浜北支局 松浦直希
まつうら・なおき 1985年、掛川市出身。九州の地方紙、出版社勤務を経て2015年入社。社会部→浜松総局→浜北支局。理数系の話題が好き。超小型人工衛星などを積極的に取材。STEM教育にも関心がある。趣味はジョギング、クラフトビール、アパレル。
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ドローン測量、林業に活用 未来創造会議が初会合 浜松市浜北区
静岡県や浜松市、県西部の林業関係者でつくる「天竜林業の未来創造会議」の2022年度初会合が27日、浜北区の県森林・林業研究センターで開かれた。同センターの研究員らが、林業へのドローンの活用策を紹介した。 森林資源利用科の佐々木重樹上席研究員は、ドローンで撮影した写真を複数重ねて専用ソフトで処理すると、ゆがみが補正された「オルソ画像」を作成できると説明。地図上に貼り付けられ、距離や面積も計測できるようになる利点を解説した。ドローンの活用例として間伐前後の山林の3次元画像も示した。 ドローンを使用する場合にはパイロットのほか保安員も必要で、機材の購入に現在は20万円以上かかることや、運用に関
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夏に彩り ホオズキ販売 JAとぴあ浜松浜北営農緑花木センター
浜松市浜北区新原のJAとぴあ浜松浜北営農緑花木センターで25日、恒例のホオズキ展示販売会が始まった。夏の風物詩の鉢が並び、来場者を楽しませている。8月14日まで(売り切れ次第終了する)。 ホオズキはナス科の多年生植物。同センターによると、迎え火をともすちょうちんに見立て、七夕や盆の飾りとして根強い需要がある。同センターのホオズキは、7月に浅草寺(東京都)や法多山尊永寺(袋井市)で開かれる「ほおずき市」にも出荷している西区深萩町の桔川典久さんが生産した。例年並みの約200鉢(1鉢800円から)を販売する。
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浜北の風車作りに四苦八苦 児童20人、出前講座楽しむ
市民ミュージアム浜北(浜松市浜北区)は22日、郷土玩具「浜北の風車」を作る出前講座を同区の浜名小で開いた。学校活動として「レトロゲームクラブ」に所属する4~6年生約20人が地元の歴史を学び、工作を楽しんだ。 こどもたちは風車の羽根の部分に荷造り用のテープを使用。球状に編んで長さを整え、先端に正方形の紙を貼り付けて仕上げた。編み込む際は「難しい」「できない」との声が上がり、ミュージアム職員の手ほどきを受ける児童もいた。6年大場あおいさん(11)は「昔の遊びをほとんど知らず、風車も初めて作った」と話した。 ミュージアムによると、浜北地域では明治初期、職人が天竜川の堤防として竹を編んだ「蛇籠」
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社会人が就職面接指南 浜名高定時制 志望動機など質問
浜名高の定時制4年生約20人がこのほど、就職面接の練習に浜松市浜北区の同校で取り組んだ。同市や磐田市の会社員、自営業者、看護師ら約20人の社会人から助言を受けた。 社会人は生徒1人に対して数人ずつで面接官の役を務め、希望している職業について志望動機を問い、現在頑張っていることや困難に陥ったときにどう対応するかをただした。 戸田尉太さん(18)は面接官役の1人から「優秀だと感じるが、雇用者から扱いにくい人物だと思われないようにするのも大事」とアドバイスを受け、「実際に社会の厳しさを経験した方の指摘は鋭く、勉強になった」と感想を話した。
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一日花「ナツツバキ」鮮やか 浜松・万葉の森公園
花の命のはかなさから「沙羅(さら)双樹の花」として平家物語に登場するナツツバキが、浜松市浜北区の万葉の森公園で見頃を迎えた。白と黄色の花が涼しげに咲き、来園者を楽しませている。 例年より1週間ほど遅い13日ごろから開花し始めた。20日ごろまで観察できそうだという。 公園専門員によると、ナツツバキは本来の沙羅双樹と異なるツバキ科。一日で花が落ちてしまうことから、仏僧らが沙羅双樹と呼んできたという。 沙羅双樹の平家物語にちなみ、園内の資料館(月曜休館)は6月末ごろまで、住民有志が平家武者をイメージして段ボールで作ったよろいを飾っている。
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記者コラム「清流」 子どもの笑顔が原動力
浜松市浜北区の幼稚園や認定こども園が、新型コロナウイルスの影響で中止していた園外での体験会を、条件付きながら再開している。子どもたちが見せるかわいらしい様子に、協力者である大人も元気をもらっているようだ。 6月は、桜井祐一さん(81)の畑でトウモロコシの収穫体験があり、かみや時計店で時計の見学会があった。それぞれ招待された園児の素朴な反応を、桜井さんも神谷政晴店主(76)も喜んだ。2人とも、地元の幼児教育に長年貢献する原動力は、子どもの笑顔を見たいからということもあるのだろう。 ただ、参加した園児はマスク姿が目立った。コロナ禍が完全に過ぎ去り、思い切り笑う子どもの表情がしっかり見られる日
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ねじ巻き時計に驚き 神谷さん(浜松)収集品 園児ら見学
「時の記念日」(6月10日)を前に、浜松市浜北区小松のかみや時計店が9日、地元の認定こども園「子育てセンターこまつ」の年長園児約20人を招いて同店の時計コレクションの見学会を開いた。ぜんまい式やアニメキャラクターがあしらわれた時計を子どもたちが見て楽しんだ。 店主の神谷政晴さん(76)が子どもたちの目の前でねじを巻き、時計に付いている鳥の人形などが動く様子を見せた。びっくり箱のように飛び出したり、「止めてくれ」などとしゃべったりするキャラクターの目覚まし時計も子どもらを喜ばせた。 同店は1977年から40年以上、時の記念日に合わせた見学会を続けてきた。新型コロナウイルスの影響で2020年
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森の朝市 月2回開催、じわり浸透 浜北・県立森林公園
浜松市浜北区の県立森林公園で今春から、月2回開かれている「森の朝市」が人気を集めている。有機農法などオーガニックにこだわった地元の食材などが出品され、幼児やペットを連れた来園者が愛好している。 5日は野菜、果物、加工食品などを売る12店が出た。同区の鈴木理和ちゃん(5)は「いろいろ回って楽しかった」と笑顔。母親の文佳さん(40)も「葉が付いたままのニンジンなど新鮮な物が買えた」と満足そうだった。 森の朝市は昨年12月、同区の一般社団法人「ローカルアクションハママツ」が環境に配慮している近隣農家の農作物や加工品の販売を行い「持続可能な社会を実現しよう」と月1回のペースで始めた。好評を受けて
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住民参加型の家造り 建築会社営む松村さん(森町)が挑戦
家は地域のみんなで建てる―。最近はあまり見られない住民参加型の家造りの普及に、森町で建築会社を営む松村寛生(ひろお)さん(46)が挑戦している。新築や改築の壁塗りに、プロやその家で生活する人だけでなく地元住民らも参加するワークショップを展開。5年前に始め、じわりと広がっている。松村さんは「持続可能な開発目標(SDGs)が注目される今こそ、地域の人たちに暮らし方を見つめ直してもらいたい」と語る。 浜松市浜北区の中安利文さん(67)方に5月上旬、家族連れやDIY好きの主婦らが次々と訪れた。改築家屋の土壁を塗るためだ。袋井市の会社員鈴木彦太郎さん(38)は長女の美紀子ちゃん(2)と一緒に参加。
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浜松いわた信金 美薗支店に子ども服交換の場 6月、初開催
浜松いわた信用金庫美薗支店は6月1~30日の平日午前9時から午後3時まで、子ども服の交換スペースを浜松市浜北区西美薗の同支店内に用意する。新型コロナウイルスの影響でバザーなどの交換会が地域で減ってしまったという客の声を受け、初めて企画した。 交換対象はベビー用から160サイズまでの子ども服や小学校の体操服などの学用品。持ち込みだけでも持ち出しだけでも来場できる。持ち込みは27日まで受け付ける。汚れが目立っていたり穴が開いていたりする服や、肌着、靴下、タイツなどは持ち込めない。 同支店は別の支店で催された交換会も参考に今回の企画を試みる。開始に先立ち、周辺の自治会などに子ども服の提供を呼び
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新プロジェクト始動へ 浜北商工会総代会 交流会や認定事業
浜北商工会はこのほど、2022年度通常総代会を浜松市浜北区の浜北文化センターで開いた。22年度中の始動を予定するにぎわい創出事業と認定事業の新プロジェクト2件について、井口恵丞(けいすけ)理事が地元商工業者らに説明した。 にぎわい創出事業の「浜北ざわざわプロジェクト」(仮称)は、商業施設サンストリート浜北から岩水寺までの浜北北部エリアでイベントや交流会を開く。地域の魅力を市内外に広め、移住促進にもつなげる狙い。 認定事業の「浜北“グッドジョブ”プロジェクト」(仮称)は、浜北や周辺地域で展開される商品とサービスが主な対象。講習を受けた商工会役員らが有識者も交え、持続
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久々の発表「ぜひ見て」 浜北区市民文化祭、22日まで 浜松
2022年度浜松市浜北区市民文化祭(同市主催)が21日、同区の浜北文化センターで始まった。約40団体が22日まで、ステージや作品展示で日頃の稽古や活動の成果を発表する。市民文化祭は20年度と21年度、新型コロナウイルスの影響で中止したため、3年ぶりの開催になった。 初日のステージは大正琴、フラダンス、ハーモニカなどが披露された。最終日は合唱、三味線、日本舞踊などがある。会議室やロビーには両日とも、絵手紙や写真、生け花といった多彩な展示作品が並ぶ。発表団体の多くが所属する浜北文化協会の名古政昭会長(73)は「出演者たちはみんな、久しぶりの発表で張り切っている。ぜひ見に来てほしい」と話す。 &
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心筋症研究 親子で医学博士号 浜松の山下哲史さん、哲生さん
浜松市浜北区の山下クリニックの医師山下哲史さん(38)が今春まで、浜松医科大大学院で研究を続け、心筋症に関する分野で医学博士号を取得した。この分野では父親で同クリニック院長の哲生さん(71)も博士号を取得している。親子2代で同じ分野の博士号を取るのは珍しいという。 哲史さんは2010年に関西医科大を卒業し、医師として活動していたが、知見を深めようと18年に大学院に入った。幼児期や学童期にかかることが多い病気の療法に関する論文を発表して今年3月に博士号を取得。「研究で得た最新の技術や知識を地域医療に生かしたい」と意気込む。 哲生さんは1987年に心筋症の症状を抑える物質の研究で博士号を得た
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記者コラム「清流」 宇宙開発にも紛争の影
静岡大工学部が開発中の超小型人工衛星「蓬莱(ほうらい)」の宇宙への放出が再延期になった。4月下旬、別の超小型衛星に関する記者会見のときに聞いた。 開発を主導した能見公博教授によると、蓬莱の放出再延期の遠因は、ロシアによるウクライナ侵攻にあるという。ロシアは、周知のことかもしれないが、国際宇宙ステーション(ISS)の運営に関わる存在。蓬莱はISSからの軌道投入が予定されている。「詳しい情報は僕の所にも入ってこないのですが…」と能見教授も困惑気味だった。 紛争が多くの尊い命を失わせ、エネルギーや金融といった地上の人々の暮らしに関わる分野に悪影響を及ぼし、ついには宇宙開発まで停滞
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静岡人インタビュー「この人」 太田喜久子さん「富用品市ピタゴラス浜北」をオープン
英語講師などの仕事をしながら、住民が不要になった品を持ち寄ったり持ち帰ったりできる施設の運営を、自宅の敷地で4月に始めた。浜松市中区にある同様の施設や、長年暮らした英国で普及している「チャリティーショップ」にヒントを得た。利用料は100円から。持続可能な開発目標(SDGs)の「つくる責任、つかう責任」への理解を地域に根付かせようと励んでいる。58歳。 ―ピタゴラス浜北の評判は。 「好意的な反応が多く、うれしく思っている。環境にいいことをしているねと褒められたり、励ましの手紙をもらったりする。利用するのは年配者が多く、乳幼児の衣類などを持ち込むかと想像していた子育て層は、いまのところ多くな
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地域に音楽、今こそ 演奏会企画に賛同者続々 浜松
新型コロナウイルス禍で芸術家の活躍の幅が狭まる中、音楽事務所「みどり音楽企画」を主宰する横田みどりさん(60)=浜松市浜北区=が地域の音楽文化普及に奮闘している。看護師として医師の夫を支えつつ、私財を投じてホールを整え、演奏会を精力的に開催。若手の育成に貢献し、現在は多くのプロからも信頼を集めている。 4月下旬、同事務所は市内の音楽工房ホールで緊急コンサートを開いた。ピアニストや声楽家ら計21人が出演し、約80人の聴衆を魅了した。同市出身の歌手竹内利樹さん(32)は「芸術の力が試される中、横田さんの話を聞き(拠点の)東京から駆け付けた」と話した。 コンサートの10日前には、同事務所は閉鎖
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「普通の姿」を動画投稿配信 脳性まひの友人の生活ぶり紹介 入戸野元張氏【本音インタビュー】
建築事務所を経営する傍ら、友人で脳性まひの障害がある大貫圭子さん(47)=浜松市中区=の生活ぶりやグルメチャレンジなどを紹介する動画を企画・撮影し、動画投稿サイト「ユーチューブ」に配信している。狙いを聞いた。 ―きっかけは。 「大貫さんの兄とは10年以上前からの友人で、浜松市内に大貫さんと兄、両親らが住む家を建てる仕事を請け負った。その後、大貫さんが1人暮らしをするというので相談に乗った。大貫さんは話しぶりが理性的で面白い。当時は仕事をしていなかったものの、収入を得て暮らしたいとの希望も強かった。私自身はけん玉やサーフィン、サイクリングなど趣味が多く、動画を撮影することにも興味があった
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浜北人骨の発見理由は 調査団長・近藤准教授が解説 土壌など着目
旧石器時代の人骨化石として本州唯一の「浜北人骨」が出土した根堅遺跡(浜松市浜北区)の調査団長で、お茶の水女子大の近藤恵准教授が14日、同区の浜北文化センターで講演した。貴重な化石が見つかった理由を、石灰質の土壌などに着目しつつ解説した。 近藤准教授は、本州で人骨化石が発見されにくいのは、多くの土壌が火山の噴出物などの影響で酸性になり、カルシウムが溶け出す点を挙げた。一方、根堅遺跡周辺は骨が保存されやすいアルカリ性寄りだと指摘。かつて採石場だった同遺跡で1960年代に化石が発見され、調査が行われた経緯を説明した。 旧石器時代の人骨と考えられた化石は本州の別の遺跡からも発掘されたが、90年以
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海や川遊びシーズン控え着衣水泳 浜松のクラブ、子ども対象に20年超
コロナ禍で密を避けられるアウトドア人気が高まる中、民間の水泳クラブ「浜北スイミングプラザ」(浜松市浜北区西美薗)が海や川でのレジャーシーズン到来を前に、着衣水泳の教室を開いている。子どもを対象に20年以上続けていて、今年もゴールデンウイーク前に1週間開催。プールの水質管理の負担から最近では同様の教室を行うのが難しいとされる中、インストラクターたちは「自分の身は自分で守る」意識を持たせようと指導に当たる。 週末に開かれた教室には同区周辺の未就学児から中学生まで約100人が参加した。全レーンを細かく区切って一つのグループが10人未満になるようにした上で、子どもたちは水着に洋服を重ねて背浮きや飛
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浜北でも初子凧 天竜川上空に舞う 浜松
浜松市浜北区の凧(たこ)揚げ有志でつくる「浜北凧連合会」は3日、浜北節句凧まつりを同区の天竜川河川敷で開いた。2020年と21年は新型コロナウイルスの影響で中止したため、3年ぶりの開催。区内の7団体が子どもの成長や地域の繁栄を願って凧を揚げた。 参加者は、四角形の凧の骨組みになっている竹が、交差する中央部で盛り上がって五つ目の縁になっている「五縁凧(ごぼちだこ)」を揚げた。「内野小嶋連」から参加した自営業木村勝彦さん(60)は、孫の田中里玖ちゃん(1)のために縦1・5メートル、横2メートルの凧を揚げ「高く舞ってくれて良かった」と笑顔で話した。 今回の祭りは開会式に地元議員や区長らを招かず
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サプライズ花火 笑顔も満開 浜松・天竜川河川敷で120発
浜松市浜北区の天竜川河川敷で30日夜、花火の打ち上げが行われた。「花火のチカラで日本中を笑顔に」を合言葉に各地で展開されている「全国花火駅伝」の一環。約120発が天竜川上空を照らした。 住民有志でつくる浜北実行委員会の主催で、昨年に続いて2回目の試み。事前にはほとんど告知されなかったものの、地元住民や短文投稿サイトでうわさを聞きつけた花火ファンが集まり、楽しんだ。
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宇宙ごみ除去へ 静大衛星「三光」第一歩 課題克服し実験成功
静岡大工学部が開発した超小型人工衛星「三光(さんこう、STARS―EC)」が大気圏に再突入し、消滅したと25日、開発を主導した同学部の能見公博教授らが発表した。再突入は17日。三光はこれまでの静大衛星で課題だった通信の不具合を乗り越え、機体に備えた「テザー」と呼ばれる金属テープの伸展や巻き取りに成功。宇宙開発にとって大きな問題になっている宇宙ごみ(デブリ)の除去や抑制へ応用が期待できる成果を残した。 三光は10センチ角の立方体が直列し、宇宙空間で分離。内部のテープをモーターで最大10メートルまで徐々に繰り出し、巻き取った。通信はアマチュア無線を利用。大気圏再突入は浜松キャンパス(浜松市中区
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車いすYouTuber 脳性まひの大貫さん グルメ、川柳…前向きな姿配信、「挑戦」で社会明るく 浜松
脳性まひの障害がある大貫圭子さん(47)=浜松市中区=がYouTuber(ユーチューバー)として活動している。昨年末から友人の建築事務所代表入戸野(いりとの)元張さん(49)=同市浜北区=の協力でグルメチャレンジや川柳といった活動を動画投稿サイト「ユーチューブ」に70本以上アップした。楽しげな企画が多く、障害に対する理解の普及に一役買っている。 大貫さんは4月中旬、市内で行われた浜北ロータリークラブ(RC)の会合に招かれた。「男前 Kチャンネル」を再生し、自身の活動を説明した。むちゃぶりされながら一風変わった料理を食べる回や、車いすの機能について紹介する回を見せた。同RCの岩渕里司会長(6
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スケボーの魅力PR 浜松で体験イベント
スケートボードや自転車BMXの体験イベント「うきうきフェスタ」がこのほど、浜松市東区豊町のユタカ技研駐車場で開かれた。 参加者はスケートパーク運営者や大会入賞者に、基本的な乗り方や動き方を教わった。ヒップホップダンスやDJ、ドローン操作といった体験ブースもあり、子どもたちが生き生きとした様子で挑戦していた。 イベントは、地域の子どもらにスケートボードの魅力を広めようと市内を中心に活動する「子供滑走団」が主催。東京五輪を経て都市型スポーツの人気が高まっていることもあり、鈴木康友市長と草地博昭・磐田市長も見学した。
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記者コラム「清流」 子育てと新聞の熟読
「育児に追われて新聞を読む時間がない」。駆け出し記者で未婚だった十数年前にこういう話を取材先で聞くと、うそか方便だと思った。2018年秋に息子が生まれ、本当のことだったと気付かされた。 自宅で新聞を開けば取り上げられ、破られる。あぐらをかいて読んでいると背後から飛びかかられる。100行以上の記事など、とてもじゃないが最後の一文までたどり着かない。自腹を切って取っている複数紙のほとんどがそのままごみだ。 息子は今春から幼稚園通い。私の朝刊を読む時間も少しだけ戻った。ただ、中高年の取材相手からは「子育ての時間はあっという間。大切に」とも助言される。長文記事を読むたび、そうした言葉もかみしめて
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世界のラッパ大集合! 浜松まつり使用楽器も 浜松・浜北で出張展
浜松市楽器博物館(中区)の出張展「世界のラッパたち」(市文化振興財団主催)が5月24日まで、浜北区の浜北文化センター内にある市民ミュージアム浜北で開かれている。国内外のさまざまな形をしたラッパ約40点が並ぶ。月曜休館。 浜松まつりの参加者らが吹くビューグルや長さ約3・5メートルのアルプホルンといった楽器を展示。動物の角をつなぎ合わせ、とぐろを巻いたヘビのような形に仕立てたペルーのホルン、密教系の仏具とされるほら貝など宗教や儀式に使われるラッパもある。 市楽器博物館によると、ラッパは金管楽器を指す。金管楽器とは楽器分類学上、唇を振るわせて管を響かせ、外部に音を発する楽器全般のことで非金属製
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譲り合いの場「富用品市」 英国に倣い、浜北の太田さん開設
物を大事に長く使う-。持続可能な開発目標(SDGs)の一つで、古くて新しい価値観を地域で見つめ直してもらおうと英国帰りの女性が立ち上がった。浜松市浜北区沼の太田喜久子さん(58)が4月上旬、自宅敷地に「富用品市(ふようひんいち)ピタゴラス浜北」を開いた。住民が不要になった雑貨などを持ち寄り、別の住民が持ち帰る。同市中区で運営される同様の「ピタゴラス富塚」に着想を得た。太田さんは「物の循環の場を浜北にも」と励む。 約15平方メートルの小屋には子供服や玩具、食器がずらりと並ぶ。オープン初日、太田さんは有志と5人で集めた品を長女の小学3年生茉耶(まや)さん(8)と確認。来場者には趣旨を説明した
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マーマレード 2度目の最高賞 英・世界大会、浜北の江南さん
浜松市浜北区大平のえなみ農園を営む江南徳行さん(51)が作った赤レモンのマーマレードが、3月に英国で開かれた世界大会で最高賞のダブルゴールドを受賞した。最高賞は2020年以来、2回目。同大会で2回最高賞を取るのは日本人初だという。 外皮を火加減の調節をしながら煮詰めたのが特徴といい、英国ではミカンのような色とさんしょうのような香りが評価された。大会は約30カ国から約3千本が出品された。江南さんは「アーチザン(職人)部門」の中のインターナショナルという種目に出品した。20年には沼津市戸田地区が原種とされるタチバナを使ったマーマレードで最高賞だった。 江南さんは妻とともに15年にミカン栽培を
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全国商工会珠算検定1級 赤佐小6年の二橋君、満点合格 浜松市浜北区
浜松市浜北区於呂の内山珠算塾に通う赤佐小6年二橋優作君(11)が、2月に行われた第204回全国商工会珠算検定の1級試験に満点合格した。1級は全国で727人が受験し、満点合格は県内では二橋君だけだった。 1年でそろばんを始め、4年のときに1級試験に合格。内山喜差子塾長の勧めで再度1級試験を受けて満点合格した。「試験ではミスをしないように見直しに時間を割いた」と振り返る。 次の目標について「さらに上の段位を取れるよう練習する。そろばんの力を将来に役立てたい」と話した。
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タケノコ料理で春味わって 4月下旬まで限定4点 浜北・森林公園「森の家」
浜松市浜北区の県立森林公園森の家は4月下旬まで、国産タケノコを使った春限定メニュー4点を付設レストラン「まつぼっくり」で販売している。 タケノコの炊き込み飯や茶わん蒸し、煮物などを食べられる「たけのこ御膳(ごぜん)」(税込み1650円)や、釜飯や刺し身などが付く「たけのこ釜飯DX御膳」(同1870円)などを提供。渥美佳大支配人(50)は「森林公園の環境だけでなく、料理からも春を味わってほしい」とアピールしている。 問い合わせは森の家<電053(583)0090>へ。
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記者コラム「清流」 専門学校卒業生の決意
浜松市浜北区の医療系専門学校の卒業式を取材した。和装やスーツ姿の卒業生の引き締まった表情からも「資格を生かし、医療や福祉の道で活躍するんだ」という決意が伝わってきた。 36歳の私と高校時代の同級生も医療系専門学校を出て、地元で整骨院を開いている。この同級生によれば、専門学校卒業後も10年以上、柔道整復師の資格を生かして仕事をしている人は意外と少ないとのことだ。同級生は「資格を取って終わりではなく、そこからが始まりだ」と話す。 冒頭の若者らは今後、どんな人生を歩むのか。「笑顔を絶やさない社会人でいたい」。卒業生代表の答辞である。たとえ資格を生かしきれなかったとしても、ぜひ笑顔で道を進んでほ
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記者コラム「清流」 親子で環境学んだか
北浜北小(浜松市浜北区)の5年生約120人が約2カ月半、自宅の冷蔵庫などで育てたアマゴの稚魚を、天竜区の二俣川に放流するというので取材した。子どもたちが「元気でね」などとペットボトルの水とともに川に魚を放つ中、ある児童が「冷蔵庫がすっきりするのはうれしい」と冗談めかして話すので、くすりとしてしまった。 私にも未就学児ながら息子がいるので、魚の入ったペットボトルに冷蔵庫を占拠されるのはちょっと迷惑かも、と親側に同情する。 とはいえ、この児童も稚魚が泳ぎ出すのを興味深そうに見守っていた。家庭でもアマゴの様子を話しただろうか。魚の成育を通じ、親子で環境について学ぶ機会になっていてほしい。
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浜北北部中卒業生にエール「好きなことで勝負を」 芸術家の山内さん(浜松出身) アートパフォーマンス
国内外で活動する芸術家の山内清司さん=浜松市出身=がこのほど、浜北北部中3年生の卒業記念行事に合わせて浜北区の同校を訪問した。音楽に合わせて絵を描くアートパフォーマンスを披露し、卒業生にエールを送った。 山内さんは体育館の舞台で、2枚の用紙を持ち上げて回転させながら指やはけなどを使い、迫力あるトラの顔を描いた。アートパフォーマンスは無名だったころにオーストラリアで始め、国内外で評価される地位を築くまでは約15年かかったと明かし「激動の時代、自分の好きなことで勝負しよう。失敗は成功への近道だと思っていろんなことに挑戦を」と呼び掛けた。 卒業記念行事は山内さんのパフォーマンスのほか、新型コロ
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劇団たんぽぽ指導の小中生 堂々演技 1期生20人、稽古の成果披露
劇団たんぽぽ(浜松市東区)が昨年10月から指導した小中学生約20人がこのほど、成果発表会を浜北区の浜北文化センターで開いた。新型コロナウイルスの影響で稽古の期間が短かった上、観客も家族ら約60人に限定されたものの、堂々とした演技を披露した。 小学生の友情を描いた重松清さんの小説「くちぶえ番長」を原作にした演目の一部を発表した。教室内の児童と教師の掛け合いを切れのあるダンスを交えて演じた。 同劇団は2021年度、市内の小中学生を対象に学校、学年の垣根を越えた地域の文化活動に親しんでもらおうと「はままつ演劇クラブ」を創設した。ただ、コロナ禍で稽古開始が予定より約1カ月遅れるなど活動は制限され
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鈴三材木店(浜松市浜北区)鈴木諭社長 地元企業連携、発信に力【キーパーソン】
静岡県西部の中小企業が製品をアピールする「遠州バザール」を2011年から毎秋、浜松市内で実行委員会形式で運営してきた。新型コロナウイルスの影響で20年から中止したが、21年7月に「りんかく」というインターネットサイトを開始。約30社にPRの機会を提供している。中小企業の連携や情報発信の重要性について聞いた。 ―遠州バザールを始めたきっかけは。 「東日本大震災の被災地支援に携わった。被災地では支援物資を譲り合っていた。被災していない地方では復興需要などで資材が不足し、業者同士で奪い合うような状況も見た。企業は自分さえ良ければいいというのではなく、連携が大事だという思いに至った」 ―りんか
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信じよう♡心のつながり 挫折、出産…今、伝えたい「絆」 水野ゆかみさん(浜松)初の絵本出版
浜松市天竜区の水野ゆかみさん(35)=本名・由加里=が1月、15年の経験を生かした自身初の絵本「パパとママでできたボク」を出版し、インターネットを中心に販売している。親子の絆や人と人とのつながりを温かみのある絵で表現した。コロナ禍で対面接触が控えがちになる中、水野さんは「人と人は見えなくても心の中でつながっているんだという思いを伝えたい」と話す。 お米の子どもが親からもらった帽子をかぶって旅をする物語。親との別れなど悲しみを経験する中で、絆の大切さに気付く。色鉛筆と粉状画材を使い、丸みを帯びたキャラクターや色鮮やかな背景を描いた。 水野さんは長野県出身。名古屋市の専門学校でデザインを学ん
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カメラが捉えた“獣の呼吸” バードピア浜北、剥製など展示
静岡県立森林公園は3月末まで、企画展「定点カメラがとらえたケモノ展」を浜松市浜北区の同公園バードピア浜北で開いている。園内の定点カメラで撮影した動物の写真パネルや、県森林・林業研究センター(同区)から借り受けた剝製などを展示した。 写真パネルは2017年以降に捉えたニホンカモシカやテンなど13種を展示。イノシシやタヌキなどの剝製は触れる。動物が土を掘り返した跡や木の実の食べかすといった「フィールドサイン」の解説や、浜松学芸中・高の生徒が調べたイノシシの研究データも並ぶ。同公園自然解説員の瀬下亜希さん(53)は「獣の息づかいを間近に感じて」と話す。
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ヤマダネコ、安全「招く」 ステッカーで呼び掛け 浜北署・広報アンバサダーに
浜松市南区の玩具専門店「ままごとキッチンtonton(トントン)」のデザイナーが生み出したキャラクター「ヤマダネコ」が24日、浜北署から広報アンバサダーの任命を受けた。ヤマダネコは啓発用ステッカーに描かれ、地域の安全安心に一役買う。 着ぐるみのヤマダネコが、同署で石川真署長から委嘱状代わりの名刺を受け取った。早速、任務としてステッカーを浜名梱包(こんぽう)輸送(浜北区)の鈴木猛社長に手渡した。ステッカーは18センチ四方で、警察官姿のヤマダネコが安全安心を呼び掛けている。同社では、トラック約200台がステッカーを貼って市内外を走る。 鈴木社長は「地域をしっかり回り、ステッカーを生かしたい」
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Uホール老朽課題解消へ 浜松市、アイミティへ統合検討
浜松市は21日、市勤労会館(Uホール、中区)の市立勤労青少年ホーム(アイミティ浜松、同区)への統合を検討していることを市議会環境経済委員会で説明した。Uホールは老朽化により大規模修繕が必要な上、包括外部監査で統廃合などを検討するよう意見が出されていた。 産業振興課によると、Uホールは1984年4月開館。固定席549席のホールや、音楽練習室を兼ねた会議室などを備える。漏水や空調機の故障などが問題になっていて、2020年度の包括外部監査で将来的な統廃合、複合化の検討が必要だと指摘された。アイミティ浜松は1985年4月開館で収容人数100人のホールやテニスコート、体育館などがある。雨漏りやテニス
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浜北署「30年のあゆみ」 冊子発行、経緯や犯罪件数など記録
浜北署はこのほど、1990年の発足からこれまでを振り返った冊子「30年のあゆみ」を発行した。発足経緯や犯罪認知件数の推移などを記録している。 A4判81ページ。「発足の経緯」の章は、90年に県警史上初の新設警察署として浜北署の業務が始まったと解説。「事件・事故の件数の推移」の章はグラフや数値のほか、2007年4月にそれまで管轄した市内の笠井、積志、都田の3地区が他署の管轄に移行したこと、飲酒運転の罰則強化など法改正についての記述もある。 「重大特異事件事故特集」の章は、管内で発生した殺人事件や連続放火事件などを当時の新聞記事で紹介。次章は1990年から発生した浜北署管内の事件事故を、全国
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組織人「礼儀が大切」 地元社会人が職業講話 浜北西高
浜北西高はこのほど、地元の企業・団体の協力で職業講話を浜松市浜北区の同校で開いた。1年生約280人が、会社員や公務員らの話を聞いた。 同区の酒蔵「花の舞酒造」で名誉杜氏(とうじ)を務める土田一仁さん(63)は、酒造りにはさまざまな工程があり、担当者同士のコミュニケーションが大事だと説明。「素質のある新人でも、あいさつがしっかりできないと組織人のスタート地点からマイナスだ」と礼儀を重んじるように呼び掛けた。 遠州鉄道で列車の運転士として勤務する伊藤晃さん(26)は「朝の4時台に起きるのは、入社したばかりのころはつらかった」と地域の交通インフラを支える苦労を明かした。一方で「沿線から子どもら
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門前市の味 持ち帰り【動画】
浜松市浜北区の遠州鉄道遠州小松駅近くに建つ鳥居の前で「門前くるま市」が開かれた。鳥居を参拝した人たちが立ち寄り、生鮮品や温かい軽食などの買い物を楽しんだ。 地元商店主らでつくる小松商店連盟の企画。例年は同連盟がテントを張り、甘酒などを売ってきた。今回は新型コロナウイルスの感染拡大を避けるため、テントは張らずに持ち帰りのできる品だけを販売した。 寒空の下、制限付きで開催された門前市だったが、来場者たちは商店主らと言葉少なに会話を交わし、野菜や果物、たこ焼きなどを買い求めていた。
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旧日清紡工場の付属学園 浜松の「記憶」共有したい【風紋】
浜松市浜北区貴布祢の商業施設「プレ葉ウォーク浜北」の敷地には元々、日清紡績浜松工場が建っていた。区民の多くが知っていて、私もさまざまな取材の度に聞かされた。ただ、同工場に女性従業員のための学校があったことを知ったのは最近だった。卒業生の話を昨年11月、記事にしたところ、反響を呼んだ。事実関係を調べるのに時間がかかったものの、伝えられて良かった。 家庭の事情で普通高校への進学を断念し、日清紡に入社した土橋美枝子さん(69)=北区=は1967年から4年間、浜松工場の付属学園「松栄高等学院」で学んだ。2交代制で働き、午前シフトの週は夕方、午後シフトの週は午前中に授業を受けた。仕事の疲れで睡魔に襲
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「サイン」で合唱も リモート交流会 浜北特支と浜北北部中
浜松市浜北区の県立浜北特別支援学校中学部と浜北北部中は31日、リモート交流会を開いた。浜北特支の1~3年生約60人と浜北北部の1年生約180人が親交を深めた。 両校とも6班ずつに分かれ、あいさつを交わしたり、事前に撮影した合唱や楽器演奏の映像を見せ合ったりした。浜北特支の3年生が集まった班は、手の動きで言葉を表現する「サイン」を浜北北部の生徒に教え、「翼をください」を両校で合唱した。浜北北部中生は、当初は戸惑っていたものの、繰り返し練習すると動きに慣れ、普段とは異なる合唱の仕方に関心を持った様子だった。 両校の生徒たちは例年、互いの学校を訪問し合う。今年は昨年に続き、新型コロナウイルスの
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浜松学院大生「柔軟な避難が大切」 被災地訪問で得た教訓紹介
浜松学院大の地域防災サークルに所属する3、4年生がこのほど、東日本大震災の被災地で学んだことを話す防災講座を浜松市浜北区の北浜南部協働センターで開いた。同センター周辺の自治会役員ら約20人を前に、柔軟な避難の大切さを呼び掛けた。 学生たちは2021年12月、2泊3日で宮城県石巻市を訪問。語り部から震災の教訓を聞き取った。4年の真木優衣さんは、津波で児童・教職員計84人が犠牲になった大川小の事例を元に「事前に決めた避難経路などに縛られることなく、ためらわずに避難するのが重要だ」と話した。 講座は市と市内大学の連携講座の一環。 (浜北支局・松浦直希)
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森林公園「森の家」に新ロゴ 今津さん(浜松学芸高出)案を採用
静岡県立森林公園の宿泊研修施設「森の家」(浜松市浜北区)は1月から、公募で決めた新しいデザインのロゴマークをホームページなどに使用している。県内外から寄せられた149点の中から、浜松学芸高を卒業して現在は広島県内の大学でデザインを学ぶ今津七海さんの案を選んだ。 新ロゴは、森や山をイメージし、緑と白のしま模様で描いた三角形や半円形を重ねた。「共存」や「開放された集いの場」という考えを表現した。昨秋から、職員の選抜、同施設の来場者投票、有識者らという3次選考方式で今津さんの案に決めた。旧ロゴは伐採された施設付近のメタセコイアが題材だった。 渥美佳大支配人は「森の家のことがよく考えられたデザ
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静岡人インタビュー「この人」 松島英勝さん 連鶴教室を主宰
1枚の和紙から何羽もの折り鶴を作るという三重県桑名市で江戸期に始まったとされる技法を浜松市や湖西市の教室で伝えている。卒業生らでつくる「遊鶴の会」が1月、約60点の連鶴作品を浜松市浜北区の県立森林公園森の家に展示して注目を集めた。74歳。 ―連鶴はどのようにして作るのか。 「私は友禅和紙と呼ばれる花模様などが描かれた紙を使っている。飾り方に決まりはない。角や辺がつながった四角形の紙を、設計図に従って折っていく。縦64センチ横96センチという大きい和紙を使って制作すれば、200羽から300羽が連なった完成品に仕上げることもできる」 ―連鶴の魅力は。 「連鶴はまだ珍しいのか、見た人から驚
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ニホンアカガエル産卵盛期 浜松市浜北区の森林公園 水辺に多くの卵塊、関係者の保全活動奏功
静岡県絶滅危惧2類のニホンアカガエルの産卵が、浜松市浜北区の県立森林公園でピークを迎えた。うぐいす谷親水広場付近に多くの卵塊が浮かんでいる。 同公園自然解説員の瀬下亜希さん(53)によると、ニホンアカガエルは浅い水辺を好み、外敵が少ない厳冬期に産卵する。一つにつき500個から3千個もの卵からなる卵塊は、雨天の翌日に多く確認される。今季は例年並みの2021年12月25日に初めて発見された。 ニホンアカガエルはかつて、里山地域に多く生息したが、水田の減少などで繁殖に適した場も減った。 園内の水辺はボランティアの協力で外来植物などを除去し、生息環境を保っている。瀬下さんは「森林公園に関わる人
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山本さん(伎倍小4年)特選 緑豊かな環境つくりポスター 浜北区
浜松植木生産者会議はこのほど、第6回緑豊かな環境つくりポスターコンクール(静岡新聞社・静岡放送後援)の表彰式を浜松市浜北区のJAとぴあ浜松浜北営農緑花木センターで開いた。区内の小中学校と特別支援学校から356点が寄せられ、最高賞の特選は伎倍小4年山本真莉子さんだった。 このほかの主な入賞者は次の通り。 金賞 池島幹奈(内野小1)武田宝(浜北北部中2)▽とぴあ特別賞 磯貝明音(内野小5)石野俊(特別支援小2)ポルドニャック・ユリア(北浜東部中1)岡田彩寧(北浜中1)▽銀賞 高村在菜(新原小5)片山心友(中瀬小3)村松和奏(北浜東小6)大瀧にこ(北浜北小5)松浦強太(新原小6)棚橋悦美(北浜
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記者コラム「清流」 小中生の受賞作文から刺激
2021年末、浜松市内児童・生徒読書感想文コンクールの表彰式を取材した。最高賞だった小学生と中学生の感想文を読んだ。それぞれ文章が読みやすく、共感できる内容で感心した。 審査関係者によると、親が代筆した場合はすぐばれるし、児童・生徒らしさも問われるそうだ。それにしても最高賞の子たちは、活字に関する仕事で10年以上飯を食う私より上手かも。焦る。主な感想文は今後、市内各図書館で読めるという。 活字離れが叫ばれて久しい。電車の乗客が目を向ける先はスマートフォンばかり。都心では週刊誌の中づり広告が次々に取りやめになっているとか。本の世界にわくわくし、涙を流す体験ができる子どもがいる私たちの地域は尊い
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「110番」適切利用呼び掛けに協力 浜名高と浜北西高の生徒
浜松市浜北区の浜名高と浜北西高の生徒計9人が8日、浜北署の「110番の日」(10日)の広報活動に協力した。一日署長などとして110番の適切な利用を市民に呼び掛けた。 浜名高3年の藤原大成さん(17)は野球部投手としての活躍により、同校から推薦を受けて一日署長に就任した。浜北西高2年の稲垣灯莉さん(17)は生徒会役員として一日通信指令官に立候補した。このほかの7人は一日広報大使を務めた。9人は同署の署長室で石川真署長から委嘱状を受け取って記念撮影し、同区の商業施設プレ葉ウォーク浜北で啓発物を買い物客に配った。 稲垣さんは「貴重な体験を家族や周囲に伝えたい」と話した。 (浜北支局・松浦直希
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ゆず湯でぽかぽか、香り満喫 浜松市浜北区「あらたまの湯」
22日の冬至にちなみ、浜松市浜北区の温泉施設「あらたまの湯」は21、22の両日、恒例のゆず湯を用意した。訪れた人たちがかんきつの香りを楽しみながら体を温めた。 ユズは地元産で、2日間で約90キロを湯船に浮かべた。コロナ禍のため、脱衣所などには「黙浴」と書かれた張り紙が掲示され、利用者同士の話し声も控えめだった。
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プレ葉ウォーク浜北 大改装、直営面積拡大 商業施設間競争、一層激しく【解説・主張しずおか】
総合スーパーのユニー(愛知県稲沢市)が11月、浜松市浜北区で運営する商業施設「プレ葉ウォーク浜北」を大規模改装した。直営の売り場面積を従来比2割増の約1万2900平方メートルに拡大した。人口が増加傾向の同区周辺には競合店がひしめく。プレ葉の改装により、商圏内の競争は一層激化しそうだ。 プレ葉は2008年、約150店で構成する施設としてオープンした。今回の改装で、1階は生鮮4品(青果・鮮魚、精肉・総菜)を中心に食料品を1割増強。人気のアウトドアブランドを展開する「グリーンステージ」や、韓国コスメを新たに取り扱う化粧品の「ビューティーテラス」なども導入した。持ち家があり、趣味などに敏感な「ニュ
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静岡人インタビュー「この人」 アラハバキ神社について解説した郷土史家
大和政権以前に住民の信仰を集めたとされる「アラハバキ神」をまつった浜松市浜北区堀谷地区の神社について、調査結果を11月、同区で講演した。区内を中心に約60人が聴講し、住民たちに地元の歴史への関心を深めさせた。91歳。 ―アラハバキ神社の特徴は。 「アラハバキ神をまつる神社は全国に百数十社あるといわれる。磐座(いわくら)と呼ぶ巨岩が崇拝されたが、大和政権は岩などではなく、政権に関係のある神をまつるように命じた。それでも堀谷の場合は、磐座が現存している」 ―歴史に興味を持ったきっかけは。 「小学生のとき、教師が郷土に伝わる話をよく聞かせてくれた。1992年ごろ地域の神社の世話人になり、そ
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医療福祉核に新市街 浜松・浜北区の赤十字病院周辺、区画整理組合が設立総会
浜松市浜北中央北土地区画整理組合はこのほど、設立総会を浜北区の浜北文化センターで開いた。同組合は2021年度から30年度まで、同区小林の浜松赤十字病院周辺の区画整理を行って医療福祉施設を核とした新たな市街地を形成する。 建設コンサルタント会社「フジヤマ」(中区)とイオンタウン、一条工務店の3者が共同企業体となって業務代行方式で事業を進める。施行面積は19・1ヘクタールで地権者は181人。総事業費は62億円。 都市機能集積に関する計画としては、同病院東側の約3万平方メートル分に大街区を設ける。スーパーマーケットやドラッグストア、カフェなどの複数店舗を設置予定で、地域の拠点化を図る。大街区は
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記者コラム「清流」 ランナーの努力を尊ぶ
数年ぶりに県市町対抗駅伝の取材に携わった。担当した湖西市のアンカー西方大珠さんは、今度の箱根駅伝に出場する神奈川大の主将。駿河路でも実力を発揮し、同市の10位入賞に貢献した。来月の走りにも注目が集まりそうだ。 市町対抗駅伝には西方さんのような全国区の選手だけでなく、市民ランナーも出場する。こうした走者の多くが、コロナ禍で他の多くのレースがなくなったのを嘆いていた。本紙でも最近、マラソン大会中止の記事が散見される。 市町駅伝の選手の記録には遠く及ばずながら、私もジョギングをたしなむ。それだけに、大会が減少する中でもやる気を保ち、練習に励んだ駅伝ランナーすべてをあらためてねぎらいたい。
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箱根ランナー西方選手けん引 湖西市【静岡県市町駅伝】
湖西市の2年連続入賞の立役者は、アンカーの責任をきっちりと果たした「箱根ランナー」の西方大珠選手(22)=神奈川大4年=。11位で受けたたすきの順位を一つ上げ、力強くゴールした。 約1カ月後に迫った箱根駅伝に出場する同大で、主将を務めている。市町対抗駅伝の前日までは大学の合宿だったが、疲れを全く感じさせない走りで「箱根に向け、いい刺激になった。ふるさとのためになれたのなら良かったし、また走りたい」と笑顔を見せた。 西方選手を幼い頃から知る佐原仙一コーチ(33)は「全国舞台で活躍する選手と同じチームで市町対抗駅伝に参加できて、うれしかった。箱根はもちろん神奈川大を応援する」と声に力を込めた
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菊川市 12位躍進 落合兄弟たすきリレー【静岡県市町駅伝】
菊川市は昨年の21位から、入賞まであと一歩の12位に躍進した。黒田明監督(51)は「大会直前に調子を崩した選手もいた中で、みんなで頑張った結果だ」とたたえた。 チームで注目されていたのは落合兄弟。11区を任された尊翔選手(15)=常葉菊川高1年=は「自分の記録は満足できなかったが、兄やみんなの力でいい結果を出せたのは良かった」と振り返る。 弟からたすきを受けたアンカーの葵斗選手(22)=神奈川大4年=は「兄弟でたすきをつなぐ機会はこの大会くらい。いい記念になった」と話し、箱根駅伝に向けて弾みを付けた様子だった。 課題の小学生区間でも各選手が健闘を見せた。加藤愛樹選手(12)=堀之内小6
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プロの旋律、生徒を魅了 浜名高で富士山静岡楽団が演奏会
富士山静岡交響楽団がこのほど、浜松市浜北区の浜名高で生演奏を披露した。1年生約370人が、プロのオーケストラに親しんだ。 同楽団は歌劇や交響曲など4曲を発表した。ハチャトゥリアンの「剣の舞」は同校の木琴を使い、躍動感あふれる旋律を聞かせた。ベートーベンの「運命」を奏でるに当たっては、指揮者の工藤俊幸さんが聞くべきポイントを解説。繰り返されるフレーズでも強弱などの細かな工夫が施されている点を指摘し、生徒たちの関心を引いた。 同楽団は2020年、静岡交響楽団と浜松フィルハーモニー管弦楽団が合併して結成した。県内を中心に音楽の普及に取り組み、同校では県の「子どもが文化と出会う機会創出事業」とし
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友に会いたい 旧日清紡浜松工場の女性工員高校 初の同窓会計画
現在は商業施設が建つ浜松市浜北区の日清紡績浜松工場の敷地内にかつて、女性工員が学ぶ高校があった。「松栄高等学院」という同工場付属学園。1967年から4年間学んだ土橋美枝子さん(69)=旧姓・榊原、同市北区=はいま、学年を超えた同窓会を開こうとしている。単一学年の会は開いたが、複数学年は開催経験がない。友の願いを受けての計画で、自身も「先輩たちにもう一度お目にかかりたい」と思いを募らせる。 土橋さんは中学時代、高校で学ぶことを望んだが、金銭的な事情で進学させるのをためらう両親の会話を聞いて断念しかけた。教師から働きながら学べる場として日清紡の話を聞き、入社。糸の塊を作る仕上げの工程に配属さ
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浜北署と浜名梱包輸送 防犯へ包括協定締結 ドラレコ映像を活用
浜北署と浜松市浜北区の運送会社「浜名梱包(こんぽう)輸送」は24日、安全安心な地域社会実現に向けた包括的連携協定を結んだ。同社車両のドライブレコーダーの映像を同署が活用しやすくなる。警察署と個別の運送会社の協定締結は県内初という。 同署で行われた締結式で、鈴木猛社長と石川真署長が協定書に署名した。同社はトラックなど所有する約300台にドライブレコーダーを搭載。映像は今後、防犯カメラのような位置づけで犯罪防止に役立てられ、同社運転手は地域の見守りの役割も担う。鈴木社長は「映像を地域の問題解決に役立てて」と期待。石川署長は「大きな運送会社の皆さんが治安を守るのに協力してくれるのはありがたい」と
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「地域に根付く意識」大切 浜名高の卒業生9人が職業講話
浜名高同窓会はこのほど、恒例の「先輩と語る会」を浜松市浜北区の同校で開いた。1年生約370人が、企業の役員や団体職員ら同校を卒業した9人から仕事の意義などを聞いた。 元地方テレビ局アナウンサーの内田順子さん=1991年度卒=は小学生のとき、放送委員を務めたのをきっかけにマイクで話す仕事に興味を持ち、中学時代に教師からテレビで活躍する姿が見たいと言われたのを機にアナウンサーを志したと振り返った。卒業生同士の縁がいまも仕事に生かされていると説明し「日常の中に将来のヒントがある。仲間を大事に高校生活を送ろう」と助言した。 同区で家業の家電販売業を営む望月聡太さん=90年度卒=は新卒で勤めたヤオ
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豊かな自然守ろう 浜松・葵が丘小児童、森林公園の取り組み学ぶ
葵が丘小(浜松市中区)の5年生約60人がこのほど、同市浜北区の県立森林公園を見学した。 同公園自然解説員の瀬下亜希さん(53)から、持続可能な開発目標(SDGs)に関する園内の取り組みを教わった。 瀬下さんは、SDGsが掲げる17のゴールのうち、15番目「陸の豊かさも守ろう」に関連し、同公園が注力している生物多様性の保全について説明した。陽光が差す明るい林を保つには、草刈りなどの作業が必要だと指摘した。ニホンアカガエル(県絶滅危惧2類)が卵を産む園内の水辺は、外来種の植物の繁茂によって産卵が邪魔されないよう管理しなければならないと伝えた。 児童は、瀬下さんの「まずは森でしっかり遊び、自
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プレ葉ウォーク新装 浜松地域最大級の子ども用品関連売り場も
ユニー(愛知県稲沢市)は19日、浜松市浜北区で運営するモール型ショッピングセンター「プレ葉ウォーク浜北」を新装開店した。直営の売り場面積を約1万2900平方メートルと2割増やした。地域の子育て層らの需要を取り込み、近隣の競合施設に対応する。 直営売り場の増床は、浜北区周辺で人口が増加傾向にあり、ドラッグストアやスーパーマーケット、複合商業施設といった競合店も増加している点を踏まえた。従来の客層に加え、持ち家があって趣味などに敏感な「ニューファミリー層」にも訴求していく考え。 店舗数は約140店と新装前より10店ほど減らした。その分、専門店化した直営売り場を新たに導入し、集客力向上を狙う。
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赤ちゃん 大きくて重い 浜松・北浜北小で「命の授業」
北浜北小(浜松市浜北区)の4年生約110人が18日、「命の授業」を同校で受けた。総合的な学習の一環で、同区の川渕助産院の助産師たちから赤ちゃんの誕生などについて教わった。 助産師たちは、男性器から出された約1億2千万の精子が卵子にたどり着いて受精卵になると、10カ月ほどかけて成長すると説明。胎児が大豆ほどの大きさから3カ月、5カ月、8カ月、と時間がたつにつれて育つ過程は、人形を示したり実際の心音を聞かせたりして解説した。子どもたちは身を乗り出すようにして助産師の話に聞き入り、実物大の赤ちゃんの人形も抱いてみた。おそるおそる抱えながら「意外と大きい」「重い」などと驚いた様子だった。
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明治から続く醤油醸造所の歴史を後世に 浜北で街並み再現イベント
明治期から続く醤油(しょうゆ)醸造所の歴史を伝え、世代を超えた交流を促そうと、デザイナーや人形作家らが組み「つながり醸造プログラム」と題した活動を始めた。浜松市浜北区小松の「明治屋醤油」にまつわる歴史を本にまとめ、28日には明治時代の同地区の街並みを粘土で再現するイベントを同所で開く。活動メンバーは「触れ合いが希薄な新型コロナウイルス禍の今こそ、人と人とのつながりを大事にしたい」と励む。 デザイナーの青木三枝さん(49)=天竜区在住=は母親の実家が同地区にあった。明治8(1875)年創業の明治屋醤油の趣ある建物や、周辺に漂う独特の甘い香りに幼い頃からなじんできた。大人になって、こうした存在
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大きなダイコン抜けた 浜松の園児、収穫の喜び実感
日本文教幼稚園(浜松市中区)の年長、年少の園児約40人が10日、浜北区にある同幼稚園の農園でダイコンとサツマイモの収穫を体験した。 約2千平方メートルの畑で、保護者らに手伝ってもらいながらダイコンを引き抜いた。子どもたちの身長の半分ほどにまで育った作物に「めちゃめちゃ大きい」「重たい」などと歓声を上げ、2人掛かりで運んで大人に手渡す子もいた。 続いて挑戦したサツマイモ掘りは、前日の雨の影響で固まっていた土を、軍手をはめて何度もかき出した。「なかなか取れない」と苦戦しながらも、赤紫色のイモが取り出せると満足そうな笑みを浮かべていた。
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記者コラム「清流」 前向きでなくとも肯定を
10月まで放送されていた連続テレビ小説は、重苦しい話ばかりだとの意見もあるようだが、私と妻は毎朝楽しみに見ていた。家族を亡くした設定の登場人物の「前に進むことだけが正しいことだとは思えない」といったせりふが印象に残る。 新聞記者を志していた学生時代、元記者に作文などの指導を受けた。最も強く心に残った教えは「努力が必ず報われるわけではない」ということ。当たり前の話だが、10年以上たった今も大切にしている考え方だ。 頑張らない人はだめという風潮がある。前に進めない人、進まない人、努力が報われない人、頑張れない人がいる。前向きでなければ指弾される社会は息苦しいし、おかしい。そう思いながら記事を書い
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静岡人インタビュー「この人」 竹山哲夫さん 本年度の県知事表彰を受けた警察官
1980年4月の拝命。松崎署(現下田署松崎分庁舎)地域課への配属を皮切りに沼津署刑事課、県警生活保安課などを経て、現在は浜北署生活安全課生活安全係長を務める。本年度の県知事表彰を受けた唯一の現役警察官。掛川市出身。60歳。 ―表彰を受けた感想は。 「1人ではできない仕事ばかりだった。今回の表彰でも上司や同僚らから声を掛けていただき、大変うれしく思うと同時に周囲の方々のおかげであるとあらためて感謝している」 ―これまでの仕事を振り返って思うことは。 「刑事、生活安全部門の仕事が長かった。いわゆるヤミ金や風俗事件の捜査では証拠を固めるのが困難だったが、悪事を犯した人にきちんと処罰を受けさ
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サツマイモ鍋いっぱい ほかほかを「いただきます」 浜松・北浜幼稚園
北浜幼稚園PTAは27日、恒例のイモ会を浜松市浜北区の同幼稚園で開いた。園内の畑で育てたサツマイモ約100キロを園児ら約700人が頬張った。 PTA役員らが食べやすい大きさに切りそろえ、大鍋で加熱調理した。園児たちは、鍋いっぱいに入ったイモから湯気が上がるのを興味深そうに見守った。出来上がると、それぞれの教室で食べた。 サツマイモの苗付けなどはJAとぴあ浜松北浜支店が協力し、ガス器具の管理は総合エネルギー会社エネジン(中区)が担当した。
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静岡人インタビュー「この人」 山下修平さん 浜北署協議会新会長
10月に開かれた第3回浜北署協議会から委員のとりまとめ役を担う。任期は2年間。3月までは浜松市の教員として浜名中(浜北区)の校長などを務め、地域の子どもたちの健全育成に尽力してきた。61歳。 ―就任の抱負は。 「地域の安全安心と住みやすい街づくりに貢献したい。警察署協議会は広く市民の意見を募るためにつくられたと聞いている。警察の良い活動をさらに良くするにはどうしたらいいのかを考え、委員の皆さんの意見も聞きながら協議会を進めていく」 ―地域の交通事情や犯罪状況への認識は。 「浜北は狭い道が多く、ほかの地域から来た人から分かりにくいという話を聞かされる。その分、交通事故も多いのではないか
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花の舞酒造 新酒告げる杉玉交換 味見会は22日から分散開催
花の舞酒造は20日、浜松市浜北区の本店で杉玉を付け替えた。新酒が完成したことを告げるため、毎年この時期に交換している。 直径60センチ。左党たちはかつて、杉の枯れ具合から新酒の熟成具合を判断していたといい「酒林」とも呼ばれる。同酒造では杉玉交換に伴い、神職のおはらいも受けた。杜氏(とうじ)の鎌江慎太郎さん(31)は「多くの人が安心してお酒を楽しめるようになってほしいと祈願した」と話した。 今季の新酒は例年以上に香りが良く、辛口。製造量は新型コロナウイルスの影響で約60万リットルだった昨季よりも10万リットルほど高めたい考え。例年、一日限定で行っていた新酒味見会は今年、三密を回避するため2
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全商珠算検定 念願の1級満点合格 浜松赤佐小の6年生2人
浜松市浜北区の内山珠算塾に通う赤佐小6年生の藤本夏輝さん(12)と村松未徠君(12)が、9月に行われた第202回全国商工会珠算検定試験で1級に満点合格した。1級試験を受験した全国2196人のうち、満点合格したのは4人で、県内の満点合格者は藤本さんと村松君だけだった。 2人とも7回目の挑戦だった。1級そのものには以前に合格している。村松君は今回の試験の2カ月前から毎日、練習問題を解いたといい「塾で知っている人も満点合格していたので自分も達成できてうれしい」と喜ぶ。 藤本さんは試験直前、深夜まで学習に励んで念願をかなえた。「そろばんは頑張れば点数という形につながるのが面白い」と話す。
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大きくなって サツキマスを天竜川に放流 浜松・北浜北小
浜松市浜北区の北浜北小5年生約120人がこのほど、サツキマスの放流を東区の天竜川で体験した。環境保護団体「川や湖をきれいにする市民会議」の山下真人さんと、天竜川漁業協同組合の協力で、海に向かって泳ぎ出す魚たちを見守った。 子どもたちは、岐阜県の養殖場で体長約20センチまで育てた魚が2、3匹ずつ入ったバケツを河原で受け取った。飛び出さないよう手のひらで押さえて川端まで運ぶと、1匹をつかんで放ち、残りをバケツの水ごと流した。 高木陸君(10)は「サツキマスの体はぬるぬるしていた。元気に大きくなってほしい」と話した。 同漁協によると、サツキマスは海にたどり着くと40~50センチに成長し、来年
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集めた古着で難民支援 浜北北部中生、720キロ箱詰め 浜松
浜松市浜北区の浜北北部中の生徒たちがこのほど、難民の支援につなげようと地域で集めた古着の発送作業に取り組んだ。生徒会役員の3年生7人で衣服をたたみ、箱に詰めた。 衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが、不要になった洋服を難民キャンプなどに寄贈する「届けよう、服のチカラプロジェクト」の一環。生徒たちは同社社員からプロジェクトの説明を受け、同校周辺の小学校、幼稚園の協力も得て古着約720キロ分を回収した。 生徒会長の中野文翔さん(15)は「多くの服が集まったことで、自分たちの中学校にはいつも地域の人たちが協力してくれていることを再認識できた」と話した。
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柔道ロンドン金の松本さん「勉強も頑張ろう」 浜松麁玉中で講話
ロンドン五輪柔道女子金メダリストの松本薫さんが14日、浜松市浜北区の麁玉中を訪問した。自分を磨くことや志を持つことの大切さなどを全校生徒約300人に語りかけた。 松本さんは、パネルディスカッション形式で中学生時代の思い出などを語った。当時は夢がなく、不安だったと打ち明けた上で「やってきたことを続けるうちにそれが夢になり、目標になった」と話した。部活と勉強との両立はあまりできず、高校生になって後悔したと振り返り「柔道でも上に行けば行くほど考える力がいる。皆さんは今のうちに勉強も頑張ろう」と呼び掛けた。 「野獣」の愛称に関する質問には「自分は天才ではない。試合は緊張する。自ら野獣(のような気
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静岡人インタビュー「この人」 岩渕里司さん 2021~22年度の浜北ロータリークラブ会長
浜松市浜北区周辺の30~90代の事業者ら65人のまとめ役として地域の奉仕活動などを推進する。任期は7月から2022年6月まで。本業はLPガスの販売業イワブチガス(同区)の社長。61歳。 ―抱負は。 「浜北ロータリークラブは会員の増強を目標に掲げているので、より多くの人にクラブを知ってもらうようにしたい。オープン例会には入会していない人を招き、著名な有識者の講演を聞いてもらっている。こうした活動を続けたい」 ―会員の増強が必要な理由は。 「新たな入会者がさらに新しい入会者を呼ぶという好循環が生まれ、組織も日頃の活動も活発化する。一方で会員が減少してしまうと、やれることの規模や範囲も縮小
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劇団たんぽぽ「はままつ演劇クラブ」始動 小中学生20人活動
浜松市東区の劇団たんぽぽが10月上旬、子どもたちが演劇に携わりながら表現の楽しさなどを学ぶ「はままつ演劇クラブ」を始めた。浜北区の浜北文化センターを拠点に市内の小中学生約20人が活動に励んでいて、来年3月には同センターで成果発表会を開く。 初回は体の動きでさまざまな表現をするワークショップに取り組んだ。参加者同士がぶつからないように歩き回り、掛け声に合わせて止まったり跳ねたりした。輪になり、隣にいるいずれかの相手の目を見て手をたたき、相手も同様の行為を繰り返すといったゲームにも挑戦した。今後は台本を読む練習などにも取り組み、成果発表会では芝居の公演につなげたい考え。児童劇団に興味があって参
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記者コラム「清流」 避難のシミュレーション
台風が県内に接近した9月中旬、浜松市浜北区内の中学校体育館に避難所が開設され、1世帯3人が避難しているという情報を受け、取材した。60代の女性は、80代の母と30代の娘とともに体育館に1泊した。自宅に被害はなかったが、高齢者を連れた避難を実地で学んだとのことだった。 体育館は換気扇のような音が大きかったが、耳栓やアイマスクのおかげで睡眠できた。高齢の母の着替えは、自分と娘の2人掛かり。今後の課題は飼っている犬や猫をどうするのか。女性は、実際に避難しないと分からないような細かい注意点を振り返った。 本当の危機が訪れる前に具体的に行動し、避難をシミュレーションしておく重要性をあらためて感じた
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市議会特別委 浜北単独案「なし」中間報告【浜松市行政区再編】
浜松市の行政区再編を検討する市議会特別委員会と市は7日、議論の中間報告を浜北区協議会に行った。再編後に浜北区を単独で残さないのかなどといった区協側の質問に対し、特別委と市は現在示されている区割り案はたたき台であり、協議の結果であることを強調した。 たたき台で示された3案は現行の7区を2~4区に再編し、いずれも浜北区は別の区と合併する内容になっている。区再編推進事業本部の岡安章宏本部長はこれらの案について「市議会特別委員会において各会派から(当初は)13案が示され、協議において6案になり、3案になった経緯の中でたたき台に(浜北区を単独で残す案が)入っていないということ」と説明した。 市議会
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ドローンで花粉低減剤散布 東京農業大らが試験【動画】
東京農業大の小塩海平教授(55)=浜松市浜北区出身=らは、スギ花粉低減剤の空中散布試験を同区の県森林・林業研究センターで行った。試験は2019年から続いていて今年で3年目。 ヤマハ発動機製のドローンで、食品添加物のトリオレイン酸ソルビタンを6割以上含む農薬製剤をスギ林にまいた。同製剤はスギの雄花の生育を抑える効果が確認されている。現状は大量に散布しなければならないのが課題。今回は昨年より高濃度、少量の散布を試みた。今後はヘリコプターなどでより広い範囲に散布できるよう試験を続けるという。 (浜北支局・松浦直希)
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スケボー今が攻め時 環境整備、マナー向上…普及に汗 静岡県内
東京五輪での若い日本人選手の活躍で、子どもたちに人気急上昇のスケートボード。ただ、現状は滑れる場所が少なく、一部のスケーターがルールを守らず地域の理解を得られていない実情がある。県内の普及団体や施設運営者は状況の改善に向け、公園の整備や利用者マナーの向上へ働きかけを強めていて、新たなファンが心置きなく練習に打ち込む“ゴン攻め”できる環境づくりへ奮闘中だ。 9月中旬、磐田市内の貸倉庫で開催された「子供滑走団」の練習会。主宰する浜松市東区の会社員川上博也さん(44)が未就学児から小学生までの十数人を見守った。「もっといろんな技に挑戦したい」。本格的に滑り始めて3カ月とい
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記者コラム「清流」 「七草」で感じた気候変動
8月末に万葉の森公園(浜松市浜北区)で秋の七草のうちの3種が開花したと記事で伝えた。すると母から「最近は秋がない」と主張された。 秋の七草は、山上憶良が万葉集の歌で詠んだ萩(はぎ)、尾花、葛(くず)、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(ききょう)。歌に登場する「朝貌(あさがお)」は桔梗と考えられている。秋の七草は七草がゆで食べる印象の春の七草と異なり、観賞用だ。涼しくて空の高い秋は、散歩しながら草花をめでるのにちょうどいい。 ただ、この数年は残暑の後に急に冷え、今年も雨天が続くなど秋を感じにくい。気候変動の影響との説も聞く。花たちが「もう秋を伝えられない」と
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周囲よく見て渡ってね 浜北署、保育園で安全教室
浜北署などは22日、幼児交通安全教室を浜松市浜北区のはなのこ保育園で開いた。園児約60人が参加した。 県交通安全協会浜北地区支部の交通安全指導員が、道を歩くときは路側帯や歩道の内側に立ち、交差点で横断歩道を渡る前にはいったん止まって左右だけでなく前後の自動車の様子も確認するように指導した。園児は指導員の「内側を歩く」などの呼び掛けを復唱したり、元気よく返事をしたりして交通ルールを学んだ。 4歳児と5歳児は、模擬信号や専用のマットを使って横断歩道を渡る練習もした。
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静岡人インタビュー「この人」 川嶋崇仁さん 浜北青年会議所の次期理事長
7月の総会で次期理事長に選出された。任期は2022年1月から1年間。浜北青年会議所(JC)には14年に入会した。普段は父親が設立した土木建設業「トミオカ工務店」(浜松市浜北区)に勤務している。35歳。 ―就任に向けた抱負は。 「浜北の地域も市の行政区再編議論が進む中、過渡期にあると感じている。この街に住む人が愛着を持ち、誇りを感じられるように頑張りたい」 ―JC入会の理由は。 「父親の知人に勧められた。浜松商業高を卒業してすぐに就職したこともあり、利害関係の薄い事業主の人たちと行動を共にすることで、自身の成長につながるのではと考えた」 ―JCの活動で思い出に残っていることは。 「
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100歳祝い肖像画贈呈 浜北の画家山田さん、今年も
敬老の日(20日)を前に19日、浜松市浜北区の肖像画家山田潔さん(73)が今年100歳を迎えた同区の池谷豊さんに肖像画を贈った。同区役所での贈呈式は、新型コロナウイルスの影響で池谷さんはオンラインで出席。絵は長男の敏さん(73)が受け取った。 池谷さんは旧浜北市の教育長経験者。現在も食欲が十分あり、家庭菜園も手入れする。式では「大変立派な作品で感謝申し上げる」と元気よく礼を述べた。山田さんは「肖像画を描くときは相手に喜んでもらうことを考えて制作している」と話した。肖像画の贈呈は本年度100歳になる区民の希望者から抽選で決めた。 山田さんは、父喜重氏(故人)が1967年度から43年にわたり
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天竜厚生会70周年 社会福祉へ決意新た 浜松・浜北区
社会福祉法人「天竜厚生会」(浜松市天竜区渡ケ島)は10日、新型コロナウイルスの影響で延期していた70周年記念式典を浜北区於呂の同法人研修センターで開いた。幹部職員らが社会福祉への決意を新たにした。 山本たつ子理事長はコロナ禍で式典の規模が縮小し、記念事業などにも影響が出ていることに触れ「こうした状況は残念だが皆様の厚意に感謝したい」とあいさつ。同法人の運営に協力した矢崎エナジーシステム天竜工場と遠州鉄道の2社に感謝状を贈り、監事や評議員として長年にわたって同法人を支えた内山等さん=天竜区=、鈴木幸男さん=浜北区=、志田直正さん=静岡市葵区=の3人を功労者として表彰した。 天竜厚生会は19
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外国人材、定着後押し 事業者認証、学習補助 浜松市計画
浜松市議会は8日、5常任委員会を開いた。市は総務委員会で、市内に本社や支社を置く事業所の外国人材の定着や活躍促進を後押しする2事業を計画していると報告した。雇用を工夫する事業者に対する認証制度の創設と、従業員が日本語を学んで試験を受けるのにかかった費用を企業が負担した場合の補助の二つで、10月中にも始めたい考え。自治体の事業としては全国的に珍しいという。 国際課によると、認証制度は市が、事業者が外国人に関して労働関係法令を順守し、在留資格に基づく適正な雇用をしているかを確認する。多文化共生に向けた創意工夫などを専門家の意見も交えながら審査する。60項目程度の基準に適合した事業者に対しては認
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母の経験で将棋普及 日将連浜北支部長に初の女性
日本将棋連盟浜北支部に今夏、女性支部長が誕生した。同連盟公認の将棋普及指導員、高橋香代さん(49)=浜松市浜北区=。20年以上続く同支部で女性が支部長に就任するのは初。高橋さんは「県内でも女性がトップの支部は珍しいのでは」とみる。「お母さんたちに将棋に親しんでもらう」ことを目標に掲げ、意気込んでいる。 7月中旬に開かれた同支部役員会で、前任者が長年支部長を務めたことや高齢なことなどを理由に高橋さんの就任が決まった。駒の動きを学べる簡易的な「どうぶつしょうぎ」を使ったイベントに携わったり、詰め将棋の本を市内在住のプロ棋士神谷広志さんと共著で出したりと、普及に尽力してきた。 男性が多かった
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浜北区3地区の歴史調査 「小野口の会」に区長賞 浜松
優れた市民活動をたたえる浜松市2021年度市民活動表彰の浜北区長賞に同区小松、内野、平口の3地区の歴史を調べて普及啓発する「小野口の会」が選ばれた。8月下旬に行うはずだった表彰式は新型コロナウイルス感染拡大に伴って延期されたが、会員たちは「地道な活動が評価されてうれしい」と喜んでいる。 同会は2019年1月、地元の郷土史家で同年6月に亡くなった山内中氏が中心になって発足した。現在は70歳前後の20人が所属。月に1回、同区の浜名協働センターに集まって会員それぞれの学習成果を発表したり、地域を回って史跡を調べたりする。調査結果は会報にまとめて年に3回を目安に発行し、3地区の約8千世帯に配って
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ハギ、オミナエシ、フジバカマ 秋の七草3種が共演 万葉の森公園
山上憶良が万葉集の歌で詠んだ「秋の七草」のうち、ハギ、オミナエシ、フジバカマの3種の花が浜松市浜北区の万葉の森公園で開花した。残暑の中、小さな花々が来園者たちに秋の訪れを予感させている。 同公園専門員によると、黄色い花を咲かせているオミナエシは、9月上旬まで観察できる。「萩」とも書き、秋を代表する花のハギと、はかまに似た形のフジバカマは9月中旬まで楽しめそう。 秋の七草はこのほかススキ、クズ、ナデシコ、キキョウの4種とされる。園内に植栽されているものの、見頃は異なり7種全てが咲きそろう様子を見るのは難しいという。
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食虫植物、じっくり観察して 浜松市浜北区の森林公園
浜松市浜北区の県立森林公園で今秋まで、食虫植物2種が観察できる。スポーツ広場付近の湿地で赤い葉のトウカイコモウセンゴケと小さな黄色い花を咲かせたミミカキグサが生息している。 同公園自然解説員によると、両種とも被子植物。トウカイコモウセンゴケは葉から粘液を出して羽虫などを捕らえる。9月中は見ることができる。ミミカキグサは根元に水中のプランクトンを捕まえる「捕虫のう」と呼ばれる袋がある。10月まで観察できる。 同湿地は粘土質の斜面に水が流れ、植物にとって栄養が乏しい。両種は捕食で栄養を補う。同公園ではボランティアが協力し、ほかの雑草を冬季に刈り取るなどして湿地が貧栄養になる環境を保っていると
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静大の人工衛星「てんりゅう」大気圏再突入 後継機へ技術伝承
静岡大工学部が開発し、2018年秋に宇宙空間に放出された超小型人工衛星「てんりゅう」が、大気圏に再突入したことが19日までに、能見公博・同学部教授への取材で分かった。燃え尽きたとみられる。アマチュア無線を使った通信が不調で、地上と宇宙空間を結ぶ「宇宙エレベーター」の昇降機に見立てた小型ロボットを宇宙で動かすミッションは達成できなかった。それでも、後継機へ技術は伝承された。 てんりゅうの大気圏再突入は6月26日。人工衛星に関わる各国の団体が宇宙の状況について情報共有しているシステムで確認した。てんりゅうは同大初の超小型人工衛星「はごろも」の後継機。10センチ角の箱形の衛星が2機つながり、中に
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記者コラム「清流」 つらい話でも伝える意義
2011年、九州の地方新聞社で駆け出し記者だった。福岡県まで避難してきた東日本大震災の被災者に取材した際、未熟で相手の話を上手に引き出せない自分のことがいやになったのを、まだ覚えている。 7月、土石流災害から約2週間後の熱海市に取材に入った。まだ国道の一部が通れず、神奈川県湯河原町まで迂回(うかい)して熱海市街地へ通院するという伊豆山地区の住民に、不安などを聞いた。取材技術は向上したかもしれないが、つらい思いをしている人に接するときの申し訳ないような気持ちは、10年前とあまり変わらなかった。 聞くのもつらいような話でも、伝えなければならないことがある。10年間、自らに言い聞かせ続けている
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写真にコンテストに学生の部「若い感性に期待」 浜北観光協会
浜北観光協会は12月24日まで、「浜北観光フォトコンテスト」(静岡新聞社・静岡放送後援)の写真を募集している。 12月20日までに浜松市浜北区内で撮った写真が対象。カラーで四つ切りか四つ切りワイドに印刷して同区貴布祢の同協会事務局に持ち込むか郵送する。オオタカフォトスタジオ、トキワ写真室、神谷写真店、鈴木写真館の区内4店舗でも受け付ける。 同コンテストは例年、ミス浜北を区内の観光スポットで撮る撮影会を開き、写真の腕前を競う。今回は新型コロナウイルスの影響で新たな方式にした。若い世代にも関心を持ってもらおうと中学生から大学生までを対象に学生の部も新設した。松島芳隆会長(66)は「若い感性の
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森林環境学習の手法は 教育関係者らが体験 浜松市浜北区
静岡県はこのほど、森林環境教育プログラムの体験会を浜松市浜北区の県立森林公園で開いた。県内の教育関係者や森林ボランティアの十数人が、自然の中で感じたことを子どもらの学びにつなげる手法を教わった。 受講者たちは、NPO法人「ホールアース研究所」(富士宮市)の担当者らの指導で園内を散策。松ぼっくりをリスが食べた痕跡を探したり、樹木を観察してその木が語りそうな言葉を考えたりといった活動をした。 体験会は、県が毎年行っている森林環境教育指導者養成講座を知ってもらおうと開催した。本年度の養成講座は申し込みをすでに締め切っていて、講座の内容も新型コロナウイルスの影響で一部の予定を変更している。
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木の争奪戦「ウッドショック」 早生樹、活躍のチャンス? 強度や加工可否、試験進む 静岡県研究センター
静岡県森林・林業研究センター(浜松市浜北区)が、生育の比較的早い国産早生(そうせい)樹を住宅や家具に利用できるかどうかの試験を進めている。木の乾き具合などの点で有望な種も確認できた。世界的な木の争奪戦「ウッドショック」の影響で海外産を補う国産木材の必要性が改めて注目される中、将来的な木材供給の安定につなげようと調査が続く。 材木として使えるように成長するまで50年ほどかかるスギやヒノキに対し、20年ほどで成長する早生樹は短期に利益が回収でき、利活用については国も注目している。同センターは国の補助を受け、同区の県立森林公園に1958年に見本林として集団植栽された針葉樹のコウヨウザンと広葉樹の
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バス+JR+タクシーでやっと… 高齢者の通院、迂回余儀なく 土石流被害の熱海伊豆山、記者同行ルポ
熱海市伊豆山の大規模土石流で国道135号や市道が通行止めになり、伊豆山からJR熱海駅方面の病院に通う高齢者らの移動が困難な状態が続いている。東海バスの臨時運行バスは熱海駅とは反対方向の湯河原駅(神奈川県湯河原町)との間。熱海駅近くの診療所まで通院する住民はJR東海道線も使っての迂回(うかい)を余儀なくされ、「通常の4倍の時間がかかる」。静岡新聞社記者が通院に同行した。 女性(68)は2019年から、伊豆山バス停付近のサービス付き高齢者住宅で暮らしている。診療所で心臓病の薬の処方を受けている。土石流災害の発生前、住宅の運営会社が運行する循環バスで診療所まで約15分で着くことができた。 16
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浜松・花の舞酒造 杜氏の鎌江さん 就任1年で「金」 全国鑑評会で快挙
花の舞酒造(浜松市浜北区)の日本酒が、5月に行われた第109回全国新酒鑑評会で金賞に選ばれた。昨年10月から杜氏(とうじ)を務める鎌江慎太郎さん(30)にとっては就任1年目での快挙で「さらにおいしい酒を造りたい」と励んでいる。 同鑑評会は821点が出品され、金賞は207点だった。花の舞酒造の金賞受賞酒は県内産の山田錦を洗米から仕込みまで手作業で行い、上品で落ち着いた香りとおだやかな甘さを出した。鎌江さんは「全国鑑評会で金賞を取るのが杜氏にとって一つの目標。伝統ある酒蔵の作り手として認められた」と喜ぶ。元杜氏で現在は名誉杜氏の役を担う土田一仁さん(62)も「自分が金賞を取ったときより鎌江さん
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静岡人インタビュー「この人」 中村美喜子さん 草木染グループ「万葉染毎(そめまい)会」を結成
万葉集ゆかりの草花を植栽する浜松市浜北区の万葉の森公園を拠点に、草木染の魅力や万葉集の歌が詠まれた時代の文化を啓発する会を5月に結成した。6月には市民らに向け、ベニバナを使ってポケットチーフを染める講習会も開き、人気を集めた。51歳。 ―万葉染毎会を結成した理由は。 「歴史と結びつきながら、丁寧に育てられてきた植物が万葉の森公園にはたくさんある。自分にできることで、これまで以上に生かす方法を考えた。草木染に熱心に取り組んでいる40代から60代までの仲間に声を掛け、集まった5人で会をつくった」 ―今後の展望は。 「講習会の継続や、園内の植物の染色実験、商品化といったことにも挑戦してみた
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ジャガイモ調理 子どもら額に汗 浜松・県立森林公園
自然に親しみながら料理などを楽しむイベント「レク楽(らく)のひろば」(静岡新聞社・静岡放送後援)が10日、浜松市浜北区の県立森林公園で開かれた。浜松、湖西両市の親子連れら約20人が参加した。 参加者は北海道などで好まれる郷土料理の「いももち」の調理に挑戦した。ジャガイモの皮をむいてゆで、つぶして片栗粉を混ぜて形成。あぶってしょうゆやみそなどで味を付けた。子どもたちが、親に見守られながら額に汗を光らせ、作業に熱中した。 同イベントは、レクリエーションの紹介などに取り組む湖西市の「レク楽の会」(服部隆宏代表)が地域交流につなげようと開催した。 (浜北支局・松浦直希)
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文化センター40周年 写真展示で歴史振り返る 浜松市浜北区
浜松市浜北区の浜北文化センターは4日で開館40周年を迎えた。同センター内にある市民ミュージアム浜北で、同センターの歴史を振り返る企画展「40年のあゆみ展」が始まった。市民が寄せた思い出の写真などを飾っている。 月曜と13日は休館。ただし8月9日は開館し、10日が休館になる。 市民から寄せられた写真は25枚。舞台で遠州大念仏を舞う団体や、成人式に参加して入り口付近で笑顔を見せる女性、会議室で書道に取り組む日本語教室の生徒らが写されている。落語家のサイン色紙や開館記念式典時の写真など同センターの所蔵品も並ぶ。 同センターは1981年7月4日に浜北市文化センターとして開館した。現在は、120
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夏夜彩る竹灯籠作り体験 浜松・静岡県立森林公園【動画】
静岡県立森林公園は、竹製の灯籠を作る体験会を浜松市浜北区の同公園木工体験館で開いた。参加者が職員の指導を受け、夏の夜を彩るお気に入りの品に仕上げようと熱心に作業に取り組んだ。 節抜きし、表面にはドリルで穴をあけて模様を付けた。ガスバーナーを当ててつやを出し、好みの長さに切って完成させた。見本に明かりがともると、参加者は興味深そうに観察していた。 今回は民地で繁殖しすぎた竹の寄贈を受け、成人向けに開催した。今後は小学生らを対象に、放置竹林に関する啓発を兼ねて会を開くことも検討しているという。 (浜北支局・松浦直希)
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浜松市の行政区再編と浜北区 将来の自治考える契機【風紋】
浜松市の行政区再編に対する浜北区民の関心がこれまで以上に高まっているのを感じる。自治会連合会は同区を単独で残すように求める要望書を市長と市議会議長に提出した。区協議会の会合でも委員から関連の質問や意見が出ることが多くなった。再編議論の進展は、将来の地域の在り方を住民自らが真剣に考えるきっかけをもたらした。 市議会特別委員会は行政区再編に関し、現行の7区を2~4区に減らすたたき台6案を選定して議論を進めている。この6案には浜北区が単独で残るものは含まれていない。こうした中で同区自治会連は、旧浜北市時代を含めて行政範囲が変わっていない点や10年前に比べて人口が約6400人増加したのを踏まえ、要
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マーマレード5年連続「金」 英世界大会で浜松・えなみ農園
浜松市浜北区のえなみ農園はこのほど、英国で開催されたマーマレードアワード世界大会の職人部門で5年連続となる金賞を受賞した。4品が金に輝き、このうち3本は静岡県内産のかんきつ類を使用した。同農園の江南徳行さん(50)は「地域の果物の魅力を世界に伝えられた」と喜んでいる。 同大会は約30カ国から出品されたマーマレード約3千本について色や香り、濃度などが審査された。えなみ農園が金賞を受賞したのは、同農園が昨年に初収穫した香酸かんきつの「平兵衛酢(へべす)」、同農園産のレモン、東伊豆町産のビターオレンジ、和歌山県産のじゃばらの4本。平兵衛酢については爽快な香りや琥珀(こはく)のような美しさから満点
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記者コラム「清流」 気になる大カヤノキ
このほど訃報が伝わった小林亜星さん作曲のCMソングの一節「この木なんの木…」を思わず口ずさむような立派な木が、浜松市浜北区に立っている。国指定天然記念物「北浜の大カヤノキ」の名を、浜北支局に勤めて4年以上たった最近になって知った。 北浜北小(同区)3年生が受けた授業「学区たんけん」に同行して学んだ。高さ約22メートル、幹回り約5・4メートルの大木の樹齢は、推定600年なのだとか。児童の1人が「ゲームに出てきそう」とつぶやき、テレビゲームに夢中になって育った私も少年の感想に共感した。 歌や物語の題材になり得る史跡は意外と身近にもあり、見過ごしているのかも。地域を見つめ直す大切
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コロナワクチン11月までに全希望者に 浜松で加藤官房長官演説
加藤勝信官房長官は19日、浜松市浜北区で街頭演説し、11月までには希望する全ての国民が新型コロナウイルスのワクチン接種を受けられると改めて強調した。 65歳以上のワクチン接種について「7月中には全ての自治体で希望する高齢者の方全員に接種をしていただく」と述べた。加藤氏自身も、昨年11月に65歳を迎えたことから1回目の接種を受けたと明らかにした。 知事選に立候補している岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の応援で訪れた。 (浜北支局・松浦直希)
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公共施設のUD 探そう 浜松・北浜北小4年生が校外学習
浜松市浜北区の北浜北小4年生約110人が17日、浜北区役所や浜北図書館が入る複合施設なゆた・浜北を見学した。総合的な学習の一環で、誰もが使いやすいように設計された「ユニバーサルデザイン」(UD)の設備を探した。 同施設はUDへの対応で、座ったまま職員と対面できるカウンターや段差のない出入り口、ピクトグラム(絵文字)を使用したトイレなどを備える。児童は区の担当者からUDの説明を受けた上で施設内を探索。該当設備は多くの人が自然に使っているということもあり、気付かずに「あまりない」と不満そうな表情の子もいた。 ピクトグラムなどに注目したという斉藤実緒さん(9)は「ユニバーサルデザインは、みんな
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静大開発の超小型衛星、宇宙実験順調 ケーブル伸展初成功 続いた苦難にようやく“光”
静岡大工学部が開発した超小型人工衛星「三光(さんこう、STARS―EC)」による地上から宇宙へ人や物資を運ぶ宇宙エレベーターや、漂うデブリ(宇宙ごみ)除去に向けた実験が順調だ。5月には「三光」内蔵のデブリを捕獲するテザー(ひも状の道具)の伸展に初めて成功。初号機のときから苦難続きだったが、ついに“光”が見えてきた。 三光は10センチ角の三つの立方体が連なり22メートルのテザーが収納されている。5月3日に伸展を確認、10日には巻き取りも確かめることができた。テザーはこの間に10メートルほど伸び、約1メートルを巻き取った。 従来の静大衛星は通信に不具合が起き、宇宙空
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静岡人インタビュー「この人」 増田裕さん 鳥の企画展を開いた日本野鳥の会遠江の代表
愛鳥週間(5月10~16日)を前にした5月上旬、会員とともに鳥が鮮やかに羽ばたく様子を捉えた写真や、細部まで表現した木彫り「バードカービング」の作品を県立森林公園バードピア浜北(浜松市浜北区)に並べた。企画展を開いたのは新型コロナウイルスの影響で2年ぶりということもあり、園内の散策に訪れた人たちから注目を集めた。72歳。長崎市出身。 ―野鳥の魅力は。 「季節によって観察できる鳥が異なる。大型連休中には森林公園でも県の鳥であるサンコウチョウが確認できた。冬はカモを眺めるのもいい。県内でも西部地方は約300種の野鳥が見られる。5月に開いた企画展では鳥の魅力とともに、多くの種類の鳥がいる県西部
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時の記念日に園児招待 浜松のかみや時計店 時計コレクション披露
時の記念日の10日、浜松市浜北区のかみや時計店は時計のコレクションを未就学児に紹介する見学会を同店で開いた。近くの子育てセンターこまつの年長園児26人が2グループに分かれて見学した。 店主の神谷政晴さん(75)は子どもたちが喜びそうな約60点を並べ、間近で動かしてみせた。ゼンマイ式やねじを巻く形式の時計のほか、アニメのキャラクターが設定した時間になると飛び出したり声を出したりする目覚まし時計もあり、園児たちを喜ばせた。店内は窓や扉を開けて換気を徹底し、子ども同士の間隔を空けるよう引率の保育士らが指導していた。 見学会は40年以上続く企画で、生産停止になった時計も神谷さんが展示に合わせて修
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浜松市議会常任委員会 ビーチコート新案に懸念 江之島地区整備計画 競技団体が要望書
浜松市議会は8日、5常任委員会を開いた。市は遠州灘海浜公園江之島地区(南区)のビーチコート整備計画で、基本計画段階とコート配置などが異なる新計画案が出され、競技団体から懸念の声が上がっていることを市民文教委員会で報告した。国際大会の誘致など市の「ビーチ・マリンスポーツの聖地」構想が進む中、県ビーチラグビー協会など競技関係の6団体が再検討を求める要望書を出した。 昨年8月に公表された整備基本計画に対し、公募型プロポーザル方式で選ばれた事業者が提案し、今年4月にビーチ・マリンスポーツ推進協議会で示された新計画案には複数の相違がある。新計画案はメインスタンドを中央に置き、最も東側に人工芝コートを用
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浜北商工会青年部・小原佳丈部長 事業主間の連携を模索【キーパーソン】
2021年度の浜北商工会青年部長として浜松市浜北区周辺の若手事業主ら約100人のとりまとめ役を担う。本業はアルミサッシやガラスの販売・施工を展開する「コハラアルミ」(同区)の社長。新型コロナウイルスの感染拡大で厳しい経営環境にある地元企業も多い中、地域の事業主同士の連携策などを聞いた。 ―本年度の主な事業計画は。 「ビデオ会議システムを使ってでも昨年度はできなかった委員会活動などの再開を検討している。コミュニケーションを取るのが重要だ。本年度の商工会青年部のテーマは成長。31歳で入部したころは、対話力などに課題を感じていたが、経営者仲間の話を聞くうちに克服できたと思う。自分よりも若い部
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スパークリング日本酒、最高金賞 改良重ね10年、努力が結実 花の舞酒造
花の舞酒造(浜松市浜北区)のスパークリング日本酒「ちょびっと乾杯」が、今春開かれた品評会「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021」のスパークリングSAKE部門で最高金賞に輝いた。全国から出された56点中、京都府の宝酒造や岡山県の嘉美心酒造とともに選ばれた。改良を重ねた品ということもあり、蔵人たちは「努力が報われた」と喜んでいる。 ちょびっと乾杯は県産米と南アルプスの伏流水を使い、タンクに酵母を混ぜ、ボトル内で発酵させた品。白桃のような香りや口に含んだ際のきめ細かな「泡感」が特徴で、人工的なガス充塡(じゅうてん)をしていないため、優しい味わいが楽しめる。300ミリリットル入りで713円
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コロナワクチン 浜北区で集団接種開始 初日75歳以上352人
新型コロナウイルスのワクチンの集団接種が5日、浜松市浜北医師会の協力で浜北区でも始まった。会場のはまきたプラザホテルは遠州鉄道駅が近いというアクセスの良さもあり、初日は市内在住の75歳以上の352人を対象に接種を行った。 医師や看護師、医師会や市の職員らが午前午後ともに35人ずつで対応。対象者の多くは家族に付き添われ、問診や接種のブース間をゆっくり移動した。 同医師会の岸本肇会長は「医師会の会員は使命感で協力し、行政も努力している。浜松医科大や浜松赤十字病院、国立病院機構天竜病院、十全記念病院といった医療機関もバックアップしてくれた」と各方面への感謝の意を表した上で、「ワクチンは主に集団
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甘い「ゴールドラッシュ」出荷盛期 浜北産トウモロコシ生育順調
JAとぴあ浜松でトウモロコシの出荷が本格化した。生産者たちが収穫や出荷作業に追われている。 同JA管内は浜松市浜北区を中心に約30人が、甘みが強く大粒の実でプチプチとした食感が特徴のスイートコーン「ゴールドラッシュ」を栽培。今季の生育は適度な雨と気温上昇により順調で、朝晩の冷え込みで甘さも十分に乗ったという。同区平口の冨永健一さん(40)方では、8千平方メートルの畑で育てたトウモロコシを規格通りに切りそろえてほこりを落とすなどの作業が進む。冨永さんは「今年は梅雨入りが早くて心配したけど、春先の暖かさに助けられて収穫は順調だ」と話す。 同JAからの出荷は7月上旬まで続き、例年並みの約1万1
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「大カヤノキ登りたい」 浜松・北浜北小児童が見学
浜松市浜北区の北浜北小3年生約110人が31日、同校近くに立つ国指定天然記念物「北浜の大カヤノキ」を見学した。学校周辺を歩いて地元の歴史や文化を学ぶ総合的な学習の一環で、地域に親しまれてきた大木について理解を深めた。 市によると、大カヤノキは高さ約22メートル、幹回り約5・4メートルで半径約25メートルの範囲に枝を広げている国内有数の大木。樹齢は600年と推定されている。児童は2グループに分かれて見学。引率の教員から、かつては地元の子どもが木登りしたり、住民たちが実をいって食べたりしたとの話に興味深そうに耳を傾けた。 山本悠人君(9)は「大きすぎてゲームに出てきそう。登ってみたかった」と
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「本格派」博多ラーメンテナント 浜松・サンストリート浜北にオープン 店主がタッグ
浜松市浜北区などに店を展開するラーメン店主が仲間と組み、6月1日、博多のラーメン屋台を再現したテナント「博多屋台ラーメン介(すけ)っち」を同区の商業施設サンストリート浜北にオープンする。コロナ禍で静岡から福岡へ旅行するのも困難な中、店主たちは本場の味や雰囲気を堪能してもらおうと張り切っている。 介っちを運営するのは「僕家(ぼくんち)のラーメンおえかき」(浜北区)の但田哲郎さん(39)。福岡市博多区でラーメン店を営んだ堂本新介さん(54)が調理場に立つ。味は細麺と素朴な甘さのスープが特徴で、油の量、麺の堅さ、ネギの量は選べる。1杯680円(税込み)から。屋台の雰囲気を出そうとカウンター前には
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記者コラム「清流」 コロナ禍の天浜線小旅行
遠州の市民にとってなじみの天竜浜名湖鉄道。妻は県外から浜松市に移住して5年以上、まともに見たことも乗ったこともない。2歳の息子も同様で、私も久しく利用していない。5月上旬、家族で乗ってみた。 私の実家がある掛川市の西掛川を出発。晴天の下で田植えを待つ水田や新緑の山並み、輝く小川など車窓に映る初夏の風景に、息子も興奮した面持ちだ。遠江一宮で降りると私の勘違いでバスの送迎がなく、妻の冷ややかな目線を浴びながらタクシーで小国神社へ。参拝者は意外と少なく、ゆっくり散策し、妻も子も笑顔だった。今度は管内の岩水寺や宮口を目指そうと思った。 続くコロナ禍。小旅行を工夫し、ヒントになる記事も出していきたい。
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バラ風呂、利用者を笑顔に 浜松・細江のデイサービス
浜松市北区細江町の山崎輝子さん(81)が自宅を改装して運営する「陽(ひ)なたぼっこデイサービスセンター」で、浴槽にバラを浮かべる試みを始めた。コロナ禍で楽しみが制限された利用者の人気を集めている。 山崎さんは10年ほど前から、約20種のバラを庭先で育てている。5月中旬、新聞でバラの写真が載った記事を読み、自宅のバラをデイサービス利用者に楽しんでもらうことを思いついた。職員と相談し、茶葉と一緒に風呂に入れてみたところ、利用者から「長生きできそう」「お姫さまになった気分」などと喜ばれ、人気企画になった。 山崎さんは「コロナ禍でふさぎがちな中、利用者の笑顔は私にとっても励み」と話す。 (浜北