こち女の記事一覧
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PTA どう変える?②関係者インタビュー【賛否万論】
多くの保護者が負担に感じているPTA活動をどう見直していけばいいか、考えています。「子どものため」とはいえ、仕事をこなしながら役員や委員を務めることに二の足を踏む人は多いでしょう。半ば強制的な活動が保護者の大きなストレスになっているようです。PTA問題を長く取材し、「さよなら、理不尽PTA!」(辰巳出版)などの著書があるライター大塚玲子さんに話を聞きました。 できる範囲でやれることを PTAを取材テーマとしたきっかけは何ですか。 子どもが小学校に入学した12年前、保護者会のPTA委員決めに初めて出た時に感じた違和感や理不尽さがきっかけでした。なぜ、6年間に1度委員をやることを強制されるのか
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静岡ゆかり絵本で見る時代展 23年1月まで、静岡英和学院大で
静岡英和学院大(静岡市駿河区)図書館で10日、同大と静岡福祉大(焼津市)地域連携推進センターによる「静岡ゆかりの幼児絵本で見る時代展」が始まった。初日の式典では同センターの進藤令子専門官が展示品を解説し、その歴史を紹介した。 進藤専門官は日本初の月刊の幼児絵本「キンダーブック」の編集に携わった静岡市ゆかりの倉橋惣三さんと高市次郎さんを説明した。日本、イタリア、ドイツの物語に登場する桃太郎、ピノキオ、赤ずきんなどが表紙に描かれた戦中の絵本を手に「日独伊三国同盟など、その時代の出来事が絵でわかる」と話した。 静岡英和学院大の永山ルツ子学長は「子どもに限らず、学生や教職員にとっても貴重な学びに
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どうする?離婚後の子育て⑧ しずしんニュースキュレーター/読者の意見
「共同親権」を巡る議論は今も意見が分かれていますが、「どうする? 離婚後の子育て」は今回が最終回となります。これまで、全国からたくさんの声が静岡新聞社に寄せられました。導入推進派にも反対派にも共通して感じられたのは「わが子に対する深い愛情」でした。約7割を賛成派が占めましたが、導入にはしっかりとした制度設計が同時に必要という声も目立ちました。反対派の投稿が少なかったのは、多くのシングルマザーが日々子育てと仕事に追われているという背景もあるでしょう。今後、法制審議会の中間試案が示され、パブリックコメント(意見公募)が実施される予定です。 キュレーター 川島正光さん(浜松市天竜区) 浜松市職員
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無痛分娩ニーズ高まり 高齢出産増・職場復帰を早く… 医療機関が体制強化
出産の痛みを麻酔薬を使って取ったり緩和したりする無痛分娩(ぶんべん)のニーズが静岡県内でも高まっている。高齢出産や早期の仕事復帰を求める女性の増加に加え、新型コロナウイルス禍で出産の立ち会いができない妊婦の不安感などが背景にあり、導入する医療機関は体制を強化している。 静岡市駿河区の「くさなぎマタニティクリニック」は、本格的に始めた2020年に4%だった無痛分娩率が、22年は9月末時点で36%まで増えた。大橋涼太院長は「コロナ禍を機に求められる出産の在り方を考えた」と無痛分娩の導入経緯を話す。 同院は週2日、麻酔科医が麻酔管理を行う。「多様な手術経験を持つ麻酔科医の麻酔技術は、産科医とは
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妊婦だってポジティブに カジュアルブームが追い風【金子綾さん 自分らしいスタイル㊤】
妊娠すると、日に日に変化する体に“合う”服を選び、「おしゃれ」は二の次になりがち。「VERY」や「Oggi」などのファッション誌で活躍する浜松市出身のスタイリスト金子綾さん(43)は、昨年第2子を出産したことを機にまとめた「妊婦本。 自分らしくいつもどおり」(光文社)で、妊娠中のファッションの楽しみ方を伝えている。「妊婦だからではなく、『妊婦だって!』のマインドで」。体に負担をかけずに気分を高めるコーディネート術を聞いた。 金子さんは8年前に第1子を出産。当時を「どんどん丸くなる体に抵抗があり、自分らしいファッションができなかった」と振り返る。「でも今は
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「結婚は幸せ?」 絵本でジェンダー考える講座、浜松市中区
浜松市はこのほど、絵本からジェンダーを考える講座「はままつジェンダーラボ」を同市中区のあいホールで開いた。参加者14人が絵本の登場人物からジェンダーバイアスの問題などについて考察した。 静岡文化芸術大の林容子非常勤講師と、あいホールの池谷由美子さんが講師を務めた。お姫さまが登場するグリム童話と創作絵本の読み聞かせの後、参加者はグループに分かれて登場人物や物語の共通点などを分析した。 参加者からは「眠っている人にキスをするのは性的同意がない」「結婚は幸せなのか」などの意見が出た。池谷さんは「絵本のジェンダー像などにとらわれず、自分らしい生き方やジェンダー平等を考えるきっかけになれば」と期待
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切実「町内会の役員探し」 担い手不足どこでも 各地で工夫、時代に合わせ変革も【NEXT特捜隊】※音声コンテンツあり
「町内会の役員探しに大変苦慮しています」 静岡市葵区のパート勤務の60代女性から、読者の疑問に応える「NEXT特捜隊」に切実な声が寄せられた。 同様の悩みは多いのだろうか。早速調査を開始した。静岡県内全ての市町の担当部署に尋ねたところ、ほぼ全域で役員の担い手不足が課題となっている現状が見えてきた。確保する方法は会員が順番で役員を務める輪番制や、特定の人が何期も繰り返し務めるケースが多いようだ。各地の役員からは「後任が見つからず前任者が精神的に病んだ」「後任探しのため現職役員全員で10軒以上回った」など深刻な声が聞かれた。(※記事の最後にあるやさしい音声ニュース「聞こっと」では、記者が投稿
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女性の視点「こち女」から 視野を広げて「NEXTラボ」へ
金曜夕刊の特集面として7年半継続してきた「こちら女性編集室(こち女)」が、4月から「NEXT(ネクスト)ラボ」に生まれ変わりました。担当がこれまでを振り返りつつ、紙面刷新の理由や今後の取り組みについてお話しします。 ◇ーー◇ーー◇ 西條朋子、伊豆田有希、大滝麻衣=社会部記者。それぞれ産休育休を経て「こち女」を担当 溝口将人=編集局次長 橋爪充=文化生活部長。「こち女」担当デスクを2年務めた ◇ーー◇ーー◇ 西條 こち女の初掲載は2014年10月。国が女性活躍推進を掲げる中、女性の視点や問題意識を紙面に生かそうと創設されました。育休復帰後に時短勤務で働く女性記者が担当し、メンバ
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こち女ボイス「こち女と歩んだ7年半」
こち女は2014年10月、当時の安倍政権が女性活躍を掲げ、全国でその機運が高まりつつある中で誕生しました。担当は、未就学児を育てながら短時間勤務で働く女性記者。上司は「あなたたちならではの視点と感性を発揮してほしい」と言いました。第1子の育休を終えたばかりで「もう産前のように働けない」と落ち込んでいた私にとって、その言葉と挑戦の場が与えられたのは救いでした。 生きづらさを抱えた女性や障害のある子を授かった家族など、産休前にはなかなか腰を据えて取り組めなかったテーマを取材しました。「新聞を読んで泣いたのは初めて」などと熱い感想を寄せてくださる方には、案外年配の男性も多かったです。 7年半が
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遊びの中に数学、幼少期に礎を 静岡県立大・小林名誉教授に聞く
算数・数学は「難しい」と嘆くばかりではいられない。数学を学ぶ重要性が改めて指摘されている。なぜ今、数学なのか。幼少期の子どもに保護者ができることは何か。数学者の小林みどり県立大名誉教授(71)に聞いた。 「注意深い思考」 生きる力に 「遊びは学びの土台。算数・数学も日常生活の中に基礎がある」。国内外に対する科学者の代表機関「日本学術会議」で算数・数学教育への提言を担った小林さんは、幼い子どもを持つ保護者にこうアドバイスする。 算数・数学は「数」と「形」、そして「論理」からなるという。ままごとでぬいぐるみにおはじきのお菓子をあげることは「一対一対応(数)」の学びにつながる。一つの物
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こち女ボイス「記名にまつわるモヤモヤ」
先月、「第三者との会話の中で、パートナーをどう呼ぶ」をテーマにしたアンケート結果を紙面化しました。呼び方や呼ばれ方、名前とジェンダーにまつわる「モヤモヤ」が多く寄せられました。 共感したのが「学校の提出物の保護者欄に、実際は自分が書いているのに、何となく夫の名前を書くべきと感じ、そう書いてしまう自分に違和感がある」という声。私は、自分が記入したら自分の名前にするようにしていますが、「変に思われるかも」と少しためらいもあります。 結婚式に夫婦で出席する場合、祝儀袋の名前はどう書くか、妹と議論になったことがあります。母はいつも父の名前だけを書いていました。時代は変わり、「今は連名がいいのでは
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新型コロナワクチン 5~11歳接種 どうする?判断材料は?
2月下旬から12歳以上に加えて、5~11歳の子も新型コロナウイルスワクチンを接種できるようになった。5~11歳は新型コロナに感染してもほとんどが軽い風邪か無症状で治まるが、ワクチンは副反応が出やすいため、接種を迷う保護者がいる。専門医は「社会的事情も考慮してはどうか」と助言する。具体的な「判断材料」は何か―。同世代の子を持つ記者が、県内の小児科と感染症の専門医4人に尋ねた。こち女公式LINEアカウント登録者から寄せられた疑問にも回答してもらった。 日本小児科学会は1月19日、周りの大人がまず接種して予防することが重要とした上で、健康な5~11歳への接種は12歳以上と同じように「意義がある
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5~11歳の接種【9つのQ&A】新型コロナウイルスワクチン
5~11歳の子どもの新型コロナウイルスワクチン接種が始まりました。 静岡新聞社こちら女性編集室(こち女)が2月中旬、LINE公式アカウントの登録者に、ワクチンについて知りたいことを募ったところ、保護者からさまざまな質問が寄せられました。「長期的な副反応が怖い」「子どもが注射で失神したことがあるので避けたい」ー。静岡県内の小児科と感染症の専門医4人に回答してもらいました。 Q.子どもは何回接種?気をつけることは?→3週間空けて2回 Q.接種を怖がる子にどう説明→不安を言語化、「mRNA」を知ろう Q.大人と同じワクチン?子の体に影響は?→量3分の1、副反応の
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こち女ボイス「小学校入学へ準備こまごま」
娘の小学校入学を控え、こまごました準備に追われています。ほとんどは指定の購入品に名前を付ける作業ですが、中にはサイズ指定が厳密で市販品を探すのが面倒なものもあります。先日は、給食のコップなどを入れる巾着袋を縫いました。 ところが、指定サイズに作り、入れるべきものを入れたところ、パンパンでひもが締まるどうか-。検証したところ、布を平らに縫っただけでは収容力が足りず、立体的な奥行きのある袋でないと役に立たないことが分かりました。 同じ轍[てつ]を踏む人がほかにもいるはずと思っていると、同じく入学準備に追われているとおぼしきお母さんの「ランチョンマットや手提げかばんのサイズは機密情報なのか?」
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第三者との会話 パートナーをどう呼ぶ?【LINEモニタリング】
第三者との会話の中でパートナー(配偶者)をどのように呼んでいますか。近年、共働き世帯の増加やジェンダーに関する意識の高まりを受け、「呼び方」に変化が見られるとの指摘もあります。こちら女性編集室が実施したアンケートには、呼び方を巡る皆さんのさまざまな考えや思いが寄せられました。 ■相手パートナーの呼称 迷いの声も 無料通信アプリ「LINE(ライン)」を通じたアンケート(1月26~30日)に県内外の63人(女性60人、男性3人)が回答した。回答者の約6割を30代(18人)と40代(20人)が占めた。 第三者との会話でのパートナーの呼び方は、「夫」が最多の23人で、「旦那(さん)」が20
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広がる制服見直しの動き【こち女ボイス】
静岡県内のある高校が、新しい制服のデザインを選ぶため市民にも投票を呼び掛けている、という記事が本紙に掲載されたことがあります。 最近、多様な性の尊重やジェンダーの平等、防寒などに配慮した制服へと見直す学校が増えています。息子が通う中学校では制服に女子のズボンが追加されました。動きやすさの観点からズボン導入は歓迎です。ただ、この機会に制服を刷新していたら、周りの目を気にせずズボンを選びやすかったのかもしれません。 学校の象徴でもある制服を変えるには周囲の理解が必要で、労力が要ることと思います。しかし、「これなら着たい」と思える制服を作るために、生徒が中心になってデザインや機能性、素材を考え
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「フェムテック」と働く女性 企業は健康課題理解を【黒潮】
月経周期を管理するアプリや低用量ピルのオンライン処方サービス、卵巣年齢を自宅でチェックできる検査キット―。女性特有の健康課題をテクノロジーで解決する製品やサービスを指す「フェムテック」が注目されている。2021年新語・流行語大賞の候補30語にも選ばれた。 月経や妊娠・不妊、更年期などの健康課題は、働く女性にとって日々の仕事やキャリアの障壁になるケースがある。フェムテックへの注目を契機に、女性の健康課題に対する企業の理解と取り組みが進み、働きやすい環境づくりにつながることを期待したい。 日本医療政策機構の18年調査によると、18~49歳の働く女性の45%が月経に関連した症状で「仕事のパフォ
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生理に知識と思いやり 性別問わず理解を 常葉大・杉山さんが冊子作成
常葉大造形学部4年の杉山弥鈴(みすず)さん(21)が生理についての知識を性別問わずに持ってもらいたいと、啓発冊子を卒業制作の一環で作成した。誰が手に取っても違和感なく読めるよう、色味などのデザインや文章に気を配った。静岡市内を中心に公共施設などで無料配布しているほか、電子書籍化もした。 冊子「知っておきたいアレのこと あなたとわたしの生理読本」はA5判、16ページ。生理周期に伴う体調の変化や症状、関連の病気についてのほか、多様化する生理用品の種類や使い方、生理中の具体的な対応方法なども紹介している。 制作には、医師や性教育講師に全体の監修やインタビューで協力を得た。10~50代の男女約7
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不安抱える非正規独身 女性不況、深刻化「一人で頑張らないで」
新型コロナウイルス禍に伴い、「女性不況」という造語が生まれるほど非正規雇用の女性が打撃を受ける中、非正規職の独身(シングル)女性の生活不安が高まっている。静岡県が公的支援の対象者として2021年末から支援講座を開催している。どんな不安を抱えているか。当事者に現状を聞いた。 先細る生活に焦り 「グラグラと気持ちが揺れている」。静岡県中部在住の独身女性(49)は非正規職の一つ、パートとして働いている。コロナ禍でも幸い仕事に大きな影響はないが、同居の母が体調を崩し、介護施設に入った。生活費の一部に充てていた母の年金を介護費に回し、住居賃貸費や光熱費を自身のパート収入
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人を穏やかにする温かな食べ物【こち女ボイス】
最近、煮干しの内臓取りにはまっています。頭をそっと引き抜いて、内臓が付いてくればラッキー。胴体を割ってポロッと外れる瞬間もうれしいです。煮干しのだしは手軽で、素朴な風味が気に入っています。記憶をたどれば、子どもの頃の、煮干しがそのまま入ったみそ汁に行き着くでしょうか。 「食べ物とは思い出のこと」。静岡市出身でセルビア在住の詩人、山崎佳代子さんが語っていました。1990年代の内戦で故郷を追われた難民たちから、食べ物を手掛かりに聞き書きした記録を「パンと野いちご」(勁草[けいそう]書房刊)にまとめています。 悲惨な証言に、いたたまれなくなること度々。その中で、食べ物にまつわるエピソードは、人
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大学生潜入 議員の仕事って?【こち女インターンシップ】
政治分野のジェンダー平等の遅れが指摘される日本。静岡新聞社の調べによると、県議会議員に占める女性の割合は13.4%、35の市町議会では16.5%で、身近な議会でも男女構成に偏りがあるのが現状です。女性の政治参画の一歩は、議員の仕事に対する理解から。「こちら女性編集室」はそう考え、現職議員2人の協力を得てインターンシップを企画し、県内大学の女子学生2人に仕事の一端に触れてもらいました。 暮らしの困り事「真摯に」 掛川市議に密着 普段、地域ニュースに関心を持ち、投票にも出掛けるという静岡英和学院大3年の沢田明日香さん(21)=袋井市=。「議員さんを目にするのは、選挙の演説やテレビくらい。実際
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個性的起業、2女性受賞 地域の幸に新たな価値 望月美佐さん(焼津)=温泉水 青山沙織さん(沼津)=深海魚
個性的な事業を展開する女性起業家をたたえる「J300アワード」の実行委員会は、2021年度の全国の受賞者7人を発表した。うち2人は静岡県の望月美佐さん(焼津市)と青山沙織さん(沼津市)=静岡新聞夕刊コラム「窓辺」執筆中=で、ともに準大賞に輝いた。静岡県勢の受賞は5年連続。 同アワードは、事業の独創性に加えて、社外との協業可能性の高さも評価対象となる。 温泉旅館の若おかみでもある望月さんは、温泉に入浴以外の価値を見いだそうと起業。大学教員の指導や助言を受け、温泉水を与えて育てたトマトや、温泉水を活用したペット用ミストを開発、販売する。事業承継部門の「後継ぎウーマン賞」も受賞し、「焼津の温泉
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遠州育ちモデル×遠州織物 まとう故郷の技 當間ローズさん/イシヅカユウさん
遠州地域は、三河(愛知)や泉州(大阪)とともに国内の三大綿織物産地。高い技術力で生産される多種多様な生地は、海外の有名ブランドからも支持される。遠州織物で仕立てた着物を、遠州育ちのモデル當間ローズさん(28)=湖西市出身=、イシヅカユウさん(30)=浜松市北区出身=が体験した。自分らしさを強みに活躍の幅を広げる2人に、大切にしていることや目標を聞いた。 當間ローズさん Rose Touma ■たくさんの「普通」知って 當間ローズさんはリファインデニムの着物を身に着け、3層に織り上げた遠州ガーゼのストールを首元に巻いた。 ◆ デニムは生地が厚めで本来は着物に
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異例尽くしの共通テスト 受験生家族の思いに触れて【こち女ボイス】
15、16日は大学入学共通テストでした。私は朝、静岡市内の試験会場にいました。新型コロナウイルスの感染が急拡大したことと、当日朝の寒さもあり、今年は車での送迎が目立ちました。 そんな中、一人の女性が受験生の男の子と歩いてきました。母親とみられ、息子が会場に入る後ろ姿をスマートフォンで撮影していました。帰り際に声を掛けると「浪人生の長男に付き添った」とのこと。「関東に単身赴任中の夫が車で送迎する予定だったが、感染拡大で帰省を断念した」と話してくれました。女性は運転免許を持っていないため、夫の思いをくんで一緒に電車に乗り、会場に送り届けました。写真は自分用よりも夫用だったのかもしれません。コロ
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セクハラ被害、女性議員3割強【静岡県議、市町議員アンケート㊦】
女性の政治参画の必要性が指摘され、候補者数の男女均等化を目指す法律が施行される中でも、なかなか増えない女性議員。身近な県議会や市町議会でも、少数派にとどまっています。今回も引き続き、県議会と市町議会の女性議員を対象に実施したアンケートから背景を考えます。アンケートは2021年11月下旬、県議会と市町議会の全女性議員118人を対象に実施し、98人の回答を得ました。実名で回答してもらい、結果公表時の表記は希望に添いました。 Q.セクハラを受けた経験は ■「実際に抗議」は少数派 女性の政治参画を進める上での障壁の一つとされるセクハラ。2021年6月改正の「政治分野における
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今を精いっぱい生きる人たちへ エール届けたい【こち女ボイス】
2015年に退職した静岡新聞社に昨年、戻ってまいりました。「こち女」にも再加入です。 退職後はフリーランスとしてフリーペーパーなどの紙媒体を中心に記事を書いていました。保育園や幼稚園で無料配布する食育情報誌は、主な読者であるママたちとの〝距離〟が近く、多くの声が寄せられました。そこにはキラキラしたコメントは存在しません。「子どもが野菜だけ吐き出して食べない」「子どもに笑顔ばかり見せていられない」「イヤイヤに疲れた」。そんな子育ての悩みばかりです。直接お返事はできなくても、子どもと正面から長時間向き合うママたちへ「手抜き最高」「無理に頑張らなくていいんだよ」というスタッフからのメッセージを誌
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女性候補増かすむ目標 2025年までに35%「無理」6割 静岡県内女性議員アンケート
日本のジェンダー平等の遅れが指摘される中、政治分野の女性参画はなかなか進んでいない。国は2025年までに衆参両院と統一地方選の候補者に占める女性の割合を35%とする目標を掲げるが、静岡新聞社が県内の女性議員に実施したアンケートでは、この目標を「達成可能と思わない」と考える人が全体の約6割を占めた。 アンケートは2021年11月下旬、県議会と市町議会の全女性議員118人を対象にウェブ上で実施し、98人の回答を得た(回答率83%)。目標を「達成可能と思う」と答えた人は11・2%にとどまった。「どちらともいえない」とした人は26・5%だった。 国会や地方議会において女性議員が「少ない」と感じて
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女性議員増 多様性獲得の入り口【こち女ボイス】
男性だけが働いていた現場に女性が増え、会社全体にどんな変化が起きたのか可視化したくて、県内の部品製造会社に半年以上通い、20人超の男女にインタビューしたことがあります。社員同士の意思疎通や情報交換が活発になり、清掃や作業ルールの順守が徹底され、不良品が減り、取引先からの苦情が減り、付加価値の高い商品を展開し始め、結果、会社は収益力を伸ばしました。 最近読んだ「多様性の科学」(英国のマシュー・サイド原著)に、こうありました。「人は不完全なものの見方をするが、違う見方をする者同士が協力し合えば、多くの発見を得られる」「複雑な問題の場合、誰が正しくて誰が間違いという明確な線引きは難しい。肝心なの
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増えない女性議員 地域や家庭にジェンダーの壁【静岡県議、市町議員アンケート㊤】
各国の男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」で、156カ国中120位と下位に低迷する日本。政治分野の女性参画の遅れが要因の一つです。衆参両院や地方議会で男女の候補者ができる限り同数になることを目指す「政治分野における男女共同参画推進法」の施行から3年半。女性議員がなかなか増えない背景に何があるのか、静岡県議会と市町議会の女性議員へのアンケートから、2回にわたり考えます。 アンケートは2021年11月下旬、県議会と市町議会の全女性議員118人を対象に行い、98人の回答を得た。女性議員が増えない理由を探るため、立候補や議員活動に際しての女性ならではの悩み、壁について特に尋ねた。実名で回答の上
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入浴着、着て知って! 手術痕カバー、気兼ねなく浴場へ 静岡県内で体験企画、貸し出し施設も増加
公衆浴場で乳がんなどの手術痕を覆うために着用できる「入浴着」。静岡県内の一部の温泉・温浴施設でも貸し出しなどの取り組みが進む中、啓発を進める団体「入浴着普及委員会 bath to LOVE(バストラブ)」が入浴着を着て温泉に入る体験会を始めた。誰でも参加できるイベントで、代表の増田郁理さん(44)=静岡市清水区=は「観光とも結びつけて、広く入浴着を知ってもらうきっかけになれば」と期待する。 初回は今月上旬、川根本町の寸又峡温泉「求夢荘」で開催。県内外から乳がん経験者3人を含む5人が参加した。着用したのは畿央大(奈良県)が開発した、使い捨てタイプの入浴着。1着495円で購入できて「見た目もお
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「茶W」3人に聞く 女性の視点で茶業発展へ【こちら女性編集室】
茶業に携わる女性の力の結集を目指して、県茶業会議所のプロジェクト「茶W(ちゃだぶりゅー)」が始動した。茶を育てて摘採し、保存できるよう荒茶に加工する農家と、農家から荒茶を仕入れて製品に仕上げる茶商は、どちらも、家業として引き継がれることが多い。伝統的な慣習やしきたりが色濃いとされる茶業界。茶Wは、横のつながりを強化するだけでなく、誰もが働きやすい環境づくりにも力を入れる。発足に動いた3人に、女性からみた茶業の課題と展望を聞いた。 ■秘めた思いを力に変えて 海野桃子さん 本山製茶(静岡・茶商) 新茶が出回る春先の1カ月間は、毎朝4時に起きて市場へ行く。同居の両親にあとを任せ、子どもを起こ
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宇宙へ羽ばたく折り紙の技 人工衛星技術に活用へ【こち女特集】
宇宙観光旅行や人工衛星データ利用など世界で本格化している民間の宇宙開発に伴い、打ち上げの増加が見込まれる「人工衛星」。静岡大工学部の女性助教は日本の伝統文化「折り紙」を科学的に研究する「折紙[おりがみ]工学」で、人工衛星の機能向上に貢献しようとしている。 「折紙工学は奥が深い」。静岡大工学部機械工学科助教の有田祥子さん(34)=航空宇宙工学=は生き生きとした表情で語る。日本のテレビの父、高柳健次郎が教壇に立った浜松高等工業学校を前身とする同学部の歴史ある学科で、初の女性教員。小学生と保育園児を育てながらの日々、頭の中は研究でいっぱいという。 折紙工学は1970年頃から多くの日本人科学者
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育児「我が家担当」に相談 島田市 同じ保健師、妊娠期から支援
島田市がフィンランドの母子保健システム「ネウボラ」を参考に、生まれてくるすべての子ども・世帯に担当保健師を付けて継続支援する「島田市版ネウボラ」を開始し、3年目を迎えた。母子保健事業では課題のあるハイリスクなケースを除き、業務ごとに異なる保健師が対応する場面も多い。全世帯を対象とした支援は珍しく、母親の安心につながると好評だ。 11月に市内で開かれた、妊娠8カ月前後の女性や夫らを対象とした「はじめのいっぽ講座」。リラックスした雰囲気の中で育児講座やマタニティーフォトの撮影が行われた後、参加者が担当保健師との面談に移った。夫婦で訪れた鎌田淳子さん(32)は「初めてのお産で知識も乏しく不安だ
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母親目線で情報発信 富士宮で養成講座 第6期生デビュー目指す
富士宮市公認の母親ライターが母親目線で情報発信を展開するハハラッチ事業で、新たに第6期の候補生7人がライターデビューを目指して技術習得に励んでいる。市役所でこのほど開かれた養成講座は候補生が市職員や地元の新聞記者らとグループワークに臨んだ。 グループワークは市民や行政、記者それぞれの目線を生かし、富士宮の新たなツアーの模擬企画を検討した。グループごとにターゲットやコンセプト、行程、キャッチフレーズの意見を出し合って模造紙にまとめた。各グループからは「あえて富士山を巡らない穴場ツアー」「都会の生活に疲れた人に…癒やしツアー」などユニークな企画が発表された。 ハハラッチ事業リー
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犬猫モチーフの手作り品展示 浜松・くすくすまむ
ハンドメード作品を委託販売する浜松市中区佐藤の「くすくすまむ」で12月19日まで、イヌやネコをモチーフにした手作り品の展示販売会が開かれている。月曜と火曜は休み。 県内外の作家28人が陶器やアクセサリー類、バッグ、巾着袋など多彩な品々約600点を展示した。マグカップの中からちょこんと顔を題したオブジェなど、愛くるしい力作が並んでいる。 オープンから4年目で初めての企画展。作家たちに呼び掛けて実現した。店長の伊藤悦子さん(59)は「思わず笑顔になるような作品を通じ、温かい気持ちになってもらえたらうれしい」と来場を呼び掛けている。
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運転中に災害遭遇したら… 静岡「駿援隊」、アクションカード作製
静岡市駿河区で子育て中の女性などが集まり、地域の防災活動を支援している「駿援隊」が、車を運転中に地震や津波に遭遇した時の行動を分かりやすく示した「災害時アクションカード」を作製した。12月5日の地域防災の日を前に、区内中心に広く活用を呼び掛ける。 アクションカードは、3歳から8歳まで3児の子育て中の徳田幸さん(39)のアイデア。メンバーが活動テーマを話し合う中で、徳田さんが災害時の車の扱いを記した手作りカードを車中に置いていると聞き、「皆の役に立つのでは」と作製を決めた。 カードはA4サイズ表裏。車内に保管してもらうことを想定し、運転中に「大津波」「大地震」が発生した時の行動の例をそれ
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新静岡セノバでコスメマルシェ 27、28日
静岡県産業振興財団は27、28の両日、静岡県内産の化粧品をPRするイベント「しずおかコスメマルシェ」を静岡市葵区の新静岡セノバ1階自由通路で開く。 出店するのは旭紙工所(富士宮市)、コーヨー化成(静岡市清水区)、GOLDBLUE(ゴールドブルー、静岡市葵区)、CITE(シテ、三島市)、メイルコーポレーション(伊東市)、藤枝市に工場があるシーク(東京)の6社。化粧水やハンドクリームなどの自社製品を販売する。
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リトルベビー 静岡から広がった温かな輪【こち女ボイス】
2018年に静岡県が全国に先駆けて発行した低出生体重児のための「しずおかリトルベビーハンドブック」。始まりは11年に静岡市内の母親グループが医療従事者と作成したものでした。今では7カ国語版が加わり、他にも8県と台湾とインドネシアで発行され、16県が検討中。10年かけて温かな輪が静岡から広がっています。 その背後には、「私たちも作りたい」という各地の当事者団体を行政につないできた国際母子手帳委員会(東京)の存在があります。板東あけみ事務局長は「お母さんたちは突然の出産に強い自責の念や不安で孤立しがち。新生児集中治療室(NICU)のスタッフから優しく手渡してもらうハンドブックは、メンタルケアに
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紫の明かりに願う 女性への暴力根絶 静岡県内各地でライトアップ
国が定める「女性に対する暴力をなくす運動」期間(12~25日)に合わせた「パープル・ライトアップ」が12日、県内各地で始まった。 同運動は、配偶者からの暴力やセクシュアル・ハラスメント、性暴力などは決して許されないという社会認識を醸成するのが目的。暴力根絶のシンボルマークである「パープルリボン」にちなんだ紫色のイルミネーションは、被害者に対して「ひとりで悩まず、相談を」というメッセージを込めているという。 期間中、東名高速道富士川サービスエリアの観覧車「フジスカイビュー」(富士市)や県男女共同参画センター(静岡市駿河区)、今之浦公園屋根付き広場(磐田市)などでライトアップされる。 暴力
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お金と健康 働く女性向け講座 14、28日 浜松・あいホール
浜松市中区のあいホールは14日と28日、お金と健康の視点で働き方を考える「働く女性のステップアップ講座」を同所で開く。 20~30代の働く女性や、今後就職を考えている女性が対象。14日はファイナンシャルプランナー鈴木幸子さんが、自分らしく生きるためのお金の使い方をテーマに講義する。28日は臨床心理士の伊藤厚子さんが、女性特有の病気や症状についてライフステージごとに紹介する。 いずれも午前10~12時で、参加無料。1回のみの参加も可能。あいホールのホームページを通じて申し込む。問い合わせは同ホール<電053(412)0351>へ。
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叱らず比べず 育てよう子の主体性 アドラー心理学から学ぶ
新型コロナウイルス禍で将来の予測が一層困難になった時代を子どもたちが生き抜くために、子育て家庭はどんな力をどう育てればいいのだろう。学校現場と「勇気づけ」の心理学とも呼ばれる「アドラー心理学」について詳しい元島田市立小学校長から学んだ。(加藤愛己) 失敗をワクワクして待つ 「失敗するのをニヤニヤ、ワクワクして待つのよ」。元小学校長の内田育子さん(66)は島田市教委主催の講座で、乳幼児や小学生の子を持つ保護者に熱く語り掛けた。 デジタル化やグローバル化、超高齢化、気候変動に、新型コロナウイルス禍が加わり、日本の社会や学校は大きく変わろうとしている。子どもたちにますます求められる力は主
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子宮頸がん接種機運高まり 静岡県内自治体「お知らせ」成果
国が子宮頸(けい)がんを予防する「HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン」の積極的な接種の呼び掛けを一時中止してから8年以上が経過する中、厚生労働省の専門部会は10月、再開を認める方向で一致した。県内では昨年から、接種対象者に個別で定期接種の存在を通知する動きが広まり、接種率が増加している。医師らはこの流れを歓迎し、接種の加速を期待する。 「子宮頸がんになる方が副反応より怖いと思い、打つことを決めました」。浜松市内に住む小学6年生の女児(12)は9月中旬、子宮頸がんワクチンの2回目の接種に臨み、経緯をこう話した。市からワクチンに関する情報をまとめたリーフレットが届いたことで、母親と一緒に
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衆院選立候補者に聞く 選択的夫婦別姓 多様性ある議会どう考える
ジェンダー平等に関わる選択的夫婦別姓についてどう考え、女性を含むさまざまな意見を反映するための多様性のある議会をどう実現していくか-。静岡新聞社「こちら女性編集室」は、衆院選(31日投開票)の静岡県内小選挙区の立候補者に二つの課題に対する姿勢を尋ねた。(届け出順) 質問① 選択的夫婦別姓制度について、その必要性や実現性をどのように考えますか。 質問② 多様な議員で構成する国会や地方議会を実現するために何が必要と考えますか。あなたのビジョンを教えてください。 ■1区 静岡市葵区(瀬名川3丁目の一部を除く)、駿河区 高橋美穂氏(56) 国民 元 ①選択的夫婦別姓は必ず
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別姓選べる日いつ 当事者もどかしく 自民党と他党の違い鮮明
31日に投開票を控えた衆院選で、導入に慎重な自民党と他党の違いが鮮明になっている「選択的夫婦別姓制度」。多くの政党が関連施策を公約に盛り込んだことを「前進」と受け止める評価もある一方、自民党内で議論が進まない現状に、制度実現を望む当事者はもどかしい思いを抱える。 三島市在住のNGO団体職員小野美智代さん(47)は、夫婦別姓を望んだため事実婚を選択し、16年目。富士市の旧家の長女で、「男兄弟がなく、小野姓を継ぐのは自分だと思って育った」。個人事業主の夫福島宏太郎さん(47)は当初「それなら自分が改姓する」と提案したが、小野さんは「名前が変わる負担を負わせたくない」と断った。 福島さんには弟
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ひとり親世帯などに風呂提供♨ 伊豆の国市社協と地元温泉旅館
ひとり親世帯など困り事を抱える家庭を支援しようと、伊豆の国市社会福祉協議会が地元の温泉旅館と連携して入浴施設を無料で利用できる事業を行っている。観光地ならではの協働で、市社協によると、県内では珍しい取り組みという。 協力しているのは同市古奈の温泉旅館「おおとり荘」。社協が支援している家庭を対象に大浴場などを開放する。すでに利用案内をした家庭が入浴に訪れたという。 社協によると、コロナ禍の影響で経済的に困っている家庭からの相談は増えている。担当者は「好意で助けてもらいありがたい。少しでも子どもや子育ての支援につながれば」と感謝した。 おおとり荘は社協が実施している子どもの学習支援事業に合
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ミセスジャパン 三島で静岡大会 内外面の美しさ競う
人生経験を通じて磨かれる内外面の美しさを競う「ミセスジャパン2021静岡大会」がこのほど、三島市のホテルで開かれた。25~45歳のヤングミセス部門では日高あさとさん(38)=熊本県天草市=、46歳以上のクラシックミセス部門では岩崎伊豆江さん(55)=広島市=がそれぞれグランプリに輝いた。 両部門に26~64歳の計24人が出場し、第1部で浴衣姿のウオーキング、第2部はドレスウオーキングと30秒のスピーチを披露した。「女性としての自信」「社会貢献」をテーマに、外見的な美しさや個性、感性、人間性などの内外面で総合的に審査を受けた。ヤングミセス部門の上位4人、クラシックミセス部門の上位2人は12月
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静岡人インタビュー「この人」 三室千菜美さん フェアトレードの普及活動に取り組む
発展途上国の製品を適正な価格で扱うフェアトレードの雑貨店「晴天」を2019年、浜松市東区有玉南町に開業した。フェアトレードの男性服を紹介する企画展を開くなど普及に尽力している。44歳。京都府出身。 -開店のきっかけは。 「20代のころから自分の店を持ちたいと思っていた。大学卒業後、フェアトレード商品を扱う京都府の企業に4年半務め、結婚を機に浜松に移住した。浜松がフェアトレードタウンに認定されたことを知り、雑貨店を開こうと決意した」 -経営上の工夫は。 「お客さまの要望にできる限り沿って、小さな声にも答えられるように努力したい。店内の限られたスペースをどう生かすことができるか考えている
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オフィス「子連れで働ける環境に」 静岡の企業、改装資金募る
シングルマザーの生活向上を理念に事業展開する静岡市駿河区のヴァリオス合同会社(石光代表)が、オフィスの移転に合わせ、クラウドファンディング(CF)で改装資金を31日まで募っている。スタッフが子連れでも安心して働けたり、地域の子どもを対象にした教室を開いたりできる環境の整備を計画している。 同社は自身もシングルマザーの石さんが2019年4月に創業。より地域に溶け込み、多くの人に会社を知ってもらいたいと、9月に清水区のマンションの一室から、駿河区国吉田の路面店にオフィスを移転した。 スタッフはシングルマザーを中心に雇用。SNS(会員制交流サイト)の運用など企業から請け負った仕事を子育て中の女
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「男性育休制整備を」 静岡で女性のキャリアアップ懇話会
女性の自立をテーマに事業を展開する大学女性協会静岡支部は24日、静岡市駿河区馬渕のあざれあで「女性のキャリアアップ懇話会」を開催した。 行政・会社の管理職や現役の消防士など、女性4人が講師を務め、50~70代の会員9人が参加した。講師は事前に回答した女性キャリアアップ状況調査書を元に懇話会を進行。それぞれが経験した女性差別のほか、妊娠出産時に受けた周囲からの気遣いなどについて情報交換した。男性の育休取得が浸透していない状況にも触れ、それぞれの職場で勤務形態に合わせた育児休暇制を整え、積極的に活用できるよう雰囲気づくりを進める必要性を確認した。 同支部長の山下いづみさんは「会社への不満では
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妊娠SOS相談 適切な支援、社会全体で【解説・主張しずおか】
思いがけない妊娠に悩んだり、出産に迷ったりしている女性が匿名で電話やメールで相談できる「妊娠SOS相談」。静岡県内は10年前から、県と浜松市が妊娠SOSの看板を前面に出す。命に関わるデリケートな悩みを一人で抱える女性は絶えない。適切な支援にどうつなげるか、関係者の模索が続く。 窓口開設のきっかけは、厚生労働省が2011年にまとめた児童虐待に関する通知。生後間もない虐待死事例は、妊娠が計画外だったために周囲に相談できないまま妊娠を継続してしまったケースが多い。最悪の事態を防ぐには妊娠期からのケアが重要と同年に浜松市、12年に県が窓口を開設した。 県の窓口は県助産師会が業務を受託し、週2回実
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夫婦関係考える講座11月19日開催 参加者募集 静岡市女性会館
静岡市女性会館は11月19日午前9時45分から、夫婦関係に不満やストレスを抱える女性を対象にした講座「対等な夫婦のカタチ」を静岡市葵区の同会館で開く。 18歳以下の子どもがいる既婚女性が対象。静岡市内で行政の女性相談などに携わるフェミニストカウンセラー横山由佳子さんが、夫との関係性に悩む女性に、気持ちを整理しながら自分らしい将来を考えるための方法をアドバイスする。 参加無料。1歳以上の未就園児の託児あり(要事前申し込み、1人500円)。参加申し込みは同館ホームページか電話<電054(248)7330>で。
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「女性が輝く社会」へ 二つの国政選挙 議論すべきことは
参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)と衆院選(31日投開票)の二つの国政選挙が重なった本県。新型コロナウイルス禍で生活に影響を受ける女性が多い中、各立候補者は女性の就労環境改善やジェンダー平等の推進などを公約に盛り込み、選挙戦を戦っている。安倍政権の下で女性活躍推進法が成立して6年。「すべての女性が輝く社会づくり」は進んだのか。今求められる議論は何か。県内の3人の識者に聞いた。(伊豆田有希、大滝麻衣) ■ジェンダー平等 国際基準に 静岡市女性会館館長 谷口年江さん 安倍政権は「女性活躍」を掲げたが、活躍したくてもできない、そのスタートラインにすら立て
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声を掛け合うだけで十分では【こち女ボイス】
登園登校前に子どもの熱を測る、最近は保護者の熱まで測って申告する行為が定着しました。わが子の発熱の有無は、見るか触るかすれば分かる、ましてや自分が発熱すれば、測る前に気付くという方もいるでしょう。それでも毎日申告させ、園や学校がチェックする体裁を取り続けていることに、違和感があります。 複数の医師によると、新型コロナウイルス発症者のうち発熱するのは半数以下との報告があり、そもそも無症状の人もいるなど、感染者を見つけ出す目的での検温は、効果が限定的といいます。自分と家族の健康観察はもちろん大切。ですが社会で形式的な対策をすればするほど、「感染を許さない雰囲気を高める」と、静岡市内の小児科医は
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「親ガチャ」を嘆かれたら キュレーター/読者の声②【賛否万論】
自分で自分の親を選べない現実を、おもちゃを抽選する機械に例えた「親ガチャ」という造語がにわかに話題になっています。あなたは「親ガチャ」と聞いてどう思いますか? 8日付の独立型社会福祉士川口正義さん、15日付のゲームシナリオライター生田美和さんのインタビューを踏まえ、しずしんニュースキュレーターと読者のご意見を紹介します。 この言葉 なぜ使われるか想像を キュレーター 水野綾子さん(熱海市) 熱海の企業と主に首都圏人材を“複業”でつなぐプラットフォーム「サーキュレーションライフ」代表。働き方を軸に活動。お寺の後継。3児の母 「親ガチャ」。これほど世代や立場に
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女性人権テーマ 静岡市で23日映画上映
静岡県男女共同参画センターあざれあ(静岡市駿河区)で23日、イベント「あざれあメッセ」が開かれる。女性の人権やLGBTQ(性的少数者)をテーマにした映画上映、コロナ禍の男女共同参画について考えるパネル討論を行う。 午前10時半から、「ブレッドウィナー」「Jodie」「カランコエの花」の3作品を上映する。パネル討論は午後2時からで、会場とオンラインで同時開催する。いずれも事前申し込みが必要。ウェブサイト「あざれあナビ」の応募フォームや電話から申し込む。 問い合わせは同センター<電054(250)8147>へ。
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ドングリを育てる “樹木の卵”が大木に【もっと自然遊び ちょこっとラボ⑦】
子どもは秋の森でドングリ拾いを楽しみますが、根が出て芽が出て、葉が広がり、やがて大きな木に育つとは思いも寄らないでしょう。木を育てる体験は「ドングリは樹木の卵のようだ」と感じ、「生命ってすごい」という感動を与えてくれます。 どんな植物も子孫繁栄のために、タネを広い範囲にまき散らす工夫をしています。ドングリの形はコロコロとよく転がるだけでなく、実際に転がしてみるとあちこちの方向に散らばります。この仕組みでタネを分散させていると思われがちですが、地表に転がったままでは数週間で発芽できなくなります。ただ転がるよりも、ずっと長い距離を鳥や獣に運ばれていることも分かっています。 ドングリ盆栽を作
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「お江戸豆吉」シリーズ第2弾 桐生環さん(静岡市)出版
静岡市の児童文学作家桐生環さんが子ども向け時代小説「お江戸豆吉 のろいまんじゅう」をフレーベル館から出版した。菓子司の跡取りの若旦那と菓子職人を目指す豆吉の周りで起こるドタバタ劇を描いた「お江戸豆吉」シリーズの第2弾。 柳の下から、若旦那と豆吉の店を見つめる謎の男が、まんじゅうを見て「のろいまんじゅうだ」と叫び倒れてしまった。その日から店には不穏なうわさが―。社会問題化している誹謗[ひぼう]中傷、風評被害にも通じる展開になっている。 江戸の風習や文化を紹介するコラム付き。184ページ、1210円。
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生理用ナプキン無料提供 イオンモール浜松志都呂が装置設置
浜松市西区のイオンモール浜松志都呂は、女性客の利便性向上策の一環で、女性トイレの個室に無料で生理用ナプキンを提供する装置を設置した。スタートアップのオイテル(東京都)の装置で、県内施設では初めて。10月から県立大(静岡市駿河区)も導入した。 専用の無料アプリをダウンロードしたスマートフォンを装置にかざすとナプキンが出る仕組み。同施設の女子トイレ計75ブースに9月中旬に設置し、1日当たり200人前後の利用があるという。 同施設の女性社員の発案で導入した。担当者は「女性がより安心して来店できる環境を整えたかった」と話した。 オイテルによると、装置中央の画面に広告動画を配信してナプキンの費用
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優しさ、思いやり「宮西達也の世界 ミラクルワールド絵本展」 三島・佐野美術館、10月23日~12月19日
三島市の絵本作家宮西達也さんの創作を紹介する展覧会「宮西達也の世界 ミラクルワールド絵本展」が23日、同市の佐野美術館で開幕する。カラフルな色彩と大胆なタッチ、心温まるストーリーで愛される作品群の原画約260点などを展示する。宮西さんが市内に構えるギャラリーを訪ね、作品への思いを語ってもらった。 絵本に親しんでもらえるのはとてもうれしくて、自分でもよく手に取ります。そして僕は、絵本と同じように一枚一枚の原画にも愛情を持っています。 印刷物は皆さんの家や図書館で何度も読んでもらえますが、クローゼットに片付けられてしまった原画は誰にも見てもらえません。でも描いた時の気持ちやエネルギーはとても
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一輪車 静岡県出身者ら演舞に喝采 米国の人気オーディション番組
国内初のプロ一輪車ダンスグループ「UniCircle Flow(ユニサークル・フロー)」がこのほど、米国の人気オーディション番組で準決勝進出を果たし、絶賛を博した。出場したメンバー12人のうち、6人が静岡県出身。日本独自の華麗な一輪車演舞の魅力を発信し、世界進出への大きな一歩を踏み出した。 番組は応募者が歌やダンス、芸などのパフォーマンスを競い合う「アメリカズ・ゴット・タレント(AGT)」。ユニサークル・フローは9月8、9の両日(日本時間)に行われた準決勝に銀色のきらびやかな衣装で登場し、音楽に合わせて自由自在に一輪車を操った。回転したり、ジャンプしたりと息の合った芸術的な演舞で拍手を浴び
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深海魚に魅せられ沼津・戸田に定住決意 夢は「魅力発信テーマパーク」 兵庫・尼崎出身の青山沙織さん
戸田に魅せられて―。3月末まで地域おこし協力隊として沼津市戸田地区で活動した青山沙織さん(39)=兵庫県尼崎市出身=が現地への定住を決め、戸田特産の深海魚を発信するテーマパーク構想の実現に奔走している。将来的には自宅を改装し、テーマパーク化する計画だ。 「地元の人は戸田には何もないと言うが、豊かな自然と希少な深海魚は貴重」。9月下旬、直売所に隣接する深海魚のPR施設「ヘダトロール」で、アカグツなどを飼育する水槽をきれいにしながら青山さんは魅力を強調した。 ヘダトロールは戸田港の近くにあり、集落を囲む山々が眼前に迫る場所にある。青山さんがほぼ1人で施設を仕切る。「数日で水槽に藻が生えてしま
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長泉特産 四ツ溝柿畑を見学 「JAなんすん女子大学」開校
JAなんすんはこのほど、管内の20~40代の女性が体験活動を通して農業を学ぶ「JAなんすん女子大学」を長泉町で開講し、地域特産の四ツ溝柿について理解を深めた。 同町元長窪の農業下山実さん(41)方の畑で開かれ、15人が参加した。下山さんは四ツ溝柿は四方に溝があるのが特徴の渋柿などと説明。参加者は130本ほどの木が植えられた約6千平方メートルの畑を見学した。収穫時期や樹齢による味の違いを質問するなど関心を寄せていた。 沼津市の主婦小林さゆりさん(33)は「(四ツ溝柿を)初めて知った。かわいい形で、スーパーで見かけたら買ってみたい」と話した。 柿の収穫は10月下旬ごろを見込んでいる。
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本格“自撮り”スタジオで 日常の幸せを形に コロナ下で人気上昇
新型コロナウイルスの流行下、他者と接触することなく、スタジオで本格的な撮影機材を使って“自撮り”する「セルフ写真」が注目されている。県内でも今年スタジオがオープンし、今の姿を残そうとする若い世代や妊婦らの人気を集めている。 「サングラスかけてみる?」「アップでも撮ろうよ」―。10月初旬、静岡市葵区の「サンカフェTAKAJO」に、藤枝市の杉本優月さん(19)と山内暖さん(20)の声が響いた。カメラと、撮影した画像が表示されるパソコン、照明器具が配置された店内で、2人はポーズを変えながら、カメラから伸びたシャッターボタンを押した。 山内さんは「いつもスマホで自撮りし、
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「親ガチャ」を嘆かれたら 有識者インタビュー②【賛否万論】
ツイッターで「親ガチャ」をさかのぼってみると、2016年10月17日、最初に多くの注目を集めたとみられるツイートがありました。「まともに暮らしていくことを、親ガチャ、性別ガチャで当たった人に限定してはならない。誰でも、家があり、職があり、しあわせに生きられるのが理想。親と性別は、まわし直すのが困難なのだから、職ガチャは、何度でもまわせる仕様にする方が良い」―。ツイートしたゲームデザイナーでシナリオライターの生田美和さんに思いを聞きました。 ■時代に問題 手を差し伸べて ゲームデザイナー・シナリオライター 生田(しょうだ)美和さん ー親ガチャについて早くからツイートされてきました。
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仕事と家庭、どう両立 学生「女性の働き方」考える 常葉大静岡
静岡県男女共同参画課は14日、静岡県内企業で働く女性社員と大学生が仕事と家庭の両立について考える「働く女性のためのライフデザイン出前講座」を静岡市駿河区の常葉大静岡草薙キャンパスで開催した。同大経営学部の小豆川裕子教授のゼミで学ぶ3年生の男女20人が、就職活動を控えた立場から、将来の働き方のイメージを膨らませた。 社会で活躍する女性として東海澱粉(静岡市葵区)の伊東由紀子さん(38)、三島信用金庫の井沢ゆかりさん(43)、静岡木工(吉田町)の田中紗和子さん(38)が参加した。仕事のやりがいや今の働き方について説明した。学生たちが家庭内での家事の分担について尋ねると、田中さんは「夫が掃除を担
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静岡人インタビュー「この人」 吉次加奈子さん 沼津市戸田でドローンの実証実験をした
コロナ禍を機に出身地の沼津市戸田と自宅がある都内の2拠点生活を始め、食品開発会社を起業。ドローンを活用したテークアウト専門店を運営する実証実験を行った。42歳。 -2拠点生活の契機は。 「昨年4月の帰省中に緊急事態宣言が発出され、夫がリモート勤務態勢だったのでしばらく滞在した。その時に戸田の若い世代と出会い、宣言明けを見据えたメッセージ動画を一緒に作ったのがきっかけ」 -なぜ起業したのか。 「都内でキャリアアドバイザーや営業・マネジメントを経験後、出産して帰省の頻度が増え、戸田の良さを発信したいと思った。商品第1弾として、特産の戸田塩と無農薬の青唐辛子とユズを使った『米麹(こうじ)柚
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タペストリーに鳥描く 静岡・葵区の書店で作品展
静岡市内でアート活動を行う「HAHAHANO.LABO(ハハハノラボ)」の作品展「ハハハノトリトモノガタリト。」が12日、同市葵区鷹匠の書店ひばりブックスで始まった。31日まで。 同グループは、代表でグラフィックデザイナーの二宮奈緒子さん(52)と長男幹さん(21)を中心に、特別支援学校、支援学級に通う子どもや卒業生が描いた絵や文字をデザイン化し、雑貨として発表している。 作品展では、書店名にちなんでさまざまな鳥を描いた布地のタペストリーや紙箱を展示した。「ほろ甘い」「体験入退」など幹さんが独特の感性で発した一言をプリントした紙箱も並ぶ。二宮代表は「枠にとらわれず生まれたアイデアを形にし
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茶況(10月12日)家庭で手軽に緑茶を セット商品販売 島田「KADODE OOIGAWA」
島田市の「KADODE OOIGAWA」はこのほど、選んだ緑茶をボトルで楽しむ同館人気のスタンドコーナーの内容を家庭でも楽しんでもらおうと、実際に使用されているボトルやティーバッグを一つのセットにした商品を発売した。 同コーナーでは、蒸し具合や火入れ、抽出温度、時間を段階別に組み合わせた16種類の緑茶ティーバッグから好きな種類を購入し、あらかじめ設定された湯温と抽出時間で簡単に緑茶を入れることができる。 セットは、一煎茶ティーバッグ一種と緑茶を抽出する容器、飲用のボトルとオリジナル缶バッジが付いて、2746円(税込み)。最適な湯温や蒸らし時間などのポイントは各ティーバッグの裏面に記載され
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女性起業家育成へ 磐田市がセミナー「働き方選ぶきっかけに」
磐田市は9日、起業に興味のある女性を対象にした育成講座「はじまりセミナー」を同市見付のワークピア磐田で行った。同市や近隣市町の女性8人が、同講座の卒業生の起業経験を聞いたり、自分の目標を発表したりして交流した。 参加者は、起業経験者が独立を決めたきっかけや、子育てをしながら働く生活の様子などを学んだ。担当者は「起業の際に受けられる支援などを知ってもらい、働き方を選ぶきっかけにしてほしい」と話した。 今後は税理士や中小企業診断士を講師に迎え、経営や財務に関する知識を学ぶ。12月まで全8回実施する。
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ひとり親の命綱 食料支援急増「非正規にツケ回さない社会に」
新型コロナウイルス流行の長期化で、ひとり親への食料支援の需要が県内で急増している。背景にあるのは非正規労働者の雇用環境の悪化。特に女性のひとり親世帯は非正規雇用の労働者が多く不安定で、コロナ禍で失業するなど大きな影響を受けている。参院選静岡選挙区補欠選挙と衆院選が続く中、社会のセーフティーネットの充実と労働環境の改善をどう図るか、シングルマザーは切実な思いで一票を託す先を見定める。 「支援を受ける前は息子に食べさせるため、自分はずっと食事の量を減らしていた」。高校生の長男と暮らす沼津市の女性(39)はコロナ禍で接客を伴う飲食業の仕事が減り、ガソリンスタンドのパートに転職したが、収入は大きく
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ドリンク一工夫♡おうち時間に彩り ノンアルカクテル/ハーブティー♪飲み物レシピ
新型コロナウイルス感染症の流行による外出控えで、「自宅で飲む飲み物のバリエーションを広げたい」と思う人もいるのでは。誰でも気軽に楽しめるノンアルコールやノンカフェインの飲み物レシピを、静岡県内の専門店に提案してもらった。 ■ノンアルカクテル 自分好みの味 見つけて 今年2月にオープンした静岡市葵区のカクテルバー「Muse Amuse(ミューザミューズ)」は、メニューの四分の一ほどがノンアルコールカクテル。常時30種類以上を提供する。マスターの村田祥一さん(26)によると、近年では、若者のアルコール離れからイギリスなどを中心に世界的に流行し、「似た」という意味の「モック」を掛けて「モクテ
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焼津のキャラ弁作品展 投票でグランプリ決定 ターントクルこども館
焼津市ならではのデザインのキャラクター弁当を集めた「おうちでつくろう!やいづキャラ弁グランプリ」の作品展示会が22日まで、ターントクルこども館(同市栄町)で開かれている。来場者の投票で各部門のグランプリを決める。 同グランプリは市役所の若手職員でつくる「市役所若者倶楽部」が企画した。コロナ禍に伴い増えた自宅で過ごす時間を楽しんでもらいたいと、7月21日から9月12日まで作品を募集した。 展示会では、市のキャラクター「やいちゃん」をデザインしたキャラ弁部門など4部門43作品を写真で紹介している。のりやケチャップを使ってやいちゃんを表現したり、黒はんぺんやかつお節といった素材を使ったりして、
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食学ぶカード楽しんで 料理や食材デザイン 富士市が63園に配布
富士市食育推進室はこのほど、市独自の「食育たべものカード」と台紙を市内の幼稚園や保育園、認定こども園計63園に配布した。 カードは2018年度に制作し、イベントなどで活用してきた。15種類の料理や食物を、タンパク質などの主菜は黄、炭水化物などの主食は赤、ビタミン・ミネラルなどが含まれる副菜を緑の3色に分けた。ランチョンマット型の台紙に色分けしたり、カードに磁石を付けて釣り遊びをしたりと、楽しみながらバランスの良い食事を意識できるよう工夫してある。 市内のアート工房「アトリエパセリ」が料理や食材をデザインした。市の食育キャラクターでおにぎりの「むすびん」やご当地グルメ「富士つけナポリタン」
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マーマレード2年連続「金」 葵区の望月さん市役所訪問 世界大会の喜び語る-静岡
英国で6月に開催されたマーマレードの世界大会「ワールドマーマレードアワード2021」で2年連続金賞を受賞した静岡市葵区の望月佐朋子さんが8日、市役所静岡庁舎を訪れ、田辺信宏市長に喜びを語った。 金賞を取ったのは県が天然記念物に指定する「家康公お手植えミカン」と川根本町産のユズを使用した「柚子(ゆず)と家康みかんマーマレード」。世界中から寄せられた約3千品の中の約90種に選ばれた。お手植えミカンのみ、ユズのみを使った2種類も出品し、銀賞を受けた。 葵区で「コンフィチュール工房ロサ・マリー」を主宰する望月さんは「静岡の味を世界に知ってもらいたくて出品した」と説明。パッケージには葵の御紋が添え
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性暴力被害者 まず理解 県、支援者養成へ研修スタート
性暴力被害者支援の充実に向けて、県が支援者の養成に乗り出した。研修会を通じて参加者が必要な知識を身に付け、支援を始めたり対応力を向上させたりする狙いだ。 「支援の基礎は被害者を理解することです」。女性への暴力防止に取り組むNPO法人セーフティーファースト静岡の宮城島真理さんがこのほど、静岡市駿河区の県男女共同参画センターあざれあで開かれた研修会で参加者に訴えた。誠実な対応で被害の性質や被害者の苦痛を知る大切さなどを伝えた。 同日から始まった研修会は全4回。相談支援に当たる担当者や支援に関心のある人など約40人が、被害の実態や具体的な対応について学ぶ。産婦人科の事務業務に携わる静岡市内の女
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受け継いだ帯、新たな姿に 磐田・白幡さんが「切らない」装飾考案
磐田市中泉の白幡磨美さん(44)が、着物の帯一本をそのまま生かして折り重ね、丸め、結んで立体的に仕立てる装飾芸術を考案し、「ORIOBI(折り帯)」と名付けて制作に取り組んでいる。着物を着る機会が減る中、「数億枚ともいわれるたんすに眠る帯を新たな形で輝かせたい。日本の伝統美に改めて目を向けてほしい」と思いを込める。 きっかけは15年ほど前、遠方の祖母から「古くてもう使わないから」と帯を譲り受けた時のこと。美しい模様部分を切って縫い、テーブルセンターやコースターに作り替えた。一方、祖母に報告すると予想しなかった反応があった。帯にハサミを入れたことを残念がる心情を会話から感じ、「帯がたどった歴
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10月はピンクリボン月間 静岡市女性会館で「入浴着」パネル展
10月は乳がんの早期発見・治療を呼び掛ける「ピンクリボン月間」。静岡市女性会館(同市葵区)で31日まで、乳がん経験者の女性たちでつくる団体「入浴着普及委員会 bath to LOVE(バストラブ)」の活動を伝えるパネルが展示されている。 同団体は昨年、乳がんサバイバーの増田郁理さん(43)=同市清水区=が立ち上げた。乳がんの手術などをした人が公衆浴場で胸元をカバーできる「入浴着」の認知度アップと普及を図る活動を展開している。パネルで、昨年制作した入浴着の啓発動画や増田さんの体験談を紹介しているほか、入浴着の実物も展示している。 同団体は9月、県内の若手医師らの協力を得て制作した乳房のセル
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トクラス 料理家・栗原はるみさんのキッチンフェア開始
住宅設備機器メーカーのトクラス(浜松市西区)は7日までに、料理家の栗原はるみさん=下田市出身=がプロデュースしたオリジナルキッチンのフェアを始めた。 すがすがしい白を基調にしたキッチンで、可動式ワークトップワゴンを組み込んで「使いやすく自由で楽しい場所」を演出した。2022年2月末までのフェア期間中、キッチンの成約者に浄水器か料理用整水器、ワゴンの購入者に栗原さんの直筆サイン本をプレゼントする。 11月13日、12月4日、1月20日の3回、栗原さんと対話ができるオンラインイベントを開く。同社の特設サイトで申し込みを受け付けている。
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静岡人インタビュー「この人」 青田好世さん(湖西市)遠鉄百貨店の売り場店長らによる遠鉄アワードで優勝した
浜松市中区の遠鉄百貨店が初めて実施した「お客様への寄り添いポイント」を1分間の動画で宣言するアワードで優勝した。本館1階化粧品販売のポーラの店長を2019年8月から務める。34歳。 ―参加した各売り場の店長ら279人の中で優勝した感想は。 「参加することに意味があった。他の売り場の動画を見て、接客などで参考になる気付きが多く得られた。そのような中での1位はすごくうれしい」 ―宣言した内容は。 「コロナ禍のマスク環境で肌のお手入れに後ろ向きの人が多い。お客さまのネガティブな様子を察してポジティブな言葉で応える取り組み『ネガポチェンジ』を前面に出して説明した」 ―コロナ禍で接客は変化し
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静岡人インタビュー「この人」 望月千明さん JR御殿場線初の女性運転士
2004年、JR東海に入社。11年から東海道線で運転士を務め、熱海-豊橋間を乗務した。21年7月に沼津運輸区に異動し、御殿場線の見習い期間を経て9月下旬にデビューした。36歳。 -運転士のやりがいは。 「運転するときには緊張感があり、責任は重い。何事もなく1日の乗務を終えられた後は安心感と達成感が得られる。見習い期間に多くの苦労を乗り越え、仕事に誇りを持っている」 -御殿場線の運転の難しさは。 「東海道線にはないワンマン列車がある。車掌と運転士の業務を一人で行わなければならず、経験が浅いので苦戦している。また、勾配のある路線で、ブレーキを踏んだ時の止まる感覚が東海道線とは違う」 -
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仕事との両立向け議論 浜松・中区で子育て支援講座
認定NPO法人はままつ子育てネットワーク「ぴっぴ」はこのほど、子育てと仕事の両立に向けた講座「私たちの未来予想図作り」(静岡新聞社・静岡放送後援)を浜松市中区の子育て情報センターで開いた。妊娠中や子育て中の22人が参加した。 ぴっぴの理事長で、キャリアコンサルタントの原田博子さんが講師を務めた。参加者は育児、家庭、仕事について、子どもが8歳になるまでの人生設計の表を作成した。職場の育休制度や保育園の入園状況、第2子の予定の立て方などを、表をもとにグループで意見交換した。 原田さんは「完璧を目指すと鬱(うつ)になる。人生で何が一番重要かを決めて、他は手を抜いても構わないという考えを持って」
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オープンキッチン さらに使いやすく トクラスが発売
住宅設備機器メーカーのトクラス(浜松市西区)は、オープンキッチン「フラットタイプ―X」を発売した。コロナ禍により自宅で過ごす時間が増える中、一人で使っても家族が同時に使用しても作業しやすいスペースを確保した。 調理スペースや流し台が島のように独立している「アイランド」と、キッチン本体の一部が壁に接する「ペニンシュラ」の2種類。奥行きは88・8センチでカウンター全体に手が届きやすく、複数人で向かい合ってもゆとりを持って調理できる。ダイニング側への移動や受け渡しもしやすく、配膳や片付けを円滑に進められる。 本体価格は131万3700円から。
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静岡県立大、無料ナプキン装置設置 「女性の負担」考える機会に
静岡県立大(静岡市駿河区)は10月から、学内の女子用トイレの個室に、生理用ナプキンを無料提供する装置を設置した。急な生理に応じるほか、装置を通じて「女性にかかる経済的、身体的負担」を考えるきっかけにしたいとの狙いがある。同大によると、県内の大学では初めてという。 装置に専用アプリをダウンロードしたスマートフォンをかざすとナプキンが出てくる。機械音や、ナプキンのこすれ音が発生しないよう工夫され、スクリーンに放映される広告映像も無音で、周囲を気にせず利用できる。ナプキン代は広告収入で賄われるため、大学に追加購入などの費用負担は発生しない。 新型コロナウイルス拡大による経済苦を表す「生理の貧困
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天浜線 2代目「マリメッコ列車」 鮮やかブルーで出発!
天竜浜名湖鉄道は3日、フィンランドの人気ブランド「マリメッコ」で装飾した列車の2代目「スローライフトレイン」の運行を開始した。天竜二俣駅で開かれた出発式には大勢の親子連れが訪れ、鮮やかな“フィンランドブルー”の車両の門出を祝った。 2015年から運行された先代車両は、内装をマリメッコのポップなテキスタイルで装飾。若い女性を中心に人気を集めてきたが、老朽化に伴い今年5月に廃車となった。新車両は車体の色を青にして、車内のカーテンやヘッドカバーの配色を変えるなど装いを一新した。第1便に乗り込んだ乗客らは、車内で写真を撮るなどして楽しんだ。 出発式には同鉄道の松井宜正社長
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数式びっしりの食器商品化へ 自閉症の山口さんデザイン
三島市のNPO法人「エシカファーム」に通所する自閉症患者の山口健太さん(41)が書き続ける数式をデザインにした食器が、10月から通販サイトで商品化される。幾何学的に配列された足し算の数式が独特な模様を生み出し、一風変わった皿やマグカップに仕上げている。売り上げの一部は山口さんに還元され、障害者の自立支援にもつなげる。 山口さんが数年前に書き始めた「健太数式」は、足し合わせる二つの数字がそれぞれ縦と横に増えていくよう規則正しく並んでいる。毎日2時間、仕事や掃除の合間に書き連ねた数式の紙は貼りつなげて作品に仕上げられ、各地の展示会にも出品されている。縦長の独特な字体が順番に並ぶ模様は、バーコ
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浜松城 ピンクにライトアップ 乳がん検診啓発へ浜松の医師ら
浜松市の医師らでつくるNPO法人「いかまい検診浜松」(吉田雅行理事長)は1日夜、乳がん検診の受診率向上と、乳がんについて正しい知識を広めようと同市中区の浜松城をピンク色にライトアップした。 10月の乳がん月間とピンクリボン運動をPRする活動の一環。午後6時に照明が点灯されると、浜松城がピンク色に浮かび上がった。夜間のライトアップは3日まで。 聖隷浜松病院乳腺科の医師でもある吉田理事長によると、昔と比較して検査機器の性能向上と検査技師の技術向上によりマンモグラフィー検査に必要な時間は短く、痛みも伴わずに検査ができるようになってきているという。 吉田理事長は「自分の乳房の状態を意識すること
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ドライフラワー、朽ちた美しさ引き出す 和田康宏さん(静岡市清水区)【ものづくりびと 県内作家の小さな工房】
直径30センチもの大きなアナベル、穂を真っすぐ垂らした小麦。天井や壁面に所狭しと飾られたドライフラワーが、神秘的な空間を醸し出す。作り手の和田康宏さん(65)は静岡市の日本平中腹で専門店「ダーワ」を開いて35年、「鮮やかな色は苦手。道端の草花、豆のさやなど、曖昧な色や朽ちた形に引かれる」と話す。 会社員だった20代、自然好きな性分から暇さえあれば野山へ出掛けた。27歳のとき、山アジサイの立ち枯れた姿に魅了された。「今でもあの姿が心に残る」。同じ頃、山梨県内にできたドライフラワー店に触発されて店を始めた。 年間を通して150種類を扱う。「自分で作れるものは一から作りたい」と、地元や長野県に
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本当の「多様性」問う 10月2日、静岡で特別上映会 「であること」
「LGBTQ(性的少数者)とひとくくりにされる人たちは、本当にマイノリティーなのだろうか。本当の意味での多様性とは―」。そんな問いをテーマに、LGBTQ当事者たちとの対話を記録したドキュメンタリー映画「であること」の特別上映会(サールナートホール主催、静岡新聞社・静岡放送共催)が10月2日、静岡市葵区の同ホールで開かれる。 企画の発案者でプロデューサーの西山ももこが2020年夏、20~40代の友人ら9人を訪ね歩いた。普段はテレビ番組の海外ロケコーディネーターなどとして活動する西山。ある番組の制作会議で出た「ゲイのネタは扱えない」という言葉に大きな違和感を覚えた。「人に対する見方、見せ方がス
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遠州織物のオリジナル服開発 女性目線で魅力解説 静岡の服飾店
静岡市葵区七間町の服飾店トンボヤの女性スタッフ4人が、静岡県西部の特産品「遠州織物」の魅力発信に尽力している。県内の織元を訪ねて生地を選び、質感や模様を生かした婦人服を独自に商品化。新型コロナウイルスの外出自粛が続き、たまの買い物で気分転換する人も多い中、女性スタッフによる遠州織物の魅力説明が顧客を楽しませている。 経理担当の前田弘子さん(64)が遠州織物で服を試作したことをきっかけに「すばらしさを広めたい」と女性スタッフが奮起。牧之原市の榛地織物や磐田市の丸三織物、浜松市浜北区のエム・村松ジャガード織物など織元を直接訪ね、生地を選定している。縫製は県内の女性仕立職人が協力。生地の仕入れか
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三島総合病院、分娩中止へ 2022年1月 市議会一般質問答弁
三島市議会9月定例会は22日、一般質問を行い、市は三島総合病院の産婦人科が来年1月で分娩(ぶんべん)を中止し、2月に助産師外来と妊婦健診を終了することを明らかにした。大石一太郎氏(政和会)への答弁。 市内産科医の高齢化や救急対応の要望を受け、同病院では県や市の補助により2016年度に周産期センターが開設され、18年度からは中等度のハイリスク妊娠に対する産科医療を始めた。一方で小児科医の確保が進まず、需要も想定ほどは伸びなかったという。今後については、市内の産科医院や順天堂大学病院、沼津市立病院など周辺市町を含めた医療機関でカバーできる見込み。 このほか、三島駅南口の再開発事業に関する質問
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木の年輪の仕組み、学校で教わった?【こち女ボイス】
中学1年の長女が技術の授業で、木の年輪について学んだそうです。春の成長が盛んな部分を早材、夏から秋にかけて色も密度も濃く形成される部分を晩材と呼ぶとのこと。私は、木は1年に1周、円を重ねて大きくなる、というくらいしか知らず、初めてその仕組みを聞きました。 私は、中学の技術家庭の科目が男女共修になる前の世代です。当時は男女別々に授業を受け、技術の時間は中3の数カ月、簡単な組み立て式のドライヤーを作った記憶しかありません。同級生も「年輪は教わっていないかも」と言うので、合点がいったのですが…。 娘の話を聞く少し前の8月末、さまざまな木材の年輪を敷き詰めた静岡市の彫刻家、石上和弘
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赤と白の「おかえりワイン」 ルカワイン(三島市) 久々の飲酒、楽しめる味に【静岡ものづくり最前線】
育児や介護、転職などさまざまな事情で飲酒を控えていた人に向けて再びお酒を楽しむきっかけにしてもらおうと、赤と白の微発泡ワインを開発した。アルコールが久しぶりの人でも飲みやすいようにやさしい味に仕上げた。 ルカワインは代表の下里真澄さん(57)と次女の祐美子さん(32)親子で営むワイン専門店。祐美子さんは出産や子育てなど生活環境の変化を経験した同世代に、一段落したタイミングでまたお酒を楽しむ機会を提供できるワインの販売を考えていた。コロナ禍であっても「何か自分にできることをしたい」と思う気持ちも開発の後押しになった。 製造は、店でも普段からワインを取り扱っている三養醸造(山梨県)に依頼。真
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静岡人インタビュー「この人」 溝垣杏奈さん 海の湖HAMANAジェンヌに加入した
浜松・浜名湖ツーリズムビューローの公式女性チーム「海の湖HAMANAジェンヌ」に7月、妹の若奈さんと加入した。ネットの会員制交流サイト(SNS)などを活用し、浜松市と浜名湖地域の魅力の情報発信に取り組む。27歳。 ―加入の経緯は。 「2015年にミス浜松に選んでいただき、地元の魅力を伝える活動に1年間携わって、街の素晴らしさを再確認した。そんな自分の思いや体験を、もう一度多くの人に伝えたかった」 ―浜松・浜名湖地域の魅力とは。 「都会であり、少し車を走らせれば、山も海も湖もある。心が温かい人たちが多く、とても住み心地がいいと感じている。一大イベントの浜松まつりにも子どもの頃から参加し
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静岡人インタビュー「この人」 狩野順子さん 戸田タチバナを使いアロマミストを開発した
沼津市戸田地区特産のタチバナの果皮から抽出した精油を使った2種類のアロマミストを開発した。2017年に同市大岡でアロマとフィットネスで更年期の不調改善を目指すサロンを開業した。51歳。 -開発の経緯は。 「新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない日々の中で、自分に何かできることはないか考えたことがきっかけ。爽やかなタチバナの香りで癒やされてほしいと思った」 -どんな点に苦労したか。 「精油はタチバナの果実400キロから800ミリリットルしか抽出できない。タチバナの摘果や加工には手間がかかる。資金の用意はもちろん、貴重な精油を無駄にしないよう活用したいという思いが強かった」 -サロン
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焼津内港の空きビル改装 60年代の趣生かし「交流の場に」
焼津市の焼津内港(旧港エリア)の空きビルをリノベーションした店舗のオープンから半年が過ぎた。県中部でアクセサリーの製作活動をしている斉藤愛さん(44)=吉田町=が、港町の一角にある1960年代の趣のある建物を気に入り、2年間かけて改装した。ワークショップや展示会の会場としても活用され、斉藤さんは「交流の場にしたい」と話している。 店舗は3階建てビルの2階で、おおよそ80平方メートルの広さにアクセサリーや家具を並べて販売しているほか、斉藤さんの作業スペースも配置した。月に1回ほど、個人でコーヒー販売を営んでいる店主らを集めたイベントが開催され、写真のワークショップ、洋服の展示会なども行われ
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地域行事「参加したい」8割 焼津の研究会が児童らへ意識調査
焼津市内2自治会の地域住民でつくる「焼津福祉文化共創研究会」(平田厚代表)は子どもたちの福祉や地域社会に対する意識調査の中間結果をまとめた。地域行事に参加するかとの問いに、8割近くの児童たちが呼び掛けがあれば参加したいと回答した。新型コロナの影響で行事の中止が続く中、子どもたちが交流を求める実態が浮き彫りになった。 調査は7月下旬から8月末まで、同市の小川小、港小の学区内の21子ども会に所属する小4~6年生280人を対象に実施。今回の中間結果は、今月4日までに回収した221人分で集計した。 「地域の行事参加に呼び掛けがあれば参加するか」との質問に、「ぜひ参加したい」「できる範囲で参加した
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学校給食 アレルギーあっても安全に、楽しく【こち女】
子どもたちの健康や食習慣作りに大切な役割を果たす学校給食。食物アレルギーがある子どもたちも給食の時間を安全に楽しく過ごせるよう、現場ではさまざまな取り組みが進められている。静岡県内の先進事例や課題を紹介する。 ■除去食など対応に地域差 静岡県内、専用調理室設置は5% 文部科学省の2013年調査によると、児童生徒の食物アレルギーの有症者は全体の4.5%。学校給食での対応は、同省の「学校給食における食物アレルギー対応指針」などに沿って行われる。同指針は「対応の大原則」の一つとして、「食物アレルギーを有する児童生徒にも、給食を提供する。そのためにも、安全性を最優先とする」と明記している。
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母子結ぶ「浴衣腹帯」 出産後、子ども用浴衣にリメイク 三島の助産師と呉服店コラボ
三島市幸原町の助産師多田和子さん(52)が、妊婦のために、地元の呉服店とのコラボレーションで浴衣生地を使った腹帯「浴衣腹帯」を提案している。腹帯として出産まで使用した後に1~2歳用の浴衣に仕立てる。多田さんは「妊婦が子どもの着用する姿を想像できれば、妊娠中や育児の励みになる。安産への助けにしたい」と思いを込めている。 腹帯は古くから妊娠5カ月目の戌(いぬ)の日から巻くことが良いとされてきた。助産院「マミーケアルーム38mw」を営む多田さんによると、体操などで胎児の位置を上にあげてから腹帯を巻くことで腰痛や頻尿など妊娠時の症状が緩和され、安産への効果が期待できるという。 ただ、最近はデザイ
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母の経験で将棋普及 日将連浜北支部長に初の女性
日本将棋連盟浜北支部に今夏、女性支部長が誕生した。同連盟公認の将棋普及指導員、高橋香代さん(49)=浜松市浜北区=。20年以上続く同支部で女性が支部長に就任するのは初。高橋さんは「県内でも女性がトップの支部は珍しいのでは」とみる。「お母さんたちに将棋に親しんでもらう」ことを目標に掲げ、意気込んでいる。 7月中旬に開かれた同支部役員会で、前任者が長年支部長を務めたことや高齢なことなどを理由に高橋さんの就任が決まった。駒の動きを学べる簡易的な「どうぶつしょうぎ」を使ったイベントに携わったり、詰め将棋の本を市内在住のプロ棋士神谷広志さんと共著で出したりと、普及に尽力してきた。 男性が多かった
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健康食基準「スマートミール」認証 静岡県内事業者間で取得進む
厚生労働省が定めた目安に基づく健康食の基準「スマートミール」。食や健康に関わる学術団体が協力し、基準に沿った食事を健康的な環境で継続的に提供する店舗や事業者を認証している。目指すのは、自炊が難しい人でも健康的な食事に手が届きやすい環境づくり。制度や県内の認証例を紹介する。 ■外食、持ち帰り… 県内事業者 取得進む スマートミール認証は、国が健康増進や食育推進に関わる計画で目標とする「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事」の普及を支援する。国はこうしたバランスの良い食事を1日2回以上、ほぼ毎日取る人の割合を増やす目標を掲げている。 実施主体は、日本栄養改善学会や日本給食経営管
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赤ちゃんと一緒、演劇を「体験」 子育て中のSPAC俳優ら 静岡拠点に舞台「ベイビーシアター」制作
赤ちゃんと大人が一緒に楽しむ体験型の演劇「ベイビーシアター」。ヨーロッパ発祥で国内ではまだ触れる機会は少ないこの演劇を県内に広めようと、県舞台芸術センター(SPAC)の作品に出演する俳優仲村悠希さん(37)ら有志が、地元の静岡市を拠点に活動を始めている。 7月、市内で仲村さんが企画した初作品「あ・くーあ」を上演した。タイトルは水を意味する「アクア」と赤ちゃんの発する喃語(なんご)に着想。京都を拠点とする専門劇団「ベベリカ・シアターカンパニー」の弓井茉那さん(36)を演出に迎え、仲村さんと俳優仲間の大内智美さん(44)が、水が育む命の物語を演じた。 会場の古民家の広間は布に覆われ、青い照明
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乳がん経験者ドレス姿に 孫や娘と記念撮影 駿河区でイベント
乳がん手術を経験した女性にウエディングドレスを着て変身してもらうイベントが30日、静岡市駿河区のドレスショップ「フィーノ静岡」で開かれた。県中部などから女性5人が参加し、華やかな衣装に身を包んで記念撮影を楽しんだ。 ドレスアップを通じて、おしゃれに前向きな気持ちを持ってもらおうと、フリーランスのウエディングプランナー清水直子さん(34)=焼津市=が企画した。趣旨に賛同したドレスショップとフォトグラファー、ヘアメークのプロも無償で協力した。 参加した原崎敬子さん(70)=同区=は青色のドレスを着て、娘や孫と写真撮影に臨んだ。「恥ずかしさもあるが、すごく楽しい。コロナが収束したら、闘病を支え
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富士宮の魅力発信 母親ライター「ハハラッチ」6期生募集
富士宮市とNPO法人母力向上委員会が協働実施している富士宮の魅力や子育て情報を発信する「ふじのみやハハラッチ」の母親ライター6期生を9月15日まで募集している。子育て中の母親ライターが富士宮の情報や魅力を取材し、ホームページで発信する取り組み。現在5期生まで計34人が活躍している。 応募対象は富士宮市内在住または在勤の子育て中の母親。子どもの年齢は問わない。参加者は計8回にわたるライター養成講座(託児付き・受講料無料)修了後、ハハラッチライターとしてデビューする。ハハラッチのホームページの専用フォームから申し込める。 事業リーダーの佐野かおりさんは「子どもがいるからこそ楽しめる活動の一つ
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浜松市に女性初の林業現場職員誕生 未知の分野にやりがい 事務職一転、「まさか」の辞令
浜松市の林業分野を所管する林業振興課で本年度、女性初の現場担当職員が誕生した。天竜区にある出先機関、天竜森林事務所で働く山下千晶さん(36)だ。慣れない業務や職場環境に戸惑いつつも、「全く未知の分野だが、とてもやりがいを感じている」と仕事に情熱を傾けている。 「辞令が出た時は、『まさか』と思った。天竜に土地勘もなく、私に務まるかどうか不安でした」-。2012年に市役所に入庁し、健康保険や税務の事務方として働いてきた山下さん。それまで天竜を訪れたことは数える程度で、林業の専門知識は皆無だった。 区内の林道管理や森林整備を担う同事務所では、全職員が事務と現場を兼任する。山下さんの主な仕事は
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やさいバスに高評価 加藤百合子さん「女性のチャレンジ賞」受賞
起業や地域活動などを通じた社会課題解決に挑む女性を顕彰する内閣府の「女性のチャレンジ賞」の本年度表彰に農作物流通システム事業「エムスクエア・ラボ」(菊川市)の加藤百合子代表が選ばれ、23日、県庁で表彰伝達式が開かれた。 加藤代表は、農業生産者と小売業者をつなぐ流通システム構築を進める同社を2009年に設立。各地の「バス停」に生産者が持ち寄った作物を集荷し、購入者とつなぐ共同配送システム「やさいバス」を構築してきた挑戦が高く評価された。 川勝平太知事から伝達を受けた加藤代表は「多くの失敗を重ねながらチャレンジしてきた。今後も挑戦を続けたい」とし、海外展開を含めたシステム普及に意欲を示した。
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産前産後ママ自身もケアを 運動や対話ワークショップ…受講料全額補助、孤立防ぐ
産前産後の心身をケアする教室を全国で開く認定NPO法人マドレボニータ(東京都)は10月末まで、講座1コースを全額補助するプロジェクトを展開している。県内では浜松市やオンラインで受講できる。認定インストラクターの山城侑子さん(31)=同市中区=は「コロナ禍で孤立しがちな妊産婦をケアにつなぎたい」と参加を呼び掛けている。 プロジェクトは、同団体が日本財団の助成を受けて実施する調査研究「コロナ禍におけるパートナーシップ」に伴う取り組み。調査への協力者に受講料を補助する。 教室では、バランスボールを使った有酸素運動を通じ、産前産後に落ちた体力を回復させる。「仕事」や「人生」などをテーマに参加者
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自然なお産支える助産師にエール 伊東市民病院前管理者・産科医が電子書籍 「選択肢」知ってもらう一助に
伊東市民病院の前管理者で、今年2月まで産婦人科部長を務めた荒堀憲二医師(69)=愛知県一宮市=が、助産師向けの電子書籍「頑張れ助産院」を発売した。医療機関での出産が主流となっている今、「助産院ならではのお産を、もっと知ってほしい。助産師とともに産むという選択肢を残していきたい」との思いがある。助産院を営む開業助産師を応援する活動も始めた。 助産師は、妊娠経過や胎児に問題のない、正常なお産を扱う。助産院は嘱託医や嘱託医療機関と連携し、異常があれば速やかに医師の診察ができる態勢を整えている。産科医療補償制度にも加入している。 電子書籍では、昔から続く「本来の自然なお産」が助産院以外では極めて
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看護師勧誘、現場の言葉で 部署超え結束、パンフレットや動画 藤枝市立総合病院、求人に手応え
藤枝市立総合病院で、現場の看護師が自ら内容を考え、モデルまで務めて製作した手作りの案内パンフレットや動画が、新たな看護師の募集に力を発揮している。5年ほど前から始めた取り組みで、達家好美看護部長は「認定看護師などを志すキャリア志向の応募が増えてきた」と手応えを感じている。 今年のパンフレットは「ポジティブ!地域愛にあふれ、人が大好き!」の表題で、新人から各部署のベテラン看護師まで13人が、それぞれの持ち場や看護への思いをつづった。写真のモデルはすべて、各部署から推薦を受けた現場の看護師が務めた。 各専門領域の認定看護師などが登場し、さまざまなキャリアのあり方や、入職後の院内の教育体制を紹
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言葉の力、家庭で養おう 国語力向上へ「話す」「聞く」
「国語の力は全ての教科につながる」。子どもの読解力低下が指摘される中、国語の基本を学ぶ小学生の保護者はこんな重圧を感じながら学校の授業や宿題、民間教育に臨ませているだろう。夏休みの今は読書感想文が頭痛の種かもしれない。国語力向上へ家庭では何ができるのか。東京都公立小学校教諭の経験がある常葉大保育学部講師に助言を求めた。 「国語、特に読解力に不安を感じる。家庭ではどう導けばいいのか…」。静岡市葵区の主婦熊沢映奇枝[あきえ]さん(50)は小学2年生のわが子が教科書の音読を苦手とすることを課題に挙げた。国語はもちろん算数の文章題を解くにも問題文を最後まで正確に読み、理解できなければ
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乳がん経験女性、ウエディングドレスで前向きに 静岡・駿河区でイベント、ブライダル業界協力
乳がん手術を経験した女性に、ウエディングドレスを着て美しく変身してもらうイベントが30日、静岡市駿河区のドレスショップ「フィーノ静岡」で開かれる。フリーランスのウエディングプランナー清水直子さん(34)=焼津市=が、乳がんサバイバーの増田郁理さん(43)=静岡市清水区=と企画した。20日まで参加者を募集している。 知人の紹介で出会った増田さんから「乳がんサバイバーの中には、美容やおしゃれに前向きになれない人が多い」という話を聞いた清水さん。「乳がんと闘ってきた女性の美しさを引き出し、自信を取り戻してもらうお手伝いができないか」と考え、イベントを発案した。趣旨に賛同したドレスショップやフォト
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「育休退園」廃止へ 伊東市、9月から
伊東市は10日、保育園を利用する保護者が下の子供の育児休業を取得した際、上の子供が退園になる「育休退園制度」を9月に廃止すると発表した。 市はこれまで、上の子供が0~3歳児未満の場合に原則退園としてきたが、9月以降は下の子供が1歳になる月末まで継続入所を認める。育児休業を延長する場合は応相談。 制度は待機児童対策が目的だったが、市内の待機児童は4月1日時点で1人と解消の見通しがたったため、制度を廃止し子育て環境の向上を図るという。
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子育て関わる悩み 分かち合う機会を 児童クラブ元支援員、富士に支援ルーム開設
富士市で長く放課後児童クラブの支援員を務め、カウンセラー資格を持つ芹沢芳子さん(56)が同市の自宅に「子育て支援カウンセリングルーム まなざし」を開設した。子どもや保護者の相談に個別に応じ、定期開催する「サロン」では、さまざまな立場で子どもと関わる人たちの交流機会を創出する。 6月、子ども関連の仕事をする人を対象にしたサロンに、同市の放課後児童支援員3人が参加した。「発達が気になる児童への声掛けの仕方に悩んでいる」「外国籍の保護者とうまくコミュニケーションが取れない」―。それぞれが抱える課題を共有し、互いに助言し合った。 幼稚園教諭や保育士の経験もあり、放課後児童クラブの支援員を18年間
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ビューティージャパン東海大会 ピアニスト新井さんが抱負 袋井市にファイナリスト出場報告
8日に静岡市駿河区で開かれるビューティージャパン東海大会のファイナリストに選ばれたピアニスト新井琴香さん(31)=浜松市中区=がこのほど、袋井市教育会館を訪れ、市教委生涯学習課の村田秀明課長らに出場を報告した。 同大会は社会貢献活動に取り組む女性の発掘が目的。書類審査を経て、最終選考に進んだ。新井さんは親子向けのコンサートを定期的に行っていて、同市内でも一昨年から演奏会などを毎年開催しているという。 新井さんは「大会を通じて活動について知ってもらえたらうれしい」と抱負を述べた。
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どうするのが正解?外出先での月経カップの処理方法【NEXT特捜隊】
「月経カップの外出先での処理、皆さんはどうしているのでしょう」 読者の身近な疑問に答える静岡新聞社「NEXT特捜隊(N特)」にある女性から問い掛けが寄せられた。 月経カップは、近年話題になっている生理用品。膣(ちつ)の中に鈴状の医療用シリコンカップを挿入し、経血を受け止める。 疑問を寄せてくれた女性は、ネット上で月経カップの使用体験談を読んだ。「外出時に月経カップを取り出した時は、経血をトイレに流し、洗面台で洗っている」。そんな記述に出くわし、抵抗を覚えたという。新型コロナの流行拡大で、感染症対策が重要視された昨今。不特定多数が使用する洗面台で、血液が付着したものを洗うことには、記者も
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不登校の子どもに居場所 湖西市の教諭歴30年の女性「ルクラ」オープン
不登校に悩む児童生徒の支援施設「あなたの居場所 ルクラ」が7月中旬、湖西市鷲津のアルカミーノにオープンした。小中学校などで30年の教諭歴がある同市古見の木下いづみさん(54)が「自分らしく安心して過ごせるように」との思いで始めた。 木下さんは特別支援学校に勤務した経験や心理カウンセラーの資格も持つ。これまでの教員生活で、不登校の子どもの保護者から「居場所がほしい」「子どもを家に置いて仕事に行きづらい」などと相談を多く受けてきたという。 市内での支援施設の必要性を感じた木下さん。市立新居小で非常勤講師を務める傍ら、今回施設を新たに開くことにした。「緩く、楽に」利用してほしいという思いから施
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乳がんを「自分事」に 乳房チェックは「身だしなみ」 静岡がんセンター・高橋医師が新著
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)の乳腺センター長高橋かおる医師(63)=浜松医大出身=が、著書「乳腺専門医がわかりやすく解説 乳がんの本」(アストラハウス)を出版した。乳がんは女性が最もかかるがんとされる。患者や家族が知りたい検査や治療、術後の情報を中心に、女性に日頃心掛けてほしいことを交え、分かりやすい言葉でまとめた。 「『誰かがなる病気』ではなく『私はまだなっていないかな』という考えを持ってくれたら」。今や日本女性の9人に1人が生涯に一度は経験するとされる乳がん。しかし、自分で触って見つけることが可能ながんでもある。高橋医師は「まずは自分の乳房に関心を払って」と強調する。 序章では
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産後ママの復職応援 清水町の団体が発足イベント
産後女性の活躍を応援する清水町の女性起業家団体「ドリーム チア パーティー」は15日、発足記念イベントを同町の上徳倉公民館で開いた。子育てから社会復帰まで悩みに寄り添い、女性の自立を目指し、母親同士の交流イベントやオンラインサロンを定期開催していく。 イベントはコロナ禍で交流機会が減って孤独を感じている母親に気分転換を図る機会を提供しようと、飲食やアロマオイルを使ったマッサージなど7ブースを設けた。参加した母親らが復職や起業の悩みを気軽に相談できるよう、手帳を使った時間管理法を伝授するセミナーも開いた。 同団体は、町と町ゆうすい未来機構の起業支援事業を利用して、美容や健康に関する事業を創
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男性の育休取得 普及の鍵は 法改正で取りやすく【こち女】
男性の育児休業取得や育児参加を促す改正育児・介護休業法が6月に成立した。男性の育休取得の普及により、女性の産後うつ予防や心身の負担軽減が期待される。国は2019年度に7.48%だった男性の育休取得率を25年に30%まで引き上げる目標を掲げる。静岡県内企業や識者を訪ね、今後、どのような取り組みが鍵となるか探った。 (大滝麻衣) ■業務見直し、改善の機会に 空き家買取専科(静岡市駿河区) 空き家の買い取りと再販を手掛ける「空き家買取専科」(静岡市駿河区、従業員9人)ではこれまでに、子育て中の男性社員4人全員が育児休業を取得した。育休を「業務の見直しや改善を図る機会」と捉え、会社や社員の成長
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RSウイルス患者最多、乳幼児流行 静岡県、早期受診を呼び掛け
静岡県は16日、乳幼児の代表的な呼吸器感染症「RSウイルス」について、6月下旬に県内で過去最多の患者報告数を記録し、それ以降も流行が継続していると発表した。保護者らがマスク着用と手洗いを励行し、「症状が出たら早期の受診を」と呼び掛ける。 県によると、6月21~27日に県内89の小児科定点医療機関から報告された患者数が1施設当たり8・67人に上った。比較できる2007年以降で最多だった17年9月11~17日の4・10人を大きく超えた。 それ以降も6月28日~7月4日が6・64人、7月5~11日が7・33人と高水準で推移した。患者の大半が2歳以下。地区別は東部2・69人、中部7・44人に対し
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不登校経験者の作品展 浜松で開催 経験者企画 光差す未来願い
不登校の経験がある10、20代の若者らのイラストや工作を集めた作品展「僕たちは今~星影(ほしかげ)」が16日~8月1日、浜松市西区古人見町のギャラリー湖月堂で開かれる。入場無料。同市中区の笹竹ひかりさん(21)と北区の大村真由帆さん(22)が主催する。星影は「星の光」を意味する言葉。不登校という心が暗くなった時期を経て、その影さえ見えなくなるほど人生に光が差すように-との願いを込めた。 笹竹さんは小学生の時から教員や友人との関係に悩み、中学に入って不登校になった。3年間のほとんどを無言で過ごし、人と話して笑ったり泣いたりした記憶はない。嫌な思い出に苦しみ、自死を考えたこともある。絵を描く
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赤ちゃんハワイ気分 子育て支援団体 長泉で親子交流会
静岡県東部の子育て支援団体「ママとね」(中島あきこ代表)は12日、フラダンスの要素を取り入れたハワイアンリトミックを長泉町東野のヴァンジ彫刻庭園美術館で開いた。4カ月から1歳までの乳幼児の親子10組が、庭園の芝生の上で心地よく体を動かした。 参加者は、講師が用意した色とりどりのハワイ風の衣装と花飾りを身に着け南国気分を演出。ウクレレの音楽に合わせリズミカルに体を揺らしたり、円形の大きな布「パラバルーン」を上下左右に動かしたりして楽しんだ。同イベントは新型コロナウイルス感染拡大の影響で約2年ぶりに開催。中島代表は「コロナ禍で交流機会が少ない子育て中の親子が触れ合うきっかけになれば」と話した。
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ショウガジャムで温活を 日本平育ちのレモンも使用 ウーマン・ラボの有賀さん商品化
女性の健康について情報発信する「ウーマン・ラボ」代表の有賀久美さん(39)=静岡市駿河区=は、冷え性対策の「温活」に関心を持ってもらおうと、「ジンジャー コンフィチュール(ジャム)」を商品化した。ショウガは体を温める代表的な食材。「日々の暮らしに取り入れ、自分の体を見つめ直すきっかけにしてもらえれば」と語る。 有賀さんは温活をテーマに、運動や食事などの講座を市内で展開している。新型コロナウイルス禍で活動を自粛していた際、温活を発信するツールを作りたいと商品化を思い立った。国産の古根ショウガと、同市清水区の太陽光パネルの下で育てられる「日本平ソーラーレモン」を使用した。 ショウガの辛みを和
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高橋副市長が就任 女性初「共に考え、調整」
磐田市の高橋由利子副市長(58)の就任式が12日、市役所で開かれ、職員約80人が臨んだ。高橋副市長は県からの派遣で前男女共同参画課長。市の印象を「落ち着きがあり風格がある。教育も非常に熱心」と印象を語り、「共に考え、調整していくのが副市長の努め。日々の仕事や新しい取り組みを要所要所で外に発信していきたい」と抱負を語った。 現市発足後、女性副市長は初めて。草地博昭市長は「新しい時代に向け、女性の視点を生かしてオールマイティーに見ていただき、チームをまとめてほしい」と期待した。
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尊厳守る介護 思いやりの笑顔で心を形に【こち女】
静岡県内約5万4000人が従事している「介護職」。年に1度、専門性を競う「介護技術コンテスト(通称ケアコン)」(県主催)は技術向上と同時に、県民の介護に対する理解を深める狙いもあるという。第9回の2020年度最優秀賞を受けた介護福祉士は現場で日頃、どんな努力を重ねているのか。受賞時の実技を基に解説する。 (加藤愛己) ■相手を理解し信頼築く 技術審査最優秀賞の芦沢さん(静岡) 「上田さん、いい音楽が流れてきました。『ブルー・シャトウ』です。だるさも落ち着いてきましたか」。特別養護老人ホーム「楽寿の園」(静岡市葵区)の介護福祉士芦沢理子さん(34)は「上田さん」=要介護者役。要介護3、
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新婚生活を支援 菊川市、最大60万円助成 申請受け付け
菊川市は結婚新生活支援事業補助金の申請を受け付けている。新婚生活の開始に要する住居費など最大60万円を助成する。 対象世帯は2021年1月1日から22年3月31日までの間に結婚し、市内で同居を開始した39歳以下の新婚世帯。夫婦の年間所得が400万円未満であることなどが条件。住居費や引っ越し費用が助成対象。上限は30万円で、夫婦ともに29歳以下の場合に限り60万円となる。 婚姻に伴う新生活の経済的負担を軽減することを目的に本年度から始めた新規事業。受付期間は本年度末まで。申請が多数の場合、期限前に受け付けを終了する場合がある。問い合わせは、市企画政策課<電0537(35)0900>へ。
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クラウンメロン100周年 袋井市、PRへ絵本募集
袋井市は地域資源を活用したシティプロモーションの一環として、今年で生産開始100周年を迎える同市特産の「クラウンメロン」を題材とした創作絵本作品を募集する。 プロ、アマチュアは問わず、未発表の作品が対象。清水町出身の絵本作家宮西達也さんらが審査員を務め、最優秀賞には賞金30万円とクラウンメロン1玉が贈られるほか、作品を絵本化し、全国の公立図書館などへの送付を予定しているという。 市シティプロモーション室の小池佑季さん(40)は「絵本を通じてクラウンメロンや袋井の魅力を知ってもらいたい。たくさんの方に応募してほしい」と話した。 9月30日必着で、原画のカラーコピーや文章のコピー、応募票を
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富士市 家事育児サポート事業スタート まずは市に利用申請
富士市は1日から、妊娠中や乳幼児の子育て中の女性、多胎児の養育者の家事や育児を支援する「はぐくむFUJI家事育児サポート事業」を始める。家事・育児に困難感のある妊婦や養育者を支え、子育て環境の充実を図る。 産後ケア事業の利用者のアンケートで約半数から要望のあった家事育児の支援を実現した。同市は地域柄からか、産後ケアの利用者が県内でも突出して多いという。 対象となるのは、妊娠中で体調不良などで家事・育児の支援を要する妊婦と、1歳未満の乳児と同居し、日中に家事育児の協力者がいない養育者、3歳未満の双子や三つ子など多胎児の養育者。第2子以降も利用可能。 利用希望者が市に申請して利用者証を受け
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育児中女性がヨガ 菊川でサロン、心と体を癒やす
菊川市の子育てサポーターぽれぽれは29日、ヨガ講師の堀桃代さんによる「菊川ママヨガサロン」を菊川文化会館アエルで始めた。育児中の女性がヨガを通じて心と体を癒やし、自分を見つめた。 専業育児を行う女性に寄り添おうと企画した。未就園児を育てる女性8人が子どもと一緒に参加した。参加者は座布団の上に座って腕を上に伸ばしたり、立って腕を横に振ったりと簡単な動きで体と心の緊張を緩めた。ヨガの後は育児の悩みも共有した。ヨガサロンは今後、月に1回開催する。次回は7月27日。参加費は500円。
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子育て困難家庭を早期支援 静岡済生会病院が勉強会発足 保育園、行政や社協 平時から連携、虐待防止へ
静岡市駿河区の静岡済生会総合病院が、市内の子育て支援機関を集めた勉強会「サポートカフェ」を発足させ、連携構築を図っている。病院や行政、保育園、社会福祉協議会などが日頃の活動や悩みを共有しながら「顔の見える関係」をつくり、子育てに困難を抱える家庭への支援体制を強化していく。 発起人は同病院小児科の塩田勉医師。養育環境や経済面などに不安がある家庭を診療する中で、患者の受診を待つ受け身のアプローチしかできない病院側の支援に限界を感じていたという。受診のハードルの高さから一人で悩みを抱える母親は少なくない。病院での診察に加えて家庭に近い支援機関同士が連携して早期に家庭へ介入することが、虐待などの防
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「かぐや姫コンテスト」必要? 富士市議会で議論「効果大」「時代にそぐわず」
世界的にジェンダー平等の意識が高まる中、「かぐや姫コンテスト」は必要か―。29日の富士市議会一般質問では、かぐや姫伝説の残る同市の観光大使の選出方法や存廃を巡る議論が交わされた。 同コンテストは同市の夏の恒例行事「富士まつり」の企画として1986年に開始。例年は女性2人が選ばれ、公的行事に参加して竹取物語発祥の地をPRする。小池義治氏(民主連合)は「容姿や女性らしさが選考に影響し、式典サポートなどの活動も役割分担意識を反映していて、時代感覚にそぐわない」と見直しを求めた。 森田正郁副市長は、応募資格は性別や既婚・未婚を問わず、選考基準が和服姿や表情の明るさ、質問への受け答えであり、容姿を
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女性経営者「何度でも挑戦できる」 沼津で起業トークライブ
女性の起業・就業を支援するNPO法人Woman’s(ウーマンズ)サポートはこのほど、女性経営者が起業の経験を語るトークライブを沼津市の沼津商工会議所会館で開いた。同NPOの曽根原容子理事長ら同市などで事業を展開する女性3人が起業の心構えや経営の信念などを伝えた。女性の起業やキャリアアップ、人脈づくりを支援する新規事業。本年度は全5回開催する。初回は18人が受講した。 エステサロンなどを経営する曽根原理事長は、32歳の時に初出店したサロンの経営が立ち行かなくなり、大手企業に売却した体験談を披露した。その後、改めて店舗開業を実現したことから「引き際を間違えなければ、何度でも挑戦でき
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がん治療後の健康情報共有 熱海のNPO、患者支援へ「ダイエット部」【こち女】
女性特有のがん患者や家族を支援する認定NPO法人オレンジティ(熱海市、河村裕美理事長)は今月、がん治療後の健康管理を長期的に支援する「ダイエット部」を設立した。がん治療による体の変化や副作用、後遺症で体調管理に悩む女性を対象に、食生活や運動などの情報共有を図り無理のない健康的な暮らしを目指す。 同法人によると、女性特有のがん治療は、子宮や卵巣を摘出したり女性ホルモンを抑えたりする。そのため、肥満や高脂血症など生活習慣病のような問題を抱える上、リンパ浮腫や排尿障害といった後遺症も起こりうるという。子宮頸(けい)がんを経験した河村理事長は罹患(りかん)当時、「がんになると痩せるはずだし、病気だ
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子の結婚願い代理婚活 静岡市支援事業 親同士が“お見合い”
静岡市は27日、子どもに代わって親同士が“お見合い”をする代理婚活イベントを同市駿河区で開いた。28~43歳の未婚の息子、娘がいる市内の父母10人が交流して情報交換し、わが子に紹介できそうな相手を探した。 同市の結婚支援事業の一環で、「子どもの結婚が心配」という親の声が多いことから企画している。2020年には2回開催し、本人同士の見合いに結びついた例も複数ある。 この日は息子5人、娘5人がエントリーされ、それぞれの父母が10分間ずつ対面。子どものプロフィルカードや写真を交換し、「本人に結婚の意思はあるが、出会いが少ない」「性格は優しいが、しんが強い」など、現状や親
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静岡県立こども病院に患者家族の「家」 2023年度にも開設
静岡県立こども病院(静岡市葵区漆山)に、付き添い家族のための宿泊滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」が開設されることになった。高度の専門治療を求めて県内外から多くの子どもたちが入院する中、二重生活による家族の経済的、精神的な負担を和らげる役割を担う。関係者は2023年度中のオープンを目指して準備を本格化させていく。 ハウスの理念は「わが家のようにくつろげる第2の家」。キッチンやダイニング、リビングは共用で、家族同士の交流が自然と生まれて孤独感が薄まるように設計されている。東京や大阪、福岡など全国11カ所にあり、存在を知ったこども病院側が、ハウスを運営する公益財団法人ドナルド・マクドナ
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磐田市に初の女性副市長 静岡県派遣の高橋氏
磐田市は25日、任期満了で退任する高田真治副市長(64)の後任に、静岡県男女共同参画課長の高橋由利子氏(58)を起用する方針を決めた。7月5日の市議会6月定例会本会議に人事議案を追加提出する。合併に伴う2005年の現市発足以降、女性副市長の起用は初めて。 高橋氏は西部支援局次長、西部県民生活センター次長を経て20年4月から現職。市議会の同意を経て10日に就任予定で、任期は4年間。 県によると、県職員の女性の副市長派遣は初めてという。4月に就任した草地博昭市長は「多様な価値観を行政運営に取り入れていきたい」と起用方針の理由を述べた。
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救命講習、子連れOK 志太消防の女性チームが展開 誤飲や熱中症対応、AED…短時間で習得
藤枝、焼津の両市を管轄する志太消防本部の女性職員8人でつくる「しだ~じょ」が、子育て中の母親を対象にした子どもの救命講習を展開している。時間を短めに設定しているほか、乳児や幼児を伴って受講することもでき、「周囲のママ友たちと気軽に参加できる」と好評を博している。 「体が小さい子どもは、心臓マッサージのやり方が大人とは異なります」。6月中旬に藤枝市の青島北地区交流センターで開いた講習。講師の消防職員2人が、約10人の母親に呼び掛けた。乳児の人形を使い、指先で胸の真ん中を圧迫する心肺蘇生法を実演した。 この日の受講者は4カ月から1歳7カ月までの子ども連れ。参加者は互いに子どもを見守りながら、
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梅雨期の冷え対策は ウーマン・ラボ、おきゅうを体験 静岡
静岡市内を拠点に温活など女性の健康について情報発信する「ウーマン・ラボ」(有賀久美代表)はこのほど、おきゅうを体験しながら、梅雨時期の冷え対策を学ぶ講座を同市駿河区の公民館で開いた。 同市清水区の平安鍼灸(しんきゅう)治療所所長の平井愛さんが講師を務めた。平井さんによると、梅雨の時期は長雨による気温低下で体が冷えたり、湿気で体の水分代謝が滞ったりし、むくみや頭痛など体調不良になりやすい。冷えの改善に有効な脚のツボなどを紹介し、参加者はおきゅうを当ててセルフケアを体験した。 おきゅう体験を交えた講座は全4回で、次回は8月21日。問い合わせはウーマン・ラボのメール<woman.lab.shi
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民営化保育園が起工 2園統合、2022年春開園 磐田・竜洋
磐田市立竜洋西、竜洋北の両保育園を統合して民営化する「めいわ竜洋統合園(仮称)」の起工式が19日、同市豊岡の市有地で開かれた。来春の開園を予定し、定員は204人で保育園では市内最大規模。 市の幼稚園保育園再編計画の一環。待機児童対策を含めた地域の保育ニーズに対応する。運営は社会福祉法人明和会(袋井市、八谷重之理事長)が担う。 鉄筋コンクリート造と鉄骨造を組み合わせた2階建て。延べ床面積2061平方メートル。建物は音漏れを防ぐコの字型配置で、周辺の住宅にもなじむ外観。地元の天竜川をイメージし、0~1歳児と2~5歳がそれぞれ過ごす2棟を“橋”のようにつなぐ設計とした。
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静岡の暮らし、どうですか? 県政の課題は…【こち女×知事選/LINEモニタリング】
20日の投開票に向け、現職新人の舌戦が熱を帯びる静岡知事選。静岡新聞の「こち女(こちら女性編集室)」が告示前に実施した暮らしの満足度を尋ねる読者アンケートの結果から、暮らしをよりよくするために、県に取り組みが求められる課題を探ります。 (西條朋子) アンケートは5月26日から30日までの5日間、ネット上で実施し、10代から60代の男女67人(女性63人、男性4人)の協力を得た。 静岡の暮らしに満足しているかとの問いでは、全体の半数超が「どちらかといえば満足している」と答えた。「満足している」を合わせて8割を超えた。満足度の100点満点評価は80点が最多で3割。70点以上を付けた人が
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天浜線の風景絵本に 茶畑走る列車や転車台… 社員発案、沿線市町に寄贈
天竜浜名湖鉄道(浜松市天竜区)はこのほど、沿線の風情を描いた絵本「てんはません」を制作し、9日、市に75冊を寄贈した。同社の社員が発案し、前身の国鉄二俣線全線開通80周年を記念して800冊を制作した一部で、今後、沿線7市町の図書館などにも贈る。 同社の有友和浩常務が浜松市立中央図書館を訪れ、「絵本を通じて天浜線に親しみを持ってもらえれば」と高瀬理子館長に手渡した。高瀬館長は「多くの親子に届けたい」と感謝した。 絵本は2歳の長男がいる同社総務課の懸健太郎さんが「天浜線を舞台にした絵本を子どもに読んであげたい」と発案。掛川駅から新所原駅までの路線を舞台に文章を手掛け、絵は同市の油絵作家岩本和
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子育て女性と地元飲食店支援 ママ友とランチ悩み共有の場に 磐田の工務店企画
新築やリフォームを手掛ける「しんせつハウス」(磐田市中泉)は、子育てで忙しい女性と、新型コロナウイルスの影響を受ける飲食店を支援する取り組み「ママ友ランチ会」を始めた。 同社の事業「Smileママプロジェクト」の一環。同社が子どもを無償で預かる間、事業に協力する市内四つの飲食店いずれかで昼食をとる。同社内の託児施設には保育士がいて、同社公式LINE(ライン)で子どもの様子を伝えてくれたり、子育ての悩みを相談したりできる。 同市今之浦のイタリアンレストラン「マドンナポモドーロ」でランチ会が開かれ、友人2人が昼食を楽しみつつ、育児の悩みの共有や相談をした。1歳3カ月の息子がいる草本奈穂さん(
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「がらがら」富士市の新生児誕生祝い 地元産ヒノキ触れて遊んで
地元産木材に親しんでもらおうと、新生児の誕生祝いに木製玩具を贈る本年度の富士市の「富士ヒノキ製玩具贈呈事業」が8日、同市のフィランセで始まった。 同事業は子どものころから木の心地よさを感じてもらう木育を目的に2020年度から開始。同日は同所で開かれた「6カ月児すくすく赤ちゃん講座」(6カ月健診)に訪れた乳児に1人1個、富士ヒノキ製の「からからひのき」を贈った。4、5月に健診を受けた親子にも郵送する。本年度は1650個の玩具を贈る予定。 玩具は、地元業者が木材を調達し、関野木型製作所(同市大淵)が制作した。昨年度は七つのパーツの積み木だったが、本年度は、より小さな子どもでも安全に楽しめるが
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焼津こども館が完成 にぎわい創出へ新拠点 7月4日開館
焼津市がJR焼津駅前地区に整備していた子育て支援施設「ターントクルこども館」で6日、完成記念式典が開かれた。関係者ら約40人が出席し、新たなにぎわい創出拠点の誕生を祝した。 こども館は地上3階建てで7月4日に開館する。絵本を取りそろえた「やいづえほんと」、木製のおもちゃで遊べる「焼津おもちゃ美術館」が入る。事業費は13億2673万円。 おもちゃ美術館には、すし屋のカウンター、お茶やリンゴ畑に模した遊び場のコーナー、コマやけん玉といった懐かしいおもちゃの体験ゾーンを設けた。えほんとに入る絵本や図鑑は子どもが取り出しやすいように、表紙を正面に向けて陳列する工夫を施している。 式典で中野弘道
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これからも「二人三脚」で 結婚23年、富士山婚セレモニー
結婚23年を迎えた夫婦を祝う「富士山婚式セレモニー」(プロジェクト実行委主催)が6日、富士市のタリーズコーヒー富士市中央公園店で行われた。2組の夫婦が今後の人生も二人三脚で支え合うことを誓った。 市は、2人の23年間を「富士山(223)」となぞらえて「富士山婚式証明書」を発行している。2020年度に申請した9組から2組が出席した。 霊峰の写真をあしらった「特別証明書」を小長井義正市長が2組に手渡した。会場ではハンドベルの演奏が響き、店内は祝福ムードに包まれた。同市の大村圭司さん(59)、里美さん(48)夫妻は子育てに追われた23年間を振り返り、「息子たちと家族4人、これからも健康でいたい
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遺産「争族」回避、自宅に住み続けたい 「配偶者居住権」創設1年
40年ぶりの民法(相続法)大改正で1年前に創設された「配偶者居住権」。長年連れ添った夫や妻を亡くした人が、遺産相続でもめる「争族」を回避し、安心して自宅に住み続けられる権利だ。特に、平均寿命が男性より長い女性(妻)の関心は高い。司法書士を講師に招いた静岡市内の講座で要点を確認した。(加藤愛己) 手元に残す現金も確保 親子仲良くても遺言を 「子どもたちは今のところ無欲。でも人は変わる」。静岡市内の主婦(68)は司法書士法人芝事務所(同市葵区)代表の芝知美さん(43)の講話を聞き、わが意を得たりとうなずいた。 夫に若い頃、遺言を残すことを提案した。夫を亡くした時の生活不安を軽減したか
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孤立の少女に安らぐ居場所を 社会福祉士、静岡・駿河区に開設
静岡市清水区の独立型社会福祉士事務所「子どもと家族の相談室 寺子屋お~ぷん・どあ」(川口正義代表)は、中高生世代を中心とした少女の居場所「とらすとホ~ム アシロスの家」を同市駿河区に開設した。川口代表は「コロナ禍で一層、厳しい状況に置かれた家庭の中で、居場所のない子どもたちがいる。深夜まで出歩くなどし、性暴力や犯罪に巻き込まれるのを防ぎたい」と力を込める。 アシロスの家は川口さんが借りた一戸建てで、月、木、土曜の夕方から夜にかけて開く。社会人スタッフや学生ボランティアと一緒に食事作りをしたり、一人でゆったりと過ごしたりする時間を提供する。川口さんを含め、複数のスタッフは静岡市のスクールソー
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夜市、子どもの笑顔咲く 吉田町、家族連れにぎわう
吉田町片岡の小山城売店前広場で29日、「小山城夜市」(実行委主催)が開かれた。飲食や雑貨の出店が並び、大勢の家族連れでにぎわった。 「コロナ禍でも子どもたちの笑顔や思い出を増やそう」と、町の地域おこし協力隊や地元有志が企画した。かき氷や駄菓子などの飲食物のほか、観葉植物や手作りのアクセサリーなどの雑貨を販売した。スーパーボールすくいやくじ引きも子どもの人気を集めた。 昨年9月に続き、2回目の開催。新型コロナウイルス対策として、今回はイートインスペースの設置や酒類の提供を取りやめた。次回は夏ごろの開催を予定している。 (榛原支局・相松孝暢)
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地元特産品でジェラート 小笠原製茶(牧之原市)、添加物なしで自然の甘み【しずおかMIRUIプロジェクト】
茶の栽培、加工を手掛ける1924年創業の老舗。地元の生産者と協力し、イチゴや伝統産業の塩など、牧之原の豊富な特産物を使ったジェラートを開発する。糖質を抑え、添加物不使用にこだわり、名産品としての定着を目指す。 事業を担当する小笠原仁美さん(38)は第三子を妊娠中に糖質管理に苦労した経験から、つわり中でもおいしく食べられる健康食品の重要性を痛感し、自社製の健康食品開発を思い立った。 趣味の旅行で夫の一智さんと各地の特色を生かしたジェラートを楽しんだ経験から、牧之原の特産品を使った商品作りに取り組む。 牧之原は肥沃(ひよく)な台地に恵まれ、多様な野菜や果物を収穫できるが、特色ある加工品が少
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乳がん術後も温泉へ かんぽの宿、入浴着導入 静岡の活動きっかけ
日本郵政が全国33カ所(静岡県内3カ所)で運営する「かんぽの宿」は、乳がん患者が公衆浴場で手術痕を覆うことができる「入浴着」の無料貸し出しや、着用に理解を求める啓発活動に乗り出した。同社の担当者が、静岡市の患者女性が進める入浴着の普及活動を知ったことがきっかけ。女性は「入浴着への理解が全国で広がっていけば」と期待する。 同社宿泊事業部次長の石橋栄市さん(55)は昨年12月、乳がん検診のPRなど「ピンクリボン運動」を推進する焼津市の温浴施設「笑福の湯」を視察した。入浴着の普及活動をする静岡市清水区の増田郁理さん(43)も同席し、昨年制作した啓発動画や自身の体験談を紹介した。「手術後も変わらず
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特捜隊ノート 「心温まるヘアドネーション」【NEXT特捜隊】
髪の寄付「ヘアドネーション」の意義を伝えたい。そんな声がNEXT特捜隊に寄せられました。送り主はがん闘病中の原田久美子さん(55)=浜松市西区=。抗がん剤治療で髪を失った際にウィッグ(かつら)に救われた経験から「次は自分が人助けする番」と発起。いよいよカットするのだと聞き、美容院に同行しました。 抜け毛の衝撃は、がん宣告以上だったという原田さん。同じ境遇の子どものためにと3年伸ばした髪をばっさり切りました。その表情には「晴れやか」という単語がまさにぴったり。「がんになっても仕事も社会貢献もできる」と語りました。 「娘が2回ヘアドネーションしました」「髪を伸ばしています。次は私もです」。記
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HPS養成講座、31日まで募集 静岡県立大短期大学部
静岡県立大短期大学部は7月、療養中の子どもに遊びを提供することでストレスを緩和させる専門職「ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)」の養成講座を開講する。今月31日まで参加者を募集している。 講座は来年6月までの間、計35回行う。医療体験の肯定に結び付く「遊び」の可能性や専門知識などを学ぶ講義のほか、医療機関での実習などを予定している。児童福祉、教育、小児看護など子供に関わる分野を学習した人が対象。定員は15人程度とし、書類と作文、面接の審査がある。受講料は14万8千円。 これまで200人以上が修了し、小児医療機関や福祉施設で働いている。申し込み方法などの問い合わせは同学部内のHP
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不思議! ボトルの中のタンポポ綿毛【もっと自然遊び ちょこっとラボ①】
季節の草花や里山の生き物などを素材に、独自の楽しい自然遊びを提案する山田辰美さん(常葉大名誉教授、藤枝市)。3年目を迎えた「自然遊び」をリニューアルします。ちょっとした科学的視点を組み合わせ、その極意を紹介します。 春の野道を散歩する楽しみは、色とりどりの花です。2歳の孫は丸い綿毛のタンポポを見つけると、「タンポポ!」と叫びながら駆けだします。長い茎を小さな手で折ると必ず、口をとがらせて種を飛ばします。きれいに咲いた黄色の花も白い綿毛もどちらも同じタンポポであることに興味があるようです。 タンポポの花は朝、開き始め、夕方になると閉じることを繰り返し、4日間ほど咲きます。雨の日には閉じたま
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函南の洋菓子店、ケーキ自販機導入 父の介護と店切り盛り…1人で担う女性考案
函南町柏谷の洋菓子店「ケーキ・デポ」は、非対面で購入できるケーキの自動販売機を導入した。1人で店を切り盛りしながら父の介護も行う野田孝子さん(62)が、効率よくお客に商品を提供するために考えた。新型コロナウイルスの影響で人との接触に抵抗感が広がる中、時代と身の丈に合った売り方を模索している。 35年前に洋菓子の道に入り、三島市でケーキ店のオーナーシェフも務めた。東京のホテルでパティシエとして働いていた2008年、両親の介護のために函南町に戻り、自宅を改装して店をオープンさせた。空いた時間で商品を作るため、受注は全てオーダーメード。アレルギーを持つお客の要望にも細かく応えてきた。 認知症を
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NEXT特捜隊/こちら女性編集室 LINEアカウントの安全性について
静岡新聞社は読者の皆さんとともに疑問や課題の解決を目指す調査・報道企画「NEXT特捜隊(N特)」や「こちら女性編集室(こち女)」の窓口として、無料通信アプリ「LINE(ライン)」の「LINE公式アカウント」の仕組み、サービスを利用しています。 LINE利用者の個人情報が業務委託先の中国の関連会社から閲覧可能になっていた問題で、ご心配に感じていらっしゃる方もおられるかと思います。 LINE広報によると、公式アカウントは個人向けアカウントとは別サービスで、運用も異なります。公式アカウントの登録者の個人情報や会話内容は今回、中国から閲覧可能になっていた情報の中に含まれていないとのことです。
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国内のツナ缶、ほぼ静岡県内産 缶詰王国、食卓で活用しちゃお♡
新型コロナウイルス感染拡大による内食需要の高まりを受けて、缶詰が改めて脚光を浴びている。国内で生産されるマグロ・カツオの「ツナ缶」のほとんどが、静岡県内で作られていることをご存じだろうか。静岡缶詰協会などは「缶詰王国静岡」と銘打って、静岡県産の多彩な商品をPRしている。「王国」の缶詰を非常食としてではなく、日々の食卓で味わい、活用し尽くすには-。缶詰メーカーの社員などに聞いた。 ■静岡県は「缶詰王国」 静岡缶詰協会によると静岡県内の製造工場は、原料の水揚げが多い静岡市清水区と焼津市に集中している。国内で生産される缶詰のうち、マグロは97%、カツオは100%が県内産(重量ベース)。サバな