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9月17日 編集長セレクト

 おはようございます。台風14号、静岡県内もあすにかけ、最接近する見込みです。十分にご注意ください。
 知る・見る・学ぶ記事まとめ〈知っとこ〉は今日も4回更新を予定しています。この時間は、きょうの注目記事を4本セレクトしてお届けします。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・村松響子〉

静岡県内国会議員、支持割れる 岸田氏4人、河野氏と高市氏

 17日告示される自民党総裁選では、県内の同党国会議員(9人)の支持が割れる見通しだ。16日までの静岡新聞社の取材に対し、4人が岸田文雄前政調会長を支持すると表明した。河野太郎行政改革担当相と高市早苗前総務相はそれぞれ2人が支持の意向。1人は現段階で未定とした。野田聖子幹事長代行を推す動きは見られない。

自民党総裁選に関する県内国会議員の動向
自民党総裁選に関する県内国会議員の動向
 岸田派以外の全派閥が支持候補を一本化せず、菅義偉首相に県内議員の大半の支持が集中した1年前の総裁選とは様相が一変した。各議員は政策面だけでなく、直後に控える参院静岡選挙区補欠選挙(10月7日告示、24日投開票)、次期衆院選の「選挙の顔」を意識して判断している。
 岸田派の上川陽子、深沢陽一、吉川赳の3氏と、細田派の塩谷立氏が岸田氏を支持。上川氏は法相の立場を理由にこれまで総裁選への言及を避けていたが、16日の取材に「(岸田氏は)同じ政策集団で切磋琢磨(せっさたくま)してきた同志」と述べた。塩谷氏は「党改革に対する姿勢」などに期待し、選対顧問に就く。
 河野氏は、同じ麻生派の井林辰憲氏と二階派の勝俣孝明氏が支持に回る。新型コロナ対策の継続性の観点から、ワクチン担当相を兼任した実績や政策実現への突破力を評価する。
 高市氏は、無派閥の城内実氏と細田派の宮沢博行氏が支持する。安全保障などの政策面に加え、初の女性総理誕生への期待も高い。城内氏は選対事務総長として陣営を引っ張る。
 各議員は党員票を支持候補に取り込むため、地元への働き掛けを強めている。牧野京夫氏(竹下派)は告示後の政策論争を見極めて投票先を決めると説明した。

高速道で死亡相次ぎ、バイク事故防止へ指導強化 静岡県警

 静岡県内の新東名高速道で今月、バイクの死亡事故が続いたことを受け、静岡県警は18~20日の3連休中、緊急の事故防止対策を実施する。東名、新東名両高速道などで指導・取り締まりを強化するとともに、ライダーに事故時の衝撃を緩和する胸部プロテクターの着用を促し、死亡事故の抑止を図る。

静岡県警
静岡県警
 静岡市清水区の新東名高速道下りでは10日、大型バイクに乗っていた浜松市の男性(43)が死亡した。12日には森町の同下り森掛川インターチェンジ(IC)付近でオートバイが転倒し、運転していた広島県の女子大学生(22)が全身を強く打って死亡した。県警によると、いずれも関東方面から戻る途中だったという。
 秋の行楽シーズンを迎え、3連休中はツーリングで高速道を利用するライダーが増えることも予想されるため、緊急対策の実施を決めた。指導・取り締まりに加え、レッドパトロールやICでの検問、広報なども行う。
 県警交通企画課によると、過去5年に県内高速道で起きたバイク(自動二輪車)の死亡事故は今月の2件を含めて計5件。いずれもプロテクターは着用していなかったという。
 自動二輪車事故の死亡原因は頭部や胸部の損傷が多い。県警はこれまでもプロテクターの着用を呼び掛けていたが、依然として着用率は低く、改めて周知を進めることにした。
 同課の長倉隆一交通事故統括分析管理官は「プロテクターの着用で安全意識も高まる。長距離走行の際は適宜休憩を取り、安全運転を心掛けてほしい」と呼び掛けている。

19~49歳の静岡市ワクチン予約殺到 枠拡充急ぐ

 静岡市で15日に始まった19~49歳(約7万3千人)の新型コロナウイルスワクチン接種予約について、確保していた約4万7千人分の枠が同日夜の時点でほぼ埋まっていたことが16日、市への取材で分かった。市は会場の受け入れ人数や打ち手を増やすなどして約6600人分の枠を拡充したが、追加分も予約が入り、同日午後3時現在で予約可能なのは3400人分という。

静岡市役所
静岡市役所
 市は静岡モディ(葵区)、ツインメッセ静岡(駿河区)、清水マリンターミナル(清水区)を集団接種会場として開設している。15日夜の時点で静岡モディとツインメッセで予約が定員に達した。職域による接種者が見込みより少なく、想定との差の分の人数が市の接種に流れている可能性があるという。
 市は人口の約8割に当たる51万人の接種を11月7日までに完了することを目指しているが、当初想定よりもワクチンが必要になってくる可能性があるとして、担当者は「希望者が全員接種できるように、国や県と連携してワクチン確保に努めたい」としている。

フェンシング 次世代にPR 沼津市が体験講座

 静岡県立大生4人が14日、「フェンシングのまち」として普及に力を入れる沼津市でフェンシングの体験講座に臨んだ。全員、剣を握ったのは初めて。試合形式など実践的な体験で魅力を実感した。

試合形式などの講座に臨む学生=沼津市大手町のBiVi沼津
試合形式などの講座に臨む学生=沼津市大手町のBiVi沼津
 同大薬学部のライフスポーツ夏期集中講座の一環。なかなか体験できない競技に学生に触れてもらおうと、市に協力を依頼した。市も次世代へのPRによる競技人口の拡大につながればと体験講座が実現した。
 同市大手町のフェンシング交流拠点施設「F3BASE」で、女性4人は同市のフェンシングの歴史などを取り上げた講義と基本実習を受け、“対戦”。実技の講師はフェンシングサーブル種目でシドニーとアテネ両五輪に出場した市ウィズスポーツ課の長良将司主任体育指導員が務めた。長良さんはルールや得点となるターゲットの「有効面」などを試合の合間に示しながら、「初めはよく分からない部分が多いが、体験するうちに理解できる」と強調した。
 2年の望月音緒さんは「駆け引きが楽しかった。機会があればまたやってみたい」と汗をぬぐった。
 市は小中学生へのPRに本腰を入れる。フェンシング事業を担当する同課の横山憲利係長は「競技人口はこの数年で増えている。地域活性化にもつながれば」と話した。