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9月23日 編集長セレクト

 おはようございます。きょうは9月23日「秋分の日」です。国民の祝日に関する法律には「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日と定められていますよ。
 知る・見る・学ぶ記事まとめ〈知っとこ〉は今日も4回更新を予定しています。この時間は、私の注目記事を4本セレクトしてお届けします。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・松本直之〉

富士山「初冠雪」取り消し 20日に最高気温更新、異例の再発表へ

 気象庁は22日、9月7日に発表した富士山の初冠雪を取り消すことを決めた。初冠雪は富士山で日ごとの平均気温が、その年の最高となって以降に甲府地方気象台から雪が確認できた日としている。20日に最高気温を更新し、発表基準を満たさなくなった。

7日、山頂付近に雪が積もった富士山。「初冠雪」と発表されたが、取り消された(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
7日、山頂付近に雪が積もった富士山。「初冠雪」と発表されたが、取り消された(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
 気象台によると、8月4日に平均気温9・2度を観測し、その日以降、平均気温はマイナス0~8度台で推移した。9月7日に雪が確認され、初冠雪と発表した。平年より25日早く、昨年より21日早かった。
 ところが、20日に東海地方の上空に温かな空気が流れ込み富士山頂も気温が上昇。平均気温10・3度を記録した。「正確な記録を確認中」(同気象台)だが、こうしたケースは異例とみられる。今後の冠雪で改めて発表する。
 静岡地方気象台によると、県内は高気圧に覆われ、この先1週間は晴れる見込み。初冠雪は10月以降に持ち越しとなりそうだ。

淡島ホテル詐欺破産「一つの突破口できた」 債権者、全容解明期待

 沼津市の淡島ホテルの旧運営会社淡島ホテル(現AWH)の破産手続きを巡る問題は22日、AWHを傘下に持つ保証事業会社社長の男(52)らグループ会社の役員5人が破産法違反(詐欺破産)容疑で逮捕される事態に発展した。債権者らの申し立てで静岡地裁沼津支部が破産手続き開始を決定してから約1年9カ月。「一つの突破口ができた。事件の全容を解明してほしい」。債権者は今後の捜査の進展に期待した。

淡島ホテルの旧運営会社の破産手続きを巡り、関係先の家宅捜索を終えて押収品を運ぶ捜査員=7月上旬、沼津市内
淡島ホテルの旧運営会社の破産手続きを巡り、関係先の家宅捜索を終えて押収品を運ぶ捜査員=7月上旬、沼津市内
 7月上旬の昼すぎ。淡島へと行き来する船乗り場に段ボールを抱えた捜査員が姿を現した。グループ会社など関係先を家宅捜索し、資料を押収。沼津署と県警捜査2課は水面下で捜査を進めていた。
 同ホテルを巡っては2019年12月、旧運営会社のAWHが地裁沼津支部から破産手続き開始決定を受けた。負債額は約400億円、債権者は2千人に上るとみられる。
 これまでに2度、債権者集会が沼津市内で、非公開で開かれた。破産管財人の報告では、破産開始前に散逸した旧運営会社の財産を取り戻すため、現在のオーナー側を相手取って事業譲渡の契約無効などの否認請求を地裁沼津支部に提起し、係争中という。今回の逮捕を受け、破産管財人の弁護士は「刑事事件についてはコメントは差し控える」とした。
 問題を巡っては、首都圏などの一部の債権者でつくる「淡島ホテルグループの責任を追及する債権者の会」が独自に集会を開催するなど情報共有を図っている。同会の事務局担当者は「一つ一つ捜査を進め解決を目指してほしい」と話した。

業務用エアコン向け空気清浄ユニット 三菱電機静岡製作所が発表

 三菱電機は22日、静岡製作所(静岡市駿河区)で開発・製造した業務用エアコン向けの空気清浄ユニットを発表した。空気中に浮遊するウイルスや菌などを抑制する機能を、既設の空調装置内にも後付けできる。

店舗や事務所などで清潔な室内空気を維持できるように開発した業務用エアコン向け空気清浄ユニット=22日午前、静岡市駿河区の三菱電機静岡製作所
店舗や事務所などで清潔な室内空気を維持できるように開発した業務用エアコン向け空気清浄ユニット=22日午前、静岡市駿河区の三菱電機静岡製作所
 2021年発売の家庭用製品に搭載して好評な「ヘルスエアー機能」を業務用機種にも広げ、人が集まる店舗や事務所で清潔な室内空気を維持したいとのニーズに応えた。業務用機種にフィルター以外の空気清浄機能を付けるのは同社製で初。
 同ユニットは電気の力でほこりを集め、ウイルスの活動も抑える集じんデバイスを4個備える。室内機と化粧パネルの間に組み込むため、室内の装飾性を損なわない。集じんデバイスは容易に取り外せて、水洗いして繰り返し使える。
 現行機種に加え、14年以降に発売した店舗・事務所用機種に設置可能。価格は税別17万9千円。12月中旬に発売する。

57人感染 23日の静岡県内「引き続き慎重に」【新型コロナ】

 静岡県内で22日、57人の新型コロナウイルス感染が確認された。県によると、人口10万人当たりの新規感染者数は13・4人で、7月28日以来56日ぶりに国の指標でステージ3(感染急増)の基準(15人以上)を下回った。

静岡県内の新型コロナウイルス感染者(22日現在)
静岡県内の新型コロナウイルス感染者(22日現在)
 病床使用率は県全体で17・3%と減少傾向。ただ、県内各地では20日までの3連休で人出が増加した。県によると、連休などで人出が増加してから1、2週間後に感染者が増える傾向がある。県担当者は「引き続き慎重な行動を心掛けてほしい」と呼び掛けた。
 静岡市は19人、浜松市は9人の新規感染をそれぞれ発表した。県は医療機関からの報告で21日に公表した1人の感染を取り下げた。県内の累計感染者数は2万6337人(再陽性者を含め2万6338人)。