモンガラ-。厳しい自然界での生存戦略に驚いた。 ビニール片やペットボトルなどのごみを入れて、実際の生息環境を再現した水槽もある。自分たちの生活が幼魚の暮らしにまで影響を与えていることが分かれば、意識も変わるはず。小さく
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水族館スタッフのお仕事は 清水町で子どもたちが体験
清水町の商業施設「サントムーン柿田川」内にある幼魚水族館は6日、子どもたちが水族館スタッフの業務を学ぶ仕事体験を同館で開いた。県内外から小中学生10人が参加し、幼魚の生態や飼育方法への理解を深めた。 日本財団「海と日本プロジェクト」が展開する仕事体験プログラム「こどもわーく夏祭り」の一環。館長で幼魚を研究するタレントの鈴木香里武さんが、枯れ葉や岩のまねをしたり、透明になったりして自然界を生き抜く幼魚の生態や飼育の難しさなどを説明した。 子どもたちはナンヨウツバメウオやタツノオトシゴなど5種類の魚をバケツから展示水槽に移す作業に挑戦。魚が入ったバケツに水槽の水を少しずつ入れて新しい環境に慣
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長泉巡る版画旅 達成者500人突破 ながいずみ観光交流協
ながいずみ観光交流協会は12月25日まで、長泉町の各所を巡るスタンプラリー「ながいずみ重ね捺(お)し版画の旅」を開いている。約半年で達成者が500人を突破するなど人気を集めている。 町内を周遊し、魅力を知る機会を設けようと企画した。巡るのはベルナール・ビュフェ美術館、ヴァンジ彫刻庭園美術館、井上靖文学館、ウェルディ長泉、伊豆半島ジオパーク長泉ビジターセンターの5カ所。各施設に設置されたスタンプを版画のように台紙に重ねていくと、同町にちなんだイラストが浮かび上がる。完成者には記念品が贈られる。 このほど、神奈川県から訪れた親子が500人目の達成者となり、特別記念品が手渡された。同協会の牛島
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ライオンの双子赤ちゃん 仲良く愛らしく 富士サファリパーク
裾野市須山の富士サファリパークはこのほど、6月24日に誕生したライオンの双子の赤ちゃんの公開を始めた。仲良く寄り添って過ごす愛らしい姿が来園者を魅了している。 双子はともに雄。頭部や背中には幼い時期にだけ見られる黒い斑点模様がある。誕生して数日後の測定で約2キロだった体重は、19日までに約4キロに増えたという。じゃれ合って遊んだり、寄り添い合って眠ったりしてすくすくと成長している。 1日2回の特別展示と、ウェブ予約限定のふれあいイベント(有料)で公開している。赤ちゃんの体調によって展示やイベントの時間と回数は変更する可能性があるという。 同園の担当者は「眠る姿も、元気よく動き回る姿も全
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記者コラム「清流」 波打ち際の攻防
波打ち際に集まったフグたちが一斉に水しぶきを上げ、彼らを狙うウツボの大きな口が丸くふくれた体を捉える。伊東市川奈の海岸では7月上旬にかけて、小型のフグ「クサフグ」の産卵シーズンを迎えた。命をつなぐための必死の攻防に胸を打たれた。 自然相手の撮影は時間がかかる。通うこと4日。ようやく産卵の様子を確認できた。雌が石の隙間に産卵すると、雄が跳ね回りながら放精し、海水が白く染まる。習性を知らなければ驚きを禁じ得ない、多くのフグが岸辺に打ち上げられている異様な光景が広がっていた。 現地には1カ月かけて産卵を取材しているという海外メディアの姿もあった。生命の神秘を感じる光景に感動するとともに、その場
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ご当地ソングで平和へ祈り 沼津魚仲買商協同組合の飯田さん新曲リリース
沼津港にある「沼津みなと新鮮館」のテーマ曲などを手掛け、“ご当地シンガー・ソングライター”として知られる沼津魚仲買商協同組合職員の飯田徳孝さん(57)=裾野市稲荷=がこのほど、新曲「Peace be with you from NUMAZU」をリリースした。ロシアのウクライナ侵攻を受け、平和への祈りを歌に込めた。 新曲は軽快でリズミカルな曲調。世界情勢で大変な思いをしているすべての人に向けて、平和への願いを沼津の観光スポットや歴史と絡めて歌っている。 歌詞に登場する「ヘダ号」は、江戸末期に駿河湾に沈んだロシア船の乗組員のため、沼津市戸田で地元の船大工らの手によって
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全国の紙芝居師 沼津に集結 軽妙な話芸で観客魅了
全国各地から紙芝居師が集う「ニッポン全国街頭紙芝居大会INぬまづ」(同実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が3日、沼津市の沼津仲見世商店街や新仲見世商店街などで開かれた。開催は3年ぶり。プロアマ46組の紙芝居師が軽妙な語り口で観客を引きつけた。観客の投票で決めるプロ部門の大賞には「りさちゃん」(愛知県)が輝いた。 イーラde前から新仲見世商店街までの間に7会場を設置。紙芝居師たちが拍子木や太鼓などの道具も使い、オリジナルの物語や童話をユニークな表現で読み上げた。 子どもたちが競う「紙芝居甲子園」も行われ、り~ふさん(函南町)が大賞を、紙芝居屋ぴっぴとぷりんさん(横浜市)が沼津賞を受賞し
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波打ち際 命つなぐ 伊東でクサフグ産卵期
伊東市川奈の海岸で、小型のフグ「クサフグ」が産卵シーズンを迎えている。29日も波打ち際に群れが現れ、命をつなごうと懸命な姿を見せた。 午後4時ごろ、体長15センチほどのクサフグたちが岩場に集まった。雌が石の隙間に産卵すると、雄が跳ね回って水しぶきを上げながら放精した。集まったフグたちを狙うウツボの姿も見られた。 伊豆・三津シーパラダイス(沼津市)によると、クサフグの産卵は5月下旬から7月上旬ごろ。新月と満月の前後数日に見られる。満潮の数時間前に産卵することが多いという。
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“海のゆりかご” アマモ保全へ NPO、沼津沖で種子植栽
沼津市西浦地区で、地元のダイバーや漁業関係者でつくるNPO法人「海プラスSOU」が海草のアマモの保全活動に取り組んでいる。多くの水生生物のすみかや産卵場所になる「海のゆりかご」とも呼ばれるアマモは同地区で減っているという。杉山善一代表(52)は「魚の種類や漁獲量の減少の一因とも考えられるので、豊かな海を取り戻すためにできることをしたい」と話す。 プロジェクトの発起人の一人で、西浦江梨地区で漁業を営む小林大介さん(41)は「20年前と比べマダイやサバの漁獲量は減っている。ヤリイカは全く取れなくなった」と危機感を抱く。同団体によると、西浦地区では海水浴場や港湾としての整備、大雨による土砂流入
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記者コラム「清流」 “伊豆の音”で節電を
そよ風にチリンチリンと美しい音色が響いた。三島市の日光陶器店で「みしま風鈴」作りが最盛期を迎え、出来たてのガラス風鈴が店先につるされている。 店主の関根久雄さんは連日午前4時ごろから、約1300度の炉でガラスを溶かす作業に汗を流す。涼とは対照的な空間で生み出された風鈴には、冷たい清流を思わせる気泡が浮かんでいた。狩野川で採れた砂鉄や富士山の火山灰、伊豆地域の稲やテングサを燃やした灰をガラスに含ませることで、緑がかった色味や伸びやかな音、動きのある気泡を表現。伊豆ならではの風鈴を追求しているという。 暑い夏はもう本番。国際情勢の影響で電気代も心配だ。今年は涼やかな“伊豆の音&r
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地元の海洋生物 触れ合い歓声 沼津の保育園児
沼津市のNPO法人「海プラスSOU」とダイビングサービス「ココモ大瀬崎」は23日、海洋生物とのふれあいイベントを同市のらららサンビーチで開いた。同市の西浦保育所の園児11人が地元の海に親しんだ。 西浦地区周辺の海で採集された魚や貝、カニなどを入れた二つの水槽を用意。ミノカサゴやカクレクマノミなど多様な魚たちについてスタッフが説明した。子どもたちは配布された手作りの図鑑を見ながら興味深そうに耳を傾けた。ヤドカリやアオリイカの卵には触れることもでき、歓声を上げて楽しんだ。
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夏至 音色涼やか 「みしま風鈴」の制作最盛期
21日は1年で最も昼の時間が長くなる二十四節気の夏至。午前の県内は湿った空気や前線の影響で曇りや雨となった。静岡地方気象台によると、午前11時半までの最高気温は三島27・9度、静岡27度、浜松26・6度。 三島市大社町の日光陶器店では、夏本番を前に手作りのガラス風鈴「みしま風鈴」の制作が最盛期。店主の関根久雄さん(57)が約1300度に熱した炉でガラスを溶かし、息を吹き込んで膨らませる作業に励む。狩野川で採れた砂鉄などを混ぜることでガラスに気泡を含ませ、清涼感を表現。完成した風鈴は高く澄んだ音色を店頭で響かせた。
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サイクリストの整備拠点開業 沼津の地域おこし協力隊・三平さん
自転車を活用したまちの活性化に取り組む沼津市の地域おこし協力隊の三平浩輔さん(26)がこのほど、自転車の洗車メンテナンス専門店「Re:RIDE.(リライド)」を同市内浦三津にオープンした。三平さんは「サイクリストの拠点として利用してもらい、地域の魅力や情報を発信する場にしていきたい」と話す。 沼津の海岸沿いはサイクリストに人気のあるコースで、周辺で自転車のメンテナンスを受けられる場所がほしいという要望が多かったという。三平さんは協力隊に就任する以前に自転車整備業の経験があり、地域を巡ってもらうきっかけになる拠点を目指して開業を決めた。 店では三平さんがスポーツバイクを対象に洗車、部品交換
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アジサイ10種2000株続々開花 沼津御用邸記念公園
沼津市の沼津御用邸記念公園で、アジサイが咲き始めた。青や白、紫などの大輪が来園者を楽しませている。 植えられているのは、西洋アジサイをはじめ、ガクアジサイやヤマアジサイなど10種約2千株。同園によると、開花は例年より1週間ほど遅れていて、8日時点で四分咲き程度。今月中旬に見頃を迎える見込みという。 6月中の土日と一部平日にはアジサイを眺めながら抹茶と和菓子を味わう「紫陽花(あじさい)茶屋」を開いている。
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静岡人インタビュー「この人」 白砂幸子さん 親子療育塾「風」を開所
知的障害のある息子を育ててきた34年間の経験を生かし、県内の障害児と親を支援する療育塾を開業した。日常生活に必要な動作や知識を子どもに教えるほか、親に対しても効果的なしつけ方などを助言する。63歳。 -きっかけは。 「入園させる幼稚園が決まらなかったり社会から孤立する不安を感じたりと苦労は多かった。特別支援学級の支援員などとしても働いたので、自身の経験を生かし、後輩ママ、パパを助けたいと思った。学校だけではフォローできない家庭内でのしつけ方や悩みごとの解決にも力になりたいと考えた」 -どのような塾か。 「療育手帳を所有する子どもを対象に、手洗いや着替え、時計の読み取りなど生活に必要な
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「くづらカフェ」沼津にオープン 西浦ミカンのスムージー販売
沼津市西浦久連地区でダイビングショップを営む八木克憲さん(52)がこのほど、地元特産の「西浦みかん寿太郎」を使用したスムージーを販売する「くづらカフェ」を同地区にオープンした。八木さんは「ミカンのおいしさや富士山と駿河湾の眺望の美しさといった久連の魅力を伝える場にしたい」と意気込む。 観光客らに同地区で足を止めてもらい、地域の盛り上げにつなげようと開業を決めた。カフェはテイクアウト形式で、目玉商品の「西浦みかんスムージー」と「クエン酸みかんジュース」は地元農家が生産したミカンのみで調理する。甘みと酸味が凝縮された味わいが人気という。眼前に海が広がる立地から、ハワイのような雰囲気を演出したい
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鮮やか、あじさい祭り 沼津・照江寺、高台などに数百株
沼津市江浦の照江寺で、境内のアジサイが咲き始めた。15日まで「あじさい祭り」として一般公開していて、青や紫の鮮やかな花が訪れた人たちを楽しませている。 本堂がある高台や階段脇の斜面に数百株が植えられている。橋本宗一住職(79)らが約50年前から挿し木を続けている。今年は例年より開花が1週間ほど遅れて、5月31日時点で三分咲き程度。6月中旬ごろまで楽しめる見込みという。 本堂ではロシアの軍事侵攻を受けるウクライナへの支援のため、お守りや手ぬぐいといったチャリティー商品を販売している。橋本住職は「何かしてあげたいという思いがあった。アジサイを通じて小さな力が集まれば」と話した。
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沼津で食べ歩き「バル」3年ぶり ジャズや大道芸堪能
沼津市の沼津港周辺やJR沼津駅南口の活性化を目的とした食べ歩き、飲み歩きイベント「第14回ぬまづ港の街BAR(バル)」(同実行委主催)が28日、市内で開かれた。 市内の飲食店を中心に100店・団体が参加した。来場者は料理や飲み物の特別メニューが楽しめる5枚つづりのチケットを手に、ジャズ演奏や大道芸パフォーマンスを楽しみながらイベント会場や各店舗を巡った。沼津港で開かれたオープニングセレモニーには約100人が集まり、そろって乾杯した。 新型コロナウイルスの影響で開催は3年ぶり。小林秀樹実行委員長は「コロナ禍で厳しい状況は続くが、感染対策を徹底して実施した。街に元気を与える機会になれば」と話
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パラ・ラグビー銅 若山選手活躍に沼津市立高同窓生が記念盾
沼津市立高の同窓生でつくる求道会はこのほど、同校53期生で、東京パラリンピック車いすラグビーで日本代表の一員として銅メダル獲得に貢献した若山英史選手(37)=静岡銀行=に花束と記念盾を贈った。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、大会後に母校での講演会などが開催できない中、活躍をたたえる機会を設けようと企画した。記念盾はガラス製で、校章と「求道賞」の文字を入れた。 同校で開かれた贈呈式で、同会の田村光広会長(72)らが花束と盾を手渡した。田村会長は「母校に明るい話題をもたらしてくれて誇りに思う。今後も頑張ってほしい」と話した。若山さんは「卒業して20年近くたつが、母校とつながりが持ててい
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タカアシガニ元気に育って 資源保護と生態調査 沼津の児童ら放流
沼津市商工会戸田支所は25日、資源保護と生態調査を目的にしたタカアシガニの放流を沼津市の戸田港沖合で行った。戸田小中一貫校の児童生徒約30人が参加し、特産のタカアシガニに親しんだ。 参加者は同港で、タカアシガニの生態や地元との関わりについて説明を受けた。用意されたカニ約50匹の足に標識のタグを取り付け、体重や大きさを計測した。放流は御浜岬から約200メートル沖合の、水深約150メートルの地点で実施した。児童生徒らは大きなカニを両手で抱え、笑顔で海に放った。 新型コロナウイルスの影響で昨年までの2年間は関係者のみで放流したため、地元の子どもの参加は3年ぶりという。6年の堤波玖君(11)は「
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バラ100種 色とりどり、見頃に 修善寺虹の郷
伊豆市の観光施設「修善寺虹の郷」でバラが見頃を迎えている。赤や白、黄色など色とりどりの花が来園者を楽しませている。 約6千平方メートルの庭園「ロイヤル・ローズ・ガーデン」に約100品種2千株が植えられている。ピンクの「メアリーローズ」や黄色の「グラハムトーマス」など多様な種類のバラが花壇やアーチを彩っている。庭園は丘陵地の地形を生かした造りで、さまざまな角度から花を観賞できる。 同施設によると、バラは6月中旬まで楽しめる見込みという。
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ホタル幻想的 光の乱舞で魅了 三島・源兵衛川
三島市中心部を流れる源兵衛川で、ゲンジボタルが見頃を迎えている。淡い光を放ちながら飛ぶ姿が幻想的な光景を演出している。 10年以上観測を続ける同市の山口東司さん(79)によると、例年並みの4月下旬から飛び始めた。すでにピークを迎えたとみられ、23日夜も美しい光の乱舞が散策に訪れた人を魅了した。 山口さんは「5月末までは楽しめる見込み。ホタルに直接光を当てたり大声を出したりせず、マナーを守って楽しんでほしい」と呼び掛ける。
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ウクライナの惨状訴え 長泉で慈善イベント 三島への避難者参加
国際交流の促進に取り組む長泉町の「土曜サロン」(長島はるみ代表)は21日、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナ支援のためのチャリティーイベントを同町下土狩のコミュニティながいずみで開いた。同国から三島市に避難した女性らも参加し、惨状を訴えた。 町内外から約200人が参加した。ウクライナ出身で14年前から同市に暮らす原アンナさん(40)と、原さんの母で同国東部のドニプロから原さん宅へ避難したネジェリコ・マリーナさん(63)が講演し、ミサイルにおびえた体験や日常を奪われた悔しさを語った。バザーでは生活用品やハンドメード雑貨などを販売し、募金箱も設けた。売り上げと寄付金で計30万6622円が集まっ
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バラ咲き誇る 長泉・ヴァンジ彫刻庭園美術館 クレマチスも見頃
長泉町東野のヴァンジ彫刻庭園美術館で、バラとクレマチスの花が見頃を迎えている。ピンクや青といった色とりどりの花が共演し、訪れた人たちを楽しませている。 庭園内にはクレマチス約300品種2千株とバラ約90品種300株が植えられている。ピンクの「うらら」や黄色の「ゴールデンボーダー」などのバラ、早咲き大輪系のクレマチスは満開となり、小中輪系も開花が進んでいる。 園芸担当者は「クレマチスは昨年よりも花数が多い。6月にかけてたくさんの品種が開花するので楽しんでほしい」と話した。
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記者コラム「清流」 女性たちの漁
漁港にうずたかく積み上げられた茶色のヒジキを、女性たちが手際よく分けていく-。沼津市の江梨地区で春の風物詩とされるヒジキ漁が行われた。 江梨のヒジキ漁は伝統的に女性が主役。初日は12軒の女性たちが参加し、3隻の船で磯場に向かった。「取れたてのヒジキは最高の味。毎年楽しみにしている」と話すのは、半世紀前から参加するという杉山益代さん(75)。大釜にまきをくべて約5時間かけてヒジキを煮込む大変な作業にもかかわらず、皆で力を合わせ笑顔でこなしていた。 地域では高齢化が進んでいるが、参加者の生き生きとした姿はそれを感じさせない活気があった。つながりを保ち、元気を与える“女性たちの漁&
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新たに深海生物3種展示 伊豆・三津シーパラダイス 沼津
沼津市の伊豆・三津シーパラダイスはこのほど、新たに3種の深海生物の展示を始めた。いずれも良い状態で採集されることが珍しく、同館での展示は初めてという。 展示は、口の上の長いとげと足のように発達した胸びれが特徴の深海魚「ハナナガソコホウボウ」、長いはさみ脚を持つ「オカダシンカイコシオリエビ」、ヒゲが長く平たい体の「ヒゲナガチュウコシオリエビ」。3~4月に駿河湾の底引き網漁船に同館の飼育員が乗船して採集した。水族館棟の深海生物展示コーナーで公開している。 同館は約45種180個体の深海生物を飼育する。魚類担当の飼育員水野晋吉さんは「ほかでは見られない珍しい生き物も多い。じっくり観察して楽しん
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障害児の子育て 先輩ママが支援 長泉町に療育塾開業
「障害児を育てる後輩ママ、パパを助けたい」。長泉町納米里の白砂幸子さん(63)が、知的障害のある息子を育ててきた34年間の経験を生かした「親子療育塾」を開業する。日常生活に必要な基本的な動作や知識を子どもに教えるほか、親に対しても障害児への効果的なしつけ方などを助言する。 白砂さんは28歳の時に次男純(あつし)さんを出産。生後1年ほどで難治性てんかん「ウエスト症候群」と診断され、知的障害があることが分かった。「入園させる幼稚園が見つからずに引っ越したり、8時間おきに薬を与え続ける必要があったりと苦労は多かった」と振り返る。熱心な療育のかいあって、現在純さんは隣町のスーパーマーケットに就職し
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幼魚水族館、清水町に7月開館 館長にタレント鈴木香里武さん
幼魚を専門に扱う世界的にも珍しい水族館が7月に清水町の大型商業施設「サントムーン柿田川」に開館することが、1日までの関係者への取材で分かった。幼魚を研究するタレント鈴木香里武さん(30)が館長を務め、運営は沼津市のブルーコーナー(石垣幸二代表取締役)が担う。謎が多い海洋生物の成長過程を観察できる研究拠点として、大学などの機関との連携も図る。 水族館はオアシス棟3階の約330平方メートルに開館する。65の水槽に世界中の淡水魚・海水魚の幼魚のほか、カニやエビ類の幼生など100種類以上を常設展示する。「伊豆の岸壁で採集した幼魚」のコーナーも設け、季節ごとに生物を入れ替え、現在の海の様子や駿河湾の
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記者コラム「清流」 ありがとう「グリル」
書道パフォーマンスで人気を集めた伊豆・三津シーパラダイス(沼津市)のカリフォルニアアシカ「グリル」が天国へ旅立った。記者も取材を通じ、力強く文字を書き上げる姿に魅了された。ファンの一人として、もうショーで会えないことがさみしい。 書道の大ベテランとして貫禄すら感じたグリルにも、新人の時代があった。同園にやってきたのは1歳だった2000年。土屋考司飼育長は「最初はやんちゃで、筆を投げ出してしまうこともあった」と振り返る。活躍の裏には、地道な訓練の積み重ねと飼育員の苦労があった。 会社のデスクには、グリルの書のレプリカが置いてある。20年にわたって来園者に楽しい思い出を与え続けたグリルと飼育
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ヒジキ漁始まる 沼津、春の風物詩 大釜で煮込み作業
沼津市西浦江梨地区でこのほど、春の風物詩のヒジキ漁が始まった。地域の女性らが江梨港周辺の磯場でヒジキを刈り取り、鉄やアルミ製の大釜で煮込む作業に励んだ。漁期は30日まで。 漁業者の家族でつくる江梨漁業女性部が伝統的に毎年4月中旬ごろから行っている。初日は12軒が参加し、水揚げ量は例年並みの約1400キロ。漁港で各家庭に分配した。 同地区では2~4軒ごとに約100キロを一度に煮込める大釜を共有する。まきをくべて深夜まで約5時間火にかけた。茶色のヒジキは湯に入れると緑色になり、次第に黒っぽく変色するという。一晩湯につけて余熱で蒸した後、水洗いして天日干しする。 50年ほど前から参加する杉山
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伊豆ジビエで絶品バーガー 特産品のソース美味 清水町で調理イベント
美しい伊豆創造センターと静岡ガスは9日、ジビエ(野生鳥獣肉)を使ったハンバーガー作りの体験イベントを清水町の静岡ガスエネリアショールーム柿田川で開いた。伊豆半島のジビエの魅力を伝え、地域資源として定着させることを目的に展開する全5回のイベントの初回として企画した。 静岡県内から15人が参加した。シカ肉のローストやイノシシ肉のパテを地元産の野菜とともにバンズにはさんだ。赤ワインと香味野菜を使ったソースやワサビの茎が入ったタルタルソースで味付けし、完成させた。県立大大学院1年の石橋弥生さん(22)は「色味がきれいでジューシーな肉。特産品を使ったソースでおいしさが引き立っていた」と笑顔を見せた。
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アザラシ“兄弟”誕生♡愛くるしさ人気 沼津・あわしまマリンパーク
沼津市内浦重寺のあわしまマリンパークでこのほど、ゴマフアザラシのチロルとコロンが相次いで出産した。父親はいずれもホクトで、〝兄弟〟の愛くるしい姿が来園者の人気を集めている。 3月23日にチロルが、31日にコロンがそれぞれ雄を産んだ。どちらも出生時の体重は約10キロ、体長約70センチ。全身を覆う白い産毛は、生後2~3週間ほどで徐々に生え替わり、大人と同じゴマ模様になるという。2組の親子は園内のプールで泳いだり、昼寝をしたりしてのんびりと暮らしている。 同園によるとアザラシの赤ちゃんの誕生は5年ぶり。飼育担当者は「赤ちゃんが2頭同時に見られるのは珍しい。今だけの姿を楽しんでほしい」と話した。
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アシカのグリル死ぬ 書道パフォーマンスで人気 伊豆・三津シーパラダイス
沼津市内浦長浜の伊豆・三津シーパラダイスで、書道パフォーマンスで人気を集めていたカリフォルニアアシカのグリル(雌、22歳)が死んだ。長年、来園者に親しまれていただけに別れを惜しむ声が上がっている。 死んだのは3月28日。死因は調査中で、2月から食欲不振になりショーを休んでいたという。29日から4月3日まで献花台を設け、花束やメッセージカード、フェルト作品などが届けられた。交流サイト(SNS)には「グリル先生に会えないのが寂しい」「すてきな思い出をありがとう」などと多くのメッセージが寄せられている。 グリルは1歳だった2000年に別の動物園からやってきた。約20年にわたって書道を披露し続け
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記者コラム「清流」 平和願う架け橋
職場からの帰路、沼津市の狩野川に架かる御成橋が青と黄色の光に照らされていた。ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナの国旗色。市が犠牲者への哀悼と平和への祈りを込めてライトアップしている。 御成橋の完成は1937年で、同市は太平洋戦争中に空襲を受けた。鋼鉄製の柱に残るへこみは周辺が爆撃を受けた際にできたものとされる。ゆっくりと徒歩で渡りながら、報道されている現在のウクライナと似た光景を、この橋は見てきたのかもしれないと想像した。 「今の平和は当たり前ではない」。通勤路として日常に溶け込んでいた橋に残る爪痕が語っている。ライトアップが市民にとっても日常から戦禍へ思いをはせる“橋渡
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深海尽くし「くるら戸田」 道の駅、展示や売店など一新
沼津市戸田の道の駅「くるら戸田」が4日、リニューアルオープンする。4月から管理運営を担う「クックランド」(下田市)が展示や飲食コーナー、売店などを一新。国内外の水族館などに海洋生物を納入するブルーコーナー(沼津市)の石垣幸二代表取締役が名誉駅長としてプロデュースし、“深海魚の聖地”としての魅力向上を図る。 魚を題材にした作品を手掛ける陶芸家小林登さんや画家長嶋祐成さん、「マグメル深海水族館」を連載する漫画家椙下聖海さん、水中カメラマン阿部秀樹さんら8人を「深海の匠(たくみ)」として取り上げ、作品の展示や販売を行う。匠たちによるトークショーや講座も展開する予定という。
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ウニの仲間「カシパン」に注目 24日までまつり、得点集め皿ゲット 沼津・あわしまマリンパーク
沼津市内浦重寺のあわしまマリンパークは24日まで、ウニの仲間カシパンに注目した「ウニのカシパンまつり」を開いている。イベント参加や物品購入で得点シールを集めると、ウニをデザインした絵柄入りの皿を贈っている。 大のウニ好きだという飼育員小西香代子さん(37)が魅力を伝えようと企画した。カシパンなど数種類のウニの骨格標本を展示し、ウニの一種、ブンブクを飼育している水槽や生態を解説するパネルも用意した。ウニにスポットを当てたバックヤードツアーも実施し、“ウニ尽くし”の内容になっている。 ウニの皿のプレゼントは、ウニのグッズを購入したり、動物の餌やりイベントに参加したりし
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鳥、走る女性、くわ持つ男性…富士山の山肌アートをグッズ化 裾野の辻さん
富士山の山肌に現れる鳥や人の横顔-。裾野市深良の辻朋子さん(65)は、市内から望む霊峰に現れる模様に魅了され、15年以上にわたって撮影を続けている。写真展やホームページを通じた魅力の発信に取り組み、オリジナル商品の製作も手掛ける。辻さんは「日本一の山の織り成す芸術にもっと注目してほしい」と思いを話す。 模様に気付いたのは2006年。写真が趣味の辻さんは自宅付近で電車と富士山の写真を撮影した際に、宝永山下部の山肌に浮かぶ鳥を見つけたという。山梨県で見られる「農鳥(のうとり)」とコントラストが逆で、雪部分ではなく、黒い山肌部分が鳥の形になっていた。 写真展で紹介したところ、来場者から「大きな
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お花見水槽“満開” 沼津・シーパラダイス、桜の造花で装飾
沼津市内浦長浜の伊豆・三津シーパラダイスは4月10日まで、サクラダイの水槽を造花で彩った「お花見水槽」の展示を行っている。 桜のシーズンに合わせて企画した。水槽は縦1・5メートル、横2・7メートル、奥行き1・3メートル。サクラダイを中心に、シロアマダイなどの魚11種計約60匹が泳いでいる。 サクラダイは鮮やかな朱色と雄の体にある桜の花びらのような白い斑点が特徴。水槽内に飾られた桜の造花の周りを華やかな魚が泳ぎ回り、“満開”を演出している。
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内浦、西浦の魅力発信 沼津の小中生が情報誌 自然や産業取材
沼津市内浦、西浦両地区の子どもたちが地元の魅力を発信する情報誌「うらっち」がこのほど完成した。昨年度に続く第2弾。今回は市立長井崎小中一貫校の4~8年生の“記者”21人が約9カ月かけて自然や産業の取材に当たり、地元住民だからこそ感じる魅力を盛り込んだ。 冊子はA4判、16ページでオールカラー。特産のミカン収穫を体験したりマダイ稚魚の育成と放流に取り組む漁師にインタビューしたりして、地域の産業の現状や活躍する人の姿を取り上げた。内浦湾に浮かぶ淡島の自然や歴史も特集した。 地元で活動する記者やカメラマン、デザイナーらの助言を受けながら製作した。表紙のイラストなどを担当
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日本文化と観光 留学生が海外に発信 沼津御用邸記念公園【動画】
静岡県内の外国人留学生が、沼津市の沼津御用邸記念公園で着物姿になって園内を散策したり、茶を楽しんだり、日本文化を堪能した。 静岡大と県立大に通うベトナムやタイ、中国など五つの国と地域の留学生5人が参加した。写真共有アプリ「インスタグラム」など会員制交流サイト(SNS)を使って母国に向けた情報発信も行った。 県東部コンベンションビューローが伊豆地域の観光資源の魅力向上につなげようと企画した。留学生は3日間で計18カ所を巡った。良かった点や改善点の意見を聞き、各観光施設にフィードバックしていくという。
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若い外国人が観光地をPR 静岡県東部でモニターツアー
静岡県東部地域コンベンションビューローは8~10日の3日間、若い外国人の視点で伊豆地域の観光地を評価して魅力向上につなげるモニターツアーを県内の外国人留学生を招いて行った。会員制交流サイト(SNS)を通じて母国に発信してもらい、新たなファン獲得を目指す。 静岡大と県立大で学ぶベトナム、タイ、中国など五つの国・地域からの留学生5人が参加した。早春の伊豆をテーマに大室山や三島スカイウオーク、恋人岬など18カ所を巡り、楽しかった点や改善点を挙げた。意見は各観光施設にフィードバックする。留学生は早速、写真共有アプリ「インスタグラム」などSNSで伊豆の魅力を紹介した。 10日には沼津市の沼津御用邸
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国際協力の現状知って 沼津・門池小、推進員の黒柳さん講座
沼津市立門池小は8日、児童が日本の国際協力の現場や海外の人々の暮らしについて学ぶオンライン講座を同校で開いた。国際協力機構(JICA)静岡県デスク国際協力推進員の黒柳優里さん(28)=富士宮市=が西アフリカのベナンで青年海外協力隊として活動した経験を語り、6年生約130人が視聴した。 黒柳さんはJICAの活動内容やベナンの衣食住といった文化、衛生状況などの課題を説明。現地の教員を対象に体育の研修会を行ったり、子どもたちに折り紙を教えたりする様子を写真と動画で紹介した。 児童は画面越しに「ベナンに住んで良かったことは」「なぜ困っている人を助けたいと思ったのか」などと質問し、真剣な表情で耳を
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「ぬまづの宝」短歌で表現 香貫小児童、個性豊かに
沼津市立香貫小はこのほど、市内の地域資源を集めた「ぬまづの宝100選」を題材にした短歌教室を同校で開いた。3年生24人が沼津の魅力や印象を歌で表現した。 ぬまづの宝百選一首実行委員の竹下功一さんが千本松原や香貫山など100選の一部を紹介。県歌人協会の勝俣文子さんは短歌の構成を説明し、「自分の短歌を好きだと思えることが一番大切。自分らしさが出る作品を作って」と呼び掛けた。 児童は父親と沼津のすしの大食い対決をした思い出や岡宮浅間神社のクスノキの美しさなどを題材に、個性豊かな歌を発表した。松下亮君(9)は「短歌づくりを通して沼津の良さを知れて面白かった」と話した。 同校は郷土の良さを知りな
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全日本チア 好成績を報告 小中生4人、沼津市長訪問
静岡県東部を中心に活動するチアダンス団体「C-STARスタジオ」のメンバーで、第21回全日本チアダンス選手権大会で優勝などの好成績を収めた沼津市内の小中生4人がこのほど、市役所に頼重秀一市長を訪ね、喜びを語った。 大会は昨年12月に都内で開かれ、斎藤しのさん(大岡中2)、川内羽蘭さん(同1)らの中学生チームがチアダンス部門で優勝した。市川初音さん(金岡小6)、小沢菜奈美さん(同5)ら小学生チームはポン部門で準優勝を果たした。 斎藤さんは「他のメンバーがどんどんうまくなる中で緊張したが、優勝できてうれしい」と話した。
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家庭科検定「3冠」静岡県内最多 沼津中央高生活文化コース29人
沼津市の沼津中央高生活文化コース3年生29人が、全国家庭科技術検定の3科目で1級に合格する「3冠」を達成した。達成者数は県内1位。このうち2人は4種目に合格する「4冠」に輝いた。 検定は被服製作技術検定の和服と洋服、食物調理技術検定、保育技術検定の4種目。浴衣やジャケットを仕立てたり、父の誕生祝いをテーマにしたコース料理を作ったりした。 4冠を果たしたのは渡辺芳香さんと萩原結衣さん。ファッションデザインの専門学校に進学する渡辺さんは「たくさん練習してきたので達成感がある。今後につながる学びがあった」と話した。萩原さんは「母と同じ保育士を目指して大学で学ぶ。良い先生になれるよう、これからも
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謎解きながら内浦巡り 沼津「ラブライブ!」舞台、スタンプラリー
沼津市内浦地区の飲食店や事業所でつくる内浦プロデュースが、人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」の舞台となった同地区を巡るスタンプラリーを展開している。関係者は「アニメを通じて地域の魅力発信につなげたい」と意気込む。 ラリーは同作の主人公グループ「Aqours(アクア)」がビデオ作成の撮影場所を探す設定。謎解きでスタンプが設置された飲食店や観光施設などを見つけ、10カ所を2~4時間かけて巡る。作品に忠実な問題設定やファン同士の交流などが好評という。 参加した男性会社員(28)は「きれいな海やおいしい料理が内浦の魅力。人の温かさを感じられる出会いもあって楽しかった」と話す。同団体の大村文
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ウニの一種「ガンガゼ」食用へ 海の厄介者、新名物に 沼津で試食会
サンゴや海藻への食害で「磯焼け」の原因となっているウニの一種「ガンガゼ」の食用化に向けた取り組みが始まった。沼津産のプチヴェールを約1カ月間給餌することでガンガゼの味を整えた。第1弾となる試食会が21日、沼津市千本港町で開かれ、食材としての可能性を探った。 同市でダイビングスクールを営む小林秀樹さん(61)が「プロジェクトG」と題して2020年5月に始動した。静浦漁協の協力でガンガゼを採捕。雑味があって食材に適さないため、食べやすい味になるよう試行錯誤を重ねた。 九州などで行われている野菜を利用した養畜からヒントを得て、プチヴェールを餌として与える手段を試みた。JAなんすんと農家から出荷
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心“撃つ”「ピカ銃」の魅力 沼津・よたさん、収集700点
ピカピカ光るおもちゃの銃を「ピカ銃」と呼び、その魅力に引き込まれた男性がいる。沼津市でデザイン業を営むよた(本名・石井亮太)さん(27)は700点超を保有し、日本一を自負する。収集のみならず、コレクションの展示会、会員制交流サイト(SNS)での発信、オリジナル商品の製作など、魅力を伝える活動に取り組んでいる。 よたさんが集めるのは、引き金を引くと光と音が出る電池駆動式の銃器型玩具。1970年代ごろから米国で流行し、日本では駄菓子屋などで販売されたという。戦隊やキャラクターの商品ではなく、メーカーオリジナルの玩具を集める。「意味のないスコープ、ロケットのような謎のパーツ、非合理的な形状など、
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キンメダイ、今が旬だい! 下田市で続々と水揚げ【動画】
旬を迎えているキンメダイの水揚げが、下田港で行われた。全国一の水揚げ量を誇る同港に次々とキンメダイが運び込まれ、下田市魚市場を鮮やかな紅色で彩った。 この日は伊豆諸島の八丈島沖などで漁を終えた大型船2隻が約10トンを水揚げした。キンメダイは大きさごとに選別され、仲買人が品定めした。 伊豆漁協(同市)によると、下田のキンメダイは12~2月ごろが旬とされ、鍋料理などとしても需要が高いという。
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楽しい学校生活、壁画に 沼津・沢田小、全児童の絵をプリント
沼津市の沢田小で12日、全校児童354人が学校生活の一こまを描いた絵画をデザインした壁画の除幕式が開かれた。2011年まで同様の壁画が飾られていたが、耐震工事の際に取り外されていて、「壁画復活プロジェクト」として約10年ぶりに新しい姿でお目見えした。 校舎の玄関近くに設置された壁画は縦約1・5メートル、横約6メートル。新型コロナウイルス禍で学校行事が中止になる中、子どもたちの思い出づくりのため、同校PTAが企画した。 縄跳びをしたり、給食を食べたりなど学校生活を楽しむ姿を題材に、児童が描いた絵を壁画にプリントした。友達と話しながら下校する様子を描いた6年の森下裕介君(12)は「学校のいい
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厳寒の八丁池 全面凍結、一面白く 伊豆・天城山中
伊豆市湯ケ島の天城山中にある八丁池が、厳寒期の冷え込みにより全面凍結している。ブナなどの自然林の中に白い氷が広がる神秘的な光景が現れている。 池は標高約1200メートルに位置し、毎冬、厚い氷に覆われる。天城自然ガイドクラブによると、今冬は昨年12月下旬に最初の全面凍結を確認したという。 同クラブの土屋光示さん(62)は「八丁池は水深が浅く、凍りやすい。登山は複数人で行い、冬の装備を整えて臨んでほしい」と話した。
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テーブルとベンチ、学んだ技術で製作 沼津工高3年生、市に寄贈
沼津工業高は25日、建築、機械、電気の3科の3年生18人が合同で製作したテーブルとベンチのセット3組などを沼津市に寄贈した。 生徒は木材や金属材を使い、これまで習得した溶接技術などを活用して製作した。テーブルは箱形の形状にして防災用品を入れるスペースを作ったり、天板の下に取り外し式の暖炉を付けたりして工夫を凝らした。新型コロナウイルス感染防止対策に活用してもらおうと消毒液スタンド4台も寄贈した。 建築科の塩川真央さん(18)は「各科の得意なことを教え合って製作した」と話した。テーブルとベンチのセットは市内の公園に、消毒液スタンドは市役所などに設置される。
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記者コラム「清流」 雪の日の動物たち
“白い砂漠”をラクダたちが悠々と歩く。県内の広い範囲で雪が降った1月上旬、裾野市須山の富士サファリパークは銀世界が広がった。 低気温にも耐えられるというフタコブラクダは、長いまつげや背中のこぶが白く染まっても余裕の表情。寒さに強いレッサーパンダは、犬のように雪の中を駆け回っていた。一方で、ぬれることや寒さが苦手なライオンは、雪を避けて岩の上に登ったり、群れで身を寄せ合ったりしていた。じっと動かない姿に「ネコはこたつで丸くなる」という童謡の一節を連想した。 いつもと違う動物たちの姿に興奮し、シャッターを切りすぎた。カメラマンという生き物も、雪に気分が高揚する習性があ
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記者コラム「清流」 寒くても“熱い”花火
氷点下7度の極寒の中、かじかむ手でシャッターを切った。裾野市の富士山2合目にある遊園地で昨年末開かれた第1回富士山花火大会。雄大な霊峰と日本を代表する花火師がつくる光の芸術が迫力の共演を見せた。 新型コロナ禍の中、花火業界を盛り上げようと企画された。演出は圧巻だった。尺玉をプレスエリアから撮影すると、あまりの大きさに富士山が完全に隠れてしまうほど。真冬の夜の1時間半、最後まで観衆を引きつけた。思いも演出も“熱い”花火大会だった。 同実行委によると、日本一高地で開催された花火大会という。今年の開催はまだ決まっていないが、寒さを忘れさせるほど熱い日本一の共演が風物詩に
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金岡地区の歴史たどる 沼津市明治史料館、30日まで企画展
沼津市西熊堂の市明治史料館は30日まで、同市金岡地区の歴史をたどる企画展「地域の歴史シリーズ2 かなおか」を同館で開いている。 市内各地区を旧町村単位で紹介するシリーズ企画の第2弾。今回は今年5月に没後100周年を迎える郷土の偉人江原素六翁が江戸から移って邸宅を構えた金岡地区を取り上げた。戦国時代に北条氏から岡宮浅間神社に送られた書状や、地区内の古墳からの出土品など、さまざまな時代の金岡の出来事が分かる資料が並ぶ。「金岡」という地名は、明治7年に住民の話し合いで「金持荘」と「大岡荘」というかつての荘園の名前から一文字ずつ取って生まれたことを示す旧金岡村時代の文書もある。 同館の木口亮学芸
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仲間入り動物3種愛らしく オタリア、キタイワトビペンギン、コツメカワウソ 沼津・あわしまマリンパーク
沼津市内浦重寺のあわしまマリンパークに、新たに3種類の動物が仲間入りした。ショーや展示スペースに登場し、早くも来園者の人気になっている。 キタイワトビペンギン11羽は10月に仲間入りした。頭部の黄色い飾り羽が特徴で、現在県内で展示しているのは同園のみという。投票箱を設置し、来園者から6羽分の名前を募集している。 南米に生息するアシカ科の海獣オタリアの「ラディ」(雌、11歳)は12月25日のショーに初登場した。トレーナーと息を合わせ、華麗なジャンプや愛らしく手を振るあいさつを披露している。 11月にはコツメカワウソ「嵐」(雄、8歳)の公開を始めた。餌を食べたり、泳ぎ回ったりする姿を見せて
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沼津「びゅうお」に窓アート 障害ある子どもら描く
沼津市の大型展望水門「びゅうお」内の窓にこのほど、障害のある子どもらが描いたウインドーアートがお目見えし、色鮮やかなデザインで来訪者を迎えている。2022年1月末まで公開している。 障害のある子どもらと地域をつなぐ「心のままアートプロジェクト」として企画。同市を拠点に活動する団体「こころのまま」(沼田潤代表)が主催し、NPO法人沼津観光協会(望月善人会長)などが協力した。 アートは縦約2メートル、横約7メートルの大作。三島市のアーティスト松永マサエさんが、びゅうおの機械室をモチーフにした下絵を窓に描いた。県東部にある特別支援学校などに通う中高校生約10人が保護者らと協力し、思い思いに色を
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静岡がんセンター 小児科設置に尽力 2人に知事感謝状
静岡県はこのほど、県立静岡がんセンター(長泉町)への小児科設置を実現するために尽力した藤枝市の八木洋さん(81)と三島市の望月智江さん(68)に知事感謝状を贈った。 元静岡骨髄バンクを推進する会会長だった八木さんはセンター開設の準備段階だった1997年ごろ、県が小児科を設置しない予定を知った。同会東部支部長だった望月さんと共に、県や医師会への働きかけや署名活動など、設置に向け地域での理解を深めようと取り組んだ。 同センターで開いた贈呈式で、同センターの山口建総長が2人に感謝状を手渡した。八木さんは「小児科設置は人生で一番実現できて良かったこと。多くの人の協力に感謝したい」と話した。 2
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「ラブライブ!」ファンと絆 キャンドルで「Aqours」 沼津
沼津市内浦地区を中心とした旅館や飲食店など約10事業所が、同市が舞台のアニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」にちなんだキャンドルの明かりをツイッターを通じて全国のファンに発信している。新型コロナウイルスの影響で遠出を自粛しているファンに話題となり、閲覧数は20万を超え、3千以上の「いいね」を集めている。 三津海水浴場で行うキャンドルナイトはアニメの一場面をイメージした催し。新型コロナの感染拡大で2年連続中止となり、ファンに元気を届けようと昨年に続き企画した。同海水浴場に約700個のLEDキャンドルで主人公グループ「Aqours(アクア)」の文字をつくり、三の浦総合案内所のツイッターで投稿した
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沼津・江浦湾に海霧出現 静岡県内、今冬一番の冷え込み
強い冬型の気圧配置となった27日朝、静岡県内上空には寒気が流れ込み、各地で今冬一番の冷え込みになった。 静岡地方気象台によると、午前9時現在の最低気温は静岡市葵区井川で氷点下6・8度、御殿場市同6・6度、川根本町同5・6度など、県内19観測地点のうち15地点で今季最低を記録した。静岡市清水区と牧之原市では12月の観測史上最低を更新した。 沼津市の江浦湾では、厳寒期の早朝に見られる海霧が出現した。湾内の暖かい海面に冷たい外気が流れ込むことによって発生する霧の一種。地元では「しおくずばんば」と呼ばれる。漁船が白い霧に浮かぶ幻想的な光景が見られた。
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だるま夕日 幻想冬景色 船や街のシルエット浮かぶ 沼津
沼津市内の海岸線や海が見渡せる高台から23日夕、冬の風物詩「だるま夕日」が見られた。駿河湾に沈んでいく夕日が水平線に近づくと、もう一つの夕日とつながり幻想的な光景をつくり出した。 だるま夕日は、市民らの投票で選ばれた地域資源「ぬまづの宝100選」の一つ。大気と水面の温度差が大きくなったときに、海から立ち上がる水蒸気で太陽光が屈折して起きる現象。午後4時半ごろ、夕日が“だるま”になると、空が赤く染まり、街や船のシルエットが浮かんだ。
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ダイダイの足湯でほっと一息 22日は冬至 JR熱海駅前広場
1年で最も昼間が短くなる二十四節気の「冬至」の22日、静岡県内は冬型の気圧配置で晴れが広がった。静岡地方気象台によると、昼すぎから雲が多くなるところがあるという。各地の最低気温は三島市1・1度、静岡市駿河区3・0度、浜松市中区6・2度などでおおむね平年並み。 JR熱海駅前広場にある足湯「家康の湯」では、熱海市特産のダイダイ約100キロが浮かべられ、観光客らが香りを楽しみながら温まった。生産・加工・販売を手掛けるシトライカンパニー(同市)が提供した。 友人と訪れた神奈川県の会社員石川未悠さん(23)は「かんきつの良い香り。温かくて気持ちいい」と笑顔を見せた。
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大輪 日本一高く 裾野で花火大会、富士山と競演
富士山と花火の競演を楽しむ「第1回 富士山花火」が18日、裾野市須山の富士山2合目にある遊園地「ぐりんぱ」で開かれた。新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた花火業界を盛り上げようと、花火業者や伝統文化継承に取り組む団体などでつくる実行委員会が企画した。 藤枝市の花火業者「イケブン」など全国の競技会で賞に輝いた3社が、最大10号の尺玉など約5千発を打ち上げた。音楽に合わせた花火や日本の安寧を願う奉納花火も披露され、日本屈指の花火師が手掛ける光の芸術が来場者を魅了した。 文化庁の「ウィズコロナに対応した文化資源の高付加価値化促進事業」の一環。密を防ぐために約4500席に限定して販売され、来場
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団地の魅力 マルシェで発信 飲食、ハンドメード、パティシエ体験… 沼津・大岡の住民開催
沼津市大岡の大岡団地の住民ら有志でつくる「キナリ舎」は18日、マルシェを同市大岡の伝馬公園で開き、団地の魅力発信や住民同士の交流促進を図った。住民と金融機関、大学が連携して大岡団地の活性化を図る「団地再生プロジェクト」の一環。 地域の飲食店やハンドメード作家などが12ブースを構えた。団地の小学生が似顔絵を描くブースや、クッキーなどでお菓子の家を作るパティシエ体験もあり、多くの人でにぎわった。東京都市大の都市イノベーション研究室の学生らは、大岡団地の現状把握と問題解決に向け、団地の高齢者から生活での困り事や要望を聞き取るワークショップも行った。 マルシェは、住民の高齢化や空き部屋が増加する
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沼津市立高で静大生出張講座 「リアルな情報聞けた」
静岡県内の高等教育機関などでつくる「ふじのくに地域・大学コンソーシアム」は16日、県内の大学生が高校生に学生生活や受験対策を伝える出張講座を沼津市立高で開いた。同校1、2年生の希望者20人が参加し、進学に向けて意識を高めた。 講師を務めた静岡大の学生8人が「大学の授業の選び方」「受験当日に気をつけたこと」などのテーマで経験談を語った。スロバキアに交換留学中の学生は、新型コロナウイルス禍で留学を決めた経緯や現地での生活をオンラインで説明した。 グループワークでは生徒が疑問や不安に感じていることを質問した。市立高2年の山下智瑛さん(16)は「パンフレットやホームページでは得られないリアルな情
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カピバラの赤ちゃん♡4頭仲良くすくすく 富士サファリパーク
裾野市須山の富士サファリパークが、カピバラの赤ちゃん4頭の公開を始め、来園者の人気を集めている。同園でカピバラの赤ちゃんが誕生するのは5年ぶり。 赤ちゃんは11月20日に体長15~20センチ、体重約1キロで生まれた。性別は不明。今月4日からふれあい牧場の室内展示場で公開している。母親のまねをして竹の葉を食べたり、じゃれ合ったりしてすくすくと成長している。親子の体調によって公開を中止することがある。同園の担当者は「2年ほどで成獣と同じ大きさになる。小さくてかわいらしい姿を今のうちに見てほしい」と話した。
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青島温州ミカン出荷 沼津市の西浦地区
静岡県内有数のミカン産地、沼津市の西浦地区で13日、青島温州の出荷が始まった。1月中旬ごろまでに約900トンを県内と首都圏の市場に出荷する見込み。 初日はJAなんすん西浦柑橘(かんきつ)出荷部会の生産者27軒が、計約17トンを同市西浦平沢の同JA西浦柑橘共同選果場に運び込んだ。選果機で大きさや糖度の基準で仕分けて箱詰めした。 青島温州は、収穫した後に貯蔵庫で1週間から1カ月程度熟成させ、酸味がまろやかな味わいに仕上げる。同JA南部営農経済センターの広川知士センター長は「出来は例年並み。青島温州はLや2Lなどサイズが大きい方がお勧め。ぜひ味わって」と話した。
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静岡人インタビュー「この人」 伊藤翠香さん 静岡県東部の魅力を写真と書で発信する
書と静岡の風景写真を組み合わせた作品を写真共有アプリ「インスタグラム」に投稿し、手書きの文字と県東部地域の魅力を伝えている。裾野市内で書道教室を主宰し、小中学生を中心に指導する。元小学校教諭。49歳。 -どのような作品か。 「田貫湖の逆さ富士と『明鏡止水』、三嶋大社のアジサイと仮名文字の『あじさい』など、県東部で撮影した写真に筆や筆ペンで手書きした文字を合成した。静岡はすてきな場所が多く、素材には困らない。風景を引き立てられるよう書き方も工夫している」 -きっかけは。 「自分の書を見てもらう機会を増やそうと2019年8月にインスタグラムを始めた。写真と文字を組み合わせて投稿すると反響
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パラ車いすラグビー若山選手「踏み出す勇気を」 沼津二中で講演
沼津市立第二中はこのほど、東京パラリンピック車いすラグビーで銅メダルを獲得した若山英史選手(36)=静岡銀行、沼津市立高出=を招いた講演会を同校で開き、全校生徒125人がパラスポーツに親しんだ。 若山さんは競技のルールや特徴、使用する車いすの種類などを紹介。頸椎(けいつい)を損傷してから日本代表として活躍するまでの経験を語り、「自分を見つめ直し、目標を立てて練習に取り組むことが結果につながった」と振り返った。楽しみを見つけることや一歩踏み出す勇気を持つことの大切さを挙げ、「周囲の人へ感謝の気持ちを表現することが、人の輪を広げて人生の助けになる」と話した。 講演後、各クラスの代表生徒8人が
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記者コラム「清流」 復活した輝き
沼津市の複数箇所で花火が打ち上げられた狩野川花火大会の代替イベント。香貫山の展望台から見下ろすと、静浦から門池方面まで、市内の空をいくつもの大輪が彩る様子を一望できた。 地域の名物として狩野川花火大会の存在は知っていたが、2019年8月に沼津に配属されてから、一度も見られていなかった。冬の澄んだ空気の中、夜景と共演する花火は美しく、心に刻まれた。各地で空を見上げる市民の笑顔が目に浮かんだ。 約10分間の打ち上げが終わると、展望台に集まった20人ほどから自然と拍手がわき起こった。「これからは毎年続いていってほしい」。訪れた地域住民らの声からは、コロナ収束への切実な願いが伝わってきた。
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記者コラム「清流」 小さな巨匠
メンダコやダンゴウオなどカラフルに描かれたかわいらしい生き物たち。沼津市公認の「おさかなアートクリエーター」鈴木翔太君(11)の一日限定の個展が、市内で開かれた。 個展には約300人が来場。多くの人を魅了するのは、個性的な色使いはもちろんのこと、生き生きとした表情から魚たちへの愛が伝わることだと感じる。海洋ごみ問題を気にかける鈴木君は、マイクロプラスチックを連想させる粒を作品に描いていたり、売り上げを問題に取り組む団体に寄付していたりする。 目標は「海外での個展開催」。スケールの大きさに驚いた。26日までは沼津観光案内所に作品が並んでいる。“小さな巨匠”の作品を見に足を運んでみてはいかが。
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記者コラム「清流」 衣装で分かるブーム
号砲とともに個性あふれる仮装をしたスキーやスノーボードの愛好家がゲレンデを滑走して初滑りを満喫-。裾野市須山の富士山2合目にある「イエティ」が、屋外スキー場として日本一早く今季の営業を開始した。 仮装での滑走はオープン初日の恒例イベント。衣装はアニメやゲームのキャラクターからスポーツ選手まで多種多様。その年のブームが分かり、1年を振り返ることができるのも楽しい。今年は実写映画化もされた漫画「東京卍リベンジャーズ」や、スマートフォン向けゲームアプリ「ウマ娘」の仮装もあった。 今年を象徴するように来場者が共通して身につけていたのはマスクや口元を覆う布。来年はコロナの“ブーム&rd
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長泉特産 四ツ溝柿畑を見学 「JAなんすん女子大学」開校
JAなんすんはこのほど、管内の20~40代の女性が体験活動を通して農業を学ぶ「JAなんすん女子大学」を長泉町で開講し、地域特産の四ツ溝柿について理解を深めた。 同町元長窪の農業下山実さん(41)方の畑で開かれ、15人が参加した。下山さんは四ツ溝柿は四方に溝があるのが特徴の渋柿などと説明。参加者は130本ほどの木が植えられた約6千平方メートルの畑を見学した。収穫時期や樹齢による味の違いを質問するなど関心を寄せていた。 沼津市の主婦小林さゆりさん(33)は「(四ツ溝柿を)初めて知った。かわいい形で、スーパーで見かけたら買ってみたい」と話した。 柿の収穫は10月下旬ごろを見込んでいる。
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記者コラム「清流」 10分きりの月見
クリの収穫や極早生(ごくわせ)ミカンの出荷が始まると、秋の訪れを実感する。同時に、今年の中秋の名月はどこで撮影しようかと頭を悩ませる時期でもある。 選択したのは裾野市須山の十里木高原。南東に向かって高くなる斜面にススキが群生し、月との共演が狙いやすそうだと思っていた。当日の天候は曇り。祈るように空を見上げていると、午後7時半すぎに雲の切れ間から美しい月が姿を現し、夢中になってシャッターを切った。 今年は8年ぶりに中秋の名月が満月になったという。ただ、見られた時間はわずか約10分。月明かりがススキを照らす幻想的な光景は心に刻まれた。欲を言えば、来年はもう少しゆっくりと秋の風情を楽しみたい。