ウクライナ侵攻の記事一覧
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ウクライナ東部のテレビ塔破壊 ロシア軍攻撃、ミサイルか
【キーウ共同】ウクライナ東部ハリコフ州で22日、ロシア軍の攻撃によりテレビ塔が破壊された。けが人は確認されていない。州内でテレビ映像に障害が発生した。ウクライナ検察はミサイルを使った攻撃との見方を示した。ゼレンスキー大統領は「都市を居住不能にするという明確な意図がある」と非難した。 攻撃の前に空襲警報が鳴り、テレビ塔の従業員はシェルターに避難した。交流サイト(SNS)には、煙が上がる中でテレビ塔の上部が折れる動画が投稿された。警察などが現場を調べている。 ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は英BBC放送のインタビューで、前線の
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世界の軍事費 最高額更新 6.8%増 中東情勢やウクライナが影響
【ロンドン共同】スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は22日、2023年の世界の軍事費(支出、一部推計)が前年比6・8%増の2兆4430億ドル(約377兆7610億円)だったと発表した。9年連続の増加で、SIPRIがまとめ始めた1988年以降で最高額を更新。ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢が影響した。 上位10カ国は、いずれも前年から軍事費を増やし、世界の軍縮の流れは大きく後退。上位5カ国は米国、中国、ロシア、インド、サウジアラビアで、合計が世界全体の61%を占めた。 SIPRIは欧州とアジア・オセアニア地域、中東で増加が顕著だったとして「前例のない軍事費の増加は、世
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ロシア国境・東部ハリコフ州ルポ 塹壕造り急ピッチ 工兵ら土と格闘【ウクライナ侵攻】
6キロ先のロシア軍陣地からの砲撃音が間断なくとどろく中、泥と汗にまみれた男たちが黙々とウクライナの大地を掘り進めていた。ロシアと国境を接する東部ハリコフ州北東部では、工兵部隊がロシア軍との地上戦に備えて、急ピッチで塹壕(ざんごう)を造成。いつ命を奪われてもおかしくない極限の状態で、兵士らは1日10時間以上、土と格闘していた。 米国の軍事支援が長期間停滞し、砲弾不足が深刻なウクライナは苦戦を強いられている。ロシア軍の砲撃や爆撃にさらされるハリコフ州が、5月末にも始まるとされるロシアの大規模攻勢の標的となっているとの見方が浮上、ウクライナ軍は防衛拠点の構築を急ぐ。共同通信記者が20日、軍に同行
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旭川医科大で研修「祖国に還元」 ウクライナの心臓外科医
国のウクライナ支援の一環で今月上旬に来日し、北海道旭川市の旭川医科大で研修を受ける心臓外科医ヨハン・プリスタイアさん(30)が22日、大学で講演し「日本は心臓外科手術のトレーニング方法が発展している。培った経験を祖国に還元したい」と話した。 プリスタイアさんは首都キーウ(キエフ)の病院で勤務。患者の体内から爆発によって刺さった異物を取り除いたり、めくれた皮膚を縫い合わせたりした症例を紹介。病院が攻撃対象となり、医師も犠牲になっていると説明した。 講演後の取材では、多くの女性と子どもが国外へ避難し、人口が減っていることを危惧し「こ
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世界の軍事費、最高額を更新 中東情勢、ウクライナ侵攻が影響
【ロンドン共同】スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は22日、2023年の世界の軍事費(支出、一部推計)が前年比6・8%増の2兆4430億ドル(約377兆7610億円)だったと発表した。9年連続の増加で、SIPRIがまとめ始めた1988年以降で最高額を更新。ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢が影響した。上位10カ国は、いずれも前年から軍事費を増やしており、世界の軍縮の流れは大きく後退している。 上位5カ国は米国、中国、ロシア、インド、サウジアラビアで、合計が世界全体の61%を占めた。SIPRIは欧州とアジア・オセアニア地域、中東で増加が顕
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米、ウクライナ支援再開へ 下院 緊急予算案を可決 9兆円 「武器迅速に」【ウクライナ侵攻】
【ワシントン共同】米下院は20日、ロシアの侵攻を受けるウクライナを支援する約608億ドル(約9兆4千億円)の緊急予算案を超党派で可決した。上院通過とバイデン大統領の署名を経て近く成立する見通し。滞っていた米国の軍事支援は、本格的な再開に向けて前進した。バイデン氏は「武器と装備を迅速に送れるようにしたい」と表明した。 緊急予算は昨年10月にバイデン氏が議会に求めたが、一部の共和党保守強硬派が国内の不法移民対策で国境警備強化を優先させるべきだとして同党のジョンソン下院議長に従わず、審議が迷走。この間にウクライナ軍は弾薬が枯渇しロシア軍に対して劣勢に立たされていた。 ウクライナのゼレンスキー
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ロシア艦艇を攻撃、火災発生 クリミアでウクライナ海軍
【キーウ共同】ウクライナ海軍の報道官は21日、ロシアが併合したウクライナ南部クリミア半島セバストポリで同日、ロシア黒海艦隊の艦艇「コミューン」を攻撃したと明らかにした。火災が発生したという。損傷の程度を確認中だが、通常航行ができない状態という。ウクライナメディアが伝えた。 セバストポリのラズボジャエフ市長は21日、同日朝に艦艇に対してミサイル攻撃があり、撃退したと通信アプリに投稿した。破片が落下し小規模な火災が起きたが、すぐに消し止められたと主張した。 ロシア国防省は21日、ロシアが占領地を拡大しているウクライナ東部ドネツク州で
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空襲下 地下学校開校へ 東部ハリコフ 建設計画【ウクライナ侵攻】
【ハリコフ共同】ロシアによる連日の空襲にさらされるウクライナ第2の都市、東部ハリコフで子どもの安全を確保した対面授業を実現するため、地下に学校を建設する計画が進んでいる。既に地下鉄駅を活用した教室が昨年秋に始まったが、スペースが不足。新たに地面を掘って約450人を収容できる大規模な地下学校を建設し、今春にも開校する見通しだ。 「次はこの言葉をノートに書きましょう」。ハリコフ中心部の地下鉄駅の階段を下りると、子どもたちが机を並べウクライナ語の読み書きを学んでいた。廊下と教室を仕切るガラスは防音仕様だが、電車が往来する「ゴーゴー」という重低音がかすかに聞こえてくる。 地下の教室は避難の必要が
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防空システム追加供与 NATO、ウクライナに【ウクライナ侵攻】
【カプリ(イタリア南部)共同】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は19日、ロシアによる無人機やミサイルの攻撃で甚大な被害を受けているウクライナに対し、NATO加盟国が防空システムを追加供与することで合意したと明らかにした。時期や数量など詳細は語らなかった。ブリュッセルで記者会見した。 NATOは19日、ウクライナとの連携枠組み「NATOウクライナ理事会」をオンラインで臨時開催し、同国のゼレンスキー大統領と加盟国の国防相らが参加。ゼレンスキー氏はロシアによるエネルギー施設や都市への攻撃を防ぐには、地対空ミサイルシステム「パトリオット」など高性能な防空システムが最低でも7基
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ウクライナ支援再開へ前進 米下院、緊急予算案可決
【ワシントン共同】米下院本会議は20日、ロシアの侵攻を受けるウクライナを支援する約608億ドル(約9兆4千億円)の緊急予算案を超党派で可決した。上院の採決とバイデン大統領の署名を経て近く成立する見通し。滞っていた米国の軍事支援は、本格的な再開に向けて前進した。 バイデン氏は声明で可決を歓迎し「ウクライナのニーズに応えるため、武器と装備を迅速に送れるようにしたい」と表明した。ウクライナのゼレンスキー大統領は「戦争拡大を防ぎ、大勢の命を救い、米ウクライナ両国を強くする」とX(旧ツイッター)に投稿し、謝意を示した。 中央情報局(CIA
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ウクライナへ「速やかに武器」と米大統領
【ワシントン共同】バイデン米大統領は、米下院がウクライナ支援の緊急予算案を可決したことを歓迎し「ウクライナのニーズに応えるため、武器と装備を迅速に送れるようにしたい」と表明した。
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米下院、ウクライナ支援予算案可決
【ワシントン共同】米下院本会議は20日、ロシアの侵攻を受けるウクライナを支援する608億ドル(約9兆4千億円)の緊急予算案を超党派で可決した。ウクライナが求める支援再開へ前進した。
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ハリコフで「地下学校」開校へ 連日空襲のウクライナ第2の都市
【ハリコフ共同】ロシアによる連日の空襲にさらされるウクライナ第2の都市、東部ハリコフで子どもの安全を確保した対面授業を実現するため、地下に学校を建設する計画が進んでいる。既に地下鉄駅を活用した教室が昨年秋に始まったが、スペースが不足。新たに地面を掘って約450人を収容できる大規模な地下学校を建設し、今春にも開校する見通しだ。 「次はこの言葉をノートに書きましょう」。ハリコフ中心部の地下鉄駅の階段を下りると、子どもたちが机を並べウクライナ語の読み書きを学んでいた。廊下と教室を仕切るガラスは防音仕様だが、電車が往来する「ゴーゴー」という重低音がかすかに聞こえてくる
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NATO、防空システム追加供与 対ウクライナ、時期や数量不詳
【カプリ(イタリア南部)共同】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は19日、ロシアによる無人機やミサイルの攻撃で甚大な被害を受けているウクライナに対し、加盟国が防空システムを追加供与することで合意したと明らかにした。時期や数量など詳細は語らなかった。ブリュッセルで記者会見した。 NATOは19日、ウクライナとの連携枠組み「NATOウクライナ理事会」をオンラインで臨時開催し、同国のゼレンスキー大統領と加盟国の国防相らが参加した。ゼレンスキー氏は、ロシアによるエネルギー施設や都市への攻撃を防ぐには、地対空ミサイルシステム「パトリオット」など高性能
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東部にミサイル、8人死亡 ウクライナは爆撃機撃墜か
【キーウ共同】ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州で19日朝にかけてロシア軍のミサイル攻撃があり、ウクライナ検察やクリメンコ内相によると、子ども2人を含む8人が死亡し、30人近くが負傷した。集合住宅や鉄道駅が破壊され、複数の住宅から出火した。 一方で、ウクライナ国防省情報総局は19日、空軍との共同作戦でロシア軍の超音速戦略爆撃機ツポレフ22M3をウクライナ国境から約300キロの地点で撃墜したと発表した。ロシアによるウクライナ侵攻開始以降で飛行するロシアの戦略爆撃機を破壊したのは初めてと主張した。 ウクライナ側の撃墜発表に先立ち
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「ウクライナ年内敗北も」 米CIA長官、支援なければ
【ワシントン共同】米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は18日、ロシアの侵攻が長期化するウクライナに米国が軍事支援をしなければ「年末までに敗北する危険性が非常に高い」と述べた。南部テキサス州ダラスでの会合で語った。 バーンズ氏は米国が軍事支援を続ければウクライナは年内はロシアに抗戦できると指摘。ただ、支援が打ち切られた場合、戦場で敗北するかロシアのプーチン大統領にとって有利な形で「政治的な解決」に向けた交渉を迫られると予想した。 バーンズ氏はロシアの侵攻が始まってから10回ウクライナを訪問したとし「ウクライナは勇気を失っていない
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「米支援なければウクライナは年内に敗北」
【ワシントン共同】米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は18日、ロシアの侵攻が長期化するウクライナに米国が軍事支援をしなければ「年末までに敗北する危険性が非常に高い」と述べた。南部テキサス州ダラスでの会合で語った。
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ロシア情報機関に協力疑い逮捕 ウクライナ大統領暗殺計画
【ベルリン共同】ポーランド検察は18日、ロシア情報機関によるウクライナのゼレンスキー大統領の暗殺計画に協力した疑いで、ポーランド人の男を逮捕したと発表した。ゼレンスキー氏が海外訪問の際に利用する国境近くの空港の保安情報を収集し、情報機関に渡そうとしていたという。AP通信が報じた。 ウクライナ検察と合同で捜査していた。空港はポーランド南東部ジェシュフにあり、米軍も拠点にしている。ロシアの侵攻後は軍事や人道物資をウクライナに送る物流拠点となり、岸田文雄首相ら各国首脳もウクライナ訪問で利用した。
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ウクライナ支持、上川氏「揺るがず」 外相会談で伝達
【カプリ共同】上川陽子外相(衆院静岡1区)は18日午前(日本時間同日午後)、訪問先のイタリア南部カプリ島でウクライナのクレバ外相と会談した。ロシアによる侵攻を巡り「ウクライナを支えるわれわれの結束は揺るがない」と伝達。両外相は引き続き緊密に連携していくことで一致した。 上川氏は岸田文雄首相による今月の国賓待遇訪米を踏まえ、ウクライナ支援について米側と協議した内容を説明。「ウクライナの方々の勇気と忍耐強さに心から敬意を表する」と述べ、連帯の意思を重ねて示した。クレバ氏はこれまでの日本の支援に対し、改めて深い謝意を表明した。 上川氏は先進7カ国(G7)外相会合出席のためカプリ島に滞在している
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「ロ、米大統領選で情報工作」 MS社 ウクライナ支援反対誘導
【ワシントン共同】米マイクロソフトは17日、11月の大統領選に向けロシアの偽情報拡散などの工作が2カ月ほど前から活発化したとの報告書を公表した。マイクロソフトの脅威分析センターが70以上の工作主体を追跡。ウクライナをおとしめて米世論を支援反対に導き、侵攻を有利に進める意図があると分析した。 大統領選で再選を狙うバイデン大統領はウクライナ支援継続を訴えるが、対立候補となるトランプ前大統領は支援に消極的で米国第一主義への回帰を懸念する声がある。 報告書によると、ロシア大統領府が工作を推進し、情報機関や企業を使った過去の事例よりも政権中枢が直接関与する傾向が強まっている。人工知能(AI)で精巧
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日英外相、中東情勢で連携 安保協力の進展歓迎
【カプリ共同】上川陽子外相は18日(日本時間同)、先進7カ国(G7)外相会合が開かれているイタリア南部カプリ島で英国のキャメロン外相と会談した。中東やウクライナ、東アジアの情勢を巡り意見交換し、緊密に連携していくことで一致した。 上川氏は日本、英国、イタリアによる次期戦闘機開発計画を含む安全保障分野の協力進展を歓迎。英国がインド太平洋地域を重視していると評価した。岸田文雄首相による今月の国賓待遇訪米の具体的な成果についても説明した。 上川氏はこれに先立ち、G7外相会合の議長を務めるイタリアのタヤーニ外相と会談する日程だったが、外
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上川氏、ウクライナ外相と会談 連帯の意思伝達「心から敬意」
【カプリ共同】上川陽子外相は18日午前(日本時間同日午後)、訪問先のイタリア南部カプリ島でウクライナのクレバ外相と会談した。上川氏はロシアによる侵攻を巡り「ウクライナの方々の勇気と忍耐強さに心から敬意を表する」と述べ、連帯の意思を重ねて伝達した。 戦況の厳しさに関し認識を共有。岸田文雄首相による今月の国賓待遇訪米を踏まえ、ウクライナへの揺るぎない支援など米側と協議した内容を説明するとみられる。 上川氏は先進7カ国(G7)外相会合出席のためカプリ島に滞在している。ウクライナや中東を巡る情勢が会合の主要議題となっており、議長国イタリ
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ロシア、米大統領選で情報工作 ウクライナ支援への反対狙う
【ワシントン共同】米マイクロソフトは17日、11月の大統領選に向けロシアの偽情報拡散などの工作が2カ月ほど前から活発化したとの報告書を公表した。マイクロソフトの脅威分析センターが70以上の工作主体を追跡。ウクライナをおとしめて米世論を支援反対に導き、侵攻を有利に進める意図があると分析した。 大統領選で再選を狙うバイデン大統領はウクライナ支援継続を訴えるが、対立候補となるトランプ前大統領は支援に消極的で米国第一主義への回帰を懸念する声がある。 報告書によると、ロシア大統領府が工作を推進し、情報機関や企業を使った過去の事例よりも政権
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ウクライナ北部にミサイル14人死亡 大統領、支援訴え【ウクライナ侵攻】
【チェルニヒウ共同】ウクライナ北部チェルニヒウで17日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、ウクライナ当局によると、14人が死亡、子どもを含む60人以上が負傷した。中心部の人口密集地に、少なくとも3発のミサイルが撃ち込まれ、病院や教育機関、集合住宅、車数十台が被害を受けた。 現場では8階建ての建物の半分ほどが崩れ落ち、巨大ながれきの山ができていた。近くには損傷した車両。がれきを除去する重機や大型トラックがひっきりなしに行き交っていた。救助隊員らは下敷きになった人がいないか確認するため、大声で呼びかけていた。警察官らが男性の遺体を収容。顔に大きな傷があり、担当者が遺体の状態を確認していた。 ゼレ
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ウクライナ北部にミサイル攻撃 人口密集地、14人死亡
【チェルニヒウ共同】ウクライナ北部チェルニヒウで17日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、ウクライナ当局によると、14人が死亡、子どもを含む60人以上が負傷した。中心部の人口密集地に、少なくとも3発のミサイルが撃ち込まれ、病院や教育機関、集合住宅、車数十台が被害を受けた。 現場では8階建ての建物の半分ほどが崩れ落ち、巨大ながれきの山ができていた。近くには損傷した車両。がれきを除去する重機や大型トラックがひっきりなしに行き交っていた。救助隊員らは下敷きになった人がいないか確認するため、大声で呼びかけていた。警察官らが男性の遺体を収容。顔に大きな傷があり、担当者が遺体
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ロシア西部のレーダー設備破壊 無人機攻撃とウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ保安局(SBU)は16日、ロシア西部ブリャンスク州のレーダー設備を無人機7機による攻撃で破壊した。SBUの情報筋が共同通信に明らかにした。ロシアの監視能力を低下させたことで、ウクライナ軍はロシアへの無人機攻撃などを実行しやすくなると主張した。 レーダーはブリャンスク州と接するウクライナ北部を監視範囲にしていたという。情報筋によるとSBUは、ロシア西部ベルゴロド州でも同型のレーダー設備を破壊した。 ゼレンスキー大統領は15日公開の米公共放送(PBS)とのインタビューで、中部キーウ(キエフ)州最大の火力発電所
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ゼレンスキー大統領、動員法署名 ウクライナ、兵力確保
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、軍への動員態勢を再構築する法律に署名した。約1カ月間の移行期間を経て発効する。ロシアの侵攻が長期化して死者数が増える中、ウクライナは兵士の早期確保を迫られていた。 新法は18~60歳の男性に軍当局への個人データの登録、関係書類の常時携行を義務付ける。動員の規則に従わない場合は車両の運転を禁止。志願兵には経済的支援を与え、オンラインでの登録手続きも可能としている。 経験豊富な兵士の除隊による部隊の戦闘能力低下への懸念などから、動員期間を36カ月間で解除するとの規定が削除された。
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独、中国に対ロシア影響力を要求 ウクライナ巡り、習主席と会談
【北京共同】ドイツのショルツ首相は16日、中国の習近平国家主席と北京で会談し、ロシアにウクライナ侵攻をやめさせるため影響力を行使するよう求めた。ショルツ氏が会談後、X(旧ツイッター)で明らかにした。習氏は和平実現に向け仲介に取り組むと説明。ロシアとウクライナ双方の同意の下に全ての和平案が議論される国際会議を支持すると述べ、ドイツを含む関係国と意思の疎通を続ける考えを示した。 ウクライナ情勢を巡り中国は中立の立場をアピールしながら、ロシアと貿易を拡大し戦費調達を事実上支援。今年もプーチン大統領の訪中を調整している。ロシアに制裁を加える米欧は中国の姿勢が戦闘を長期
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NATO、新司令部設置か ロシア警戒 フィンランドに【ウクライナ侵攻】
北大西洋条約機構(NATO)がロシア国境に近いフィンランド南部ミッケリに新たな司令部設置を検討、ロシアが警戒を強めている。政府機関紙ロシア新聞は11日、ミッケリは「ロシア国境から140キロしか離れていない」と指摘。プーチン大統領は先月、昨年NATO入りしたフィンランドの国境に攻撃兵器を配備すると表明しており、両国関係は一層緊張することになりそうだ。 フィンランド軍の基地があるミッケリへの司令部設置構想はノルウェーのグラム国防相が今月9日のフィンランド紙に明らかにした。米バージニア州ノーフォークにあるNATO統合軍司令部の指揮下で24時間の戦闘準備態勢を取るという。 司令部新設についてはフ
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独、パトリオット追加供与 ウクライナの防空支援
【ベルリン、キーウ共同】ドイツ国防省は13日、ウクライナに地対空ミサイルシステム「パトリオット」を追加供与すると発表した。既に2基を送っており、追加の1基も早期に引き渡す。ウクライナは欧米に防空支援の強化を繰り返し要請。ゼレンスキー大統領は今月、地元メディアのインタビューで全土防衛にはパトリオットが25基必要との考えを示していた。 ウクライナ軍のシルスキー総司令官は14日、ロシア軍が対ナチス・ドイツ戦勝記念日の5月9日までに東部ドネツク州チャソフヤールを占領する任務を課され攻勢に出ていると指摘。ゼレンスキー氏は14日、前線の戦況について「最近はドネツク州で特に
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独、パトリオットを追加供与 ウクライナに防空強化支援
【ベルリン、キーウ共同】ドイツ国防省は13日、ウクライナに地対空ミサイルシステム「パトリオット」を追加供与すると発表した。ドイツは既に2基を送っており、追加の1基も早期に引き渡す。ピストリウス国防相は声明で「ロシアによるウクライナの都市やインフラへの攻撃は計り知れない苦しみをもたらしている」と指摘した。 ウクライナは欧米に防空支援の強化を繰り返し要請してきた。ゼレンスキー大統領は今月の地元メディアとのインタビューで、全土防衛にはパトリオットが25基必要との考えを示していた。 ゼレンスキー氏は13日、ドイツによるパトリオットの追加
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ピースボートが横浜出港 ウクライナの若者も乗船
広島や長崎の被爆者らを乗せて世界一周をするピースボートの船が横浜港を13日たつのに先立ち、主催者が記者会見した。被爆者3人が各地で自身の体験を証言する他、ウクライナ出身の若者7人が戦禍について伝えながら世界を回る。 長崎で1歳の時に被爆した小川忠義さん(80)は会見で「一人でも多く核の恐ろしさを伝えていきたい」と意気込んだ。 乗船した被爆者による証言会は2008年から始まり、これまで延べ170人以上の被爆者が自身の経験を話してきた。今回は、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の田中熙巳代表委員(91)も南アフリカのケープタウンま
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兵確保へ動員再構築 ウクライナ 新法案可決【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナの最高会議(議会)は11日、軍への動員態勢を再構築する法案を可決した。侵攻長期化と死傷者増大でウクライナは兵士の早期確保を迫られている。ただ、動員された兵士を36カ月間で交代させるとの規定が、審議の最終盤で削除されたことへの不満も出ている。 新法は大統領が署名後に施行される。最高会議議員らによると、法案は①18~60歳の男性に、軍当局への個人データの登録、関係書類の常時携行を義務付ける②動員の規則に従わない場合、車両の運転を禁止する③志願兵に経済的支援を与える-ことが盛り込まれた。登録手続きをオンラインで行うことも可能とした。軍当局が動員対象とな
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ウクライナ、軍への動員法案可決 侵攻長期化、兵士確保へ再構築
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナの最高会議(議会)は11日、軍への動員態勢を再構築する法案を可決した。侵攻長期化と死傷者増大でウクライナは兵士の早期確保を迫られている。ただ、動員された兵士を36カ月間で交代させるとの規定が、審議の最終盤で削除されたことへの不満も出ている。 新法は大統領が署名後に施行される。最高会議議員らによると、法案は(1)18~60歳の男性に、軍当局への個人データの登録、関係書類の常時携行を義務付ける(2)動員の規則に従わない場合、車両の運転を禁止する(3)志願兵に経済的支援を与える―ことが盛り込まれた。
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中東欧13カ国枠組みに日本参加 ウクライナ支援と復興で連携へ
【ベルリン共同】バルト3国のリトアニアの首都ビリニュスで11日、バルト海、アドリア海、黒海に囲まれた中東欧地域の13カ国による協力枠組み「三海域イニシアチブ(3SI)」の首脳会合が開かれ、日本を戦略的パートナーとして承認した。3SIはエネルギーや運輸、デジタルのインフラ整備を推進しており、ウクライナの支援や復興で連携が注目される。 戦略的パートナーの米国とドイツ、欧州連合(EU)欧州委員会に日本が加わった。インフラ整備での商機やウクライナの復興事業への貢献を見込む。中国が海洋進出を強めるインド太平洋地域への欧州の関与強化を引き出す狙いもある。
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エネルギー施設攻撃 ロの無人機ミサイル インフラに被害【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナ各地で10日夜から11日朝にかけて、40発以上のミサイルや約40機の無人機によるロシアの大規模攻撃があり、電力会社ウクルエネルゴなどによると、5州で発電施設や変電所が損傷した。首都郊外のキーウ(キエフ)州では同州最大の火力発電所が完全に破壊された。 エネルギー関連施設に攻撃があったのは、キーウ州のほかに東部ハリコフ、西部リビウ、南部のザポロジエ、オデッサの各州。ハリコフ州知事によると、同州には10回以上の攻撃があり、重要インフラが損傷した。 ウクライナ軍によると、南部ミコライウでも11日、住宅などに攻撃があり4人が死亡した。 一方で、ロシア西部クルスク州のスタロ
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東部ハリコフ州 ロシア、攻撃激化 ウクライナ、拠点構築急ぐ【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ロシアが3月以降、自国国境沿いのウクライナ東部ハリコフ州に対する攻撃を激化させている。ウクライナはロシア軍が5月末か6月上旬に大規模攻勢を仕掛ける可能性があると警戒。ハリコフ方面が標的になるとの見方もあり、防衛拠点の構築を急ぐ。 ゼレンスキー大統領は9日、ハリコフ州を訪れ国境近くの防衛拠点を視察した。塹壕(ざんごう)が張り巡らされた拠点には、戦車の障害物として「竜の歯」が設置され、進軍を阻む溝が掘られていた。 ゼレンスキー氏は「ロシアはハリコフと周辺から人々を追い出すために何でもやろうとしている」と述べ、備えを万全にしていると強調した。 ウクライナ第2の都市ハリコフを州都
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【ウクライナのスタートアップ】最新技術、戦時下で商機 義手や自律ロボット開発
ロシアの侵攻を受けるウクライナで、最新の技術を活用したスタートアップ(新興企業)が成長している。ドローン(無人機)に代表される防衛産業だけでなく、人工知能(AI)を活用した義手や人手不足を補うロボットなどを開発。戦時下でも需要の高い製品に商機を見いだしている。 ▽高評価 「慣れてくれば本物の手のように動かせる」。3月中旬、キーウ(キエフ)市内のビルで「エスパー・バイオニクス」の幹部、ボグダン・ディオルディツァさん(25)が説明した。開発した義手はAIが筋肉の動きを学習して指を動かす。戦場で手を失った兵士からも高評価を得た。
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米、ウクライナへミサイル部品 売却承認、没収のイラン武器も
【ワシントン共同】米政府は9日、ウクライナに提供した地対空ミサイル「ホーク」の機能強化に向け、1億3800万ドル(約209億円)相当の部品をウクライナへ売却することを承認し、議会に通知した。ロシアによるミサイルや無人機の攻撃が激しくなり、防空態勢強化が課題になっていた。 米中央軍は9日、米政府がイランから没収した武器もウクライナに提供することを明らかにした。2021年5月から23年2月にかけ、イラン革命防衛隊がイエメンの親イラン武装組織フーシ派に船で引き渡そうとする途中で、中央軍などが押収していた。5千丁以上の自動小銃AK47や弾薬50万発などが含まれる。
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ロシア IAEAに対応要求 原発攻撃でウクライナ非難【ウクライナ侵攻】
ロシア外務省は8日の声明で、ウクライナ南部でロシアが占拠している欧州最大のザポロジエ原発への無人機攻撃について「ウクライナは核テロの道を歩み始めた」と非難した。国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長に「明確な対応」を要求。ロシア国内への無人機攻撃を激化させるウクライナへの批判のトーンを高めた。 タス通信によるとグロッシ氏は8日、訪問先ルーマニアでの記者会見で「大きな衝撃を受けた。繰り返されてはならない」と危機感を表した。原発当局者によると9日にも敷地内の訓練棟に無人機攻撃があった。 ロシアのネベンジャ国連大使は8日、近く安全保障理事会で原発攻撃の問題を取り上げると表明。ラブロフ外相
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東部ハリコフ州の防御強化へ ウクライナ、ゼレンスキー氏視察
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、東部ハリコフ州を訪れ、ロシアとの国境近くで構築している防衛拠点を視察した。ハリコフ州ではロシア軍の攻撃が激化しており、ゼレンスキー氏は防御強化を急ぐ必要性を指摘した。大統領府が発表した。 ハリコフ州のシネグボフ知事によると、防衛拠点は塹壕やシェルターなどで構成される。「竜の歯」と呼ばれる戦車阻止用の障害物も設置されているという。 ハリコフ市と周辺地域ではインフラ施設を狙ったロシア軍の攻撃が相次ぎ、電力不足も深刻化している。ゼレンスキー氏は9日のビデオ演説で、電力不足への対処を進
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ロシア飛び地の基地で軍艦火災 特別作戦で破壊とウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ国防省情報総局は8日、ロシアの飛び地カリーニングラード州の海軍基地で7日、バルト艦隊のミサイル艦セルプホフの艦内で火災が発生し、通信機器などが破壊されたと発表した。ウクライナ情報筋は同総局による特別作戦だと主張した。 ウクライナ南部ザポロジエ州知事によると、ザポロジエ市では8日、ミサイル攻撃があり、3人が死亡し、少なくとも8人が負傷した。集合住宅や医療関連施設などが損傷したという。 一方、ロシア国防省は8日、ザポロジエを弾道ミサイル「イスカンデル」で攻撃し、ウクライナ軍の無人機や無人機製造工場を「完全に破
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【大型テロとプーチン政権】動員時期を慎重に判断 情報戦、国民監視を強化 前駐ウクライナ大使 倉井高志
ロシアのプーチン大統領は3月21日の国民向け演説で、先の大統領選でロシアが一つの「仲むつまじい大家族」であることが証明されたと宣言した。「家族」との表現がプーチン氏の目指す国家像を端的に示している。 それは家父長制的な国家であり、国家指導者は「父親」だ。父親は国民の安全を守り生活を豊かにする。他方、国民は父親たる指導者を尊敬し、その導きに従うという世界だ。大統領選はプーチン氏にとって、そんな国家像建設への総仕上げの門出を飾る儀式だった。 この宣言の翌日、モスクワ郊外でコンサートホールを狙った大型テロが発生した。プーチン氏は出ばな
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原発攻撃でウクライナ非難 ロ、IAEAに対応要求
ロシア外務省は8日の声明で、ウクライナ南部でロシアが占拠している欧州最大のザポロジエ原発への無人機攻撃について「ウクライナは核テロの道を歩み始めた」と非難した。国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長に「明確な対応」を要求。ウクライナを名指しで批判するよう迫ったとみられる。 タス通信によるとロシアのネベンジャ国連大使は、近く安全保障理事会で原発攻撃の問題を取り上げると述べた。 ロシア国営原子力企業ロスアトムなどによると、7日と8日に原発敷地内に複数の無人機攻撃があり、6号機の屋根に衝突したり、迎撃された残骸が屋根に落下したり
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ウクライナ外相に支持継続を伝達 上川氏が電話会談
上川陽子外相(衆院静岡1区)は8日、ロシアの侵攻を受けるウクライナのクレバ外相と電話会談し、ウクライナへの支持を続ける考えを伝えた。「ウクライナ国民の勇気と忍耐強さに心からの敬意を表する。日本がウクライナと共にあるという姿勢は揺るがない」と述べた。 クレバ氏は1月の上川氏によるウクライナ訪問に謝意を表明。両外相は引き続き緊密に連携していくことで一致した。
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「ウクライナ領、ロへ割譲」 米報道 トランプ氏の終戦案【ウクライナ侵攻】
【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は7日、ロシアのウクライナ侵攻を巡り、トランプ前米大統領がウクライナに南部クリミア半島や東部ドンバス地方(ドネツク、ルガンスク両州)の国境地帯をロシアに割譲するよう圧力をかけることで終戦に持ち込めると周囲に語ったと報じた。関係筋の話としている。 共和党のトランプ氏は11月の大統領選で返り咲けばロシアの侵攻を終わらせることができると豪語しているが、具体的な方法が報じられたのは初めて。外交専門家は実際に割譲すればロシアのプーチン大統領を利し、武力による領土侵犯を看過することになると懸念を示している。 トランプ氏は非公開の場で、ロシアとウクライナの
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ロシアの制裁逃れ防止を要請 ウクライナ中銀総裁、日米欧に
【キーウ共同】ウクライナ国立銀行(中央銀行)のアンドリー・ピシュニー総裁が8日までに共同通信のインタビューに応じ、日米欧の各国に対し、ロシアの制裁逃れを防ぐために金融セクターでの監視を強化するよう求めた。2024年の実質国内総生産(GDP)は前年比3・6%増になるとの予測を示し、プラス成長を維持する見通しだと述べた。23年は前年比5・3%増だった。 日米欧はロシアに対し、ロシア産原油に上限価格を設定するなど制裁を科してきた。ただ、ピシュニー氏はロシアは制裁逃れに使う「口座を持っている」と指摘。ほう助している金融機関などへの制裁を強化する必要があると訴えた。
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ロシアが時間差攻撃、救助隊標的 ウクライナは非難
【キーウ共同】ウクライナで今月、ロシア軍が同じ場所を一定時間を空けて連続で攻撃するケースが相次いだ。ウクライナ側は、最初の攻撃現場に駆け付けた救助隊や警察、記者らを標的にして意図的に時間差で攻撃を仕掛けていると非難を強めている。 ウクライナ側によると、東部ハリコフ市で4日午前1時ごろ、住宅地を無人機が直撃した。約1時間後、再び無人機攻撃があり、現場に派遣されていた救助隊員の3人と民間人1人の計4人が死亡した。連続攻撃で10人以上が負傷した。 南部ザポロジエ市では5日、ミサイル2発による攻撃が起きた40分後、再びミサイル数発が着弾
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ロシアの3飛行場攻撃 ウクライナ東部で7人死亡
【キーウ共同】ウクライナ軍などは4日夜から5日朝にかけて、ロシア領内の3カ所の飛行場を無人機で攻撃し、ロシア側の11人が死亡した。複数の軍用機を損傷させた。ウクライナ情報筋が共同通信に明らかにした。 ウクライナ東部ハリコフ市当局などは6日、5日からの夜間に市の住宅地へロシア軍の攻撃があり、7人が死亡、10人以上が負傷したと発表した。ウクライナ軍によると国内各地に飛来したミサイル6発のうち3発、無人機32機のうち28機をそれぞれ迎撃した。 情報筋によると、飛行場への攻撃は軍と国防省情報総局の共同作戦。ロシア南部クラスノダール地方エ
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ジンチェンコ、徴兵なら応じる アーセナル所属のウクライナ代表
サッカーのイングランド・プレミアリーグ、アーセナルに所属するウクライナ代表のオレクサンドル・ジンチェンコが5日、英BBC放送のニュース番組で、徴兵があった場合にどうするかを問われ「答えは明白だ。私は行く」と語った。ゼレンスキー大統領は今週、徴兵の対象となる最低年齢を27歳から25歳に引き下げる法案に署名した。 27歳のジンチェンコはロシアの侵攻を受ける母国のために、約100万ポンド(約1億9千万円)を寄付したことも明らかにした。(ロイター=共同)
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ロ戦闘機6機破壊と主張 ウクライナ、飛行場を攻撃
【キーウ共同】ウクライナ情報筋は5日、ウクライナがロシア南部ロストフ州モロゾフスクの飛行場を攻撃し、戦闘機6機を破壊し、8機を損傷させたと共同通信に明らかにした。保安局(SBU)と軍による共同作戦という。飛行場にはロシアがウクライナ侵攻で出撃させているスホイ27戦闘機やスホイ34戦闘爆撃機が駐機していたとし、情報筋は「ロシアの戦闘能力の大幅な低下につながる重要な作戦だ」と述べた。 ロシア国防省は5日、前夜から5日朝にかけてロストフ州など五つの州・地方にウクライナ軍の無人機攻撃があり、計53機を撃墜したと発表した。そのうち44機が飛来したロストフ州のゴルベフ知事は、攻撃で州内の変電所が損傷し
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ロシアとの交渉「不可能」 ウクライナ駐日大使が講演
ウクライナのコルスンスキー駐日大使は5日、共同通信加盟社論説研究会で講演し、ロシアによるウクライナ侵攻で多数の民間人が殺害され続けている現状を踏まえ「このような相手とは交渉できない」と訴えた。戦闘終結に向けた和平交渉は不可能との認識を改めて示した。 ロシアには「19世紀と同じ帝国を目指す野望しかない」と述べ、ウクライナの歴史や文化までも「自分のものにしようとしている」と非難。北大西洋条約機構(NATO)の加盟諸国も「ロシアからの防衛の準備をしなければならない」と呼びかけた。 ロシアが実効支配する北方領土を巡る交渉についても言及。
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ロシア戦闘機6機破壊とウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ情報筋は5日、ウクライナがロシア南部ロストフ州モロゾフスクの飛行場を攻撃し、戦闘機6機を破壊し、8機を損傷させたと明らかにした。ウクライナメディアが報じた。
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ロシア各地に無人機攻撃 ウクライナは標的拡大方針
ロシア国防省は5日、前夜から5日朝にかけて南部ロストフ州やクラスノダール地方など五つの州・地方にウクライナ軍の無人機攻撃があり、計53機を撃墜したと発表した。うち44機が飛来したロストフ州のゴルベフ知事は、攻撃で州内の変電所が損傷したと表明。州政府によると約1600人の住民に影響が出た。ロシア通信が報じた。 ウクライナ国防省情報総局のユソフ報道官は4日、ロシアにある石油関連施設への無人機攻撃を今後も続け、標的の範囲を拡大するとの考えを地元テレビで表明した。 ウクライナの無人機攻撃により、ロシア西部クルスク州では民家や市場に被害が
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【ウクライナ無人機攻撃】ロシアの石油施設に標的拡大 遠隔地、収入源打撃狙う
ウクライナがロシアの石油関連施設への無人機攻撃を拡大している。2日には国境から約千キロ離れた施設を標的にし、これまでにロシア石油精製能力の14%が停止したとの推計もある。主要収入源である石油関連産業に打撃を与えて戦争を続ける能力をそぐ狙いだが、エネルギー価格高騰を危ぶむ米国はウクライナに自制を呼びかける。 ウクライナは1月以降、少なくとも十数回、ロシア本土の石油精製や貯蔵の施設を無人機で攻撃。ウクライナ情報機関は2日、ロシア中部タタルスタン共和国ニジネカムスクの製油所を無人機で攻撃し、火災を引き起こした。ロイター通信によると、国内で3番目に規模が大きいとされる
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無人機の攻撃範囲拡大へ ウクライナ国防省
【キーウ共同】ウクライナ国防省情報総局のユソフ報道官は4日、ロシアにある石油関連施設への無人機攻撃を今後も続け、標的の範囲を拡大するとの考えを示した。ウクライナのテレビで述べた。 ウクライナ情報機関は2日、両国国境から約千キロ離れたロシア中部タタルスタン共和国の製油所と無人機組立工場を無人機で攻撃した。ユソフ氏は工場の生産ラインを破壊したとして「操業の継続が困難になっている。良い結果だ。攻撃の範囲をさらに拡大する」と強調した。 一方、ウクライナ検察は4日、東部ドネツク州クラマトルスクで昨年6月27日、子どもを含む13人が死亡した
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NATO、日韓と対ロ結束 ウクライナ支援 継続協議【ウクライナ侵攻】
【ブリュッセル共同】北大西洋条約機構(NATO)は4日、ウクライナとの連携を密にする協議枠組み「NATOウクライナ理事会」をブリュッセルで開いた。インド太平洋地域のパートナー国の日本や韓国など4カ国との会合も開催。ウクライナ侵攻を続けるロシアが中国や北朝鮮と関係を深める中、対ロ結束の強化を誇示する狙い。 NATOのストルテンベルグ事務総長は3日、長期的なウクライナ軍事支援の検討を進めることで加盟国が大筋合意したと発表した。NATOウクライナ理事会にはウクライナのクレバ外相が参加。ストルテンベルグ氏は理事会前、軍事支援について「長期的にはNATOの強力なコミットメント(関与)が必要だ」と記者
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NATO長期軍事支援検討で合意 外相理事会、ウクライナに
【ブリュッセル共同】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は3日、ブリュッセルで開いた外相理事会で、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対する長期的な軍事支援の検討を進めることで加盟国が大筋合意したと明らかにした。理事会後の記者会見で述べた。7月にワシントンで開くNATO首脳会議までの合意を目指す。 11月の米大統領選で支援に消極的なトランプ前大統領が返り咲いた場合、米主催のウクライナ軍事支援の関係国会合が機能不全に陥っても、NATO主導で支援を続ける狙い。 欧州メディアによると、実現には全加盟国の承認が必要。ハンガ
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ロシア軍「30万人の動員準備」 ウクライナ大統領が主張
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は3日の記者会見で「ロシア軍は6月1日までに30万人を追加動員する準備ができている」と主張した。ウクライナメディアが報じた。 ウクライナ軍は45万~50万人規模の動員を求めているとされるが、ゼレンスキー氏は「50万人も必要ない」との見解を示した。具体的な人数は明らかにしなかった。 英紙ガーディアンは、ウクライナ側が今年前半にクリミア半島とロシア本土を結ぶクリミア橋への攻撃を計画していると報じた。ウクライナ側は橋の破壊は「不可避」としており、これまでもクリミア橋を攻撃している。
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NATO、ウクライナ支援協議 5年計15兆円検討、米政局念頭
【ブリュッセル共同】北大西洋条約機構(NATO)は3日、ブリュッセルで外相理事会を開き、長期的なウクライナ軍事支援の枠組みについて協議した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版によると、5年で計1千億ドル(約15兆円)の支援を検討している。11月の米大統領選で支援に消極的なトランプ前大統領復権の可能性を念頭に置いた措置。 米野党共和党の抵抗で、バイデン政権のウクライナ支援予算審議が停滞する中、NATOによる新たな支援が実現すれば、ウクライナに追い風となる。米国が主催するウクライナ防衛支援の関係国会合が機能不全に陥った場合でも、NATO主導で支援を継続でき
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首相、ウクライナ支援継続を伝達 ゼレンスキー大統領と電話会談
岸田文雄首相は3日、ロシアによる侵攻が続くウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、支援継続を伝達した。ウクライナ支援は10日に米ワシントンで実施する日米首脳会談の議題の一つで、訪米前にウクライナ側の要望を改めて確認する狙いがある。 両氏の電話会談は昨年11月以来で、約30分間行われた。首相は、今年2月に東京で開いた「日ウクライナ経済復興推進会議」に触れ「日本がウクライナと共にあるという姿勢は揺るがない。会議の成果を着実に実施したい」と述べた。 ゼレンスキー氏はこれまでの日本の支援に謝意を示した上で、ウクライナの現状を説明。両
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見えない終戦、定住視野 日本語の壁も、自立へ歩み 避難のウクライナ人
ロシアによる侵攻開始から2年が過ぎても、終戦の兆しが見えないウクライナ。日本に逃れた避難民らは「帰国は非現実的」と覚悟し、長期滞在を見据え始めた。政府も、就労可能な定住を認めて後押し。安定した生活には日本語習得という高い壁があるが、支援団体のサポートを受け、自立へ歩みを進めている。 「わたし たち」。3月中旬、大分県別府市内の集会場で、通訳者の山口英文さん(61)が平仮名を示し、ロシア語で説明すると、7人いたウクライナ人受講者の1人が尋ねた。「『たち』は常に『たち』として使うのか」。ロシア語のように、前につく言葉によって単語が変化するのかと確認。東部や都市部を
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ロシアの大規模石油精製所を攻撃 ウクライナ国境から1000キロ
【キーウ共同】ウクライナメディアによると、同国の情報機関が2日、ロシア中部タタルスタン共和国ニジネカムスクの石油精製所を無人機で攻撃したと明らかにした。火災が起きたという。石油精製所はロシア有数の規模で、両国国境から約千キロ離れている。 ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」は、ウクライナの国防省情報総局と保安局(SBU)が共同で行ったと伝えた。ウクライナは今年に入ってから、ロシア領内の石油関連施設への無人機攻撃を繰り返している。 ウクライナの情報筋はウクラインスカ・プラウダに「戦争への資金供給を制限するため、軍事施設を
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戦争犯罪 ロ兵100人超特定 ウクライナ国家警察 ブチャ市民虐殺で【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナ国家警察は3月31日、ロシア軍の占領下で多数の民間人が虐殺された首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで「戦争犯罪」を行ったロシア兵100人以上の身元を特定したと明らかにした。ウクライナメディアが伝えた。 ブチャはロシア軍の侵攻開始直後に制圧され、ウクライナが解放した後に虐殺や拷問などの実態が判明した。解放宣言から2年がたった3月31日、ゼレンスキー大統領はブチャで開かれた追悼式典に出席。ゼレンスキー氏は声明で「ロシアは自らの倫理観を破壊した上で、暴力と憎しみを信条とした。それを止められるのは、力と結束だ」と述べ、国際社会に連帯を求めた。 国家警察によると、ブチャは約1カ
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戦争犯罪ロシア兵100人超特定 ブチャ虐殺で、ウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ国家警察は3月31日、ロシア軍の占領下で多数の民間人らが虐殺された首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで「戦争犯罪」を行ったロシア兵100人以上の身元を特定したと明らかにした。ウクライナメディアが伝えた。 ブチャはロシア軍の侵攻開始直後に制圧され、ウクライナが解放した後に民間人の虐殺や拷問などの実態が判明した。解放宣言から2年がたった3月31日、ゼレンスキー大統領はブチャで開かれた追悼式典に出席した。 ゼレンスキー氏は声明で「ロシアは自らの倫理観を破壊した上で、暴力と憎しみを信条とした。それを止められるのは、力
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ゼレンスキー氏、米に長射程ミサイル供与訴え
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は米国に対し、最大射程300キロの地対地ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」の供与を訴えた。ロシア本土ではなく、ロシアが実効支配するクリミア半島の飛行場への攻撃に必要だと強調した。30日までに米紙ワシントン・ポストのインタビューで語った。 ウクライナ軍は31日、同日未明にかけてロシア軍によるインフラ施設などへの攻撃があり、ミサイル16発のうち9発、無人機11機のうち9機を迎撃したと発表した。地元メディアによると、南部オデッサ州で迎撃された無人機の残骸が電力施設に落下し、周辺で停電が発生。西部リビウ州では1人が死亡した。 ATACMSにはいく
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ウクライナ、ガザに平和を ローマ教皇「戦争は愚か」
【ローマ共同】ローマ教皇フランシスコは31日、ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザ情勢を念頭に「戦争は愚かなことだ。平和は、武器では決して達成できない」と訴えた。復活祭(イースター)のメッセージとして、バチカンのサンピエトロ大聖堂のバルコニーから、広場に集まった人々に伝えた。 教皇はウクライナとロシアの間での捕虜全員の交換や、ガザでの即時停戦を改めて呼びかけた。 教皇は29日夜、イースターの関連行事への出席を開始直前に見送った。健康状態を心配する声も上がっているが、この日は元気な姿を見せた。
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弾薬、ロシアの6分の1 ウクライナ軍総司令官「前線 本当に厳しい」【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナのシルスキー軍総司令官は、米国からの軍事支援が停滞する中、ウクライナの弾薬数はロシアの約6分の1に過ぎないとし、前線の状況は「本当に厳しい」と述べた。国営通信社ウクルインフォルムが29日報じた。 2月に前任のザルジニー氏の解任に伴って総司令官に就任したシルスキー氏は、ロシアは数的優位を生かして大規模攻勢を続け、航空戦力の活動を活発化させていると指摘。「目標は領土喪失を防いで敵にできるだけ損失を与えることだ」とし、当面は防衛強化に注力するとした。 欧米の軍事支援の遅れが、ウクライナの苦境を招いたとの認識を示し、ロシアが2月に制圧した東部ドネツク州
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男性器負傷兵の治療に光 ウクライナ、社会復帰後押し
【キーウ共同】ロシアによる侵攻が続くウクライナで、男性器を負傷した兵士の治療に光が当たりつつある。声を上げにくかったり、緊急性が低かったりすることから後回しにされてきた分野だが、治療への要望は潜在的に多い。戦争が長期化する中、兵士の社会復帰を後押しする取り組みの一つだ。 注目されたきっかけは、支援に携わる慈善団体が昨秋、メディアを通じて発信したことだ。「より質の高い人生のために」と呼びかけると相談者が殺到し、社会で問題の認知が広がった。 団体創設者のオレクシー・ペトリフシキーさん(44)によると、治療の需要は東部で紛争が始まった
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弾薬、ロシアの「6分の1」 ウクライナ軍総司令官、支援停滞
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナのシルスキー軍総司令官は、米国からの軍事支援が停滞する中、ウクライナの弾薬数はロシアの約6分の1に過ぎないとし、前線の状況は「本当に厳しい」と述べた。国営通信社ウクルインフォルムが29日報じた。 2月に前任のザルジニー氏の解任に伴って総司令官に就任したシルスキー氏は、ロシアは人的優位を生かして大規模攻勢を続け、航空戦力の活動を活発化させていると指摘。「目標は領土喪失を防いで敵にできるだけ損失を与えることだ」とし、当面は防衛強化に注力するとした。 欧米の軍事支援の遅れで、ウクライナが苦戦
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「ウクライナ関与を確認」 銃乱射テロ ロシア捜査委発表
ロシア連邦捜査委員会は28日、モスクワ郊外のコンサートホールで起きた銃乱射テロにウクライナの民族主義者が関与した証拠を得たと発表した。実行犯らにウクライナ国内から多額の資金が提供され、犯行の準備に使われたことを示すデータを確認したとしている。詳細には触れていない。 既に犯行声明を出している過激派組織「イスラム国」(IS)は28日、報道官の音声メッセージで実行犯らを称賛し、ISによる犯行だと誇示。米国のカービー大統領補佐官も28日、ロシアが唱えるウクライナ関与説を改めて否定した。 ロシアの連邦捜査委は、実行犯に資金提供した疑いで新たに1人を拘束したと明らかにした。テロに絡んで拘束されたのは計1
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銃乱射「ウクライナで報酬約束」 ロシア捜査機関主張、逃亡後に
モスクワ郊外のコンサートホールで起きた銃乱射テロで、ロシア連邦捜査委員会は29日、実行犯だとして起訴されたタジキスタン人の4被告が調整役の指示でウクライナに逃亡後、首都キーウ(キエフ)で報酬を受け取ることが約束されていたと主張した。準備段階や実行後に、通信アプリの音声メッセージで調整役と連絡を取っていたと供述していると発表した。 テロは22日に発生。144人が死亡し、382人が負傷した。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出したが、プーチン大統領や政権幹部はウクライナが関与したと繰り返し強調している。侵攻を正当化するため世論を誘導する狙いとみられ、捜査
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ウクライナ6州のエネ施設損傷 ロシア、再び各地インフラ攻撃
【キーウ共同】ウクライナ軍は29日、ロシア軍が同日未明にかけて各地のエネルギー関連施設を攻撃したと発表した。ミサイル39発のうち26発、無人機60機のうち58機を迎撃した。シュミハリ首相によると、東部ドニエプロペトロフスクのほか中部や西部を含む計6州の施設が損傷し、一部地域で緊急停電が実施された。ロシア軍は22日にも、インフラ施設を標的とした侵攻後最大規模の攻撃を行ったばかり。 ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、X(旧ツイッター)への投稿で、米共和党のジョンソン下院議長と電話会談し、ウクライナ支援を含む緊急予算案を可決するよう要請したと明らかにした。ウク
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【ウクライナ侵攻3年目】子どもたち守る同盟を ロシア凍結資産の活用も エストニア外相 マルグス・ツアフクナ
バルト3国のエストニアにとって優先課題の一つは、ウクライナ国内のロシア占領地域から連れ去られた子どもたちを守り、帰還させるための国際的な「同盟」を主導することだ。 ウクライナは20万人以上の子どもが連れ去られたとしており、ロシアは70万という数字を公表している。うち2万人の身元をわれわれは特定した。連れ去られた子どもが戦場に送られ、母国と戦うケースも散見される。 こうした事実こそが、この侵略戦争が残忍であることを物語っている。事態は切実であり、だからこそウクライナを支援し続ける必要がある。 ウクラ
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【ウクライナ復興】無人機とAIで地雷探知 素早く特定、実用化期待
国土の約3割が地雷などの危険にさらされているとされるウクライナで、無人機(ドローン)と人工知能(AI)を使い、上空から地雷を探知する仕組みの開発試験が始まっている。最新技術によって、従来の探知機などを使った方法に比べて素早く地雷のある場所が特定できる。誤って地雷を踏んで死傷する事故が続出する中で、早期の実用化が待望されている。 ▽素早く正確に 3月下旬、ウクライナ非常事態庁の試験場で、地元のIT企業2社によるドローンの技術試験が報道陣に公開された。ダミーの地雷や不発弾が敷設された空き地を隅々まで飛行し、赤外線や磁気など三つのセン
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ロシア銃乱射テロ1週間 「ウクライナ関与説」けん伝 プーチン氏、責任論回避の狙いも
ロシア・モスクワ郊外のコンサートホールでの銃乱射テロから29日で1週間。死者は143人、負傷者は約370人に上り、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。プーチン大統領は「過激なイスラム主義者の犯行」と認める一方、犯行の背後にウクライナがいたとする見方を繰り返し主張。ウクライナ侵攻支持に世論を誘導する狙いがありそうだ。 テロはプーチン氏が通算5選を決めた大統領選の1週間後で、米国は今月、テロ計画の情報を入手しロシア側に伝えていた。大規模テロを防げなかったことへの責任論が浮上することを回避する狙いもあるとみられる。 関与を全面否定するウクライナのゼレンスキー大統領は26日、プー
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ロシア側「2月にテロを把握」 ウクライナ国防省高官
【キーウ共同】ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は27日、モスクワ郊外での銃乱射テロについて、ロシア側が計画を「2月15日には把握していた」と述べた。テロを許した理由については、起こり得る被害の規模を過小評価し「全てをウクライナのせいにしようとしていた」ことなどを挙げた。ウクライナのメディアが報じた。 ブダノフ氏は、情報はシリアからロシアにもたらされていたとし、実行犯がどの国からロシアに入国するかも知っていたと主張した。
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F16戦闘機巡り欧米けん制 ウクライナ供与でロシア大統領
ロシアのプーチン大統領は27日、モスクワ北西のトベリ州で軍パイロットらとの会合に出席し、ロシアが侵攻を続けるウクライナが欧米に供与を求めるF16戦闘機について、ウクライナに配備された場合も「戦場の状況は変わらない」と指摘した。他の兵器と同様に「われわれは破壊する」とし、ウクライナや欧米の支援国をけん制した。 インタファクス通信によると、F16が飛び立つ飛行場も正当な標的になると主張し、第三国も攻撃対象となることを示唆。「F16は核兵器も輸送できる」とし、それを考慮に入れて戦闘に対応する必要があると指摘した。(共同)
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ロシア軍攻撃、東部で20人死傷 ウクライナ、防空支援要請
【キーウ共同】ウクライナ東部ハリコフに27日、ロシア軍の攻撃があり、市によると1人が死亡し、19人が負傷した。ロシア軍はウクライナへのミサイルや無人機での攻撃を激化させており、ハリコフでの被害も相次いでいる。ウクライナ政府は、各国に防空システムの供与を求めた。 クレバ外相は外国メディアとのオンライン記者会見で、ロシア軍は「高速で目標に到達する弾道ミサイルを多用しているため、人々が避難する時間がほとんどない」と訴えた。 ウクライナメディアによると、東部ドニエプロペトロフスク州ニコポリでは、ロシア軍の攻撃で男性1人が死亡した。
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新聞 ウクライナ記事に関心 日本新聞協会調査
日本新聞協会は27日、新聞、テレビ、インターネットといったメディアへの接触状況を調べる「新聞オーディエンス調査365」の2月分の結果を公表した。新聞記事が最も読まれたのは2月25日で、前日にロシアのウクライナ侵攻開始から丸2年を迎え、両国の現状や国際社会の動向が注目された。能登半島地震の被災地の状況を報じた記事も関心が高かった。 2番目は21日。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を巡る疑惑が浮上した盛山正仁文部科学相に対する不信任決議案が前日に衆議院で否決されたことや、自民党派閥の裏金事件に関心が寄せられた。3番目は世界的指揮者の小澤征爾さんの訃報が各紙に掲載された10日だった。
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ウクライナ 安保高官を解任 態勢立て直す狙いか【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、安全保障政策担当の高官で側近のオレクシー・ダニロフ国家安全保障・国防会議書記を解任した。大統領府が発表した。理由は明らかにしていない。ゼレンスキー氏は不和が取り沙汰されたザルジニー前軍総司令官を2月に解任したばかり。戦況が膠着(こうちゃく)する中、人事刷新で態勢を立て直す狙いがありそうだ。 国家安保・国防会議は軍司令官や国防相、外相らで構成する大統領直属の最重要機関で、ダニロフ氏はその統括者としてロシアのウクライナ侵攻当初からゼレンスキー氏を支えてきた。 後任には対外情報局長官オレクサンドル・リトビネンコ氏が任命された。ゼレンスキー氏
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ロシア乱射テロ、死者140人に ウクライナ関与を主張
ロシアのムラシコ保健相は27日、モスクワ郊外のコンサートホールで22日に起きた銃乱射テロで入院していた負傷者1人が新たに死亡したと明らかにした。タス通信が伝えた。死者は140人になった。 ボルトニコフ連邦保安局(FSB)長官は26日、起訴された実行犯らの証言でウクライナの関与は「確認されている」と述べた。プーチン大統領は西アフリカのニジェールやマリの政権トップと相次いで電話会談し、テロ対策強化を協議した。 テロでは過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出したが、プーチン氏はウクライナが関与した可能性を繰り返し指摘している。
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チェコ、150万発の砲弾供与も ウクライナに、外相が見通し
【キーウ共同】チェコのリパフスキー外相は砲弾不足に苦しむウクライナに対し、150万発の供与の可能性も視野に入れていると述べた。米ブルームバーグ通信が27日までに、リパフスキー氏のインタビューを報じた。チェコ政府は砲弾確保計画を主導し、80万発の調達先が見つかったと明らかにしていたが、リパフスキー氏は当初の想定よりも多数を供与できそうだとの考えを示した。 チェコは各国の資金協力を得て、欧州連合(EU)域外から砲弾を調達する計画だ。 ウクライナ軍は27日、夜間にロシア軍の無人機13機による攻撃があり、うち10機を撃墜したと発表した。
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2月はウクライナ情勢に関心 新聞協会の読者調査、能登地震も
日本新聞協会は27日、新聞、テレビ、インターネットといったメディアへの接触状況を調べる「新聞オーディエンス調査365」の2月分の結果を公表した。新聞記事が最も読まれたのは2月25日で、前日にロシアのウクライナ侵攻開始から丸2年を迎え、両国の現状や国際社会の動向が注目された。能登半島地震の被災地の状況を報じた記事も関心が高かった。 2番目は21日。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を巡る疑惑が浮上した盛山正仁文部科学相に対する不信任決議案が前日に衆議院で否決されたことや、自民党派閥の裏金事件を受けた国会の動きに関心が寄せられた。3番目は世界的指揮者の小澤
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駐ウクライナ大使が語る、各国が「支援疲れ」で終わってはいけない理由 「ロシアの侵略を許せば、別の地域でも…」日本に期待される役割とは
ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから2月で2年が経過しました。侵攻は長期化し、欧米ではウクライナへの「支援疲れ」が指摘されます。アメリカ議会では支援予算の承認が進まない上に、11月に控える大統領選で自国第一主義を掲げるトランプ前大統領が返り咲き、ウクライナ支援をやめる可能性も取りざたされます。前線ではロシア軍が攻勢を強め、ウクライナは正念場に立たされています。 日本から遠く離れたウクライナをなぜ助けなければならないのでしょうか。一時帰国していた松田邦紀・駐ウクライナ大使に2月下旬、東京都内でインタビューし、現地の様子やウクライナ支援を続ける意義について尋ね
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銃乱射、ウクライナ関与「確認」 ロシア連邦保安局長官
ロシア連邦保安局(FSB)のボルトニコフ長官は26日、モスクワ郊外のコンサートホールで22日に起きた銃乱射テロについて、起訴された実行犯らの証言によりウクライナの関与が「確認されている」と述べた。国営テレビの取材に語った。 テロでは139人が死亡した。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出したが、プーチン大統領はウクライナが関与した可能性を繰り返し指摘している。 一方、ベラルーシのルカシェンコ大統領は26日、テロ発生直後にプーチン氏の要請でロシアとの国境地点を封鎖し、実行犯の入国を防いだと述べた。インタファクス通信が伝え
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ウクライナなどが本大会出場 サッカー欧州選手権予選
【ロンドン共同】サッカーの欧州選手権予選は26日、各地でプレーオフ決勝の3試合が行われ、ウクライナ、ポーランド、ジョージアが出場権を獲得して出場24チームが出そろった。 ウクライナはアイスランドに2―1で逆転勝ちした。ポーランドはウェールズと対戦し、0―0からのPK戦を5―4で制した。ジョージアは0―0からのPK戦の末にギリシャを退けた。ドイツが舞台となる本大会は6月14日開幕。7月14日の決勝まで10都市で実施される。
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銃乱射テロ 「イスラム主義者 犯行」 ロ大統領 ウクライナ関与疑う
ロシアのプーチン大統領は25日、モスクワ郊外のコンサートホールで22日に起きた銃乱射テロを受けて治安当局との対策会議を開き「過激なイスラム主義者による犯行だ」と明言した。一方、テロにより「誰が得をするのか」と述べ、侵攻中のウクライナの関与を疑う姿勢も改めて強調した。 16日付のコメルサント紙はタジキスタン国籍のリーダー格の男が仲間を引き入れて実行したと伝えた。テロの死者は139人となった。 プーチン氏はウクライナについて、ロシアへの越境攻撃や民間インフラ砲撃を続けており、銃乱射テロも同様に社会を混乱させ、力を誇示する狙いだとの論理を展開した。米国がウクライナの関与はないと他国を説得していると
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ウクライナ、安保会議書記を解任 態勢立て直す狙いか
【キーウ共同】ウクライナ大統領府は26日、政府で安全保障政策の中枢を担うダニロフ国家安全保障・国防会議書記を解任する大統領令を発表した。解任の理由は明らかにしていない。 ゼレンスキー大統領は2月に軍総司令官を解任。戦況が停滞する中、長期戦に向け態勢を立て直す狙いがありそうだ。 26日に発表された別の大統領令によると、後任には対外情報局長官のリトビネンコ氏を任命した。 ウクライナメディアは25日、同日の首都キーウ(キエフ)への攻撃にロシア軍が極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」2発を使用したとの見方を
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ウクライナ大統領、安保政策高官を解任
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、ダニロフ国家安全保障・国防会議書記を解任する大統領令を発表した。理由は明らかにされていない。
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サッカーでウクライナ負傷兵支援 強豪クラブ、新チームを結成
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナのサッカー強豪クラブ、シャフタル・ドネツクが、戦闘で手や脚を失った兵士のための新たなチームを結成した。リハビリの機会を提供して社会復帰を支援するのが目的。国内に対戦相手はまだいないが、担当者は「将来は外国のチームと試合をしたい」と話す。 「ボールをよく見て」「そこでシュートだ」。3月中旬、首都キーウ(キエフ)郊外のグラウンドに大きな声が響いた。練習に参加した7人の選手は片方の手や脚がない。両手につえをつきながら、片脚で素早いパスや力強いシュートを放つ選手もいた。 チームには現在、14人
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ロ軍 エネルギー施設攻撃 大手企業、電力生産能力半減【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナ軍は25日、南部オデッサ州とミコライウ州にロシア軍の無人機攻撃があり、エネルギー施設が被害を受けたと明らかにした。ロシア軍は22日に侵攻後最大規模とされるエネルギー施設攻撃を行い、ロイター通信によると、ウクライナのエネルギー最大手DTEKは電力生産能力の半分を失った。輸出を停止し、輸入を増やしたという。 オデッサ州では停電が発生し、交通機関が一部停止した。ウクライナ国営石油・ガス会社ナフトガスによると、24日には西部の地下ガス貯蔵施設が攻撃を受けたが、供給に影響はないという。 ウクライナの首都キーウ(キエフ)市当局は25日、ロシア軍のミサイル攻撃を受けたと発表した
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ロシア揚陸艦に「深刻な損害」 クリミア攻撃でウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ国防省情報総局は25日、ロシアが支配するウクライナ南部クリミア半島セバストポリへの23日の攻撃で、ロシア黒海艦隊の大型揚陸艦ヤマルに「深刻な損害」を与えたと主張した。甲板に穴が開き、船体が右舷側に傾いているとした。 ウクライナ軍は24日、ヤマルのほか、別の大型揚陸艦アゾフを攻撃したと発表していた。 ロシア軍によるウクライナへの攻撃も激化しており、25日には過去5日間で3回目となる首都キーウ(キエフ)へのミサイル攻撃があった。英字紙キーウ・ポストは、ウクライナ保安局が標的だったとの見方を報じた。
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避難の学生ら北九州で声援 サッカー、ウクライナ戦
北九州市で25日夜開かれた男子サッカーのU―23(23歳以下)日本代表とU―23ウクライナ代表の国際親善試合を、ウクライナ避難民の留学生らが観戦した。試合は0―2でウクライナが敗れたが、大部分を日本の応援団が埋め尽くす会場で「ウクライナ!ウクライナ!」と鼓舞する大きな声援が響き渡った。 観戦したのは日本経済大(福岡県太宰府市)の学生ら15人。支援団体を通じ、日本サッカー協会(JFA)から招待を受けた。留学生らの一団はアウェーの2階スタンドから応援。雨の中でピッチを駆け回る母国の選手たちの好プレーに拍手を送った。 サッカー観戦は初
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ロシア、エネルギー施設攻撃 ウクライナ大手の生産半減
【キーウ共同】ウクライナ軍は25日、南部オデッサ州とミコライウ州にロシア軍の無人機攻撃があり、エネルギー施設が被害を受けたと明らかにした。ロシア軍は22日に侵攻後最大規模とされるエネルギー施設攻撃を行い、ロイター通信によると、ウクライナのエネルギー最大手DTEKは電力生産能力の半分を失った。輸出を停止し、輸入を増やしたという。 オデッサ州では停電が発生し、交通機関が一部停止した。ウクライナ国営石油・ガス会社ナフトガスによると、24日には西部の地下ガス貯蔵施設が攻撃を受けたが、供給に影響はないという。 ウクライナの首都キーウ(キエ
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日本、ウクライナに2―0 サッカーU―23親善試合
パリ五輪出場を目指すサッカー男子のU―23(23歳以下)日本代表は25日、ミクニワールドスタジアム北九州での国際親善試合でU―23ウクライナ代表に2―0で勝利した。 日本は後半早々にCKの好機から佐藤(ブレーメン)が先制。途中出場の田中(湘南)が加点した。五輪初出場を決めているウクライナに対して主導権を握り続け、無失点で逃げ切った。 五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア・カップ(カタール)は4月15日に開幕し、日本は1次リーグで中国、アラブ首長国連邦(UAE)、韓国と対戦する。
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サッカーU―23日本はウクライナに勝利
パリ五輪出場を目指すサッカー男子のU―23(23歳以下)日本代表は25日、ミクニワールドスタジアム北九州での国際親善試合でU―23ウクライナ代表に2―0で勝利した。
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テロに乗じ侵攻正当化か ロシア、ウクライナに責任示唆 過激派問題対応苦慮
モスクワ郊外で22日起きた銃乱射テロを巡り、ロシア側ではウクライナの関与を示唆するような言動が、プーチン大統領を筆頭に目立つ。ロシアは長年、イスラム過激派への対応に苦慮してきたが、今回は責任がウクライナにあるかのように見せることで侵攻を正当化する狙いが透ける。 白いルノーの車で、ウクライナへ逃げようとしていた-。モスクワから約340キロ離れたブリャンスク州で外国籍の実行犯が拘束された際の様子を、ロシアの下院議員が語った。同州はウクライナと国境を接する。 ▽痕跡 プーチン氏はテロの3日前にも連邦保安局(FSB)幹部との会議で、ロシア国内への越境攻撃を強めるウクライナが「テロリストの
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ロシアの大型揚陸艦2隻を攻撃 クリミア、ウクライナが主張
【キーウ共同】ウクライナ軍は24日、ロシアが支配するウクライナ南部クリミア半島セバストポリで、ロシア黒海艦隊の大型揚陸艦「ヤマル」「アゾフ」の2隻と通信センターなどを攻撃したと発表した。ロシア側の当局者は23日、セバストポリにミサイル攻撃があり、上空で10発以上を迎撃したと通信アプリに投稿していた。 タス通信などによると、ロシア国防省は23日、ウクライナ東部ドネツク州バフムトの西方にある集落を新たに掌握したと主張した。ロシア軍は2月に同州の要衝アブデーフカを制圧後、徐々に攻勢を強めており、この集落の近くにある町チャソフヤールが攻略目標だとみられている。 ウクライナの首都キーウ(キエフ)や
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ロシア勢の中立参加も「反対」 U―23ウクライナ代表監督
サッカーのU―23(23歳以下)ウクライナ代表のロタン監督が24日、ミクニワールドスタジアム北九州で記者会見し、個人の中立選手(AIN)としてロシア選手のパリ五輪参加が容認されていることに「五輪やサッカーは平和の象徴。(ロシア勢が)五輪に出場すれば、攻撃的感情を高ぶらせることになり、ウクライナでの被害がより増えてしまう可能性がある。私は反対だ」と語気を強めた。 ウクライナはサッカー男子でパリ五輪出場権を獲得しており、U―23日本代表と25日に国際親善試合に臨む。ロタン監督は「パリ五輪で素晴らしいプレーをし、いい結果を残すことで戦禍の中にある国民を励ますことがで
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大岩監督「課題に向き合う」 U23日本代表、ウクライナ戦へ
パリ五輪出場を目指すサッカー男子のU―23(23歳以下)日本代表は25日午後7時15分からミクニワールドスタジアム北九州で、五輪初出場を決めているU―23ウクライナ代表と強化試合を行う。大岩監督は24日に試合会場で記者会見し「いろいろな課題に向き合い、試合に向かっていく」と意気込んだ。チームは冒頭以外を非公開として最終調整した。 五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア・カップ(4月15日開幕・カタール)を前に、最後の国際親善試合となる。日本は22日にU―23マリ代表に1―3で敗れた。同じ中2日での試合となるアジア杯を念頭に、監督は「次の試合で勝ち点を奪う、と
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ロシアの大型揚陸艦2隻を攻撃とウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ軍は24日、ロシアが支配するウクライナ南部クリミア半島セバストポリで、ロシア黒海艦隊の大型揚陸艦2隻と通信センターなどを攻撃したと主張した。
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ウクライナ首都にミサイル攻撃
【キーウ共同】ウクライナ首都キーウ(キエフ)に24日早朝、ミサイル攻撃があった。市内で爆発音が聞こえ、迎撃したミサイルの破片が落下した。
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ウクライナに「責任転嫁」 銃乱射でゼレンスキー氏
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は23日の動画声明で、モスクワ郊外のコンサートホールでの銃乱射についてロシアのプーチン大統領が発生翌日まで発言しなかったことに触れ「どうすればウクライナに罪をなすりつけられるか考えていた」と指摘した。責任をウクライナに転嫁しようとしていると非難した。 ウクライナは銃乱射への関与を強く否定している。ゼレンスキー氏は、ウクライナ侵攻を続けるプーチン政権が「国内のことに対処できていない」とも述べた。 プーチン氏は23日の演説で実行犯らにウクライナの国境を越えるための「窓口」が用意されていたと
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ロ石油施設へ攻撃「中止を」 米、ウクライナに要請
【キーウ共同】英紙フィナンシャル・タイムズ電子版は22日、ロシア国内の石油施設への攻撃を強めるウクライナに対し、バイデン米政権が攻撃をやめるよう求めたと報じた。原油価格高騰やロシアによる報復を誘発する危険があると警告した。ガソリン価格の上昇は、11月の米大統領選で再選を目指すバイデン大統領の弱点ともなり得る。 要請はウクライナ国防省情報総局などの高官に伝えられた。米国家安全保障会議の報道担当者は同紙に「われわれはロシア国内への攻撃を奨励していない」と述べた。 ウクライナのステファニシナ副首相は22日、キーウ(キエフ)での国際イベントで「米国の要請は理解できるが、私たちは自らの能力や資源で
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ウクライナ、乱射事件との関与「断固否定」
【キーウ共同】ウクライナ外務省は23日までに、モスクワ郊外で起きた銃乱射事件への関与を「断固として否定する」との声明を発表した。
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アフガンIS系計画の情報 米、ロシアに伝達と報道
【ワシントン共同】米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は22日、米国が今月に入ってアフガニスタンに拠点を置く過激派組織「イスラム国」(IS)系勢力「ISホラサン州」によるモスクワでのテロ計画の情報を入手し、ロシア側に伝えていたと報じた。米政府関係者の話としている。 具体的な計画の内容は報じておらず、モスクワ郊外のコンサートホールでの銃乱射に関連する情報だったかどうかは不明。米国はイラン南東部で1月に約90人が犠牲となった自爆テロもISホラサン州の犯行とみている。 カービー米大統領補佐官は記者会見で、ロシアの侵攻を受けるウクライナがモ
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ウクライナ避難「学び」に影 浜松出身・清水さん、隣国で支援 「多角的援助が必要」
東欧の地で、ウクライナから避難した子どもたちの教育支援に奮闘する浜松市出身の女性がいる。国際的な非政府組織(NGO)「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」に所属する清水奈々子さん(31)は現在、同国に隣接するルーマニアで駐在員として活動する。清水さんがこのほどリモート取材に応じ、ロシアとの戦争が長期化する中、「子どもの学習に影を落としている。まだ多くの支援が必要」と訴えた。 ウクライナとの国境の南にある都市コンスタンツァでは、戦地から逃げてきた子どもらを公立校で受け入れている。清水さんは首都ブカレストを拠点にしつつ学校に顔を出し、放課後学習に関する手配や心のケアに必要な人材確保などの調整役
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ウクライナ、関与否定 プーチン氏が指示と主張
【キーウ共同】ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は22日、モスクワ郊外のコンサートホールで起きた銃乱射への関与を否定した。通信アプリに投稿した。ウクライナ国防省情報総局は声明で、ウクライナとの戦争を激化させるため、プーチン大統領の指示を受けたロシア特殊部隊による「計画的かつ意図的な挑発だ」と主張した。 ポドリャク氏はウクライナにとっては「戦争を終わらせるためにロシアの正規軍を破壊することが重要だ」と述べ、テロの手段を用いたことはないと強調した。 英外務省や在ロシアの米大使館は今月上旬、過激派がモスクワでテロを起こす可能性を指
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ウクライナは関与否定
【キーウ共同】ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は22日、モスクワ郊外のコンサートホールで起きた銃撃への関与を否定した。
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ウクライナ関与の形跡なしと米高官
【ワシントン共同】カービー米大統領補佐官は22日、モスクワ郊外のコンサートホールでの襲撃で、ウクライナが関与したかどうかは「現時点で形跡はない」と述べた。
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ウクライナ操縦士の訓練終了 英で10人、初期プログラム
【ロンドン共同】英政府は22日、F16戦闘機のウクライナへの配備に向け、英国で訓練を受けていた10人のウクライナ人操縦士が英語や地上訓練など初期プログラムを終了したと発表した。フランス空軍による高度な飛行訓練を経て、F16の実機で操縦方法を学ぶ。 米紙ニューヨーク・タイムズは、7月にもF16配備の可能性があると報道。操縦士12人がデンマーク、英国、米国で訓練を終え、操縦可能になる見込みという。
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東部制圧視野に攻勢 ロシア軍 越境攻撃激化で【ウクライナ侵攻】
ロシア西部ベルゴロド州などでウクライナ側からの攻撃が激化している。無人機や長距離砲の攻撃が連日続く同州には、今月のロシア大統領選投票直前から地上部隊が侵入を試み、ロシア国防省は20日、一時越境を許したことを認めた。プーチン政権は西部各州防衛のため、国境を接するウクライナ東部ハリコフ州の制圧も視野に攻勢を強めるとみられる。 ロシア国防省によると、ベルゴロド州内には21日朝にも多連装ロケット砲10発が撃ち込まれた。全て迎撃したという。 侵攻を受けるウクライナは今月12日からベルゴロド州とクルスク州へ、戦車や装甲車を動員し波状的に侵入を図った。ロシア側は「全て撃退した」としていたが、プーチン政
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ウクライナ軍事支援協議 EU首脳、ガザ情勢も
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は21日、ブリュッセルで首脳会議を開いた。ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領がオンラインで出席し、同国への軍事支援強化について協議。国連のグテレス事務総長も参加し、パレスチナ自治区ガザの情勢も議題となる。 EUは侵攻を受け欧州で凍結されたロシア中央銀行の資産から得た収益をウクライナの軍事支援に充てる計画を検討。EUの外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は、年間30億ユーロ(約4900億円)の収益が見込まれるとして、うち9割をウクライナの軍事支援のためにEU基金「欧州平和ファシリティ」に移すことを提案している
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原爆資料館を見学「苦しくて涙」 音声翻訳のウクライナ人留学生
原爆資料館(広島市)の解説をウクライナ語に翻訳したウクライナ人の留学生3人が21日、資料館を初めて訪れ、自身らの翻訳を基にした音声ガイドを聞きながら館内を見て回った。報道陣の取材に「実際の展示を見ると、涙が出るくらい苦しくて悲しかった」と話した。 3人はキーウ国立言語大日本語文献学科に通っていたが、ロシアのウクライナ侵攻のため2022年3月に日本に避難し、日本経済大(福岡県太宰府市)に留学している。資料館では展示一つ一つの前で足を止め、じっくりと眺めていた。原爆慰霊碑と原爆ドームも訪れた。 資料館の見学後、マリヤ・コルネバさん(
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キーウにミサイル、31発迎撃 破片落下12人負傷、ウクライナ
【キーウ共同】ウクライナの首都キーウ(キエフ)に21日未明、ロシア軍のミサイル攻撃があった。ウクライナ軍によると、飛来した極超音速ミサイル「キンジャル」や弾道ミサイル「イスカンデルM」、巡航ミサイルの計31発すべてを首都上空で迎撃した。キーウ市当局は、ミサイルの破片が落下し、12人が負傷したと発表した。首都への攻撃は約1カ月半ぶり。 破片は幼稚園の敷地や住宅などに落下し、火災が起きた。 攻撃があった同日未明には一時、ウクライナ全土で空襲警報が発令された。
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「敵国の言葉なぜ学ぶの?」逆境の中でロシア語専攻の道を選んだ学生に聞いてみた ウクライナ侵攻開始時には高校生、周囲から冷たい反応も
ウクライナ侵攻から2年が経過した。日本社会にはロシアに対する非難めいた論調や嫌悪感が色濃くある。ロシア語専攻の学生らの多くも、「なぜ敵国の言語を学ぶのか」と心ない言葉をかけられるなど、風圧の強まりを実感している。侵攻が始まった当時、高校2年生だった大学1年生は今、なぜロシア語を選び、どのような思いで学習に励んでいるのか。神戸市外国語大のロシア学科を卒業した記者(29)が、後輩たちに聞いてみた。(共同通信=小島拓也) ▽祖母は「あり得ない」と冷たい反応、同じ志の仲間がモチベーション 取材にはロシア学科1年の福田拓人(ふくだ・たくと
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継続への協力要請 ロシア大統領、下院会派代表に【ウクライナ侵攻】
ロシアのプーチン大統領は19日、モスクワの大統領府で下院各会派の代表と大統領選終了後に初めて会談した。プーチン氏は国防と安全保障の強化が最重要課題だと述べ、ウクライナ侵攻継続への協力を求めた。 20日には自身への投票を呼びかけた選挙運動代理人らを大統領府に招いて謝意を表明。「選挙の勝利は序章に過ぎない」と強調し、戦勝に向けた一層の支持を訴えた。 各会派代表との会談でプーチン氏は少子化対策や経済の安定、地方の発展などを今後の優先課題として列挙。「重要なのは幹部の刷新ではなく、アプローチを変えることだ」と述べ、重要閣僚の顔ぶれは維持する考えを示唆した。 自身が87%を超す得票率で5選を決め
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ロシア石油日量60万バレル停止か ウクライナの無人機攻撃
【キーウ共同】米ブルームバーグ通信は18日、石油取引大手グンボルの推定として、ウクライナ軍の無人機攻撃により、日量約60万バレルのロシアの石油精製能力が稼働停止に追い込まれたと報じた。ウクライナは最近、ロシア経済に打撃を与えようと、燃料関連施設への攻撃を強めている。 ロシアのシュリギノフ・エネルギー相は20日、今年の製油量は前年並みを維持すると主張した。各地の製油所での事件を受け、定期修理の日程を調整し安定供給を図ると記者団に述べた。 ウクライナ東部ハリコフでは20日、ロシア軍の攻撃があり、地元当局などによると4人が死亡、7人が
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ウクライナ侵攻「全世界への攻撃」と大統領
【ソウル共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は民主主義サミットにオンライン参加し、ロシアのウクライナ侵攻は「全世界に対する攻撃だ」と批判した。
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ウクライナサッカー英雄支援訴え 「母国の状況伝えるのが使命」
【キーウ共同】ウクライナサッカー界の英雄で、同国協会のアンドリー・シェフチェンコ会長(47)が20日までに首都キーウ(キエフ)で共同通信の単独インタビューに応じ、ロシアの侵攻を受ける「母国の状況を伝えるのが私の使命だ」と述べ、国際社会に支援を訴えた。パリ五輪やサッカーのワールドカップ(W杯)などへの「ロシア選手の参加は容認できない」とも強調した。 2022年2月のロシアによる侵攻開始後、シェフチェンコ氏は自身の知名度を生かして、国内外からの支援金を募る取り組みを進めている。 ウクライナでは侵攻により約500のスポーツ施設が破壊さ
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ウクライナは存続危機、支援訴え 米長官、ロシア前進と指摘
【ワシントン共同】ウクライナ防衛支援の関係国会合が19日、ドイツ西部のラムシュタイン米空軍基地で開かれた。オースティン米国防長官は会合後の記者会見で、ロシアが戦場で兵員や物資を消耗しながらも徐々に前進していると指摘。「ウクライナの存続が危ない」と述べ、改めて支援を呼びかけた。 オースティン氏は、ウクライナが深刻な弾薬不足に陥っているとの見方を示し「ウクライナへの投資は、われわれの安全保障への投資だ」と訴えた。米議会でウクライナ支援を含む緊急予算案の審議を早急に進める必要があるとした。 会合の冒頭では、ウクライナの人々がロシアのミ
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米欧後手 支援の司令塔不在 プーチン大統領5選 ロシア兵力増強恐れ 英独仏 足並みそろわず【ウクライナ侵攻】
【ベルリン時事】ウクライナに侵攻するロシアのプーチン大統領は5選を決め、継戦への足場を固めた。対照的に、ウクライナの頼みの綱である西側諸国の支援は、司令塔不在のままで、後手に回っている。関連予算が議会を通らない米国は11月の大統領選まで身動きが取れず、欧州のけん引役である英独仏は足並みがそろっていない。 ウクライナ軍情報機関の報道官は18日、ロシアでは選挙後に「より公然と(予備役の)動員が行われるだろう」と現地メディアで語った。西側の支援が滞る間に、物量の差で圧倒されかねないとの懸念がにじむ。 最大の支援者だった米国では、「一銭も出すつもりはない」とも言われるトランプ前大統領を担ぐ共和党
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EUがウクライナ軍事支援の基金 8100億円拠出
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)加盟国は18日、ウクライナに対する軍事支援のため新たに50億ユーロ(約8100億円)を拠出し、ウクライナ支援に特化した基金を設けることを決めた。軍事装備の供与やウクライナ兵の訓練を実施する。 EUの基金「欧州平和ファシリティ」の中に、ウクライナ支援向けの基金をつくる。EUの外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は「ウクライナを守るために必要な支援を続ける」と強調した。加盟国は13日の大使級会合で50億ユーロの拠出に大筋合意していた。
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「安全地帯」言及に反発 ハリコフ州巡りウクライナ高官
【キーウ共同】ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は、ロシアのプーチン大統領が国民の安全確保のためウクライナ領内に「安全地帯」を設ける必要性に言及したことを受け、主権侵害だと指摘し「戦争の拡大を意味する宣言だ」と反発した。ロイター通信が18日伝えた。 17日開票のロシア大統領選で勝利したプーチン氏は記者会見で、ウクライナ側によるロシアへの越境攻撃を回避するためウクライナ東部ハリコフ州を併合するかどうか問われ「ウクライナの政権の支配下にある領土」に安全地帯を設ける必要性に触れた。 ポドリャク氏はロイターに「ハリコフはウクライナだ
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ウクライナを、平和を学ぶ 裾野南小で避難者が特別授業
裾野市の南小でこのほど、特別授業「ウクライナを学ぶ日」が開かれた。ロシアによる侵攻を受け、日本に避難しているウクライナの大学生と音楽家が、全校児童247人に平和の大切さを伝えた。 大学生のトロンプチン・ニキタさん(20)はアニメや音楽の影響で14歳から勉強しているという流ちょうな日本語で、ウクライナの文化や風土を紹介した。侵攻が激しくなってから「当たり前だと思っていた学校に通う、友だちと遊ぶといった日常が当たり前ではなくなった」と強調。「楽しさや豊かさ、自由の礎には平和がある。ウクライナを通じて平和について考えてほしい」と呼びかけた。 チェロ奏者のトルマチョブ・グリブさん(30)はウクラ
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プーチン大統領、圧勝で5選 87%超、史上最高得票
ロシア大統領選は17日夜(日本時間18日未明)に開票され、中央選挙管理委員会の開票率約99%の暫定集計で現職のウラジーミル・プーチン大統領(71)が87・33%を得票して他の3候補を圧倒、通算5選を決めた。プーチン氏はモスクワの選対本部で「国民の信頼に感謝する」と勝利宣言。ウクライナ侵攻を目的達成まで続けると明言した。 2000年の初当選以来、政治の実権を握り続けてきたプーチン氏の任期はさらに6年延びて統治期間は30年となるが、投票妨害など一部で政権への反発もうかがわれた。長期化する侵攻の今後の展開や日米欧との厳しい対立が続く外交、制裁下の経済強化などが新たな
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ロシア大統領選は「茶番」 結果「不当」とウクライナ
【キーウ共同】ロシアの侵攻が続くウクライナでは、プーチン大統領の当選が確実視されていたロシア大統領選は「茶番」(ウクライナ外務省)と一蹴され、関心は低かった。ロシアの占領下にあるウクライナ東部・南部4州や南部クリミア半島で強行された選挙は「違法で無効」との立場で、選挙結果の不当性を訴えている。 ロシア西部やウクライナ国内のロシア占領地では17日の投票最終日にかけて攻撃が相次いだが、ウクライナ側による選挙妨害かどうかは不明だ。ウクライナ外務省はロシアが危機をあおる「挑発活動」を行う可能性があるとして、占領地の住民に対し、人混みを避けるよう呼びかけていた。
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ウクライナ代表が大使表敬 サッカーU―23、近く訪日
【キーウ共同】近く訪日するサッカーのU―23(23歳以下)ウクライナ代表が17日、首都キーウ(キエフ)にある日本大使公邸の松田邦紀駐ウクライナ大使を表敬訪問した。25日に北九州市でU―23日本代表との国際親善試合が組まれており、選手らは日本での好試合を誓った。 松田大使は「日本チームも対戦する準備はできているはずだ。忙しい日程だろうが、日本での滞在も楽しんでもらいたい」と激励した。 元ウクライナ代表の名選手で同国サッカー協会のシェフチェンコ会長は、ロシアによる侵攻後「日本はウクライナへの支援を続けてくれている」とし、今回の試合開
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ロシア、クリミア併合10年 ウクライナ 抵抗の動き再燃 半島奪還「譲れぬ一線」
ロシアがウクライナ南部クリミア半島を併合してから18日で10年となる。ロシアは住民投票による「合法的な編入」と主張するが、実際はロシア軍部隊の武力を背景に併合を強行。2022年2月の全面侵攻以降、半島内ではロシア支配に抵抗する動きが再燃し、ロシア当局による弾圧が強まる。ウクライナ国内では、武力による半島奪還が「譲れない一線」との主張が力を増している。 「ロシア系住民が多く、ロシア黒海艦隊が基地を置くクリミアは最ももろく狙われやすかった」。クリミアの社会活動家アンドリー・シチェクンさん(50)はクリミア併合が22年の侵攻の布石だったとみる。 14年2月、首都キーウ(キエフ)の抗議デモで親ロ
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攻撃相次ぎ23人死亡 ロシア ウクライナ
ウクライナ国境のロシア西部には16日も無人機や長距離砲による攻撃が相次ぎ、ベルゴロド州のグラトコフ知事によると砲撃で市民2人が死亡、3人が負傷した。南部サマラ州シズラニでは製油所が炎上、アザロフ州知事は無人機攻撃を受けたと表明した。タス通信などが伝えた。 ロシアでは今月17日開票の大統領選の投票が続いている。プーチン大統領は15日の安全保障会議で、選挙の妨害を狙うウクライナ側が攻撃を激化させていると述べ報復を警告した。ロシア軍は同日、ウクライナ南部オデッサをミサイル攻撃。ウクライナ当局によると少なくとも21人が死亡し、70人以上が負傷した。 ロシア国防省は16日、オデッサではウクライナ軍
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ロシア支配に抵抗、偽札まく 「クリミアはウクライナ」
【ロンドン共同】ウクライナ南部クリミア半島でロシア編入の是非を問う住民投票が実施されてから10年となった16日、ロシア支配に抵抗するウクライナ女性の運動「ズラ・マウカ」の協力者が半島各地で「クリミアはウクライナ」と書かれた偽のロシア紙幣千枚以上をまいた。 ロシアの200ルーブル札を模したもので、色もデザインもそっくりだが、ウクライナ国旗や沈没するロシア軍艦が描かれている。ズラ・マウカの代表は取材に「クリミアに占領者の居場所ははない」と訴えた。 ズラ・マウカは、2022年9月にロシアが一方的に併合を宣言した南部ザポロジエ州で「州都
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独仏首脳、関係悪化も結束演出 ウクライナ支援で「連帯」強調
【ベルリン共同】ドイツ、フランス、ポーランドは15日、ベルリンで首脳会談を開き、ウクライナへの軍事支援強化で一致した。支援を巡る意見の相違で関係が悪化しているドイツのショルツ首相とフランスのマクロン大統領は会談後の共同記者会見で「連帯」を強調し、結束を演出した。 ドイツとフランスは、マクロン氏がウクライナへの部隊派遣の可能性に言及したことや、ショルツ氏が長射程の巡航ミサイル「タウルス」の供与を拒み続けていることで、互いに反発。ウクライナ支援に悪影響を及ぼすと批判されている。 記者会見で、ショルツ氏は「団結は力だ」とし、マクロン氏
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ウクライナ南部攻撃の死者14人に
【キーウ共同】ウクライナ南部オデッサ州の知事は15日、ロシアのミサイル攻撃による死者が14人になったと明らかにした。負傷者は46人としており、死者は増える可能性がある。
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ウクライナ南部にミサイル攻撃、8人死亡
【キーウ共同】ウクライナ検察は15日、南部オデッサにロシア軍のミサイル攻撃があり、8人が死亡、20人以上が負傷したと発表した。
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【ウクライナ】クチマ元ウクライナ大統領に聞く ゆがんだ歴史観が侵攻原因 ロシアへの譲歩、欧州戦争招く
ウクライナのレオニード・クチマ元大統領は、ロシアの侵攻2年に合わせ共同通信の書面インタビューに応じ、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の歪曲(わいきょく)された歴史観と、自らの歴史的使命という妄想が侵攻の主原因だと指摘。停戦については、ロシアの軍事力再建、攻撃拡大につながるので応じられないと否定。米欧がウクライナを犠牲にしてロシアに譲歩すれば、プーチン氏は戦争を欧州に拡大すると警告した。 ▽侵略避けられずと確信 決して兄弟にならない ―プーチン氏はウクライナは歴史
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ウクライナ避難の学生、修了式 戦闘終結見通せず、日本で就職
ウクライナの大学から多くの避難民学生を受け入れている福岡県太宰府市の日本経済大で15日、修了式が行われた。ロシアによる侵攻開始から2年が過ぎ、戦闘終結の見通しが立たない中、修了生8人は日本企業に就職し、新たな道を歩む。 式典で学生代表として登壇したマルガリータ・ダガエバさん(22)は「新社会人になるが、不安と決意が一つになった気持ち。日本での社会人生活が最善のものになることを期待しています」とあいさつした。 同大は侵攻直後の2022年3月以降、学術交流協定を結ぶキーウ(キエフ)国立言語大とリビウ国立工科大から計68人の学生を受け
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【欧州のウクライナ支援】主導権争い、揺れる仏独 EUの両輪、連帯に赤信号
ウクライナへの軍事支援を巡り、フランスとドイツの関係が急速に悪化している。最大の支援国である米国の関与継続が不安視される中、新たに主導権を握るための両国の争いが激化。欧州連合(EU)の両輪である仏独の関係がぎくしゃくすれば欧州の連帯に赤信号がともり、支援に決定的な影響が出かねない。 ▽皮肉 「ウクライナへの地上部隊派遣を排除しない」。2月下旬、火を付けたのはフランスのマクロン大統領のこの発言だった。パリで国際会議を開き、今後の支援策を主導したいとの考えを鮮明にした。本格戦争を招くとしてタブーだった部隊派遣の可能性にも踏み込み、慎
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ウクライナへ電動スクーター供与 200台、福祉関係者の足に
【キーウ共同】ウクライナの首都キーウ(キエフ)で14日、日本が国連開発計画(UNDP)を通じて供与した電動スクーター200台の引き渡し式典が開かれた。キーウ州や東部ハリコフ州、南部ミコライウ州など計11州で、住民の生活支援を担う福祉関係者の足として使われる。 ウクライナでは侵攻により交通インフラが破壊され、アクセス困難な地域がある。ジョルノビチ社会政策相は式典で、スクーターは狭い道でも走行できるとし「支援者の移動手段を改善できる」と謝意を伝えた。 松田邦紀駐ウクライナ大使は「スクーターがソーシャルワーカーの献身的な活動の象徴とな
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北朝鮮ミサイル「低品質」 ロシア発射50発、命中率2割 ウクライナ検察【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ロシアがウクライナに発射した北朝鮮製の弾道ミサイルについて、ウクライナ検察当局が標的への命中率が約2割にとどまるなど「品質が非常に低い」と分析していることが14日、軍と協力してミサイルの残骸を調べた検事総長事務所への取材で分かった。発射数が約50発に及んでいることも判明。北朝鮮の弾道ミサイルで計24人が死亡したという。 北朝鮮は、実戦に初めて投入されたミサイルのデータをロシアから入手し、迎撃回避や攻撃の能力向上を目指しているとされる。同事務所戦争犯罪局のユーリー・ベロウソフ局長は「北朝鮮はウクライナをミサイル実験場にしているようだ」と懸念を表明した。 ベロウソフ氏によると、
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北朝鮮製ミサイル「品質低い」 命中2割とウクライナ検察
【キーウ共同】ロシアがウクライナに発射した北朝鮮製の弾道ミサイルについて、ウクライナ検察当局が標的への命中率が約2割にとどまるなど「品質が非常に低い」と分析していることが14日、軍と協力してミサイルの残骸を調べた検事総長事務所への取材で分かった。発射数が約50発に及んでいることも判明。北朝鮮の弾道ミサイルで計24人が死亡したという。 北朝鮮は、実戦に初めて投入されたミサイルのデータをロシアから入手し、迎撃回避や攻撃の能力向上を目指しているとされる。同事務所戦争犯罪局のユーリー・ベロウソフ局長は「北朝鮮はウクライナをミサイル実験場にしているようだ」と懸念を表明し
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【世界探視鏡】ウクライナ侵攻 ロシア大統領の執念「歴史的裏切り者」許せず ウクライナの作家 アンドレイ・クルコフ
ロシアのウクライナ侵攻開始から2年。ウクライナの作家アンドレイ・クルコフ氏が、ウクライナ側から見た戦争の背景や展望を語った。 時系列で見ると、この戦争の遠因は親欧米政権が誕生した2004年のオレンジ革命までさかのぼる。ウクライナがロシアに従わないことを示す最初のシグナルだった。その時初めて、ロシアのプーチン大統領に、ウクライナを征服もしくは破壊する必要があるとの考えが芽生えたと思う。 その後に生じた親ロシア政権が14年のマイダン革命で崩壊。ウクライナの親欧米路線が決定的となった。血が流れ、国の将来を自分たちが担うとの意識が市民の間に高まった。この革命がなければおそらく、ウクライナは今頃ロ
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ロシア国内の石油施設攻撃 ウクライナ、経済打撃狙う
【キーウ共同】ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」は13日、同国の保安局がロシア国内にある三つの製油所を無人機で攻撃したと報じた。ウクライナは最近、ロシア国内の燃料関連施設への攻撃を強めている。当局者は「ロシアから資源を奪い、オイルマネーを減らすのが狙いだ」とし、ロシア経済に打撃を与える戦略だと説明した。 攻撃したのは、ロシアの西部ニジェゴロド州、北西部レニングラード州、モスクワ南東リャザニ州にある製油所。一方、ロシア国防省は13日、一晩でウクライナの無人機58機を無力化したと発表した。 米紙ウォールストリート・ジャー
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ウクライナ東部と国境地帯で両軍 ロ大統領選前に攻勢強化
ロシアの侵攻を受けるウクライナの東部と、国境地帯のロシア西部で戦闘が激化している。ロシア国防省は12日、東部ドネツク州の集落ネベリスコエを新たに制圧したと発表。前線で押され気味のウクライナ軍が同州北方のハリコフ州方面から、ロシア領内への攻撃を強めているとみられる。 ウクライナ側は最近、大量の無人機を投入してロシア各地の燃料関連施設を攻撃。15~17日のロシア大統領選を前に、双方が攻勢を強めている。 ネベリスコエは、ロシア軍が激戦の末に先月制圧した要衝アブデーフカの南西。ドネツク州の大半を実効支配するロシア側行政府幹部はタス通信に、州全域制圧をにらんだ北西方向への展開が容易になったと強調し
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EU、軍事支援新たに8千億円 ウクライナ向け大筋合意
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)加盟国は13日の大使級会合で、ウクライナに対する軍事支援で新たに50億ユーロ(約8千億円)を拠出することで大筋合意した。米国でウクライナ支援を含む緊急予算案の議会審議が停滞する中、ウクライナには貴重な支援となりそうだ。 議長国ベルギーの政府はX(旧ツイッター)で「EUはウクライナに永続的な支援を提供し、防衛に必要な軍備を確保できるように支援する決意だ」と強調した。
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「おそロシア」のイメージ絵本で変えたい!ウクライナ侵攻下、日本人学者が「ひとり出版社」を立ち上げた理由とは? 1作目はロシア人とウクライナ避難民の交流から生まれた物語
ウクライナ侵攻でロシアに対するイメージは悪化の一途をたどり、批判の矛先は戦争とは無関係の文化や芸術にも向けられる。そんな風潮に疑問を持った大学のロシア研究者が、ロシアの絵本を扱う「かけはし出版」を立ち上げた。翻訳から出版まで全て1人で担当。昨年12月にはドイツ在住のロシア人絵本作家と、ウクライナ避難民の交流から生まれた第1作の出版にこぎつけた。(共同通信=小島拓也) ▽先入観を変えたい 神戸市外国語大ロシア学科准教授の藤原潤子さん(51)は、現代ロシアの呪術信仰を長年研究してきた文化人類学者だ。大学でロシア語を学び始めて以降、ロ
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米、ウクライナに追加軍事支援 昨年12月以来、443億円
【ワシントン共同】バイデン米政権は12日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、最大3億ドル(約443億円)の追加軍事支援を発表した。新たな支援の発表は昨年12月以来。議会ではウクライナ支援を含む緊急予算案の審議が停滞しており、大統領権限で米軍の備蓄から防空システムや対戦車兵器を供与する。 バイデン大統領は12日、ホワイトハウスでポーランドのドゥダ大統領らと会談し「今日発表した支援では到底足りない」と強調。議会に対し、緊急予算案の審議を進めるよう改めて要求した。 国防総省によると、米軍の備蓄からウクライナに物資を供給した場合、米
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米、ウクライナに追加軍事支援発表
【ワシントン共同】バイデン米政権は12日、ウクライナに対する最大3億ドル(約443億円)の追加軍事支援を発表した。新たな支援の発表は昨年12月以来。
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ウクライナから越境攻撃 ロシアは撃退主張
ロシア国防省は12日、同日未明から朝にかけて西部ベルゴロド、クルスク両州にウクライナ側から越境攻撃の試みがあり、軍と連邦保安局(FSB)が阻止、撃退したと発表した。同省は敵側の最大60人を殺害し、戦車5両を破壊したと主張した。 一方でロシアのプーチン政権を敵視する武装集団「ロシア義勇軍団」なども12日、ベルゴロド、クルスク両州にウクライナ側から越境攻撃したとの声明を通信アプリで発表した。戦闘の様子とする動画も投稿し、クルスク州にある集落チョトキノを制圧したと主張した。クルスク州知事は、攻撃で住人1人が軽傷を負ったと明らかにした。
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【ウクライナ侵攻2年】プーチン政権の呪縛か ロ国民多くが戦争支持
ロシア国民の多くがプーチン政権の呪縛にとらわれているのではないか。2022年2月からのウクライナ侵攻で増え続ける犠牲者一人一人に、かけがえのない人生があった。遺族の苦しみは抱え切れないほど大きい。ロシアの遺族も同じはずだが、国内の侵攻支持者は多いとされる。 「銃を向けてきたロシア兵は何かに操られているかのようだった」。ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャが22年3月に占領された際の記憶をアンドリー神父(51)は、こう振り返る。ブチャでは、解放までの約1カ月間で市民ら400人以上が虐殺された。 神父の感想が、ロシア兵の心理状
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トランプ氏は「一銭も払わない」 ウクライナ支援でハンガリー首相
【ワシントン共同】ロイター通信によると、米南部フロリダ州でトランプ前大統領と8日に会談したハンガリーのオルバン首相は11日までに、トランプ氏が大統領に返り咲けば、ウクライナ支援で「一銭も払わない。だから戦争は終わる」と述べた。 オルバン氏は「ウクライナが自力で立ち続けられないのは明らかだ」とし「米国が金を出さなければ、欧州だけでこの戦争を経済的に支えることはできない」と語った。
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ウクライナ侵攻の作品受賞 ナワリヌイ氏映像放映も
【ロサンゼルス共同】10日の米アカデミー賞では、ロシアのウクライナ侵攻で激戦地となった南東部マリウポリを描いた「マリウポリの20日間」が長編ドキュメンタリー賞を受賞した。ロサンゼルスで開かれた発表・授賞式では、昨年の同賞受賞作の題材となり、今年2月に死亡したロシアの反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏の映像も流された。 今回の受賞作の監督を務めたAP通信のウクライナ人ビデオジャーナリスト、ムスチスラフ・チェルノフ氏によると、ウクライナ作品のアカデミー賞受賞は初めて。チェルノフ氏は壇上で「この作品を作ることがなければよかったのに。ロシアがウクライナを侵攻しないこ
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米政権 ロシア核攻撃危惧 22年当時「厳格な備え」と報道 苦戦引き金 ウクライナに【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】米CNNテレビは9日、バイデン政権が2022年後半、ロシアがウクライナを核兵器で攻撃する可能性を懸念し「厳格な備え」をしていたと報じた。米政府高官2人の話としている。小型の戦術核をロシアが使いかねないと危惧していたという。 ロシアは22年2月にウクライナ侵攻を始めた。CNNによると、米国家安全保障会議(NSC)は同年夏の終わりから秋までの間、ロシアが戦術核を使用した場合の緊急対応計画を検討した。 ロシア軍は22年夏頃、南部ヘルソン州でウクライナ軍の攻勢を受けて苦戦。部隊が包囲される危機に陥り、バイデン政権内にそうした状況が核使用の「潜在的な引き金」になり得るとの見方が出て
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ウクライナ 取り返しつかない怒り【エッセー 街角発】
ウクライナ国境から約30キロのロシア西部ベルゴロドで昨年末、25人が死亡する攻撃があった。負傷者は100人を超え、ウクライナが実行したとされる越境攻撃としては最大規模となった。犠牲者の多くが市民だった。 この攻撃に対するウクライナ市民の反応に驚いた。一般人が犠牲になったことに困惑する声がある一方、「仕返しだ」「(ロシアに繰り返し攻撃された国境近くの都市)ハリコフを忘れるな」と大半が攻撃を支持しているようだった。 複雑な気持ちになったが、しばらくしてこの反応は当然なのかもしれないと思い直した。彼らは人殺しを支持しているわけではない。背景にあるのは取り返しのつかない怒りだ。 ロシアが202
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ウクライナ、前線で防御強化 英分析、戦車障害物や塹壕
【キーウ共同】英国防省は10日、ロシアの侵攻を受けるウクライナが前線の複数の地域で防衛拠点の構築を加速させているとの分析を発表した。「竜の歯」と呼ばれる戦車阻止用の障害物や塹壕、地雷原をつくり、防御を固めているとした。 ロシア軍は、侵攻を開始した2022年の後半から前線の防衛を強化し、23年秋ごろからウクライナ東部で攻勢を強めている。両軍が前線の防御を固める展開となっており、英国防省は消耗戦の特徴を示していると分析した。 今年2月に就任したウクライナ軍のシルスキー総司令官は就任直後、戦況は厳しいとの見方を示し「敵がわれわれの領土
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ウクライナ外相、教皇発言に反発 白旗でなく「黄色と青」
【キーウ共同】ウクライナのクレバ外相は10日、ローマ教皇フランシスコが白旗を揚げて交渉するよう呼びかけたことについて「私たちの旗は黄色と青だ。他の旗を掲げることはない」とX(旧ツイッター)に投稿し、反発した。
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ウクライナ外相、ローマ教皇の発言に反発
【キーウ共同】ウクライナのクレバ外相は10日、ローマ教皇フランシスコが白旗を揚げて交渉するよう呼びかけたことについて「私たちの旗は黄色と青だ。他の旗を掲げることはない」とX(旧ツイッター)に投稿し、反発した。
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ローマ教皇「白旗揚げ交渉を」 ウクライナに外交解決訴え
【キーウ共同】ローマ教皇フランシスコは9日公開のスイスメディアのインタビューで、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し「白旗を揚げて交渉する」ように呼びかけ、戦闘の外交的な解決を訴えた。 「白旗」は一般的に降伏を示すときに用いられる。バチカン公式メディアによると、教皇庁のマッテオ・ブルーニ報道官は声明で、教皇は「敵対行為の停止や勇気ある交渉で達成された停戦を示す」ために使ったと説明し、ウクライナに降伏を呼びかける趣旨ではなかったと釈明した。 ウクライナのゼレンスキー大統領は全領土奪還を目指しており、停戦交渉を否定。教皇はインタビュ
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教皇、ウクライナに「白旗揚げる勇気を」
【キーウ共同】ローマ教皇フランシスコは9日公開のスイスメディアのインタビューで、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し「白旗を揚げる勇気」を持つように訴え、交渉による停戦を求めた。
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ウクライナに30万発を供与へ チェコ主導、弾薬不足受け
【キーウ共同】チェコのフィアラ首相は8日、各国からの資金協力を得て、ウクライナに供与する砲弾30万発の購入が可能になったとX(旧ツイッター)に投稿した。欧米メディアによると、確保計画を主導するチェコはこれまでに、欧州連合(EU)域外から155ミリと122ミリの砲弾計80万発の調達先が見つかったと明らかにしていた。 ウクライナ軍は深刻な弾薬不足に苦しんでいる。フィアラ氏は今回の調達を「第1弾」としており、「われわれの目標はさらなる供給だ」と強調した。 ウクライナ軍部隊の報道担当者は8日、地元メディアに対し、ロシア軍が東部ドネツク州
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「原子力事故に向かっている」 ウクライナ、ロシア占拠原発懸念
【ウィーン共同】ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相は8日、ロシアが占拠するウクライナ南部ザポロジエ原発について、人員不足などの問題もあり「全体的な状況は原子力事故に向かって進んでいる」と述べ、強い懸念を示した。訪問先のオーストリア首都ウィーンで記者会見した。 ウクライナ侵攻が始まって2年が経過。ロシアは欧州最大のザポロジエ原発の占拠を続けており、戦闘に巻き込まれて大事故につながることが危惧されている。ハルシチェンコ氏は、占拠によって原発での「問題は増えている」と主張した。 電源を失う事態が繰り返し発生しているなどと指摘。原
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ウクライナ和平会議を提唱 トルコ大統領、仲介に意欲
【イスタンブール共同】トルコのエルドアン大統領は8日、トルコ・イスタンブールでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。会談後の共同記者会見で、ウクライナとロシアが参加する和平首脳会議を開催する準備ができていると表明し、仲介に意欲を見せた。 トルコはウクライナ、ロシアの双方と良好な関係を維持している。エルドアン氏は「交渉を通じて戦争を終わらせたい」と強調した。ウクライナの領土保全を改めて支持し、戦争終結に向けて首脳会議の開催を求めた。 エルドアン氏は多くのトルコ企業がウクライナの復興事業に加わっていると説明し、さらに後押しする考
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「勇気に性別ない」 ウクライナ人権団体の代表
【ロンドン共同】ノーベル平和賞を2022年に受賞したウクライナの人権団体、市民自由センター(CCL)のオレクサンドラ・マトイチュク代表(40)が国際女性デーの8日、ロンドンで記者会見を開き「勇気に性別はない。女性は自由のための戦いの最前線にいる」と訴えた。 マトイチュク氏は、民主国家において「女性は政府で決断できるし、軍で戦える。市民運動を展開できるし、戦争犯罪を記録できる」と強調。ウクライナに侵攻するロシアでは「女性は与えられた役割しか担うことができない。独裁的な政府が国民をどう扱うかを象徴している」と指摘した。 世界で女性が
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戦場の女性兵「史上最多」 ウクライナ 侵攻が生き方に影【国際女性デー2024】
【キーウ共同】ウクライナ国防省の広報機関は8日、国際女性デーに合わせて女性の従軍状況などのデータを発表した。軍所属の女性は6万2千人以上で侵攻前の2021年に比べ40%増加。うち兵士は約4万5500人で、4千人以上が前線に配置されるという。カルミコワ国防次官は戦場にいる女性兵士数は「世界の歴史上最多」だと指摘。3年目に入ったロシアによる侵攻が女性の生き方に影を落とす。 ウクライナでは女性の軍参画は総じて肯定的に受け止められている。侵攻後の22年、軍における「男女の機会均等」を8割が支持したとの調査もある。 「身体的な理由で女性を拒むべきではない」「平等に戦うべきだ」との指摘がある一方、「
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戦場の女性兵「史上最多」 ウクライナ、侵攻が生き方に影
【キーウ共同】ウクライナ国防省の広報機関は8日、国際女性デーに合わせて女性の従軍状況などのデータを発表した。軍所属の女性は6万2千人以上で侵攻前の2021年に比べ40%増加。うち兵士は約4万5500人で、4千人以上が前線に配置されるという。カルミコワ国防次官は戦場にいる女性兵士数は「世界の歴史上最多」だと指摘。3年目に入ったロシアによる侵攻が女性の生き方に影を落とす。 ウクライナでは女性の軍参画は総じて肯定的に受け止められている。侵攻後の22年、軍における「男女の機会均等」を8割が支持したとの調査もある。 「身体的な理由で女性を
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能力生かせる仕事に就けないウクライナ避難民 母国では医師として活躍、免許制度と日本語が壁に【あなたの隣に住む「難民」(7)】
近所にロシアのミサイルが落ちた。地震のように家が揺れる。ウクライナ東部ザポロジエに住んでいたオレーシャ・ボイツォワさん(43)は、夫と娘と共に隣国ポーランドに脱出した。 「でも、欧州は避難民が多すぎた。日本も受け入れていると知人に聞いて」。2022年7月に来日し、東京都営住宅で暮らす。家賃や光熱費は都が賄い、月約17万円の生活費が政府から支給される。 「支援にはとても感謝している。ただ、夫は障害があり、私が仕事をしないと生活は厳しい」。子ども向けの英語講師を務めた後、都の職業訓練プログラムに半年間参加し、職を探している。(共同通
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米大統領、ウクライナ支援で協力要求
【ワシントン共同】バイデン米大統領は演説で「われわれがウクライナに寄り添い、武器を提供すればプーチン(ロシア大統領)を止められる」とウクライナ支援継続の必要性を訴え、予算承認への協力を議会に求めた。
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英、ドローン1万機超供与へ ウクライナに
【ロンドン共同】英政府は7日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対しドローン1万機超を供与すると発表した。一人称視点(FPV)型と呼ばれるタイプのほか監視用ドローンや海上用ドローンも含まれる。 FPV型は操縦者がドローンの動きをリアルタイムで細かく制御できるため、ロシアの防空網を回避して目標を攻撃できる。 シャップス国防相は7日、ウクライナの首都キーウを訪れ、ゼレンスキー大統領やウメロフ国防相と会談し、改めて支援を表明した。
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ゼレンスキー氏周辺で爆発 南部オデッサ ギリシャ首相と視察中【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領が訪れていた南部オデッサ港周辺で6日午前、ロシア軍のミサイル攻撃があり、ウクライナメディアによると5人が死亡した。ギリシャのミツォタキス首相と共に港を視察していたゼレンスキー氏は、攻撃による爆発を目撃。ギリシャメディアによると訪問団から約200メートルの地点で爆発が起きた。両首脳や同行者は無事だった。 ウクライナ軍の報道官は攻撃は両首脳の訪問とは「関係ない」と述べ、首脳を標的にした攻撃ではないとの見方を示した。ただ、ゼレンスキー氏は戦闘の最前線の視察を含め国内を頻繁に移動しており、ロシアの攻撃に巻き込まれるリスクが改めて浮き彫りになった。 米A
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給食通し応援スクラム アザレア・セブンと袋井4小中 ナタリヤ選手出身地・ウクライナ料理をメニューに
袋井市はこのほど、地元のスポーツチームと連携したまちづくり企画の一環で、小中学校4校の給食メニューに、女子7人制ラグビーチーム「アザレア・セブン」のナタリヤ・コザチュク選手の出身地であるウクライナの料理を「アザレア・セブン応援給食」と名付けて提供した。 給食は高南小、袋井南小、袋井中、袋井南中で提供された。献立は、ウクライナ料理である揚げた鶏肉をバターと味わう「キエフカツレツ」をはじめ、ビーツで染まった赤色のスープが特徴的なボルシチ、ウクライナで生産が盛んなジャガイモを使ったサラダなど。給食中の教室では、並んだウクライナ料理の作り方や同チームの選手からのメッセージ動画が流れた。 高南小
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ボーン上田賞に2記者 ウクライナ報道を評価
国際報道で優れた業績を上げたジャーナリストに贈られる「ボーン・上田記念国際記者賞」の2023年度の受賞者に、いずれもウクライナ関連の報道で成果を上げた産経新聞外信部次長兼論説委員の遠藤良介記者(50)と、読売新聞欧州総局長の尾関航也記者(51)が6日、選ばれた。授賞式は29日。 遠藤氏はウクライナの現地ルポなどが評価された。同国でクリミア半島政策を統括するタミラ・タシェワ氏から「全領土奪還へ妥協しない」との発言を引き出した。 尾関氏はウクライナのゼレンスキー大統領とフィンランドのニーニスト大統領(当時)、エストニアのカラス首相ら
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ロシア哨戒艇に無人艇攻撃 損傷とウクライナ国防省
【キーウ共同】ウクライナ国防省情報総局は5日、ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島脇のケルチ海峡周辺で4日夜から5日未明にかけて、ロシア黒海艦隊の哨戒艇「セルゲイ・コトフ」を無人艇で攻撃し、損傷させたと発表した。 複数のロシアメディアは5日、通信アプリで、クリミア半島周辺でウクライナ軍のミサイルや無人機などによる攻撃があり、セルゲイ・コトフが沈没したと報じた。 一方、ロシア南部サマラ州の鉄道橋で4日に爆発があり、ロシア通信によると連邦保安局が破壊工作の疑いで捜査を始めた。死傷者はなかった。ウクライナ国防省情報総局は、同
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無人艇攻撃でロ哨戒艇損傷とウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ国防省情報総局は5日、ウクライナ南部クリミア半島脇のケルチ海峡周辺で4日夜から5日未明にかけて、ロシアの哨戒艇「セルゲイ・コトフ」を無人艇で攻撃し、損傷させたと発表した。
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米軍の機密情報漏らした男を起訴 ウクライナ侵攻関連
【ロサンゼルス共同】米司法省は4日、ロシアのウクライナ侵攻に関する米軍の機密情報を漏らしたとして、中西部ネブラスカ州のデビット・スレーター被告(63)が起訴されたと発表した。出会い系サイトで自称ウクライナ在住女性に情報を伝えており、「愛の機密提供者」と呼ばれていた。 司法省によると、被告は元陸軍中佐で、退役後の2021年8月ごろから22年4月ごろ、空軍職員として戦略軍に派遣され、機密情報にアクセスできる立場にあった。女性の求めに応じ、ウクライナ侵攻を巡る軍事目標や、ロシアの軍事能力に関する情報を提供したとしている。
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ウクライナ、30カ国超と締結へ 首相が安保2国間協定で見通し
【キーウ共同】ロシアに侵攻されるウクライナのシュミハリ首相は4日、先進7カ国(G7)メンバー国などがウクライナと相次いで結んでいる安全保障協力に関する2国間協定について、最終的に30以上の国と締結するとの見通しを明らかにした。首都キーウ(キエフ)で記者会見した。「日本とも交渉している」と述べ、将来的な締結に自信を示した。 ウクライナは今年、G7メンバーの英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの5カ国に、デンマークとオランダを加えた計7カ国との間で2国間協定を結んだ。 シュミハリ氏は、北大西洋条約機構(NATO)の全加盟国(加盟
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「ウクライナはロシアだ」と明言 メドベージェフ前大統領
ロシアのメドベージェフ安全保障会議副議長(前大統領)は4日、「ウクライナは言うまでもなくロシアだ」と述べ、ゼレンスキー政権を無条件降伏させるまで侵攻作戦を続けると述べた。ロシア通信が伝えた。 各国の若者を集めてロシア南部ソチで開かれているフォーラムに参加したメドベージェフ氏は「ドニエプル川の両岸とも、分かつことのできないロシアの戦略的・歴史的国境の一部だ。これを力ずくで変更する試みは粉砕される」と主張。現在ロシアが制圧している東部・南部4州にとどまらず、ウクライナ全体を支配下に置く必要があるとの考えを示唆した。 さらに「われわれ
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オデッサに無人機攻撃、3人死亡 集合住宅損傷
【キーウ共同】ウクライナ南部オデッサ州のキペル知事は2日、ロシア軍が南部オデッサを無人機で攻撃し、集合住宅が損傷、3人が死亡したと明らかにした。ゼレンスキー大統領は集合住宅18棟が損傷したと通信アプリで発表した。無人機攻撃は東部ハリコフ州や北東部スムイ州にもあったという。 ウクライナ空軍は同日、ロシア軍が一晩でミサイル3発と無人機17機を発射したと発表した。うち無人機14機を迎撃した。1日にはロシア軍のスホイ34戦闘爆撃機を撃ち落としたと表明。ウクライナ軍によるロ軍機撃墜の発表が最近、相次いでいる。 一方でロシアの複数の独立系メ
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バイデン氏また言い間違え ガザとウクライナ混同
【ワシントン共同】バイデン米大統領(81)が1日、パレスチナ自治区ガザに人道支援物資を投下すると記者団に明らかにした際、投下先をウクライナと2度言い間違えた。外国首脳の名前や国名の言い間違いは日常茶飯事となっており、高齢不安に拍車をかけそうだ。 直後に記者会見したカービー大統領補佐官は「ガザのことだった」と釈明した。バイデン氏は私邸などで機密文書が見つかった事件の特別検察官から記憶力の衰えを指摘された時に「私の記憶力は大丈夫だ」と豪語したが、国民の懸念を払拭できていない。
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G20 共同声明見送り 財務相会議閉幕 ウクライナ侵攻で対立
【サンパウロ共同】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は2月29日、ブラジル・サンパウロで2日間の討議を終え閉幕した。ロシアのウクライナ侵攻などの表現を巡り合意できず、2会合ぶりに共同声明の採択を見送った。日米など先進国とロシアが対立したとみられる。参加国間の溝を再び露呈した。 議長国ブラジルのアダジ財務相は閉幕後の記者会見で、2月下旬に開かれたG20外相会合での意見対立が影響したと指摘し「地政学的な問題は重要だが、それは前の会議(外相会合)で扱うべきだ」と述べた。 ブラジルは声明に代わる議長総括で「開かれた豊かな世界経済を促進するため、経済の国際協力強化の重要性を強調する」と訴
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ウクライナ、オランダと安全保障協定締結
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、ウクライナとオランダが安全保障協力に関する2国間協定を結んだとX(旧ツイッター)で明らかにした。
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ウクライナ選手が小学校訪問 パラのトライアスロン代表
スポーツ庁による国際貢献事業の一環で来日し、沖縄県本部町で合宿中のパラトライアスロンのウクライナ代表選手が1日、地元の本部小学校を訪問して子どもたちと触れ合った。 ウクライナ勢はロシアによる侵攻開始から2年が過ぎた現在も母国では満足にトレーニングを積めず、近隣のトルコなど国外に練習の場を求めている。東京パラリンピックにも出場した女子視覚障害のビタ・オレクシウクは「この(厳しい)状況を打破して、平和な世界をつくっていくことが大きな願い」と語った。 スポーツ庁が実施する「ポストスポーツ・フォー・トゥモロー」の支援を受け、日本トライア
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ロシアのウクライナ侵攻の文言で合意できず
【サンパウロ共同】神田真人財務官は2月29日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、共同声明の採択が見送られた理由について「(ロシアの)ウクライナ侵攻など地政学的な文言で合意できなかった」と説明した。
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日本 ロ朝接近で脅威拡大【ウクライナ 3年目の侵攻と世界⑤完】
ロシアによるウクライナ侵攻の影響は、日本を取り巻く東アジアの安全保障環境に波及した。国際社会から孤立するロシアと北朝鮮が接近、軍事協力を進める。北朝鮮はロシアの技術を取り入れ、核・ミサイルの脅威は拡大した。日本は米韓両国との連携で抑止を図るが、分断は深まり緊迫の度合いを増す。台湾海峡情勢、米大統領選の影響も見通せず、岸田文雄首相は困難なかじ取りを迫られる。 ■警戒感 「ロ朝間の戦略的協力が北朝鮮への核・ミサイル関連技術の移転につながる可能性を深く懸念している」。昨年11月22日、松野博一官房長官(当時)は北朝鮮が同21日に弾道ミサイル技術を使って打ち上げた軍事偵察衛星を巡り警戒感をあら
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ハリコフ州の駅 攻撃で2人死亡 6歳少女と祖父犠牲-ウクライナ侵攻
【キーウ共同】ウクライナ東部ハリコフ州の要衝クピャンスク周辺にある稼働していない鉄道駅の敷地内に28日、ロシア軍の攻撃があり、少女(6)と祖父の2人が死亡した。少女の母親も重傷を負った。ウクライナメディアが報じた。3月のロシア大統領選を前にロシア軍は東部で攻勢を続け、クピャンスク制圧を目指しているとされる。 東部の他の州にも攻撃があり、ドニエプロペトロフスク州ニコポリでは女性(61)が死亡した。
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ウクライナ侵攻 継続明言 プーチン氏 年次報告で正当化
ロシアのプーチン大統領は29日、連邦議会に対する年次報告演説でウクライナでの「軍事作戦の目的は全て達成する。勝利を確信している」と述べ、侵攻を続ける考えを明確にした。ロシアの戦略核兵器は完全な戦闘準備態勢にあると強調し、対立を深める欧米などを強くけん制した。 米国との核軍縮を含む戦略的安定に関する対話再開の用意があるとする一方、米国がロシアの安全保障と国益を真剣に考慮する必要があると指摘。ロシアが宇宙空間で核兵器を使用する可能性があるとの米メディア報道を否定し、米大統領選を前に対話を強要するバイデン政権のトリックだと批判した。 プーチン氏は、過去2年の侵攻作戦で経験を積んだロシア軍は「戦闘能
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ロ凍結資産活用で温度差 G7財務相会議 ウクライナ支援に充当
【サンパウロ共同】先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は28日、ウクライナ侵攻に対する制裁で凍結したロシア資産の活用について、協議を継続することで一致した。ただ国際法違反の懸念が指摘される資産の没収については米国は可能とする一方、欧州は慎重姿勢。ウクライナ支援の資金確保が狙いだが、法律に適合させる手法が課題となっている。 ブラジル・サンパウロで開かれている会議には日本から神田真人財務官らが出席。神田氏は会議後、記者団の取材に応じ、凍結資産活用は「国際法にかなったものである必要がある」と述べた。資産没収が可能かどうかなど、具体的な方策には言及を避けた。 約3千億ドル(約45兆円)に上ると
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ウクライナの子に書道の授業 大津から書家・大崎さん
戦禍が続くウクライナ西部リビウの学校の子どもたちに、書家の大崎雨萩さんが大津市内から書道のオンライン授業を実施した。書道には心を落ち着かせる効果があるとされることから、この学校とつながりのある滋賀大産学公連携推進機構の近兼敏客員教授が企画した。 授業を受けたのは12~13歳の約20人。大崎さんの指導で墨をするところから始め、半紙にウクライナの「宇」や「平和」の文字を書いた。書道用具は寄付で集まったものを、学校に送った。終了後、女子生徒は大崎さんらに日本語で「書道はおもしろい。ありがとう」と話した。 この学校では日本と中国の武道を
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ウクライナ侵攻続けるとプーチン大統領
ロシアのプーチン大統領は29日の年次報告演説で、ウクライナでの軍事作戦の目的は全て達成すると述べ、侵攻を続ける考えを示した。(共同)
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ロシア凍結資産の活用、米欧に溝 G7、ウクライナ支援充当に課題
【サンパウロ共同】先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は28日、ウクライナ侵攻に対する制裁で凍結したロシア資産の活用について、協議を継続することで一致した。ただ、国際法違反の懸念が指摘される資産の没収については米国は可能とする一方、欧州は慎重姿勢。ウクライナ支援の資金確保が狙いだが、法律に適合させる手法が課題となっている。 会議には日本から神田真人財務官らが出席。神田氏は会議後、記者団の取材に応じ、凍結資産活用について「国際法にかなったものである必要がある」と述べた。資産の没収が可能かどうかなど、具体的な方策については言及を避けた。
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新興・途上国 中立保ち米欧と一線【ウクライナ 3年目の侵攻と世界④】
インドやブラジル、アフリカ諸国など「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国は、経済成長の勢いから、国際社会での影響力は高まる一方だ。だが資源への依存や歴史的な経緯から、多くの国がロシアのウクライナ侵攻に中立的な姿勢を保ち、日米欧とは一線を画している。 ■下支え グローバルサウスの代表を自認するインドは、経済規模が今後数年で日本とドイツを抜き、米国と中国に次ぐ3位に躍り出る見通しだ。 ただインドは中国と国境係争を抱え、武器をロシアに頼る。「ロシアの弱体化を望まない」(元インド外交官)との立場だ。2022年のウクライナ侵攻後は武器に加えてロシア産原油も大量購入し、戦費を下支えし続ける
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ゼレンスキー大統領、サウジ訪問 自身提唱の和平案協議
【キーウ、カイロ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は27日、サウジアラビアの首都リヤドを訪れ、同国の実権を握るムハンマド皇太子と会談した。ウクライナ大統領府によると、ゼレンスキー氏が提唱する和平案「平和の公式」について意見を交わした。 ゼレンスキー政権は平和の公式への理解を広め、ロシアに対する国際的圧力を高めようとしている。平和の公式を話し合う首脳級の「世界平和サミット」をスイスで近く開くことを目指しており、サウジなどグローバルサウスと呼ばれる新興・途上国の支持獲得に力を入れている。 平和の公式は、ロシア軍
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欧州 一致団結の困難続く【ウクライナ 3年目の侵攻と世界③】
欧州諸国はロシアのウクライナ侵攻後、戦闘の行方が自国の安全保障に直結し、ウクライナ敗北の影響は計り知れないとの危機感から軍事支援を続けてきた。だが同盟相手の米国は、自国第一主義を掲げるトランプ前大統領が今秋の大統領選で返り咲き、支援をやめる可能性がある。欧州は切迫感を募らせるが、一致団結の困難は続く。 ■主体性 「私たち欧州人は今もこれからも自分たちの安全保障にもっと注意を払わなければならない」 ドイツのショルツ首相は2月17日、自国開催のミュンヘン安全保障会議で欧州首脳らにさらなる支援の必要性を訴えた。 ドイツのキール世界経済研究所によると、ことし1月半ばまでに欧州連合(EU)と
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欧米部隊派遣「排除せず」 仏大統領、ウクライナ巡り
【パリ共同】フランスのマクロン大統領は26日、ウクライナに欧米諸国の地上部隊を派遣することについて、現段階では「(各国間で)コンセンサスが得られていない」としつつ、将来的には「排除すべきではない」と述べた。パリでウクライナ支援の国際会合を開催後、記者会見で語った。 北大西洋条約機構(NATO)や米国は、欧州での本格的な戦争を招くとしてウクライナへの部隊派遣を明確に拒否しており、踏み込んだ発言として注目されそうだ。 ロシアのペスコフ大統領報道官は27日「NATO諸国の地上部隊派遣の可能性が討議されたこと自体が極めて重大だ」と反発。欧米とロシアの直接の軍事紛争が避けられなくなると警告した。 ウク
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ウクライナ大統領、サウジ訪問
【カイロ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、サウジアラビアを訪れたと通信アプリで明らかにした。ムハンマド皇太子と会談予定という。
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日本と安保協定「交渉中」 駐日ウクライナ大使
ウクライナのコルスンスキー駐日大使は27日、ロシアの侵攻開始から2年が経過したことを受け東京都内の日本記者クラブで記者会見した。先進7カ国(G7)メンバー国などがウクライナと相次いで結んでいる安全保障協力に関する2国間協定について、日本とも「交渉中だ」と明らかにした。 協定締結の見通しや条件には言及しなかった。交渉期限はないとし「できるだけ包括的に、慎重に議論したい」と述べた。 コルスンスキー氏はスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟決定に祝意を表明。NATO拡大に対しロシアが抱く懸念が、侵攻理由の一つと指摘されるが「ロ
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欧米部隊派遣も「排除せず」 仏大統領、ウクライナ支援会合
【パリ共同】フランスのマクロン大統領は26日、ウクライナに欧米諸国の地上部隊を派遣することについて現段階では「(各国間で)コンセンサスが得られていない」としつつ、将来的には「排除できない」と述べた。パリでウクライナ支援の国際会合を開催後、記者会見で語った。 どの国が部隊派遣を検討しているかなど、詳細は示さなかった。「ロシアを勝たせないために必要なことは全て行う」と付け加えた。 会合にはドイツのショルツ首相やポーランドのドゥダ大統領、オブライエン米国務次官補ら20カ国以上の首脳や高官が出席。米国の支援継続が不安視される中、改めて連
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仏、ウクライナへの欧米部隊派遣排除せず
【パリ共同】フランスのマクロン大統領は26日、ウクライナに欧米諸国の地上部隊を派遣することについて現段階では「(各国間で)コンセンサスが得られていない」としつつ、将来的には「排除できない」と述べた。
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中国 ロシアと戦略連携強化【ウクライナ 3年目の侵攻と世界②】
ロシアのウクライナ侵攻後、中国の習近平指導部はロシアとの関係を戦略的に強化した。米国がウクライナと中東の二正面の対応を迫られる中、米国主導の国際秩序に不満を持つロシアと共闘し中国中心の対抗軸形成を狙う。台湾統一を念頭に「ロシアの失敗」(中国軍関係筋)から教訓を蓄積する一方、急接近するロシアと北朝鮮の軍事協力の動向を注視する。 ■蜜月 「両国は密接に協力し、国家主権を防衛すべきだ」。2月8日の中ロ首脳による電話会談。習国家主席が米国を念頭に「外部勢力による内政干渉に断固反対しなければならない」と呼びかけると、プーチン大統領は「台湾問題で中国を挑発するいかなる行為にも反対する」と応じた。
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ウクライナ兵死者3.1万人 大統領公表「ロシアは6倍」
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、ロシアの侵攻によるウクライナ軍兵士の死者が約3万1千人に上ったと明らかにした。ゼレンスキー氏が自軍兵士の死者数を公表したのは初めて。ロシア軍の死者はその約6倍と主張した。侵攻開始から24日で2年を迎え記者会見した。戦争当事者の見解で確認はされていない。 ゼレンスキー氏は死者数について「プーチン(ロシア大統領)や側近が言うような30万人とか15万人ではない」と述べ、ロシアが被害を過大に発表していると強調。ロシア軍の死者数がウクライナ軍よりはるかに多いと訴え、肉弾戦を仕掛けて兵士の人命を軽視するロシアの実態をアピールする狙いがありそうだ。
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CIA、10年前から秘密協力 ウクライナに、米報道
【キーウ共同】米紙ニューヨーク・タイムズは25日、米中央情報局(CIA)がウクライナの情報当局と約10年前から秘密の協力関係を築き、歴代米政権の間で引き継がれてきたと報じた。米国の支援継続が不透明となる中、バーンズCIA長官が今月、ウクライナを極秘訪問し、協力を約束したとしている。 ウクライナや米欧の当局者への取材に基づく報道によると、CIAはロシアが2022年2月にウクライナへ侵攻した後は、ロシアの使用兵器や攻撃対象の場所など重要情報を提供。ウクライナ保安局のバカノフ前長官は、CIAとの協力がなければ「ロシアに抵抗することはできなかっただろう」と述べた。
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ナワリヌイ氏は「自然死」 ウクライナ国防省高官
【キーウ共同】ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は25日、ロシア北極圏の刑務所で死亡した反政府活動家ナワリヌイ氏の死因は、血栓症による自然死だったとの見方を示した。ロシア当局が意図的に殺害したとの見方を否定した形だ。 ブダノフ氏は記者団に対し「失望させるかもしれないが、彼が血栓症で亡くなったことがほぼ裏付けられた。残念ながら自然死だ」と述べた。 プーチン政権と対立したナワリヌイ氏は過去の経済事件などで懲役刑となり、昨年12月に北極圏の過酷な環境下にあるヤマロ・ネネツの刑務所に移送された。当局発表によると、今月16日、刑務所内で
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「普通の家族に戻る。それだけで2年もかかった」 ウクライナから逃れたサーカスのダンサーが語る、「祖国が侵攻される」ということ
サーカスが始まると、陽気な音楽とともに青い衣装に身を包んだ4人の女性がステージに現れた。約100人の観客を前に、ウクライナ人ダンサーのイリナ・ボロンケビッチさん(31)も観客の手拍子に合わせて踊った。 音楽が変わると、イリナさんはステージを下り、テント裏のコンテナハウスへ。3歳の息子に手早く夕食を作り終えると、赤い衣装に着替えて再びステージに向かう。 「世界で一番タフな仕事は、母親ね」。ロシアによるウクライナ侵攻が始まって1カ月後に来日したイリナさん。それから2年がたつ。徳島市に設けられたサーカス会場のコンテナハウスで、家族のこ
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戦争、地震、それでも「前へ」 バスケ金沢のウクライナ選手
バスケットボール男子の元ウクライナ代表、イホール・ボヤルキム(28)は2022年夏、ロシアの侵攻を受けた母国から逃れ、日本へとやってきた。加入したBリーグ3部の金沢で活躍の場を得たが、今年1月、今度は能登半島地震で被災するという苦難に見舞われた。「戦争も地震も自分ではコントロールできない」。数奇な運命に振り回されながらも、懸命に前へ進もうとしている。 22年9月にロシアが一方的に併合を宣言した東部ドネツク州で、青春時代を過ごした。幼少期に兄の影響で競技を始め、15歳でプロチームの下部組織に加入。司令塔役のポイントガードとしてプロでも順調にキャリアを積み、19年
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ウクライナの長期安保推進 G7首脳会議
【キーウ、ローマ共同】先進7カ国(G7)首脳は24日、ロシアのウクライナ侵攻開始から2年に合わせてテレビ会議を開いた。終了後の首脳声明で、ウクライナの長期的な安全保障を推進すると強調。対ロ制裁を強化し、武器調達を支援する第三国の企業や個人にも追加制裁を科すと表明した。「ロシア軍の無条件での完全撤退」を求め、ウクライナが提唱する和平案「平和の公式」への支持も申し合わせた。 岸田文雄首相は会議で、ウクライナの公正かつ永続的な平和を実現するため、G7で結束し制裁と支援を推進すべきだと訴えた。北朝鮮からロシアへの武器移転は国連安全保障理事会決議違反で、ロシアによる北朝鮮製弾道ミサイルのウクライナで
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米国 政権 支援継続で苦境【ウクライナ 3年目の侵攻と世界①】
バイデン米政権がウクライナ支援継続で苦境に陥っている。議会の与野党対立で予算審議が停滞し、武器供与の発表は昨年末で中断。バイデン大統領は支援の重要性を訴えるが、11月の大統領選で再対決が見込まれるトランプ前大統領は「米国第一主義」を掲げ、支援に消極的だ。選挙結果が戦争の行方を左右する。 ■危機感 「予算案に反対すればロシアのプーチン大統領の術中にはまることになる」。バイデン氏は2月15日、X(旧ツイッター)への投稿で、ウクライナ支援を含む緊急予算案の即時承認を議会に訴えた。 新たな軍事支援が届かなければ、ウクライナは不足する弾薬と手薄な防空システムで防戦を余儀なくされる。ウクライナが
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ウクライナ「忘れないで」 避難民ら 欧州各地でデモ
【ベルリン、ロンドン、チューリヒ共同】ロシアによるウクライナ侵攻から2年となった24日、欧州各地でウクライナへの連帯を示すデモが行われ、ウクライナ難民らは「私たちを忘れないで」と声を上げ、「もっと武器の支援を」と訴えた。 ウクライナからの避難民110万人以上が暮らすドイツでは、首都ベルリンのブランデンブルク門前に「ウクライナのために立ち上がれ」と書かれたプラカードを掲げた約5千人が集結。ウェグナー市長は「プーチンがウクライナを破壊するのを許してはいけない」と呼びかけた。 ロンドン中心部の大聖堂では犠牲者を追悼、命を奪われた子どもらを模して520以上の紙の天使が飾られた。「昨年より天使の数が増
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ウクライナ兵3万1千人が死亡 ゼレンスキー大統領、初公表
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、ロシアの侵攻によるウクライナ軍兵士の死者が約3万1千人に上ったと明らかにした。ゼレンスキー氏が自軍兵士の死者数を公表したのは初めて。ロシア軍死者はウクライナ軍の6倍とも主張した。戦争当事者の見解で、確認はされていない。 侵攻開始から24日で2年を迎えたことを受け首都キーウ(キエフ)で記者会見した。ウクライナ軍の負傷者や不明者の数は明らかにしなかった。 米紙ニューヨーク・タイムズは昨年8月、複数の米当局者の推計として、ウクライナ軍の死者は約7万人、負傷者は10万~12万人になっ
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ウクライナ兵3万人超死亡とゼレンスキー氏
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が25日、これまでの戦闘でウクライナ兵約3万1千人が死亡したと明らかにした。
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ローマ教皇「外交的解決を」 ウクライナ侵攻2年で呼びかけ
【ローマ共同】ローマ教皇フランシスコは25日、ロシアによるウクライナ侵攻開始から24日で2年が経過したことを受け、「公正で恒久的な平和に向けた外交的解決」を呼びかけた。バチカンのサンピエトロ広場で開かれた日曜恒例の祈りの集会で述べた。 教皇は戦闘が「恐ろしいほど長期化し、終わりが見えない」とし、多くの犠牲者が出ている状況に懸念を表明した。
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ウクライナ女性に研修提供 生計向上や復興の後押しを
世界各国の人材育成などを担う国連訓練調査研究所(UNITAR、ユニタール)広島事務所は、ロシアによる侵攻で隣国ポーランドに避難しているウクライナ人女性を対象に、デジタル分野の技術を身に付けられる無料のオンライン研修を提供している。避難先での生計向上や、将来のウクライナ復興を後押しする狙いだ。 「デザインの制作など多くを学んだ。プログラムを通じて支援ネットワークを得られ、世界は私たちを忘れていないと感じられた」。2022年3月にポーランドの首都ワルシャワに避難したカテリーナ・スクリアさん(28)は研修の意義をこう強調する。 ウクラ
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G7首脳「揺るがぬ支援」 ロシアの完全撤退要求、制裁強化
【キーウ、ローマ共同】先進7カ国(G7)首脳は24日、ロシアのウクライナ侵攻開始から2年に合わせてテレビ会議を開いた。終了後の首脳声明で、ウクライナに「揺るがぬ支援」を続けると強調。ロシアへの制裁を強化するとし、武器調達を支援する第三国の企業や個人にも追加制裁を科すと表明した。「ロシア軍の無条件での完全撤退」も要求。会議に合わせイタリア、カナダはウクライナと安全保障に関する2国間協定を結んだ。 岸田文雄首相は会議で、ウクライナの公正かつ永続的な平和を実現するため、G7で結束し対ロ制裁とウクライナ支援を推進すべきだと訴えた。北朝鮮からロシアへの武器移転は国連安全
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大自在(2月25日)ウクライナ侵攻2年
フィリピンで独裁体制を敷いていたマルコス大統領を、暗殺された野党指導者ベニグノ・アキノ元上院議員の妻コラソン・アキノ氏が選挙で破り、新大統領に就任したのは1986年のきょう2月25日のこと。 マルコス氏は冷戦下で反共産主義を打ち出して米国との関係を深め、経済振興に尽力したが、次第に独裁色を強めた。83年の元上院議員の暗殺が反マルコス運動に火を付け、国民や海外からの批判をかわそうと実施した大統領選での不正で軍の造反を招くなどして、国外脱出に追い込まれた。 当時は不正蓄財や豪勢な生活ぶりが盛んに報じられただけに、2022年にマルコス氏の長男が大統領に就任した際は時の流れを感じずにはいられなか
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ウクライナ軍総司令官、国民鼓舞 侵攻「欧州最大の戦争」
【キーウ共同】ウクライナ軍のシルスキー総司令官は24日、ロシアによるウクライナ侵攻から2年となったことを受けて声明を発表した。この2年間を振り返り「第2次大戦以降、欧州で最大の戦争になった」と指摘。「われわれはこれまで以上に団結を必要としている」と述べ、抗戦継続へ国民を鼓舞した。 シルスキー氏は昨年の反転攻勢を念頭に「望ましい結果は得られなかった」と認めた。民間人虐殺が起きた首都キーウ(キエフ)近郊のブチャ、ロシア軍が掌握した東部バフムトやアブデーフカを挙げ「全ての都市や村が、そのようにならないよう戦い続けている」と訴えた。 ロ
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ウクライナに「平和と自由を」 在日の人たち 各地で集い
ウクライナに平和と自由を-。ロシアの軍事侵攻から2年となった24日、日本各地で侵攻に抗議するデモや、平和を祈る集会が開かれた。在日ウクライナ人らは犠牲者を悼み、祖国の現状に思いを寄せた。 「ロシアは私たちに死と破壊をもたらしたが、世界はロシアを容認し続けている」。東京・渋谷のハチ公前広場では、青と黄色のウクライナ国旗を羽織るなどした約100人が集まって抗議の声を上げ「平和と自由を」と訴えた。 昨年2月におじを侵攻で亡くしたというマローワ・ナターリヤさん(28)は、現地の惨状を伝える活動を続けていて「武器はないけれど、自分なりの闘い方がある」と強調した。 日本におけるウクライナ正教会「聖
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ゼレンスキー氏 団結訴え 「独立のため戦い勝利」 ウクライナ侵攻2年 欧米首脳が連帯
【キーウ共同】ロシアによるウクライナ侵攻開始から24日で2年となった。ゼレンスキー大統領は映像を公表し「われわれは独立のために戦っている。そして勝利する」と述べ、ロシアが前線で攻勢を強める中で国民に団結を呼びかけた。首都キーウ(キエフ)近郊ホストメリで行われた式典には、ゼレンスキー氏のほか先進7カ国(G7)議長国イタリアや、カナダ、ベルギーの首相らが参加し、連帯を示した。 ホストメリは侵攻開始当日からロシア軍が空港奪取を試み、ウクライナが阻止した地。ゼレンスキー氏は式典で「プーチン(大統領)はここで最初の敗北を味わった。あらゆる悪は打ち負かされ、ロシアも例外でない」と訴えた。 ゼレンスキ
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今年は決議案なし 関心低下 懸念の声 国連総会安保理【ウクライナ侵攻】
【ニューヨーク共同】ロシアによるウクライナ侵攻開始から24日で2年となるのに合わせ、国連総会の会合と安全保障理事会の緊急公開会合が23日、それぞれ開かれた。閣僚級が参加したいずれの会合でも決議案は提出されず、関心の低下を懸念する声が上がった。日本や米国、欧州など52カ国と欧州連合(EU)は「ロシア軍の即時撤退」や「北朝鮮からの武器調達停止」を求める共同声明を発表し、ウクライナへの連帯を強調した。 侵攻1年に当たる昨年は、国連総会でロシア軍の即時撤退を要求する決議案を193の加盟国中141カ国の賛成で採択した。今回の共同声明に国名を連ねたのは欧米がほとんどを占めた。欧州の外交筋は「戦闘が膠着
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武器供与遅れ 戦局に影響 米欧の支援疲れ顕在化【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】欧米は旧ソ連の兵器を主に使用していたウクライナ軍に、段階的に強力な武器を供与してきた。侵攻初期は機動性に優れた兵器が中心だったが、米英が主導する形で主力戦車や長射程兵器に対象を拡大。 一方で、ウクライナ軍が要求するF16戦闘機の引き渡しは想定より遅れている。米欧では侵攻長期化に伴う支援疲れも顕在化し、米議会ではウクライナ支援を含む緊急予算案の承認が滞っている。今後の武器供与の先行きには不透明感が増す。 2022年2月の侵攻直後、欧米は携帯型の対戦車ミサイル「ジャベリン」や地対空ミサイル「スティンガー」を供与。射程は短いが持ち運び可能で取り扱いも簡単だったため、すぐに実戦投入
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市民虐殺の地で追悼式 教会、墓地 遺族ら涙 侵攻2年 キーウ近郊・ブチャ【ウクライナ侵攻】
【ブチャ共同】ロシアのウクライナ侵攻開始から2年となった24日、多数の市民が虐殺された首都キーウ(キエフ)近郊ブチャの教会や墓地で、犠牲者の追悼式が開かれた。ブチャは侵攻開始翌月の2022年3月にロシア軍に占領され、同月末に解放されるまでに400人以上が殺害された。数百人の遺族や友人が、消えない怒りと悲しみをあらわに。墓標を抱きしめ、慰霊碑の前で泣き崩れた。 占領中に集団埋葬地となった聖アンドリー教会では、遺族が何百人もの死者の名前が書かれた慰霊碑の前で黙とうをささげ、献花した。 オリガ・コシャンチュクさん(65)は花束を抱えたまま立ちすくみ、すすり泣いていた。頼りない足取りで慰霊碑へ歩
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「ウシュバテソーロ」が2着 競馬の世界最高賞金レース
【リヤド共同】競馬のサウジアラビア国際競走は24日、リヤドのキングアブドルアジズ競馬場で行われ、世界最高の1着賞金1千万ドル(約15億円)のサウジカップ(1800メートル、ダート、G1)で川田将雅騎乗のウシュバテソーロが2着に入った。昨年のパンサラッサに続く日本馬の制覇はならなかった。米国のセニョールバスカドールが優勝した。 日本中央競馬会(JRA)が馬券を発売するサウジカップには4頭の日本馬が出走。クリストフ・ルメール騎乗のデルマソトガケは5着、ジョアン・モレイラ騎乗のクラウンプライドは9着、坂井瑠星騎乗のレモンポップは12着だった。メイショウハリオは出走を
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G7、ウクライナに「必要な限りの支援」
【キーウ共同】先進7カ国(G7)首脳は24日のテレビ会議後に首脳声明を出し、ロシアの侵攻を受けるウクライナに「必要な限りの支援」を続けると強調した。
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ウクライナを「忘れないで」 英、反戦訴えデモ行進
【ロンドン共同】ロシアによるウクライナ侵攻開始から2年となった24日、ロンドンで在英ウクライナ人らが抗議集会を開いた。青と黄色のウクライナ国旗を掲げ「戦争をやめろ」「私たちを忘れないで」と訴えながらデモ行進した。中心部にあるカトリックの大聖堂では宗派を超えた礼拝があり、一日も早く平和が訪れるよう願った。 デモ行進は昨年に続き2回目で、侵攻後に祖国を逃れたウクライナ人らが参加。国旗を身にまとった子どもや若者らが「NO WAR(戦争反対)」「プーチンを止めろ」などと書かれたプラカードを手に、ハイドパークからトラファルガー広場まで歩いた。
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イタリア、カナダと安保協定締結 ウクライナ、計6カ国
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、首都キーウ(キエフ)でイタリアのメローニ首相、カナダのトルドー首相とそれぞれ安全保障協力に関する2国間協定に署名した。ウクライナと同様の協定を締結したのは英国、ドイツ、フランス、デンマークを含め計6カ国となった。 カナダとの協定は、経済や軍事支援として30億2千万カナダドル(約3360億円)相当を今年提供すると規定。イタリアとの協定は、長射程兵器の供与や防衛産業、情報分野で協力を進めるとした。 ゼレンスキー氏ら3首脳は、ベルギーのデクロー首相、欧州連合(EU)のフォンデアライ
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「ウクライナの加盟確信」 侵攻2年、NATO総長が声明
【ブリュッセル共同】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は24日、ロシアのウクライナ侵攻開始から2年となったのに合わせた声明で「ウクライナはNATOに加盟する。加盟するかどうかではなく、いつ加盟するかの問題だ」と強調した。 ストルテンベルグ氏は「(ロシアの)プーチン大統領がウクライナのNATOへの扉を閉ざすために戦争を始めたが、正反対のことを成し遂げた。ウクライナはかつてないほどNATOに接近している」と指摘した。 また、ストルテンベルグ氏は20日の米政府系「ラジオ自由欧州・ラジオ自由(RFE・RL)」のインタ
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祖国の平和へ祈り、侵攻から2年 在日ウクライナ人ら各地で
ウクライナに平和と自由を―。ロシアの軍事侵攻から2年となった24日、日本各地で侵攻に抗議するデモや、平和を祈る集会が開かれた。在日ウクライナ人らは犠牲者を悼み、祖国の現状に思いを寄せた。 「ロシアは私たちに死と破壊をもたらしたが、世界はロシアを容認し続けている」。東京・渋谷のハチ公前広場では、青と黄色のウクライナ国旗を羽織るなどした約100人が集まって抗議の声を上げ「平和と自由を」と訴えた。 昨年2月におじを侵攻で亡くしたというマローワ・ナターリヤさん(28)は、現地の惨状を伝える活動を続けていて「武器はないけれど、自分なりの闘
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ロシア軍管制機をまた撃墜か ウクライナ国防省発表
【キーウ共同】ウクライナ国防省情報総局は23日、アゾフ海上空でロシア軍のA50空中警戒管制機を撃墜したと通信アプリで明らかにした。A50は空域を監視し、制空権の確保に極めて重要な役割を果たす。ウクライナ軍は1月中旬にも撃墜したと発表しており、事実ならロシア軍にとって大きな損失となる。 情報総局によると、A50はアゾフ海沿岸のロシア南部クラスノダール地方エイスク周辺で急に速度を失い、下降した。ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」は当局者の話として、旧式で長射程の地対空ミサイルS200で撃墜したと伝えた。 一方でロシアの複
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日米欧、ウクライナに連帯 国連決議なし、有志で声明
【ニューヨーク共同】ロシアによるウクライナ侵攻開始から24日で2年となるのに合わせ、国連総会の会合と安全保障理事会の緊急公開会合が23日、それぞれ開かれた。いずれの会合でも決議案は提出されず、関心の低下を懸念する声が上がった。日本や米国、欧州など50超の国と機関は「ロシア軍の即時撤退」や「北朝鮮からの武器調達停止」を求める共同声明を発表し、ウクライナへの連帯を強調した。 侵攻1年に当たる昨年は、国連総会でロシア軍の即時撤退を要求する決議案を193の加盟国中141カ国の賛成で採択した。今回の共同声明に国名を連ねたのは欧米がほとんどを占めた。欧州の外交筋は「戦闘の
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ウクライナ・ロシア市民ひと言集
ロシアによるウクライナ侵攻から24日で2年。ウクライナの女性医師は「ここは私たちの国だ。これからもここで生きる」と語り、ある兵士は「侵略者たちから国を守る」と誓った。ロシアからも戦争の早期終結と平和を願う声が上がった。両国の市民の声を聞いた。 【ウクライナ】 ▽キーウ、心臓外科医、リュドミラ・シェフチェンコさん(50) 侵攻後に一度もキーウを離れようと考えたことはない。ここは私たちの国であり家だ。これからもここで生きる。多くの人が傷つき、これまで以上に医師としての役割が重要になる。最後まで自分の役
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社説(2月24日)苦境のウクライナ 支援継続へ連帯強化を
ロシアがウクライナへの侵略戦争を開始してから24日で2年となる。戦線は膠着[こうちゃく]気味だとはいえ、兵力と装備で勝るロシア軍が攻勢を続ける。米欧諸国の軍事支援が先細り状態のウクライナ軍はじりじりと押されている印象だ。 ロシアは侵略したウクライナ東部と南部の4州併合を一方的に宣言し、さらに拡大しようとしている。ロシアが領土の強奪を諦めない限り、戦争の終わりは見えない。それまではウクライナを支援する必要がある。野蛮な侵略行為を容認してはならない。 一方で大統領選を控えた米国では野党共和党の反対で支援が滞る。NATO(北大西洋条約機構)加盟国もまだら模様だ。もともとロシアと国境を接する東欧
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「米支援なければ敗北」とウクライナ大統領
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、同国を訪れた米上院民主党トップ、シューマー院内総務らと会談した。シューマー氏によると、ゼレンスキー氏は「米国の支援がなければ戦争に敗北する」と伝えた。
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オランダも安保協定締結へ ウクライナを10年間支援
【ブリュッセル共同】オランダ政府は23日、ウクライナと安全保障協力に関する2国間協定を近く締結すると発表した。ウクライナの自衛と復興のため、今後10年間にわたって支援を続ける。英独仏などが同様の協定を締結している。 オランダはF16戦闘機供与を決めるなどウクライナ支援に積極的な姿勢を見せてきた。協定には防衛産業の協力や、ウクライナ軍と北大西洋条約機構(NATO)軍の相互運用性を高めるための支援が含まれる。 オランダ政府は、ウクライナに侵攻するロシアに「強力なシグナルを送る」と協定の意義を強調した。
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ウクライナ侵攻 避難民2000人超日本滞在 政府、補完的保護対象に 日本語教育など無料支援提供も
ロシアのウクライナ侵攻開始から24日で2年。出入国在留管理庁によると、20日時点で、国内に2099人のウクライナ避難民が滞在する。日本政府は、新設された「補完的保護」の対象とし、「定住者」の在留資格の付与を始めた。4月以降は、日本語教育などを無料で受けられる支援プログラムを提供する。 政府は、ウクライナ避難民は条約上の難民には当たらないとの解釈で、従来は人道上の特例措置として、1年ごとに更新する「特定活動」の資格で滞在を認めていた。 避難生活が長期化する中、より安定した在留資格で保護する必要があると判断。昨年成立した改正入管難民法で、ウクライナ避難民ら紛争地の住民を、補完的保護対象者とし
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侵攻2年、見えぬ出口 前線ロシア優位、ウクライナ正念場 両軍戦死19万人
【キーウ共同】ロシアのウクライナ侵攻開始から24日で2年。両軍の戦死者は計19万人以上と指摘される。ロシアは軍需産業をてこ入れし、北朝鮮やイランからも武器を調達、前線で優位に立つ。米国の軍事支援に陰りが見えるウクライナは正念場。戦争の出口は見えず、欧州では将来、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)加盟国へ武力攻撃に踏み込むとの警戒感も広がる。 バイデン米政権は23日、ロシアに対する大規模な追加制裁を発表。日米欧など30以上の国や機関は23日、ロシアに即時撤退や北朝鮮からの武器調達停止を求める共同声明を国連本部で発表し、結束を確認する。 ウクライナのゼレンスキー大統領は2月、国民的人気があ
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「積極的防衛」で持久戦 ウクライナ、戦略転換 攻勢のロシア、主導権奪う【表層深層】
ロシアのウクライナ侵攻から24日で2年となる。ロシアは緒戦の失態を挽回して攻勢を強め、戦場の主導権を奪い返した。米国の支援停滞で弾薬不足に陥ったウクライナは現在の防衛線を維持して敵の弱点をピンポイント攻撃する「積極的防衛」戦略への転換を図る。全土奪還の旗印は変えずに反撃の機会をうかがうが、ロシアの防衛線突破は至難の業で、持久戦が長期化する見通しだ。 互角以上 「状況は極めて厳しい。ロシアは兵士の数で勝っている。敵の進軍を阻止して陣地を保つためにあらゆることをする」 8日就任したシルスキー軍総司令官は14日、東部戦線を視察後に強調した。就任前には「われわれは攻勢から防御に転じた。狙いは敵
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「ウクライナを放置しない」 バイデン氏、G7テレビ会議へ
【ワシントン共同】バイデン米大統領は23日、ロシアが侵攻するウクライナを「放っておくわけにはいかない」と述べ、支援継続の重要性を訴えた。侵攻から2年となるのを前にホワイトハウスで演説し、24日の先進7カ国(G7)首脳とのテレビ会議に出席して対応を協議すると語った。 米国がウクライナを見放すことをロシアのプーチン大統領は望んでいると指摘。ロシア軍の攻撃で「ウクライナの兵士や市民が命を落としている」と懸念を示し、米下院に対してウクライナ支援を含む緊急予算案を「承認しなければならない」と迫った。下院で多数派の共和党の一部は緊急予算案に反対している。
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ウクライナ南・東部で計4人死亡 ロシア、無人機やミサイル攻撃
【キーウ共同】ウクライナ軍は23日、南部オデッサでロシア軍の無人機やミサイルによる攻撃があり、3人が死亡したと発表した。東部ドネツク州の知事は22日、同州の集落がロシア軍の砲撃を受け、1人が死亡し、9人が負傷したと明らかにした。負傷者には12~16歳の4人が含まれ、家屋も破壊された。 東部ドニエプロペトロフスク州の知事は23日、州都ドニプロの集合住宅が無人機による攻撃を受け、8人が負傷したと明らかにした。がれきの下敷きになった人もいる可能性がある。 ウクライナ大統領府は22日、ゼレンスキー大統領が各国の大使らと会談したと発表した
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ロシア侵攻から2年、出口見えず 米支援に陰り、ウクライナ正念場
【キーウ共同】ロシアのウクライナ侵攻開始から24日で2年。両軍の戦死者は計19万人以上と指摘される。ロシアは軍需産業をてこ入れし、北朝鮮やイランからも武器を調達、前線で優位に立つ。米国の軍事支援に陰りが見えるウクライナは正念場。戦争の出口は見えず、欧州では将来、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)加盟国へ武力攻撃に踏み込むとの警戒感も広がる。 バイデン米政権は23日、ロシアに対する大規模な追加制裁を発表。日米欧など30以上の国や機関は23日、ロシアに即時撤退や北朝鮮からの武器調達停止を求める共同声を国連本部で発表し、結束を確認する。
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神戸でウクライナ復興シンポ開催 阪神大震災の経験から支援
1995年の阪神大震災を経験した兵庫県は23日、戦禍が続くウクライナの復興支援を考えるシンポジウムを神戸市で開いた。斎藤元彦知事は「兵庫には震災から生まれた創造的復興の理念がある。ウクライナでもノウハウを生かしてほしい」とあいさつした。 県は震災からの復興経験を伝えようと昨年3月に支援検討会を発足し、ウクライナの2州と覚書を締結。震災を契機に設立された「兵庫県こころのケアセンター」(神戸市)で、現地の医療従事者を受け入れメンタルケアの研修をしたり、復興の経験をまとめた資料を提供したりすることを検討している。 シンポジウムではウク
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ウクライナ、抗戦継続を7割支持 24日で侵攻2年、長期化必至
【キーウ共同】ロシアによるウクライナ侵攻は24日、開始から2年を迎える。全土奪還を掲げるウクライナ国民の7割以上が依然として戦争継続に賛成する。国内で高い支持を集めるロシアのプーチン大統領に譲歩の余地はなく、長期化は必至だ。犠牲が拡大し、社会に疲労が蓄積するウクライナは難局が続く。 キーウ国際社会学研究所が今月上旬、ウクライナで約1200人を対象に実施した世論調査によると、侵攻開始当初の2022年5月と同水準の73%が「必要な限り戦争に耐える」と回答した。ロシアが併合した南部クリミア半島や東部ドンバス地方(ドネツク州とルガンスク州)を含む全土を奪還して終戦すると信じる人は65%に上った。
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【ウクライナ政変10年】革命は終わらない 自由希求、対ロの原点
10年前、キーウ(キエフ)中心部の独立広場を数万人の民衆が埋め尽くした。政権不信、汚職撲滅、ロシアの影響下からの脱却を叫び、親ロ政権を倒したマイダン(広場)革命は、今なお続くロシアとの戦いの原点だ。「自由を勝ち取るまで革命は終わらない」。あの時、広場で声を上げた女性は軍に入った。ウクライナがウクライナであり続けるために戦う。 ▽最初の反撃 「われわれは自分自身のために団結し、欧州入りの未来を奪う試みに対する最初の反撃をした」。ゼレンスキー大統領は昨年11月、革命を「今の戦争における初の勝利」と評し、脱ロシアと欧州路線を決定づける
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【ウクライナ避難民】支援のネットワーク構築を 人間らしい生活実現へ 日本YMCA同盟主任主事 横山由利亜
ロシアによるウクライナ軍事侵攻から2年。私はこれまでに約1300人の在日ウクライナ避難民の支援に携わり、対話してきた。侵攻開始直後は母子や60代以上が多かったが、その後、10代や20代の若い世代が日本の政府や知人を頼り、来日するケースが続いている。 17歳の時、1人で東京に避難してきた青年が話してくれた。「家族はウクライナを離れられない。高校卒業と徴兵を目前に、日本政府の支援を頼って避難した。将来は航空エンジニアになりたい。1人暮らしには慣れてきたが、深く付き合える友だちができないのが寂しい。日本語がまだ上手じゃないこともあるけれど、それよりも『一時的に避難し
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社説(2月22日)ウクライナ復興 日本は息の長い支援を
ロシアによる侵攻開始から間もなく2年。ウクライナでは依然として激しい戦闘が続く中、官民一体で復旧や復興への支援策を話し合う「日ウクライナ経済復興推進会議」が東京都内で開かれた。 力による一方的な現状変更を許容しないという立場で日本は、自由と独立を守るために戦うウクライナを支援してきた。しかし、柱となるのは財政支援などで、日本は米欧諸国のように武器弾薬の供与を行うことはできない。 戦争をしている以上、戦うための武器弾薬は不可欠だ。一方で財政や経済が破綻しても国家を保てない。武器弾薬は供与しなくとも経済社会活動の維持を図る民生支援の必要性がある。岸田文雄首相が会議で表明したように、そこに「日
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上川氏、「暴挙」とロシア批判 G20外相会合、リオで応酬
【リオデジャネイロ共同】20カ国・地域(G20)外相会合が21日、ブラジル南東部リオデジャネイロで開幕し、今月で2年となるロシアのウクライナ侵攻や、パレスチナ自治区ガザ情勢を議論した。上川陽子外相は、G20メンバーのロシアが侵攻をやめないのは「G20の協力基盤を揺るがす暴挙で法の支配への大いなる挑戦だ」と批判した。 会合は22日までの2日間。日米欧の先進国に新興国を加えたG20で各国の立場は複雑に入り乱れ、ウクライナやガザの情勢改善に向けた合意形成は極めて困難な状況だ。外交筋によると、議長国ブラジルは共同文書の取りまとめを見送る。 上川氏は、日本政府がガザへの人道支援で3200万ドル(約
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「マイダン革命」英雄 追悼 親ロ政権崩壊10年で式典【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】2014年にウクライナの親ロシア政権が崩壊した「マイダン革命」から10年となるのに合わせ、20日に首都キーウ(キエフ)中心部で革命の犠牲者107人を追悼する式典が開かれた。107人は「天国の100人の英雄」と呼ばれる。当時、革命に関わった人たちが慰霊碑に花を手向けた。 ゼレンスキー大統領は20日の声明で「10年前、ウクライナは欧州の一部になると決断した。彼らはウクライナの自由のために命をささげた」とたたえた。妻オレナさんと共に慰霊碑を訪れ、ろうそくを供えた。 革命後に大統領に就任したポロシェンコ前大統領も献花。「主権を守るために戦った何十人もの人が目の前で殺された。彼らの偉
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上川外相、ロシアのウクライナ侵攻非難
【リオデジャネイロ共同】上川陽子外相は21日、20カ国・地域(G20)外相会合で、G20メンバーのロシアによるウクライナ侵攻を「G20の協力の基盤を揺るがす暴挙で、法の支配への大いなる挑戦だ」と非難した。
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日仏、ウクライナ支援継続を確認 両国外相、ブラジルで会談
【リオデジャネイロ共同】20カ国・地域(G20)外相会合出席のためブラジル・リオデジャネイロを訪問中の上川陽子外相は21日午前(日本時間同日夜)、フランスのセジュルネ外相と会談した。19日に東京で開催した「日ウクライナ経済復興推進会議」の成果を踏まえ、ウクライナへの支援継続を確認した。 会談冒頭、上川氏は「欧州とインド太平洋の安全保障を分けて議論することはできない」と指摘。2027年までの両国の幅広い協力目標を定めたロードマップ(工程表)に基づき、2国間の連携深化に意欲を示した。 セジュルネ氏は「日本は欧州にとって鍵となるパート
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ウクライナへの帰国支援 日本財団、避難民対象
日本財団は21日、ロシアの侵攻により来日したウクライナ避難民に対し、母国に帰るための渡航費などを支給する支援策を新たに始めると発表した。財団が生活費などを支援している約2千人から希望者を募る。今後も日本に滞在する場合はサポートを続ける。侵攻開始から24日で2年。財団の記者会見に同席した避難民の女性は「早く地獄が終わってほしい」と語った。 財団によると、これまで日本への渡航費や生活費、日本語を学ぶための奨学金などを財政支援してきた。ただ、家族を残して避難している人が多く、帰国を望む声が一定数あることから、帰国便の航空券や、生活を整えるための一時金30万円(1人当
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ウクライナ政変から10年 元首相「ロシアのもくろみ不変」
【キーウ共同】ウクライナで親ロシアのヤヌコビッチ政権が崩壊した政変から22日で10年。「マイダン革命」と呼ばれる抗議デモを率いた野党指導者の一人で元首相のアルセニー・ヤツェニュク氏が21日までに共同通信のインタビューに応じ「ウクライナ征服というロシアのもくろみは10年前から変わらない」と、対抗したデモの意義を訴えた。 2013年11月、ロシアの圧力を受けた政権が欧州連合(EU)との連合協定の締結準備停止を表明すると、反発した市民や野党勢力が約3カ月にわたりキーウ(キエフ)中心部でデモを展開。抗議の対象は政権による腐敗や暴力に拡大した。
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柔道ビロディド、一変した人生 ウクライナ侵攻2年、戦況を危惧
【ジュネーブ共同】2年前の2月、柔道女子で東京五輪銅メダルのダリア・ビロディド(23)=ウクライナ=の人生は一変した。ロシアからの爆撃が始まった故郷のキーウ(キエフ)を離れ、スペインのバレンシアで1年以上も練習。昨夏からは地元へ拠点を戻し、今夏のパリ五輪へ向けて汗を流している。 ロシアの大規模なミサイル攻撃が発生した1月2日、ビロディドは爆撃音で午前5時に目覚めた。自宅から出られず練習は中止になり「本当に恐ろしかった。依然として状況は厳しく、みんなとても疲弊している。侵攻が早く終わることを願い、祈っている」。攻防が続く戦況を危惧した。
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【ウクライナ戦争2年】国際経済秩序が大転換 インフレ長期化の恐れ
2年前、ロシアがウクライナへの侵攻を始めたのを受けて、日米欧の先進7カ国(G7)を中心とした西側は、グローバルな決済網からの排除を柱とした大規模な対ロ経済制裁に踏み切り、世界経済分断への懸念が一気に高まった。ウクライナ戦争が、第2次大戦後の自由で開かれた国際経済秩序の大きな転換点になったのは間違いない。 世界経済はウクライナ戦争のほか、コロナ禍や中東情勢の緊迫も相まって、インフレが長引くリスクが増した。エネルギーや食料、半導体といった重要物資の供給に支障を来す公算が大きくなったためだ。 昨年秋にはイスラエル軍とイスラム組織ハマス
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【ロシアのウクライナ侵攻2年】世界経済の亀裂深化も 「選挙イヤー」の影響注視 ニッセイ基礎研究所常務理事 伊藤さゆり
ロシアのウクライナ侵攻が始まって2年が経過し、世界経済に生じた亀裂は深まった。 冷戦後に一体化されたグローバル経済は、2010年代半ばには、その反動から転機を迎えた。 そして、コロナ禍とウクライナ戦争が起き、世界中に張り巡らせたサプライチェーン(供給網)が影響を受けるリスクを軽減する「デリスキング」の動きが、米欧日の西側諸国で本格化した。補助金などを使った産業政策と輸出、投資に関する規制を強化し、ロシアをしのぐ強権国家の中国を念頭に置いた対抗手段をそろえた。 デリスキングは西側の対ロ経済制裁と同様
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東部前線「状況 極めて困難」 ゼレンスキー氏 支援遅れ「ロが利用」【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、東部ハリコフ州の要衝クピャンスク方面の指揮所を訪問した。前線の数カ所で「状況は極めて困難だ」と指摘。大砲や防空、長距離兵器が不足しており「ロシアが支援の遅れにつけ込んでいる」と述べた。クピャンスクはロシア軍が掌握を狙う都市の一つで、昨年秋ごろから周辺での戦闘が激しくなっている。 ウクライナ軍は17日に東部ドネツク州の要衝アブデーフカを失ったばかりで、前線の兵士と会って「団結」を改めて訴え、激励した。 ウクライナ軍は20日、ロシア軍が一晩にミサイル3発と無人機23機で攻撃したと発表、。無人機は全て迎撃した。19日にはロシア軍のスホイ戦闘
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世界1000社超「ロシア離れ」 結び付き 一段と弱く ウクライナ復興へ日本 支援強化 事業撤退や停止、縮小
ロシアの侵攻が続くウクライナの復興に向け日本は官民で支援を強化する方針だ。一方、ロシアから日本や米欧の企業が引き揚げる動きは後を絶たない。米エール大の調査では、20日までに世界の千社超がロシアでの事業について、撤退や停止、縮小をした。日本企業は引き払っていなくても機械の保守といった最低限の業務を続ける程度にしている場合が多く、企業のロシアとの結び付きは一段と弱まりそうだ。 エール大は1500社超を5段階で評価した。「撤退・縮小せず」は218社で、中国企業が多い。「新規投資や開発の抑制」が175社、「事業縮小」が155社、「事業の停止」が503社。「撤退」は538社で、トヨタ自動車や日産自動
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日本は「経済復興のリーダー」 ウクライナ首相、東京で記者会見
ロシアの侵攻が続くウクライナのシュミハリ首相は20日、東京の外国特派員協会で記者会見した。19日の「日ウクライナ経済復興推進会議」で、ウクライナに対する新規の投資や協力に日本の経済界から「高い関心を感じた」と強調。災害復旧などの経験を生かし、日本が「経済復興のリーダーの一員になると確信している」と述べた。 欧米ではウクライナへの「支援疲れ」が出ていると指摘される。シュミハリ氏は「ウクライナは自分たちのためだけでなく、世界の民主主義や安全保障秩序のために戦っている」と述べ、日本を含む国際社会の支援の意義を強調。ウクライナ支援を含む予算案の議会通過が見通せない米国
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【ロシアのウクライナ侵攻3年目】鍵握るエネルギーと食料 国際社会は辛抱強い支援を 慶応大教授 広瀬陽子
ロシアによるウクライナ侵攻は3年目を迎えようとしている。 ロシアは日米欧の制裁下にありながら、国内経済を戦時体制で回し、対ロ非制裁国に資源などを安く大量に売って収入を確保。並行輸入や、イラン、北朝鮮など同様な被制裁国との軍事協力で現状にしたたかに順応している。短・中期的には時間はロシアに味方をしているように見える。 他方、ロシアが資源と食料を武器にしたことで、世界中でエネルギー価格の高騰やインフレ、食料危機が深刻な問題となった。エネルギー価格上昇は、安いロシア産石油を購入して自国消費に充て、自国生産の資源を欧州に高く売りつけるサ
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【ウクライナ復興会議】見えぬ停戦、安全確保に壁 商機狙う日本、にじむ焦り
日本政府は、ロシアの侵攻で荒廃したウクライナの復興を官民一体で後押しする姿勢を打ち出した。技術力を生かした「日本ならではの貢献」(岸田文雄首相)でインフラ復旧や経済再建を支援し、日本企業のビジネスチャンスを生み出す狙いだ。だが停戦は見通せず、企業関係者の安全確保という大きな「壁」が立ちはだかる。欧米企業に比べ出遅れも否めず、日本側には焦りがにじむ。 ▽熱気 「ウクライナが復興を成し遂げ、活力を取り戻すことは、日本や国際社会全体の利益だ」。首相は19日、東京都内の経団連会館で開かれた日ウクライナ経済復興推進会議で強調した。
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日ウクライナ復興会議に謝意 ゼレンスキー氏
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は19日のビデオ声明で、日ウクライナ経済復興推進会議について「長期間準備しており、計画通り非常に効果的な取り組みになっている」と述べ、岸田文雄首相に謝意を表明した。日ウクライナの連携を深めれば深めるほど「より早くプーチン(ロシア大統領)の悪事を打ち負かすことができる」と強調した。
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日ウクライナ会議 経済復興で協力56文書 農業やデジタル分野
ロシアによる侵攻が続くウクライナ支援策を話し合う「日ウクライナ経済復興推進会議」が19日、東京都内で開かれた。岸田文雄首相は基調講演で、日本の戦後・災害復興の知見、民間の先進的技術を活用し、官民一体となってオールジャパンで取り組むと表明。「日本ならではの貢献」をアピールした。地雷対策など復旧支援で158億円の無償資金協力を決定。首都キーウ(キエフ)への渡航制限の特例措置を発表した。農業やデジタルといった7分野で計56の協力文書を交わした。 現地で戦闘が続く中、事業を速やかに実現できるかどうかが課題だ。24日で侵攻開始から2年となる。 首相は講演で「ウクライナでは戦争が続き、状況は決して容
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ウクライナ復興 日本企業が支援 ヤマハなどが覚書 農業やインフラ
19日の日ウクライナ経済復興推進会議で、多数の日本企業がウクライナ政府や現地企業と協力の覚書を交わした。ロシアの侵攻で荒れた農業や生活インフラ整備といった需要の高い分野を支援し、早期の経済復興を後押しする。 岸田文雄首相は講演で「新たな産業創出でウクライナの経済発展に貢献したい」と強調した。 具体的には、クボタが農業機械を供与し、ヤンマーアグリ(岡山市)は農業生産力の回復で協力する。住友商事と川崎重工業は、ガス輸送設備の近代化を進める。 楽天グループの楽天シンフォニーは、ウクライナの通信事業会社と協業し、デジタル通信網の再構築を支援。双日といすゞ自動車は商用車を供与する。楽器大手のヤマ
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永続的平和実現へ協力 日ウクライナ首相 会談
岸田文雄首相は19日、ウクライナのシュミハリ首相と官邸で会談した。ロシアによるウクライナ侵攻を踏まえ、一日も早く公正かつ永続的な平和を実現するため協力する方針で一致した。両氏は対ロ制裁の強化を含む今後の対応を協議。日ウクライナ関係の強化を目指し、機密情報の交換を可能にする情報保護協定の締結に向けた交渉を正式に開始すると確認した。 岸田首相は会談で「国際社会がウクライナを支えるよう改めて機運を高めなければならない。日本としても官民一体で復興に向けて取り組みを強化したい」と強調。シュミハリ氏は、ゼレンスキー大統領による「さまざまな分野での協力、支援に感謝する」との岸田首相へのメッセージを伝えた
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ウクライナ復興へ女性視点枠組み 上川外相表明、査証緩和も
上川陽子外相は19日、日ウクライナ経済復興推進会議に合わせて開かれた「女性・平和・安全保障(WPS)」をテーマにした討議で基調講演した。WPSの視点を取り入れた形でウクライナ復興を進めるため、国際的な連携の枠組みを新設すると表明。日本に滞在する避難民の親族に対し、有効期間中に何度でも利用できる「数次査証(ビザ)」を発給できるよう要件を緩和する方針も示した。 討議にはウクライナの政府高官や女性経営者らが参加した。 上川氏は、女性や子どもに寄り添った具体的な支援の取り組みを推進すると強調。ロシアによる侵攻により離れ離れになった家族や地域社会の「再統合」を目指すと訴えた。
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永続的な平和実現へ協力 日本とウクライナ、首相会談
岸田文雄首相は19日、ウクライナのシュミハリ首相と官邸で会談した。ロシアによるウクライナ侵攻を踏まえ、一日も早く公正かつ永続的な平和を実現するため協力する方針で一致した。両氏は対ロ制裁の強化を含む今後の対応を協議。日ウクライナ関係の強化を目指し、機密情報の交換を可能にする情報保護協定の締結に向けた交渉を正式に開始すると確認した。 岸田首相は会談で「国際社会がウクライナを支えるよう改めて機運を高めなければならない。日本としても官民一体で復興に向けて取り組みを強化したい」と強調。シュミハリ氏は、ゼレンスキー大統領による「さまざまな分野での協力、支援に感謝する」との
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日ウクライナ首相、永続的な平和実現へ協力
岸田首相とウクライナのシュミハリ首相は会談で、ロシアによるウクライナ侵攻を踏まえ、一日も早く公正かつ永続的な平和を実現するため協力する方針で一致した。岸田首相が会談後の共同記者発表で明らかにした。
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ウクライナ支援の機運高めると岸田首相
岸田文雄首相は19日、ウクライナのシュミハリ首相との会談で「国際社会がウクライナを支えるよう改めて機運を高めなければならない。日本としても官民一体で復興に向けて取り組みを強化したい」と述べた。
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ウクライナ復旧へ無償資金協力158億円
政府は19日、地雷や不発弾対策、電力・エネルギー分野の復旧に向け、ウクライナに無償資金協力として158億円の供与を決めた。
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官民一体でウクライナ支援 復興会議、協力文書50本超
ロシアによる侵攻が続くウクライナ支援策を話し合う「日ウクライナ経済復興推進会議」が19日、東京都内で開かれた。岸田文雄首相は基調講演で「日本の戦後・災害復興の知見、民間の先進的技術、ノウハウを活用し、官民一体となってオールジャパンで取り組む」と表明した。当局や企業間で50本以上の協力文書を交わした。日本外務省は投資促進に向けてウクライナへの渡航制限の特例措置を発表した。 米欧諸国にウクライナへの「支援疲れ」が指摘される中、24日の侵攻開始2年を前に日本独自の取り組みをアピールした。 首相は講演で「ウクライナでは戦争が続き、状況は
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ウクライナ渡航制限で特例措置 政府、キーウへ復興目的
外務省は19日、ウクライナへの渡航制限の特例措置を公表した。日本企業の投資促進が目的で、退避勧告を維持した上で復旧・復興に寄与する企業や団体が必要な安全対策を準備して渡航計画を提出すればキーウ市に入ることを可能とする。 渡航を計画する企業や団体は目的や日程、連絡先などの情報を2週間前までに外務省に届け出る必要がある。 外務省は渡航日程について、必要最小限の期間としている。安全対策としてシェルターを備えた宿舎の確保、信頼できる警備会社が手配する車両による移動、警備員の同行を求める。 日本の経済界から
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【ウクライナ侵攻の情報戦】ロシアの言説、拡散警戒 「和平」の意欲、繰り返す
ロシアによるウクライナ侵攻開始から間もなく2年。戦況が膠着する中、ロシアの情報戦が際立っている。プーチン大統領は「(和平)交渉の用意がある」と繰り返し唱えるが、ウクライナは、事実をゆがめたロシア独特の「ナラティブ(物語)」を拡散していると警戒。和平交渉を巡る言説を検証した。 ▽欧米が「操る」 「われわれは交渉を拒否したことはない」。ロシアのプーチン大統領は今月8日に公開された米保守系ジャーナリストのインタビューで何度も繰り返し、侵攻開始後の2022年3月にイスタンブールで行われた停戦交渉を持ち出した。
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ウクライナ渡航制限の特例措置発表
外務省は19日、ウクライナに対する日本企業の投資を促すため、渡航制限の特例措置を発表した。退避勧告を維持した上で、復旧・復興に寄与する企業や団体が安全対策を準備して渡航計画を提出すればキーウ市に入ることを可能とする内容。
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G7、ウクライナ支援継続で一致 外相会合、ガザ侵攻にも憂慮
【ミュンヘン、ローマ共同】ドイツ南部ミュンヘンで17日、先進7カ国(G7)外相会合が開かれた。ロシアの侵攻を受けるウクライナに対する軍事、経済面での支援継続で一致。パレスチナ自治区ガザ情勢では、イスラエル軍が準備する最南部ラファへの地上侵攻について「壊滅的な結果をもたらす」と憂慮を示し、自制を求めた。 議長国イタリアのタヤーニ外相が会合後、議長声明を発表。ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏が死亡した状況について「ロシア当局に対し、完全に解明するよう求める」とした。ナワリヌイ氏の死を悼み、会合冒頭で1分間の黙とうをささげた。 会合ではウクライナへの揺るぎない支援で一致し、対ロシア制裁強化で結
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ウクライナ渡航制限に特例 投資促進、19日復興会議
ロシアから侵攻を受けるウクライナの復旧・復興支援策を協議する「日ウクライナ経済復興推進会議」が19日、東京都内で開かれる。経済再建に向けた日本企業の投資を促進するため、日本政府はウクライナ全土を対象に発令する危険情報レベル4(退避勧告)に特例措置を設ける方針を打ち出す。条件を満たした企業関係者は現地入りが可能となる。政府関係者が18日明らかにした。 復興会議には岸田文雄、ウクライナのシュミハリ両首相のほか、両政府と企業関係者の計約300人が出席予定。岸田首相は基調講演で、日本の技術力や震災復興の知見を生かし、官民一体で復興を後押しする方針を表明する考えだ。
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バイデン氏「米議会の不作為」 ウクライナの東部要衝撤退
【ミュンヘン共同】バイデン米大統領は17日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、ウクライナ支援継続への決意を伝達した。ウクライナ軍が東部ドネツク州の要衝アブデーフカから撤退を余儀なくされたのは「米議会の不作為の結果だ」と述べ、下院はウクライナ支援を含む緊急予算案を早急に可決すべきだと強調した。 バイデン氏は、米国の支援停滞で「ウクライナ兵は弾薬使用を制限され、ロシアにとって数カ月ぶりの顕著な戦果につながった」と指摘した。緊急予算案はウクライナ支援約600億ドル(約9兆円)を含む。上院は超党派で可決したが、下院では多数派の共和党の一部が反対している。
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広島の経験、母国復興の力に 福岡へ避難の学生、惨状重ね翻訳 原爆資料館でウクライナ語音声ガイド
広島市の原爆資料館に、16日からウクライナ語の音声ガイドが加わった。ロシアの侵攻を受けウクライナから福岡県に避難した学生ら13人が、被爆の惨状を郷里の戦禍と重ね、心を痛めながら翻訳を手がけた。導入を機に、多くの同胞が資料館を訪れ「母国の復興に役立ってほしい」と願う。 13人はキーウ国立言語大日本語文献学科に通っていた12人と教員1人。学術協定を結ぶ日本経済大(福岡県太宰府市)の支援で来日した。在日大使館から依頼を受け、昨年の夏休みに常設展示の解説を翻訳。原爆犠牲者の遺品や、被爆者が戦後に描いた「原爆の絵」など約70点を分担した。 「涙がずっと出ていた」。西部出身のスビトラナ・レジコさん(
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G7議長、死亡状況の解明要求 外相会合でナワリヌイ氏に黙とう
【ミュンヘン、ローマ共同】ドイツ南部ミュンヘンで17日、先進7カ国(G7)外相会合が開かれた。ロシアの侵攻を受けるウクライナへの軍事や経済面での支援継続で一致。パレスチナ自治区ガザでの戦闘停止も求めた。 議長国イタリアのタヤーニ外相は、ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏が死亡した状況について「完全に解明するよう求める」との議長声明を発表した。会合にはウクライナのクレバ外相も参加。冒頭では、ナワリヌイ氏に1分間の黙とうをささげた。 米国では野党共和党の抵抗で、ウクライナ支援予算の承認が滞っている。ウクライナ軍の苦戦が伝わる中、G7と
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東部要衝から撤退開始か ウクライナ軍兵士「捕虜に」
【キーウ共同】ウクライナ軍のシルスキー総司令官は17日、東部ドネツク州の要衝アブデーフカからの撤退を表明した。3月のロシア大統領選を前に、東部での戦果獲得を狙ったロシア軍が猛攻をかけ、ウクライナ軍は弾薬不足などから苦戦を強いられていた。約4カ月にわたる攻防の末、同国軍は要塞化した重要拠点を失う痛手を負う。 ロシア軍にとっては昨年5月にドネツク州の激戦地バフムトを制圧して以来の大きな前進。撤退は既に始まったとみられ、ウクライナ軍の現地部隊司令官は17日、兵士の一部がロシア軍の捕虜にされたと明らかにした。 シルスキー氏は声明で「包囲
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G7外相、ウクライナ支援継続で一致
【ローマ共同】ドイツ南部ミュンヘンで17日に開かれた先進7カ国(G7)外相会合は、ウクライナに対する経済、軍事面での支援継続で一致した。議長国イタリアのタヤーニ外相が記者会見して明らかにした。
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砲弾不足が深刻化、撃退できず ウクライナ軍撤退、支援遅れ影響
【キーウ共同】ウクライナ軍が東部ドネツク州の要衝アブデーフカ撤退を表明した。砲弾不足が深刻化し、兵士の犠牲をいとわず大兵力を投じたロシア軍の撃退を断念。後ろ盾の米国による追加軍事支援の決定の遅れが、前線の戦況に直接影響を及ぼし始めた。 ウクライナ軍は、工業都市アブデーフカの象徴的存在だった巨大なコークス工場に立てこもっての防戦を強いられた。ロシア軍の戦闘機は1日60発の爆弾を投下。間断のない砲撃が続き、歩兵部隊が突撃を繰り返した。現地部隊を指揮するウクライナ軍のタルナフスキー司令官は「地獄だ」と表現した。 17日にシルスキー総司
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国連安保理、22日にガザ協議 23日にはウクライナ緊急会合も
【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は16日、イスラエル軍による地上侵攻が懸念されるパレスチナ自治区ガザ最南部ラファについて協議する緊急会合を22日に開催すると決めた。ロシアによる侵攻から24日で2年を迎えるウクライナに関する緊急会合は23日に開催する。今月の議長国ガイアナが明らかにした。 パレスチナはラファへの侵攻を防ぐため、非常任理事国のアルジェリアを通して即時停戦を求める決議案の提出を準備しているが、拒否権を持つ常任理事国の米国が反対姿勢を示している。22日に決議案を提出するかどうかは不透明だ。 ウクライナに関する安保理
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ウクライナ軍、東部要衝から撤退 司令官が公表、「兵士の命守る」
【キーウ共同】ウクライナ軍のシルスキー総司令官は17日、ロシア軍との間で激戦となっている東部ドネツク州アブデーフカから撤退すると公表した。「包囲されるのを避け、兵士の命を守るため」とし、より有利な戦線で防衛すると述べた。これまで防衛に全力を挙げてきた東部の要衝を失い、大きな痛手となる。 アブデーフカはロシア占領下の州都ドネツクから約15キロにある交通の要衝で、ウクライナ軍は東部紛争が始まった2014年以降、要塞化し、精鋭部隊を投入して守ってきた。ただ、撤退が今後の戦局を決定づけるかどうかは不透明だ。 ロシアのプーチン大統領は1月
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ウクライナ軍、東部の激戦地から撤退表明
【キーウ共同】ウクライナ軍のシルスキー総司令官は17日、ロシア軍との激戦が続いていた東部の要衝、ドネツク州アブデーフカから撤退すると表明した。
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北朝鮮の弾道ミサイル24発使用 ロシア、ウクライナで
【キーウ共同】ウクライナのコスチン検事総長は16日、ロシアがウクライナに対して使用した北朝鮮の弾道ミサイルは少なくとも24発になったと述べた。インタファクス・ウクライナ通信が報じた。昨年12月30日以降、首都キーウ(キエフ)、東部ハリコフ、南部ザポロジエ州などで使われ、市民14人が死亡して70人以上が負傷したという。 コスチン氏は24発について、北朝鮮の短距離弾道ミサイル「KN23」「KN24」系列で、ロシア南部ボロネジ州から発射されたとみられると指摘。最大射程は650キロだという。ミサイルは住宅地に落ちるなどしており、「命中精度は疑わしい」と述べた。
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G7外相、17日に会合 ウクライナ情勢を議論
【ローマ共同】イタリア外務省は16日、ドイツ南部ミュンヘンで先進7カ国(G7)外相会合を17日に開くと発表した。ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザの情勢が議題になる。 イタリアが議長国となってから初の外相会合となる。ウクライナのクレバ外相も参加するという。
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米、同盟国防衛に決意 ウクライナ支援継続も強調
【ミュンヘン共同】ハリス米副大統領は16日、ドイツ南部ミュンヘンで開幕した「ミュンヘン安全保障会議」で演説し、米国の北大西洋条約機構(NATO)に対する責任は「揺るがない」と述べ、同盟国防衛への決意を示した。ロシアの侵攻を受けて間もなく2年になるウクライナに対する軍事支援も続けると強調。7月のNATO首脳会議への北欧フィンランドとスウェーデンの参加を歓迎するとも語り、加盟国間の結束を訴えた。 会議は18日まで。ウクライナのゼレンスキー大統領も17日に登壇し、支援継続を呼びかける。欧米ではウクライナへの「支援疲れ」が顕在化し、支援の先細りが懸念されている。
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米副大統領、ウクライナ支援継続を強調
【ミュンヘン共同】ハリス米副大統領は、ドイツ・ミュンヘンでの演説で、米国がウクライナに対する軍事支援を続けると強調した。
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アブデーフカ陥落の危機 米高官、ウクライナ支援承認促す
【ワシントン共同】カービー米大統領補佐官は15日の記者会見で、ロシア軍が攻勢を強めるウクライナ東部ドネツク州アブデーフカが「陥落の危機にある」との見方を示した。共和党が多数派を握る下院に対し、バイデン民主党政権が求めるウクライナ支援を含む緊急予算案を承認するよう改めて促した。 カービー氏はアブデーフカでのウクライナ軍の苦境に関し「主に弾薬不足に起因している」と指摘した。下院が行動を起こそうとしないため「甚大な代償」を払わされていると批判した。 予算案は、バイデン大統領が昨年10月に議会に求めた。上院は今月13日に超党派で可決した
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【ウクライナのメディア】汚職報道に監視や脅し 検閲強化、EU入り足かせ
ウクライナで政権の汚職を追及するメディアへの監視や脅しが相次いでいる。今年に入り、情報機関の保安局(SBU)が組織的な盗撮を行っていたことが明らかになり、政府内からも厳しい声が上がる。戦時下での検閲も厳しくなり、報道の自由の縮小は欧州連合(EU)加盟の足かせにもなりそうだ。 ▽記者監視 「30人もの当局者から監視されていた。都合の悪いメディアをつぶす一大プロジェクトだった」。汚職の調査報道を専門とする「ビフス・インフォ」のデニス・ビフス代表(38)は憤る。 今年1月、ビフス・インフォの記者が違法薬
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無人機100万機提供へ NATO、ウクライナに
【ミュンヘン共同】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は15日、ブリュッセルで記者会見し、NATO加盟国が100万機の無人機(ドローン)をウクライナに提供することを目指していると明らかにした。ロイター通信によると、英国やラトビアが中心となって進めている。 また、ストルテンベルグ氏はポーランドのビドゴシチにNATOとウクライナによる「共同分析訓練教育センター」を新設すると述べた。ウクライナがロシアの侵攻から学んだ教訓を共有し、NATOとともに訓練する態勢を構築する。
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ウクライナ復興に72兆円必要 世銀試算、1年前から大幅増
【キーウ共同】世界銀行は15日、ロシアの侵攻開始から2年近くになり、経済的損失が拡大するウクライナが今後10年間で復興に4860億ドル(約72兆8千億円)を必要とするとの試算結果を発表した。2023年末時点の試算で、1年前より750億ドル増えた。 世界銀行やウクライナ政府などが合同で算出した。24年だけで住宅再建やエネルギー、交通分野の復旧のほか、民間企業の支援に150億ドルが必要になると見積もった。うち55億ドルは自国と友好国から確保できるが、95億ドルは見通しがついていないと明らかにした。 ウクライナのシュミハリ首相は、侵攻
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ウクライナ支援へ 復興会議300人参加 19日、都内開催
政府は15日、東京都内で19日に開催される「日ウクライナ経済復興推進会議」の主な日程と概要を明らかにした。両国の政府、企業関係者ら計約300人が参加し、地雷対策、生活改善といった緊急復旧支援やウクライナの産業高度化を巡り協力策を議論する。日本企業の技術力や震災復興の経験を生かし官民一体で支援する方針を打ち出す。 19日午前は岸田文雄首相が講演し、支援に関する基本的な考えを表明。ウクライナのゼレンスキー大統領がビデオメッセージを寄せる。シュミハリ首相は対面でスピーチする。当局や企業間で十数本の協力文書を交わす予定だ。経済セッションにはウクライナのスビリデンコ第1副首相兼経済相、マルチェンコ財務
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ウクライナ総司令官「攻勢から防衛へ」 【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】今月就任したウクライナ軍のシルスキー総司令官は14日までに、ドイツ公共放送ZDFのインタビューに応じ、ロシア軍が「全ての前線で進軍しており、われわれは攻勢から防衛に転じた」と述べた。要塞(ようさい)の構築などによる防衛強化を重視する方針を明らかにした。 昨年6月に始まったウクライナ軍の反転攻勢は失速。ゼレンスキー大統領は今月8日、ザルジニー総司令官を解任してシルスキー氏を後任に任命し、軍の戦略を見直す考えを表明していた。 ロシア国防省によると、西部ベルゴロド州で15日、ウクライナ軍による攻撃があり、住宅や商店が損壊。ロシア保健省によると、子どもを含む6人が死亡し、17人が負
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プーチン大統領、戦車工場視察 持論展開「ウクライナ人は一体」
ロシアのプーチン大統領は15日、ウラル地方のスベルドロフスク州ニジニタギルを訪れ、主力戦車のT72B3MやT90Mの生産工場を視察した。従業員は、ウクライナ侵攻を後押しするため工場が24時間操業を導入し、増産を担っていると報告。プーチン氏は、ロシア人とウクライナ人は一体だとの持論を展開して侵攻を正当化した。国営テレビが報じた。 プーチン氏を迎えた従業員は、第2次大戦時にウクライナ東部ハリコフからウラル地方に戦車工場が移転し、ウクライナ人が地域に根付いたと紹介した。プーチン氏は「われわれはロシア人とウクライナ人を区別したことは一度もない。両国民の圧倒的多数は同じ
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G7首脳、24日にテレビ会議 ウクライナ侵攻開始から2年
【ローマ共同】ANSA通信は15日、ロシアのウクライナ侵攻開始から2年となる24日に先進7カ国(G7)首脳によるテレビ会議が開催される見通しだと報じた。イタリアが今年の議長国になってから初の首脳による会議となる。 G7は昨年2月24日にも首脳テレビ会議を開き、ウクライナ支援での結束を確認した。当時は日本が議長国で、ウクライナのゼレンスキー大統領も参加した。
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復興会議、300人参加へ 19日、ウクライナ支援推進
政府は15日、東京都内で19日に開催される「日ウクライナ経済復興推進会議」の主な日程と概要を明らかにした。両国の政府、企業関係者ら計約300人が参加し、地雷対策、生活改善といった緊急復旧支援やウクライナの産業高度化を巡り協力策を議論する。日本企業の技術力や震災復興の経験を生かし官民一体で支援する方針を打ち出す。 19日午前は岸田文雄首相が講演し、支援に関する基本的な考えを表明。ウクライナのゼレンスキー大統領がビデオメッセージを寄せる。シュミハリ首相は対面でスピーチする。当局や企業間で十数本の協力文書を交わす予定だ。経済セッションにはウクライナのスビリデンコ第1
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ウクライナ全土に空襲警報、各地で爆発音
【キーウ共同】ウクライナ全土で15日、空襲警報が出され、英BBCロシア語版によると、西部リビウ、東部ドニプロ、南部ザポロジエなど各地で爆発音がした。首都キーウ(キエフ)でも爆発音が聞こえた。
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【ウクライナ避難民】手厚い支援に反発も 低い就労率、自立に壁
約2年前に始まったロシアによる侵攻でウクライナから多くの人々が国外へ避難した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、昨年末時点で600万人を超え、大半は欧州で暮らす。うち約110万人を受け入れるドイツでは、手厚い支援の一方で就労が進まない状況に地元側の反発も上がる。避難民の多数を占める女性の間では自立を望む声も強いが、壁は高い。 「避難民が不足する労働力を補うと期待したが、そうなっていない。手厚い支援が就労意欲をそいでいるのではないか」。ドイツ南西部バーデン・ビュルテンベルク州テュービンゲン郡のヨアヒム・ワルター郡長は不満を漏らした。
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ウクライナ文化損害5300億円 ユネスコ推定、ロシアの侵攻で
【パリ共同】国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部パリ)は14日、ロシアのウクライナ侵攻が始まって2年でウクライナの文化・観光分野に与えた損害額が推定で約35億ドル(約5300億円)近くに上ると発表した。 1年前の26億ドルから大幅に増加した。復興には今後10年で90億ドル近くが必要になるとしている。 ウクライナ当局から被害が報告された建造物や美術品、観光施設など計4779件の文化・観光分野の資産を対象とした。ロシアと国境を接する東部ハリコフ州の被害が特に大きく、全体のほぼ25%を占めた。
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ウクライナ「攻勢から防衛」に 反転失速、総司令官が表明
【キーウ共同】今月就任したウクライナ軍のシルスキー総司令官は14日までに、ドイツ公共放送ZDFのインタビューに応じ、ロシア軍が「全ての前線で進軍しており、われわれは攻勢から防衛に転じた」と述べた。要塞の構築などによる防衛強化を重視する方針を明らかにした。 昨年6月に始まったウクライナ軍の反転攻勢は失速した。ゼレンスキー大統領は今月8日、ザルジニー総司令官を解任してシルスキー氏を後任に任命し、軍の戦略を見直す考えを表明していた。 シルスキー氏は「防衛戦の目的は、敵軍を消耗させて最大限の損害を与えることだ」と指摘した。現時点で統制下
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ウクライナ復興に東北の知見を共有 被災地へ高官招待
日本政府は来週、ウクライナの政府高官らを東日本大震災の被災地、宮城、福島両県に招き、復旧・復興を巡り意見交換する。震災から得た知見を共有し、ロシアによる侵攻で被害が出た都市の復旧計画策定や産業復興を後押しする狙い。19日に東京で開く「日ウクライナ経済復興推進会議」と併せ、国と地方が連携してウクライナ支援を継続する姿勢を示す。 外務省や国際協力機構(JICA)などが、地域・領土・インフラ発展省幹部に加え、キーウ州副知事やロシアとの国境に近い東部ハリコフ市、激しい攻撃が続く南部ヘルソン市などの副市長ら計12人を招く予定だ。 一行は19~22日にかけて津波被害に遭った宮城県の石巻市や女川町、東京電
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【ウクライナ侵攻】AIドローン、急速発展 「第3の革命」人間介さず
24日で開始から2年となるロシアのウクライナ侵攻では、多種多様な無人機(ドローン)が前線や遠隔地攻撃に大量投入されている。防御側の電波妨害(ジャミング)や操作ミスを避けるため、人間を介さず自律的に標的を攻撃する人工知能(AI)搭載ドローンの開発が急速に進む。ウクライナは無人機部隊の創設を決定。火薬、核兵器に続く「第3の軍事革命」と言われるAI兵器の登場は戦争を変容させた。 ウクライナ西部リビウ市街地のありふれた建物は、道路に面した窓ガラスが目張りされて中をのぞき込めなくなっていた。内部は吹き抜けの空間が広がり、工具を手にした若い男女が作業に没頭する。ドローン製
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ウクライナ支援予算案可決 米上院、下院通過は不透明
【ワシントン共同】米上院は13日、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援を含む緊急予算案を超党派で可決した。約953億ドル(約14兆3800億円)規模。共和党のジョンソン下院議長は厳格な不法移民対策が含まれていないとして不満を表明。共和党が多数派の下院を通過するかどうかは不透明だ。 民主党のバイデン大統領は13日演説し「上院は結束を世界に示した。下院も速やかに可決すべきだ」と訴えた。ウクライナ軍の一部では弾薬の枯渇も伝えられており、支援再開が遅れればウクライナに不利に働く。 ウクライナのゼレンスキー大統領はビデオ声明で「私たちだ
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ウクライナに楽器寄贈 ヤマハ 大使館通じ歌劇場に
ヤマハは13日、ウクライナ南部のオデーサにある国立歌劇場に楽器を寄贈した。フルートとオーボエ各2本、マリンバ1台で、ウクライナ市場を担当する販売子会社が同歌劇場の希望を踏まえて選んだ。中田卓也社長が都内のウクライナ大使館を訪れ、セルギー・コルスンスキー駐日大使に目録を手渡した。 中田社長は「ヤマハは音楽の力を信じて活動していく。ウクライナの人々の心が癒やされることを願っている」とあいさつ。コルスンスキー大使は「文化は平和の象徴。戦時中にもかかわらず、武器ではなく楽器の贈呈が実現したことは重要だ。支援に感謝したい」と述べた。 同歌劇場はロシアの侵攻が続く中で公演を継続しているが、新しい楽器
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ロ軍「皇帝の列車」で防衛網 ウクライナ東部 貨車2100両以上【ウクライナ侵攻】
ロシア軍が侵攻を続けるウクライナ東部ドネツク州の占領地で、貨物列車を連ねて障害物とし、防衛網に利用しているとみられることが分かった。米シンクタンク戦争研究所などが13日までに指摘した。この構築物は、規模の大きさや、プーチン政権がかつてのロシア帝国の版図支配に野心を示していることから通称「ツァー(皇帝)の列車」と呼ばれているという。 防衛網が築かれたのは、親ロシア派拠点の州都ドネツクに近いオレニフカからボルノバハにかけて。直線距離で約30キロだが、貨物列車が連なる線路はそれ以上の長さがある。 並べられた貨車は2100両以上。ロシアが侵攻に伴ってウクライナから奪った貨車も使われたといい、昨年
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「待ち望んでいた」とウクライナ大統領
【キーウ共同】米上院がウクライナ支援を含む緊急予算案を可決したことを受け、同国のゼレンスキー大統領は13日、ビデオ声明で「私たちだけではなく他の国々、とりわけ欧州も待ち望んでいた結果だ」と話した。
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米上院、ウクライナ支援などの予算案可決
【ワシントン共同】米上院は13日、バイデン政権が求めるウクライナ支援を含む緊急予算案を可決した。約950億ドル(約14兆2千億円)規模で、当初盛り込まれた不法移民対策は含まない。AP通信が報じた。
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ロシアの選手ら750人侵攻支持 ウクライナ青年スポーツ省が公開
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナの青年スポーツ省は、侵攻を支持しているとみなしたロシアとベラルーシのスポーツ関係者をホームページ上に公開している。今月13日時点で約50競技の750人を超す選手やコーチを列挙。フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ選手や、陸上女子棒高跳び五輪金メダリストのイシンバエワ氏を名指しした。 国際オリンピック委員会(IOC)は昨年12月、ロシアとベラルーシの選手について、個人の中立選手(AIN)として今年のパリ五輪参加容認を決定。ただ、積極的に侵攻を支持する選手、軍や治安当局の所属選手は対象外とした。ウクライナは、ロシアと
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戒厳令と総動員令を延長 ウクライナ、5月まで
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、戒厳令と総動員令を5月13日まで延長する法律に署名した。2022年2月の侵攻開始に伴い全土に発令され、延長を繰り返している。
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渡航制限、例外措置を検討 参入企業の安全確保課題【日ウクライナ復興会議】
日ウクライナ経済復興推進会議では、農業やデジタルといった幅広い分野で「戦後」を見据えた両国間の協力が打ち出される見通しだ。日本政府は企業の参入を後押しするため、ウクライナへの渡航制限の例外措置を検討する。ただロシアとの戦闘が続いており、企業が活動するには、いかに安全を確保するかが大きな課題となる。 政府は現在、ウクライナ全土に最高度の危険レベル4(退避勧告)を出している。企業関係者が独自に現地入りするのは難しく、ウクライナ側と事業に関して交渉や打ち合わせをする場合はオンラインに頼らざるを得ない。企業側は「投資するかどうかの判断には現地視察が欠かせない」と指摘する。 このため、政府内では危
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19日、都内で日ウクライナ復興会議 政府、緊急支援に158億円 地雷対策、農業 十数件協力合意へ
19日に東京で開催される「日ウクライナ経済復興推進会議」で、両政府や企業などが合意する協力分野の全容が判明した。「地雷対策・がれき処理」「農業の発展」「電力・インフラ」といった7分野で計十数本の合意文書に署名。日本政府は緊急復旧支援として、地雷除去機や仮設橋などを提供するため158億円の無償資金協力の供与を表明する。複数の関係者が11日、明らかにした。 会議には岸田文雄、ウクライナのシュミハリ両首相と経団連の十倉雅和会長をはじめ、両政府と企業の関係者計約300人が参加する見込み。各分野の協力の在り方に関して意見を交わす。 7分野は他に「人道状況改善・生活再建」「バイオ・産業高度化」「デ
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ロ大統領と国民 反欧米共有 軍事作戦は「破滅的な過ち」 ソ連時代から報道の自由追究するジャーナリスト ベネディクトフ氏
ウクライナ侵攻から今月24日で2年。ソ連時代末期から独立系ラジオ局「モスクワのこだま」で報道の自由を追究し続けたロシアの著名なジャーナリスト、アレクセイ・ベネディクトフ氏に話を聞いた。 就任当初に欧米との協力を進め、日本との北方領土問題も解決しようとしたプーチン大統領が明確に方向転換したのは、国際会議で北大西洋条約機構(NATO)拡大を強く批判した2007年だった。 元々ロシア国民にはリベラルな欧米的価値観、民主主義を尊重する機運はない。2000年の就任以来ほぼ60%以上を保ってきたプーチン氏の支持率は、08年のジョージア(グルジア)軍事衝突や14年のクリミア半島併合、ウクライナでの軍事
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ロシア、兵士帰還求める市民ら拘束 献花や運動参加者対象
ロシア人権団体「OVDインフォ」によると、ウクライナ侵攻に動員されたロシア兵の早期帰還を求めて第2次大戦の戦死者の墓などに献花した人や取材中の地元メディアの記者が10日、モスクワ中心部で拘束された。 モスクワでは大統領府のあるクレムリン脇の「無名戦士の墓」周辺で、動員兵の妻らによる帰還要求運動「プーチ・ダモイ(家路)」の参加者1人と地元メディアの記者1人が拘束された。 また、中部エカテリンブルクでも5人が拘束。プーチ・ダモイによると、動員兵の息子や親類の少女も含まれていた。 2022年9月の部分動員令が出されてから500日の節目だった今月3日にはモスクワで献花を取材したロシアやドイツな
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モスクワの大使館、借地契約終了 ロシア、ウクライナに通知
ロシア外務省のザハロワ情報局長は、モスクワ市がウクライナ大使館の土地賃貸借契約の終了を決めたと明らかにした。記者の質問への回答内容を外務省が10日、発表した。ウクライナ側に正式に通知したという。 ウクライナの首都キーウ(キエフ)市議会が昨年4月、在ウクライナ・ロシア大使館の土地賃貸借契約終了を発表したことへの対抗措置だとしている。(共同)
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ウクライナ敗戦で1千万人避難も 独紙報道「最悪のシナリオ」
【キーウ共同】ドイツ紙ウェルト電子版は10日、ロシアの侵攻を受けるウクライナが敗戦した場合、さらに1千万人以上のウクライナ人が国外に避難する可能性があると報じた。ドイツ政府の想定としている。 最大の支援国、米国による今後のウクライナ支援は不透明感が増している。同紙は、欧州が支援を強化しなければ「大量の避難民流出と北大西洋条約機構(NATO)諸国への戦争拡大という最悪のシナリオが起こり得る」との専門家の見解を伝えた。 また、ドイツ軍高官は同紙に、欧州諸国は冷戦終結後初めて、ロシアとの武力衝突のリスクに直面しており、ドイツ軍は5年以
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ウクライナ復興需要61兆円、民間が鍵 インフラ被害深刻、日本企業参入に期待感
ロシアに侵攻されるウクライナでは、住宅や運輸交通、エネルギー関連インフラが多数破壊された。世界銀行は昨年3月時点で、復興には今後10年間で4110億ドル(約61兆円)が必要になると試算。巨額の復興需要を支援国の公的資金だけで賄うのはほぼ不可能だ。シュミハリ首相は8日、民間投資の重要性を強調し、日本企業の参入障壁も除去すると訴えた。 ■将来性 「日本企業にウクライナを紹介したい。大きな将来性があるからだ」。首都キーウ(キエフ)の政府庁舎の応接室で、シュミハリ氏は熱っぽく答えた。共同通信との会見は、ゼレンスキー大統領からシュミハリ氏の携帯電話に緊急連絡があり一時中断したものの、計約1時間1
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対日関係 6分野重点 ウクライナ首相会見 電子戦装置の供与要請
【キーウ共同】19日に東京で開かれる「日ウクライナ経済復興推進会議」でウクライナ側の代表を務めるシュミハリ首相が8日、首都キーウ(キエフ)で共同通信と単独会見した。対日関係強化に強い意欲を表明し、重点分野として防衛やインフラ、ITなど6分野を列挙。最優先の防衛分野では、無人機(ドローン)を無力化する電子戦システムの供与を日本に求めていると明らかにした。=関連記事4面へ シュミハリ氏は「日本の支援は極めて価値が高い」と強調し、ロシアの侵攻で甚大な被害を受ける自国の復興に向けて日本企業の参入を促し、投資環境を整備すると言明した。東京での会議で、対日関係の強化に関する合意文書を交わしたいとの意向
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ウクライナ東部にロシア軍の無人機攻撃、7人死亡
【キーウ共同】ウクライナ東部ハリコフ州のシネグボフ知事は10日、州都ハリコフにロシア軍の無人機攻撃があり、少なくとも7人が死亡したと発表した。死者には生後6カ月の乳児や4歳と7歳の子どもが含まれる。 シネグボフ氏は石油施設が攻撃され、燃料漏れが起きていると述べた。大規模な火災が発生し、15軒ほどの住宅が燃えたとの情報もある。ロシア軍は国境に近いハリコフやその周辺を頻繁に攻撃している。 ゼレンスキー大統領は9日、シャプタラ参謀総長を解任し、後任にバルヒレビッチ少将を任命した。8日のザルジニー軍総司令官解任に続いて人事を刷新し、戦況の打開につなげる考え。 国防省は9日、新たに軍総司令官に任
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対日関係強化で6分野重点 ウクライナ首相が単独会見
【キーウ共同】19日に東京で開かれる「日ウクライナ経済復興推進会議」でウクライナ側の代表を務めるシュミハリ首相が8日、首都キーウ(キエフ)で共同通信と単独会見した。対日関係強化に強い意欲を表明し、重点分野として防衛やインフラ、ITなど6分野を列挙。最優先の防衛分野では、無人機(ドローン)を無力化する電子戦システムの供与を日本に求めていると明らかにした。 シュミハリ氏は「日本の支援は極めて価値が高い」と強調し、ロシアの侵攻で甚大な被害を受ける自国の復興に向けて日本企業の参入を促し、投資環境を整備すると言明した。東京での会議で、対日関係の強化に関する合意文書を交わ
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ウクライナ東部ハリコフに攻撃、7人死亡
【キーウ共同】ウクライナ東部ハリコフ州の知事は10日、州都ハリコフにロシア軍による無人機攻撃があり、7人が死亡したと明らかにした。
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ウクライナ軍トップ解任 国民的人気も大統領と確執 国内結束 揺らぐ恐れ【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、ワレリー・ザルジニー軍総司令官(50)を同日付で解任し、後任にオレクサンドル・シルスキー陸軍司令官(58)を任命した。ロシア軍占領地の奪還が進まず、戦況が膠着(こうちゃく)する中、ゼレンスキー氏は軍の「緊急の変革」が必要だと訴え、指揮系統や戦略を見直す考えを表明。確執が伝えられてきた国民に人気の高い軍トップ更迭に踏み切った。 ロシア軍の侵攻開始時から陣頭指揮を執ってきたザルジニー氏は軍内部の信頼も厚く、解任は軍の士気や国内の結束に影響を与える可能性もある。米欧によるウクライナへの支援疲れが懸念される中、ロシアは東部で攻勢を強めている。2
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ロシアとウクライナ、必ず和解 プーチン氏、会見で強調
ロシアのプーチン大統領は現地時間9日に公開された米保守系ジャーナリストとの単独会見で、ロシアとウクライナは将来必ず和解に達すると述べ、侵攻を続けるウクライナとの関係正常化に自信を示した。 プーチン氏は「長い時間がかかっても、両国民の関係は修復される」と主張。戦場でロシア部隊に包囲され投降を促されたウクライナ兵らが、ロシア語で「ロシア人は降伏などしない」と叫んで全滅するまで戦ったと語り「彼らは今でも自分をロシア人だと思っているのだ」と強調した。 ロシア人とウクライナ人は同じ一つの民族だと繰り返してきたプーチン氏は、軍事作戦を「ある
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ロシア南部の製油所に攻撃か ウクライナ、インフラ狙う
【キーウ共同】ロイター通信は9日、ウクライナ保安局(SBU)がロシア南部クラスノダール地方の製油所2カ所を攻撃したと伝えた。ロシア非常事態省は同日未明にこのうち1カ所で火災が発生したと明らかにしていた。 ロシア国防省は9日未明にクラスノダール地方のほか、西部ブリャンスク、クルスク両州、黒海などに無人機計19機が飛来したと発表した。ウクライナはロシアのインフラ施設への攻撃を強めているとみられ、1月には北西部レニングラード州の燃料生産設備やクラスノダール地方の製油所で火災が発生した。 ウクライナ東部ドネツク州アブデーフカのバラバシ市
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プーチン氏、NATO侵攻を否定 ウクライナ停戦交渉の用意強調
ウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領は8日に公開された米保守系ジャーナリストの単独会見で「ポーランドやラトビアに関心はない」と述べ、北大西洋条約機構(NATO)諸国への侵攻拡大の意図を否定した。ロシアはウクライナでの停戦のため話し合う用意があると改めて強調、ロシアとの交渉を禁じているゼレンスキー政権に圧力をかけるよう米国側に促した。 ロシア大統領府も9日に内容を公開。プーチン氏は、停戦実現には米国がウクライナへの武器供与をやめる必要があるとし「そうすれば交戦は数週間で終わる」と強調した。 ロシアによる東部・南部4州併合を
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ウクライナがロシアの製油所攻撃と報道
ロイター通信は9日、ウクライナ保安局(SBU)がロシア南部クラスノダール地方の二つの製油所を攻撃したと伝えた。ウクライナ筋の話としている。ロシア非常事態省はこのうち一カ所で火災が起きたとしていた。(共同)
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ウクライナ軍総司令官解任 大統領と確執ザルジニー氏
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、ザルジニー軍総司令官(50)を同日付で解任し、後任にシルスキー陸軍司令官(58)を充てる大統領令を出した。ザルジニー氏は国民的人気が高いが、ゼレンスキー氏との確執が伝えられていた。ロシアへの反転攻勢が失速する中、解任への反発が広がり、国内の結束が揺らぐ恐れもある。 ロシアがウクライナに侵攻してから24日で丸2年。侵攻前から米欧と連携して軍を統率してきたザルジニー氏の解任で、戦争は新たな局面に入った。 ザルジニー氏は英誌エコノミストが昨年11月に報じたインタビューで、ロシアとの戦
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ウクライナ軍総司令官にシルスキー氏
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、シルスキー陸軍司令官を新たな軍総司令官に任命したと述べた。通信アプリで明らかにした。
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音声ガイドにウクライナ語 広島原爆資料館、避難学生が翻訳
広島市の原爆資料館は8日、常設展の音声ガイドにウクライナ語を追加すると発表した。昨年5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)にウクライナのゼレンスキー大統領が参加したことを機に、在日大使館から提案があった。ロシアによる侵攻から福岡県に避難する学生ら13人が翻訳をサポートした。使用料は1台400円で、16日から運用を始める。 常設展では、犠牲者の遺品や、被爆者が当時の惨状を描いた「原爆の絵」などの資料を公開。復興の歩みや、核兵器を巡る歴史も紹介する。資料館によると、音声ガイドはこれまで日本語や英語、中国語、ロシア語など計14言語を備えていた。
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米上院、緊急予算案を否決 ウクライナ支援再開できず
【ワシントン共同】米上院は7日、バイデン民主党政権が求める不法移民対策とウクライナ支援を含む緊急予算案を否決した。共和党のトランプ前大統領が反対し、承認阻止に向けて同党議員に圧力をかけていた。ロシアの侵攻を受けるウクライナにとって命綱の軍事支援の再開は暗礁に乗り上げている。 不法移民対策は11月の大統領選の主要争点で、民主、共和両党で駆け引きが続いている。トランプ氏は予算案が通過すれば、バイデン氏の功績になると警戒しているとみられる。 米メディアによると、バイデン大統領は7日、ニューヨークでの選挙資金集めの非公開会合で、トランプ
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ロシア軍が大規模攻撃 キーウで4人死亡、停電も【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ロシア軍は7日、ウクライナ各地に大規模攻撃を行った。ゼレンスキー大統領は6州が攻撃を受けたと明らかにした。首都キーウ(キエフ)では迎撃されたミサイルの破片が住宅に落下し、火災が発生。クリチコ市長によると、少なくとも4人が死亡、30人以上が負傷した。市内の一部では停電が起き、暖房施設も損傷した。 ロシア国防省は7日、高精度の長距離兵器でウクライナの無人艇(水上ドローン)やミサイルシステムなどの生産設備を集中攻撃したと発表した。全ての目標に命中したとしている。 ゼレンスキー氏はキーウで「がれきの下に取り残された人々がいるもようだ」と通信アプリに投稿した。死傷者が増える恐れがある
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ウクライナの軍事施設に集中攻撃とロ国防省
ロシア国防省は7日、高精度の長距離兵器でウクライナの無人艇(水上ドローン)やミサイルシステムなどの生産設備を集中攻撃したと発表した。全ての目標に命中したとしている。(共同)
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ウクライナに大規模攻撃 キーウで2人死亡、停電も
【キーウ共同】ロシア軍は7日、ウクライナ各地に大規模攻撃を行った。ウクライナメディアによると、首都キーウ(キエフ)では迎撃されたミサイルの破片が住宅に落下し、火災が発生。ゼレンスキー大統領は少なくとも2人が死亡し、10人以上が負傷したと明らかにした。市内の一部では停電が起き、暖房施設も損傷した。未明に全土で空襲警報が発令され、各地で爆発音が聞かれた。 死傷者が増える可能性があり、ゼレンスキー氏は「がれきの下に取り残された人々がいるもようだ」と通信アプリに書き込んだ。 攻撃があったのは朝の通勤時間帯で、キーウ市当局は市や周辺の上空
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日本、ウクライナの地方連携加速 南部州都、姉妹都市目指す
ウクライナ南部ザポロジエ市のアナトリー・クルテフ市長代行(48)が、7日までに共同通信のインタビューに応じ、今月19日の「日ウクライナ経済復興推進会議」に合わせ訪日し、日本の地方都市幹部と交流すると明らかにした。姉妹都市提携の締結を目指す。キーウ(キエフ)近郊ブチャや中部ジトーミル、西部ビンニツァの各市長も来日予定で、両国の地方間連携が加速しそうだ。 侵攻初期にロシア軍による民間人虐殺が起きたブチャ市も、被爆地の広島市と姉妹都市関係の締結を模索する。ブチャ市幹部は広島への訪問を検討している。 ザポロジエ州はロシアが2022年に一
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ウクライナ首都にミサイル攻撃、一部で停電
【キーウ共同】ウクライナの首都キーウ(キエフ)に7日、ロシア軍のミサイル攻撃があった。クリチコ市長によると、迎撃されたミサイルの破片が落下し、一部で停電が発生した。
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ウクライナ、無人機部隊創設へ 大統領「重要な年に」
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、無人システムに特化した部隊の創設を命じる法令に署名したと明らかにした。戦場で無人機の有効性を証明してきたとし「あらゆる面で重要な年になる」と訴えた。ウクライナ侵攻の前線では、無人機による偵察や攻撃が戦局を左右する鍵になっている。 ゼレンスキー氏は昨年12月、100万機の無人機を今年製造すると表明していた。 ウクライナ軍は6日、クリミア半島を拠点とするロシア黒海艦隊の約33%の艦艇を破壊したと発表した。ロシアによる2022年2月の侵攻開始後に公開情報で確認された74隻のうち、潜水
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ロシアとウクライナが非難応酬 国連安保理で市民死傷巡り
【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は6日、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東部ルガンスク州リシチャンスクで市民ら28人が死亡した砲撃について協議する緊急の公開会合を開いた。会合を要請したロシアは「ウクライナによる民間人へのミサイル攻撃だ」と批判。ウクライナもロシアの攻撃で、ウクライナ領内で多数の民間人が死傷していると反論し、非難の応酬となった。 ロシアのネベンジャ国連大使は、3日に砲撃されたのは喫茶店とパン屋があった建物で、28人の死者には妊婦と5歳の子どもが含まれていたと指摘。米国が供与した高機動ロケット砲システム「ハイマース」が使われたとして、
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ウクライナ帰国者6割超 安全より家族、祖国愛 御殿場に移るも夫思い決断【ウクライナ侵攻】
2022年2月から約2年にわたってロシアの侵攻にさらされ続けるウクライナから国外避難した市民の帰還が進んでいる。同国の民間調査団体によると、昨夏までに6割以上が帰国。「家族に会いたい」「自分だけ逃げていてはいけない」-。それぞれの願いや決意を胸に、安全な避難先での生活をやめ、戦争が続く故郷に戻った。 「家族みんなで暮らしたかった」。マリナ・イバシェンコさん(46)は昨年11月、日本から首都キーウ(キエフ)近郊へ帰った。侵攻開始から3カ月後、戒厳令と総動員令のため出国できない夫(47)を残して東京へ避難。22年7月から御殿場市に住んだ。重度の脳性まひで車いすに乗り、素早く逃げられない長女マル
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【ウクライナ支援と米大統領選】米の国際関与継続を 同盟75周年へ新組織 NATO前事務総長 アナス・フォー・ラスムセン
ロシアがウクライナへ侵攻して2月24日で2年。私はゼレンスキー大統領の要請を受け、イエルマーク大統領府長官と共に1月末、欧州諸国の首脳経験者やクリントン元米国務長官らの要人から成る国際ハイレベル作業部会を立ち上げた。 新組織の仕事は、イエルマーク氏と私が2022年9月に示した「キーウ安全保障盟約」の上に築かれる。北大西洋条約機構(NATO)創設75周年となる今年7月のワシントン首脳会議に向け、ウクライナ加盟の道筋を探るのが目的だ。 キーウ安保盟約は、加盟が実現するまでの移行期、西側主要国がウクライナを個別に軍事支援し「安全の保証
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ウクライナ退役軍人相が辞表 議会に提出、理由説明せず
【キーウ共同】ウクライナのラプチナ退役軍人相が5日、最高会議(議会)に辞表を提出した。ステファンチュク議長が明らかにした。ゼレンスキー大統領は4日放送の国営イタリア放送協会(RAI)とのインタビューで、ザルジニー軍総司令官の解任を検討していることを認め、政府高官の交代も検討していると述べていた。 ラプチナ氏は辞表提出の理由を説明していない。ゼレンスキー氏は5日の声明で、退役軍人の待遇についてシュミハリ首相と協議したと指摘。ラプチナ氏には言及せずに「ウクライナは新たなエネルギーと十分なリーダーシップをあらゆる分野で必要としている」と述べた。
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ミス日本グランプリを辞退 ウクライナ出身の椎野さん
1月22日に開催された「第56回ミス日本コンテスト2024」でグランプリに決まった名古屋市出身のモデル・椎野カロリーナさん(26)が5日、グランプリを辞退した。主催者のミス日本協会が発表した。 同協会は「本人より、一身上の都合により辞退したいと申し出があった」と説明、今年のグランプリは「空位」にするとしている。 椎野さんはウクライナ生まれ。5歳で来日し、22年に日本国籍を取得していた。 グランプリ受賞後、週刊文春が椎野さんと既婚男性との交際について報じていた。
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珠洲でウクライナ女性が炊き出し 滋賀避難の母仕込みのボルシチ
能登半島地震で被害を受けた石川県珠洲市で5日、ウクライナ人カテリーナ・ヤボルスカさん(33)がボルシチの炊き出しを行った。ロシアによる侵攻後に避難し、滋賀県彦根市で母国料理のレストランを営む母が仕込んだ。届けたカテリーナさんは「何かできることはないかと思い決めた。少しでも明るくなってほしい」と話す。 カテリーナさんの母イリーナさん(52)は2022年3月、元々日本に住んでいた娘を頼って来日。キッチンカーでウクライナ料理を販売する仕事を家族で始め、昨年5月には彦根市にレストラン「The Faina(ザ・ファイナ)」をオープンした。
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【日本外交】地域安定へ米国と役割を果たそう ウクライナ支援の継続重要 元駐米大使の佐々江賢一氏インタビュー
波乱を予感させる米大統領選、「習近平1強」が進む中国、終わりの見えないウクライナ戦争…。世界の不確実性が増す2024年、日本外交はどうあるべきなのか。元駐米大使で日本国際問題研究所理事長の佐々江賢一郎氏に聞いた。(聞き手は共同通信編集委員・内田恭司) ―米大統領選の行方が注目されている。 「連邦議会襲撃事件や機密文書の持ち出しなど、多くの罪状で訴追されているトランプ前大統領が共和党の正式候補になれば米国は、正統性を含めて民主主義の根幹に関わる問題に直面することになる
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独公共放送の取材に反発 ロシア領内から同意得ず入国 ウクライナ【ウクライナ侵攻】
【ベルリン、キーウ共同】ドイツ公共放送ZDFのモスクワ特派員の記者が1月下旬、ロシア占領下のウクライナ南部マリウポリにロシア領内から入って取材し、現地の様子を報じた。記者は「ロシアの占領を認めるということではない。戦争を両サイドから報道することが重要だ」と伝えたが、ウクライナ外務省報道官は2日、同国の同意を得ておらず法律違反だと反発。「現実の歪曲(わいきょく)はジャーナリズムではない」と批判し、ZDFに正式な説明を要求した。 ZDFは1月30日の声明で「記者はロシアが多額の資金を使っていかに街の正常化と再建を印象付けているかを説明した」と主張。「マリウポリが不法に占領された領土で、誰が侵略
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ウクライナ軍の砲撃で死者28人とロ当局
ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東部ルガンスク州の喫茶店に対するウクライナ軍の砲撃で、ロシア非常事態省は4日、死者が子ども1人を含む28人になったと明らかにした。タス通信が伝えた。(共同)
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ロシア占領地からの報道に反発 独公共放送にウクライナ
【ベルリン、キーウ共同】ドイツ公共放送ZDFのモスクワ特派員の記者が1月下旬、ロシア占領下のウクライナ南部マリウポリにロシア領内から入って取材し、現地の様子を報じた。記者は「ロシアの占領を認めるということではない。戦争を両サイドから報道することが重要だ」と伝えたが、ウクライナ外務省報道官は2日、同国の同意を得ておらず法律違反だと反発。「現実の歪曲はジャーナリズムではない」と批判し、ZDFに正式な説明を要求した。 ZDFは1月30日の声明で「記者はロシアが多額の資金を使っていかに街の正常化と再建を印象付けているかを説明した」と主張。「マリウポリが不法に占領された
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ウクライナ復興会議に200社超 政府、渡航制限の例外措置も
日本政府が今月19日に東京で開く「日ウクライナ経済復興推進会議」に、両国から各100前後、計200社超の企業が参加する見通しであることが分かった。政府はウクライナへの渡航制限の例外措置を含め、事業展開を促す環境整備を進める方向。複数の関係者が3日、明らかにした。 会議にはウクライナのゼレンスキー大統領がビデオメッセージを寄せる見通し。軍事分野の支援に制約がある日本としては、エネルギー供給や農業、インフラ整備などを中心に官民一体でウクライナの復旧・復興を進めたい考えだ。 会議では岸田文雄首相が復興支援を巡る政府方針を表明し、首脳や
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軍総司令官解任、米に伝達か ウクライナ、国民は反発も
【キーウ共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は2日、ウクライナ政府が米ホワイトハウスに対し、ゼレンスキー大統領によるザルジニー軍総司令官の解任決定を伝達したと報じた。いつ解任するかは不明としている。ホワイトハウス当局者は、ウクライナ大統領の決定であり、賛成も反対もしなかったという。関係者の話として伝えた。 ゼレンスキー氏は1月29日、ザルジニー氏と面会し、近く交代させる方針を伝えたとされる。交代が決まれば、国民の反発の高まりが予想され、国内の結束が揺らぐ恐れがある。
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ロシア軍艦撃沈「甚大な損害」 ウクライナ海軍主張
【キーウ共同】ウクライナ海軍は1日、国防省情報総局の部隊がクリミア半島西部でロシア黒海艦隊のミサイル艇イワノベツを撃沈させたと発表し、ロシア軍に「甚大な損害」を与えたと戦果を強調した。イワノベツは黒海艦隊が運用する同型の3隻のうちの1隻で、最大射程130キロの対艦ミサイルを搭載する。 ウクライナ海軍は、40人が乗り組んでいたとし「人的損失も大きい」と主張した。 英BBC放送は、撃沈が事実であれば破壊されたロシア軍のミサイル艇として2隻目だと分析。イワノベツには電子戦システムも装備されていたと報じた。
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EU、ウクライナ支援合意 7.9兆円 ハンガリー 容認に転じる 首脳会議
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は1日、緊急の首脳会議をブリュッセルで開き、500億ユーロ(約7兆9千億円)のウクライナ向け支援を盛り込んだ2021~27年のEU中期予算見直しに合意した。ミシェル大統領が明らかにした。全会一致の決定が求められる中、予算見直しに反対してきたハンガリーのオルバン首相が容認に転じた。 米国が現在の支援の規模を維持できるかどうか不透明な中、欧州が巨額支援に合意したことで、ロシア侵攻が続くウクライナにとっては大きな後押しとなりそうだ。合意した中期予算の見直しは、欧州議会の承認が必要となる。 ミシェル氏は「ウクライナに対する長期的で安定的な資金が確保される」と述べた
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EU、ウクライナ支援合意 7兆円超、緊急首脳会議
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は1日、緊急の首脳会議をブリュッセルで開き、500億ユーロ(約7兆9千億円)のウクライナ向け支援を盛り込んだ2021~27年のEU中期予算見直しに合意した。ミシェル大統領が明らかにした。全会一致の決定が求められる中、予算見直しに反対してきたハンガリーのオルバン首相が容認に転じた。 米国が現在の支援の規模を維持できるかどうか不透明な中、欧州が巨額支援に合意したことで、ロシア侵攻が続くウクライナにとっては大きな後押しとなりそうだ。合意した中期予算の見直しは、欧州議会の承認が必要となる。 ミシェル氏
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ウクライナ、動員人数巡り対立か 米紙報道、軍総司令官交代で
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領が国民的人気の高いザルジニー軍総司令官の交代を準備しているとの報道に関し、米紙ワシントン・ポスト電子版は1月31日、背景に動員人数を巡る激しい意見対立があったと報じた。事情を知る関係者の話とした。 同紙によると、29日に両氏が話し合った際、ザルジニー氏が今年は50万人近い動員をすべきだと提案。ゼレンスキー氏は軍服、銃、訓練施設の不足や勧誘の課題を理由に現実的でないと返答した。ザルジニー氏は「ロシアが動員する人数に対抗しなくてはいけない」と反論したという。 英紙フィナンシャル・タイムズ電
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EU弾薬供与、目標の半分 ウクライナ支援「向上せねば」
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は1月31日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに3月までに弾薬100万発を供与するというEUの目標に関し、実際に供与できるのは半分程度の52万4千発にとどまるとの見通しを示した。年末に110万発に到達するとした。ブリュッセルでの記者会見で述べた。 既に供与した弾薬は33万発。EUは昨年3月の首脳会議で100万発の供与を承認したが、計画通りに進んでいない。ボレル氏は「欧州の生産能力を向上しなければならない」と強調した。 ボレル氏はEU加盟国が新たに2万人のウ
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米、新型精密爆弾提供へ ウクライナに長距離打撃力
【ワシントン共同】米ニュースサイト、ポリティコは30日、国防総省が新型の長距離精密爆弾の試験に成功し、ウクライナに提供すると報じた。ボーイング社製の地上発射型爆弾で、米軍も保有していない。飛距離は約145キロで、米高官は「ウクライナは深い打撃力を得られる」と述べた。 31日にも戦場に届く見通し。供与済みの長距離兵器とともに、ロシア軍の後方支援部隊やウクライナ南部クリミア半島にある海軍基地への攻撃に使われるとみられる。
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ロシア軍機墜落、食い違う主張 ウクライナ「状況不可解」
【キーウ共同】ロシア西部で起きたロシア軍の大型輸送機墜落を巡り、ロシアとウクライナの主張が食い違っている。ロシアは捕虜交換のために移送中だったウクライナの捕虜65人が乗り、飛行を事前通告したと説明。一方、ウクライナは通告がなかったほか、これだけ多数の捕虜搭乗を確認できず、遺体の写真や映像が出てこない状況は不可解だと主張している。 ロシア軍の輸送機イリューシン76は24日午前、ウクライナ国境に近いロシア西部ベルゴロド州に墜落した。直後から60人以上が搭乗していたとの情報や墜落直前の映像がインターネット上で出回った。 ウクライナメデ
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米、ウクライナ戦略転換 領土奪還より抑止注力【ウクライナ侵攻】
【ワシントン共同】27日付米紙ワシントン・ポストは、バイデン米政権がウクライナ支援を巡り、ロシアが占領した領土の奪還よりも、新たな侵攻を抑止することに注力する戦略を策定していると報じた。ウクライナによる昨年の反転攻勢で期待した戦果を得られなかったことで方針を転換した。長期的な戦力強化や、経済基盤の立て直しに重点を置く。 バイデン政権は今春、10年先までを見据えた支援策を公表する。11月の米大統領選で、ウクライナ支援に否定的な共和党のトランプ前大統領が再選される可能性も見据え、米国による支援を将来も保証する狙いもある。 ウクライナ軍は昨年6月に反転攻勢に出たが不本意な結果に終わった。ロシア
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ロシア機墜落「状況不明」 遺体見せず不可解とウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は27日、ロシア西部でのロシア軍輸送機墜落について「状況は完全には明らかになっていない」と述べた。ウクライナメディアが報じた。ロシアは搭乗していたウクライナの捕虜ら74人が死亡したと主張しているが、ブダノフ氏は、ロシアが現場の遺体写真や映像を公開しないのは不可解との認識を示した。 ロシア国防省は24日、軍の輸送機イリューシン76がウクライナ国境の西部ベルゴロド州で撃墜されたと発表。プーチン大統領は、ウクライナ軍が発射した欧米供与のミサイルで撃墜されたと主張した。ウクライナは関与について明言せず、国際的な調査を求
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ウクライナで拘束中の米ブロガーはなぜ死んだのか?ロシア侵攻正当化の疑いで治安当局逮捕 イーロン・マスク氏らも調査要求、米国政府は論評避ける
ウクライナ在住の米国人ブロガーがロシア侵攻を正当化する虚偽情報を流布したとして、ウクライナ治安機関に逮捕され、拘束中に死亡した事件が波紋を広げている。遺族らは逮捕は不当で、重病にもかかわらず、十分な医療も受けられなかったと批判。米企業家イーロン・マスク氏らも調査を要求したが、ウクライナ当局は逮捕は適法だと退けた。米国務省はコメントを避けている。(共同通信=太田清) ▽何の支援もない 死亡したのは米国とチリの二つの国籍を持つゴンサロ・リラ氏で、昨年5月、東部ハリコフの自宅を捜索され、逮捕された。その後、保釈されて自宅軟禁となったが
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米、ウクライナ戦略転換 領土奪還よりも侵攻抑止に注力
【ワシントン共同】27日付米紙ワシントン・ポストは、バイデン米政権がウクライナ支援を巡り、ロシアが占領した領土の奪還よりも、新たな侵攻を抑止することに注力する戦略を策定していると報じた。ウクライナによる昨年の反転攻勢で期待した戦果を得られなかったことで方針を転換した。長期的な戦力強化や、経済基盤の立て直しに重点を置く。 バイデン政権は今春、10年先までを見据えた支援策を公表する。11月の米大統領選で、ウクライナ支援に否定的な共和党のトランプ前大統領が再選される可能性も見据え、米国による支援を将来も保証する狙いもある。 ウクライナ
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ロシア、ウクライナ侵攻を正当化 レニングラード解放80年
第2次大戦でナチス・ドイツに包囲されたソ連のレニングラード(現ロシア・サンクトペテルブルク)の解放から80年となった27日、プーチン大統領はロシア北西部レニングラード州での慰霊碑落成式で演説し、ウクライナの政権が「ヒトラーの共犯者であるナチス親衛隊を称賛している」と述べ、侵攻を正当化した。 プーチン氏はウクライナ政権を「ネオナチ」と繰り返し主張してきた。演説で「欧州の多くの国が『ロシア嫌悪』の国策を推進している」として西側を批判した。 式典にはベラルーシのルカシェンコ大統領が参列した。 レニングラ
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米独首脳、2月9日に会談へ 中東、ウクライナ情勢協議
【ワシントン共同】米ホワイトハウスは27日、ドイツのショルツ首相が訪米し、2月9日に首脳会談を行うと発表した。ロシアによるウクライナ侵攻や、パレスチナ自治区ガザの情勢を協議。7月に米ワシントンで開催する北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に向けた調整も行う。 ジャンピエール大統領報道官は声明で「両首脳はウクライナの国土と国民の防衛に対する確固たる支持を再確認する。中東情勢悪化を防ぐ努力、イスラエルの自衛権に対する揺るぎない支持、ガザでの救命支援と民間人の保護強化の必要性について話し合う」とした。
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ロシア、ウクライナが撃墜と主張 プーチン大統領「犯罪」と非難
ロシアのプーチン大統領は26日、ウクライナ国境の西部ベルゴロド州でロシア軍の大型輸送機が墜落し、ウクライナの捕虜らが死亡したとされる問題で、ウクライナ軍が発射した防空ミサイルで撃墜されたと主張した。訓練不足か制御ミスが原因かは不明としながらも「故意にせよ過失にせよ、犯罪だ」と述べ、ウクライナを非難した。 プーチン氏はウクライナ侵攻作戦に参加する学生らとの北西部サンクトペテルブルクでの会合で発言した。墜落現場で見つかった破片がウクライナの防空ミサイルであることを示していると主張。米国が供与した地対空ミサイルシステム「パトリオット」か欧州供与の防空システムの可能性
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ウクライナがれき処理協力 日本政府、災害のノウハウ活用
ロシアの軍事侵攻が続くウクライナへの復興支援として、日本政府が戦闘で破壊された建物のがれき処理の技術協力を検討していることが26日、分かった。地震や水害による災害廃棄物の処理で蓄積された日本のノウハウを活用する。2月19日に日本で開く「日ウクライナ経済復興推進会議」で打ち出す支援策に盛り込む方向で調整している。 日本は災害廃棄物を仮置き場に集めて一時保管し、種類に応じて分別、再利用するサイクルが定着している。東日本大震災では約3千万トンの災害ごみが発生し、コンクリート片や津波で運ばれた土砂を海岸堤防の復旧で土台に使うなどして8割以上を再利用。約3年で処理を終え
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百人以上がパリ五輪資格獲得へ ロシアの侵攻受けるウクライナ
【パリ、キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナで、100人以上の選手が今夏のパリ五輪の出場資格を得る見通しであることが25日、分かった。ウクライナ・オリンピック委員会のフトツァイト会長が共同通信の取材で明らかにした。26日で開幕まで半年。国際オリンピック委員会(IOC)がロシア勢の参加を条件付きで容認した判断への反発も根強く、世界で分断が広がる中で開かれる「平和の祭典」の意義が問われる。 ウクライナ五輪委によると、レスリング男子のジャン・ベレニュクが獲得した唯一の「金」を含むメダル19個だった2021年東京大会は150人以上が参加した。半年後のパリ大会でも
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ロシア南部、石油施設で火災 ウクライナの無人機攻撃か
ロシア南部クラスノダール地方にあるロシア石油大手ロスネフチの製油所で24日深夜から25日未明に火災が発生した。ロシア通信などが伝えた。同国メディア「SHOT」は防空システムが作動したとの目撃情報を伝えた。ウクライナの無人機攻撃の可能性がある。 製油所は黒海沿いのトゥアプセにある。同地方のソチ空港は同時間帯に無人機攻撃に備え、厳戒態勢を取った。火災は25日未明に鎮火した。 ロシア北西部レニングラード州では21日、ウスチルガ港にある天然ガス大手ノバテクの燃料生産設備で火災が発生。ウクライナメディアは同国保安局(SBU)の無人機攻撃だ
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ウクライナ、100人以上がパリ五輪資格へ
【パリ、キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナで、100人以上の選手が今夏のパリ五輪の出場資格を得る見通しであることが25日、分かった。ウクライナ・オリンピック委員会のフトツァイト会長が共同通信の取材で明らかにした。
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ロシア軍機墜落で国際調査要請 ウクライナ、捕虜ら74人死亡
【キーウ共同】ロシア西部ベルゴロド州でロシア軍の大型輸送機が墜落し、搭乗していたウクライナ人捕虜ら74人が死亡したとされることに関し、ゼレンスキー大統領は24日、事実関係の解明へ国際調査を求めた。ロシア側はウクライナに撃墜されたと主張。ウクライナ側はロシアが意図的に捕虜の安全を脅かした可能性があると非難し、応酬となっている。 ウクライナ国防省情報総局は「誰が何人乗っていたか信頼できる情報がない」と説明。ゼレンスキー氏は通信アプリで発表した声明で「ロシアが捕虜の命をもてあそんでいる」と批判し、何が起きたのか「事実をはっきりさせなければならない」と述べた。
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シベリア抑留 遠のく慰霊訪問 静岡県内遺族「父に起きた悲劇、後世へ伝える」
終戦後、旧ソ連によるシベリア抑留で過酷な生活を強いられた人々の遺族は近年、慰霊のための現地訪問が事実上できなくなっている。新型コロナウイルス禍に続き、2022年に始まり今なお続くウクライナ侵攻が影を落とす。戦後79年目を迎え、静岡県内でも遺族の高齢化が進む。「最後の親孝行がしたい」。抑留体験者の2世らは、過去の悲劇と向き合い続けている。 浜松市天竜区佐久間町の森下和代さん(71)は父西野安次さん(享年92)が抑留体験者。父が若い頃に過ごしたシベリアの空気や土地を知りたい思いが年々膨らんでいる。しかし、ロシアへの直行便は運休中で慰霊訪問の見通しは立たない。ロシアとウクライナの休戦を待つのみだ
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ウクライナ領内から発射とロシア国防省
ロシア国防省報道官は、軍の大型輸送機墜落について、ウクライナ東部ハリコフ州内から発射されたミサイルで撃墜されたと指摘した。(共同)
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ロシア軍の大型輸送機が墜落 ウクライナ捕虜ら74人死亡
ロシア国防省は24日、ウクライナ国境のロシア西部ベルゴロド州で、ロシア航空宇宙軍の大型輸送機イリューシン76が墜落したと明らかにした。タス通信などが伝えた。国防省によると、同機には捕虜交換のために移送中のウクライナの捕虜65人と同行者3人、乗員6人の計74人が乗っていた。ベルゴロド州のグラトコフ知事は24日、搭乗者全員が死亡したと明らかにした。 軍出身のカルタポロフ・ロシア下院国防委員長は24日の本会議で、輸送機は欧米がウクライナに供与した地対空ミサイルシステム「パトリオット」か防空システム「IRIS―T」で撃墜されたと述べたが、具体的な根拠は示さなかった。
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墜落輸送機にはウクライナ捕虜65人が搭乗
タス通信によると、ロシア国防省は24日、西部ベルゴロド州で墜落した輸送機にはウクライナの捕虜65人と同行者3人、乗員6人が乗っていたと発表した。(共同)
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ロシア軍大型輸送機、ウクライナ国境で墜落
タス通信によると、ロシア国防省は24日、ウクライナ国境のロシア西部ベルゴロド州内で、ロシア軍の大型輸送機イリューシン76が墜落したと明らかにした。(共同)
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ウクライナ砲弾不足が深刻 ロシア軍の1割か
【キーウ共同】米CNNテレビは23日、ウクライナ軍の砲弾不足が深刻化し、侵攻を続けるロシア軍との戦闘で不利な状態だと報じた。指揮官の一人は、ロシア軍とウクライナ軍が保有する砲弾の差は「10対1」だと話した。 防衛を続ける東部ドネツク州アブデーフカの近くでは砲弾不足により、昨年の大規模反攻時と比べて発射数が半減。やむを得ず、爆発しない種類の砲弾を打ち込んだこともあったという。 23日はロシア軍がウクライナ各地にミサイル攻撃を仕掛けた。東部ハリコフで8歳の女児を含む8人が死亡した。ウクライナメディアによると、変電所などの電力関係設備
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ロシア軍、各地をミサイル攻撃 7人死亡、キーウで火災
【キーウ共同】ロシア軍は23日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)や東部ハリコフなど各地をミサイルで攻撃した。ウクライナ当局によると、7人が死亡、70人以上が負傷した。キーウでは複数の建物で火災が発生、一部の地域は電気と水が止まった。 ミサイルの破片が落下したキーウの集合住宅では、部屋のベランダが崩れ落ち、外壁は黒焦げに。いくつもの車が大破し、中庭には折れた電柱や木々が散乱していた。2階に住むセルヒーさん(26)は「けたたましい爆発音とともに、急に昼間になったかと思うぐらいの閃光が目に飛び込んだ」と振り返った。視界が遮られるほどの黒煙の中で炎が立ち上っていたとい
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ウクライナ首都攻撃で死者と市当局
【キーウ共同】ウクライナ首都キーウ(キエフ)への23日の攻撃で、市当局によると、1人が死亡、少なくとも4人がけがをした。
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ウクライナ首都で爆発音複数
【キーウ共同】ウクライナの首都キーウ(キエフ)で23日、複数の爆発音が聞こえた。ウクライナ当局によると、防空システムが作動した。
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ウクライナ出身の椎野さん ミス日本グランプリ
「第56回ミス日本コンテスト2024」の審査会が22日、東京都内で開かれ、名古屋市出身のモデル・椎野カロリーナさん(26)がグランプリに決まった。 ウクライナ人の両親の下、同国のテルノピリで生まれた椎野さんは「夢のよう。人種の壁があり、なかなか日本人として受け入れてもらえないことも多くあった中で、今回、日本人として認められたと感謝の気持ちでいっぱいです」と涙ぐみ、喜びを語った。椎野さんは5歳で来日し、2022年に日本国籍を取得したという。
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北朝鮮、対ロ最大の兵器供給国 ウクライナ国防省の局長
【キーウ共同】ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は21日までに、英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューに応じ、北朝鮮が現在、ウクライナに侵攻するロシアへの最大の兵器供給国になっているとの考えを示した。 ブダノフ氏は、ロシアはウクライナで自らの生産能力を超えて兵器や砲弾を消費しているとして、他国からの兵器調達を探っていると指摘。「北朝鮮の支援がなければ、(ロシアにとって)破滅的な状況になっていただろう」と語った。 ロシアと北朝鮮は最近、軍事面で協力を深めており、ロシアは北朝鮮から送られた砲弾や短距離弾道ミサイルをウクライナ侵
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ロシア第2都市に無人機 ウクライナ 航続距離5割増【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナが特別作戦として発射した同国製無人機がロシア第2の都市、北西部サンクトペテルブルクに到達した。航続距離は5割以上伸び、既に攻撃した首都モスクワに次いで射程に入った。ロシアはイラン製シャヘドを改良してウクライナ各地への攻撃を続けており、無人機攻撃の応酬が激化している。 ウクライナ国防省情報総局は18日、サンクトペテルブルクの石油ターミナルに無人機攻撃を実施した。無人機は迎撃されたとみられ、施設に破片が落下し火災が発生。ウクライナ当局者は共同通信に「特別作戦が成功した」と説明し、同市やその周辺の軍事施設が攻撃範囲にあると認めた。 翌19日には、ウク
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ロシア領内の防空「万全でない」 無人機到達でウクライナ軍
【キーウ共同】ウクライナ空軍のイグナット報道官は、同国の無人機がロシア第2の都市サンクトペテルブルクに到達したことに関し「ロシアの防空は手薄になっている。ウクライナの前線とクリミア半島では充実しているが、領内は万全ではない」と指摘した。ウクライナメディアが20日報じた。 サンクトペテルブルクはウクライナ国境から約900キロ離れている。無人機は石油ターミナルに攻撃を実施し、ウクライナ軍の射程が伸びたことを示した。イグナット氏は「無人機はモスクワや他の都市の石油貯蔵施設にも届く」と話した。 英国防省は20日の戦況分析で、ロシア軍がウ
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ロシアの2大都市に無人機到達 ウクライナ射程5割増、応酬激化
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナが特別作戦として発射した同国製無人機がロシア第2の都市、北西部サンクトペテルブルクに到達した。航続距離は5割以上伸び、既に攻撃した首都モスクワに次いで射程に入った。ロシアはイラン製シャヘドを改良してウクライナ各地への攻撃を続けており、無人機攻撃の応酬が激化している。 ウクライナ国防省情報総局は18日、サンクトペテルブルクの石油ターミナルに無人機攻撃を実施した。無人機は迎撃されたとみられ、施設に破片が落下し火災が発生。ウクライナ当局者は共同通信に「特別作戦が成功した」と説明し、同市やその周辺の軍事施設が攻撃範囲にあると
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「ウクライナ危機」表記を修正 ロイター通信のウェブサイト
【キーウ共同】ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」は19日、ロイター通信がロシアによるウクライナ侵攻をウェブサイトで「ウクライナ危機」と表記していたとして修正を求めたと明らかにした。「ウクライナ危機」の表現はロシアの公人や主要メディアが侵攻を正当化するために多用しているプロパガンダだと訴えた。 ロシアのプーチン大統領は侵攻をたびたび「ウクライナ危機」と表現してきた。ロシアとは関連がないウクライナの国内問題と印象付ける狙いがあるとみられる。 ウクラインスカ・プラウダによると、問題となったのはニュースを分類する項目の表記。
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仏のりゅう弾砲6門購入 ウクライナ、攻撃力強化
【パリ共同】フランスのルコルニュ国防相は18日、ウクライナがフランス製の自走式りゅう弾砲「カエサル」6門を購入したと明らかにした。近く納入の見込み。国防省は同日、巡航ミサイル「スカルプ」約40発や精密誘導ミサイル数百発をウクライナに供与すると発表した。ウクライナの攻撃力強化を図る。 国防省は、メーカーがカエサルの製造期間短縮に成功し、今年中に計78門をウクライナに納入できると説明した。ロイター通信によると、ウクライナは現在、フランスとデンマークから供与されたカエサル49門を保有している。
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ロシア軍事部品 23年3兆円輸入 中国やトルコ経由【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナ侵攻で欧米から厳しい経済制裁を受けるロシアが昨年1~10月、222億ドル(約3兆2800億円)を超す軍事転用可能な機械部品を輸入していたことが18日までに分かった。ウクライナのシンクタンクと米国の研究者が共同調査し、報告書を公表した。約3割が日本を含む西側企業の生産で、大半が中国やトルコを経由してロシアに流れていた。 機械部品は集積回路(IC)や通信機器、センサーなどで、無人機やミサイル、装甲車の製造に使用できる。ロシアが欧米の制裁をかいくぐる形で調達している実態が浮き彫りになった。 ゼレンスキー大統領は16日、スイスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会
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【阪神大震災】震災経験、戦災復興に活用 兵庫県がウクライナ支援
兵庫県は1995年の阪神大震災から町の復興を遂げた経験や教訓を、戦禍が続くウクライナに伝えようと昨年3月から支援検討会を設置している。戦災と状況は異なるものの、被災者の「心のケア」の知見や、行政主導による再開発事業の課題など「震災から29年を経て蓄積した経験から、ウクライナ支援に生かせる知恵や共通点を見いだすことに意義がある」と専門家は指摘する。 ▽変貌 「行政が言うならと従ったが、長田は被災後の町づくりの失敗例になった」。昨年12月に神戸市長田区で開かれた検討会。大正筋商店街で日本茶店を45年間営む伊東正和さん(75)は胸中を
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新興国支持獲得へ訴え ウクライナ 和平会議開催かけ ダボス会議
【ダボス共同】ウクライナのゼレンスキー大統領が16日、スイス・ダボスで開催中の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席し、演説した。対ロシア圧力を強めるため、ロシアと一定の関係を保つグローバルサウス(新興・途上国)の国々の支持獲得に奔走。自ら提唱する和平案を話し合うサミットを開催できるかどうかが、外交攻勢の成否を分けそうだ。 ゼレンスキー氏の和平案「平和の公式」には、ロシア軍の即時全面撤退や領土の一体性の回復が盛り込まれている。受け入れを拒否するロシアを孤立させようと、ウクライナが重視するのがグローバルサウスの国々だ。 ゼレンスキー氏は16日にベトナム首相、ガーナ大統領、ルワンダ大統領
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巡航ミサイルウクライナ追加供与 仏マクロン大統領が表明
【キーウ共同】フランスのマクロン大統領は16日に記者会見し、ウクライナに巡航ミサイル「スカルプ」約40発を数週間以内に追加供与すると表明した。2月にウクライナを訪問し、安全保障協力に関する2国間協定を締結するとも述べた。ロイター通信が報じた。 スカルプは射程が250キロ超で、フランスはこれまで約50発を供与した。ウクライナ軍はスカルプで戦果を上げている。 ウクライナとの2国間協定は、日本など先進7カ国(G7)を含む約30カ国が検討している。今月12日、英国が他国に先駆けて締結した。
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仏がウクライナに巡航ミサイル追加供与へ
【キーウ共同】フランスのマクロン大統領は17日までに、巡航ミサイル約40発をウクライナに追加供与すると表明した。2月にウクライナを訪問するとも述べた。ロイター通信が報じた。
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ウクライナ支援やガザで連携 上川氏とエルドアン大統領
上川陽子外相は16日午後(日本時間17日未明)、トルコの首都アンカラでエルドアン大統領、フィダン外相と個別に会い、ロシアの侵攻を受けるウクライナの復興支援やパレスチナ自治区ガザの人道状況改善に向けた連携を確認した。フィダン氏とは今年が外交関係樹立100年の節目となる日トルコ関係を一層発展させることで一致した。 会談後、上川氏はフィダン氏との共同記者発表で「トルコは地域の安定に極めて重要な役割を果たしている」と指摘。経済連携協定(EPA)の早期妥結に向けて協議を継続し、エネルギー、宇宙、防衛分野などで「一層幅広い協力を深めていきたい」と強調した。
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和平会合、中国再び欠席 ウクライナ招待を受け入れず
【ダボス共同】ウクライナが提唱する和平案「平和の公式」を巡りスイス・ダボスで14日開かれた高官級会合には80以上の国・機関が参加したが、ロシアに影響力を持つ中国は昨年10月の前回に続いて代表を送らなかった。共同議長のウクライナのイエルマーク大統領府長官は会合後の記者会見で、ウクライナの招待を中国が受け入れなかったと明らかにした。 外交・安全保障担当の高官級会合は今回で4回目。参加国は回を重ねるごとに増えているものの、中国の不在が暗い影を落とした。ウクライナが目指している首脳級会合の開催も道筋を付けられなかった。 イエルマーク氏は
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ウクライナ和平案の支持拡大狙う 高官級会合、ロシアは不参加
【ダボス共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナが提唱する和平案「平和の公式」を話し合う高官級会合が14日、スイス・ダボスで開かれた。ウクライナは、ロシア軍撤退を盛り込んだ同案への国際的支持を広げ、ロシアへの外交圧力を強めたい考え。ウクライナのイエルマーク大統領府長官によると、81の国・機関の代表が出席した。ロシアは不参加。 外交・安全保障担当の高官級会合は、15日に開幕する世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に先立って開催。ダボス会議では、16日にゼレンスキー大統領が演説する予定だ。 高官級会合の共同議長は、イエルマーク氏とス
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中東、ウクライナで連携 上川氏、カナダ外相と会談
上川陽子外相は13日(日本時間同)、カナダ東部モントリオールでジョリー外相と会談し、中東やウクライナの情勢を巡り緊密に連携することで一致した。総統選で与党候補が勝利した台湾や中国、北朝鮮についても意見交換した。日本外務省が発表した。 イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続く中東情勢に関し、上川氏は人質の即時解放と人道状況改善、事態の早期沈静化を目指す日本の立場を改めて強調。「中東地域全体への波及を防ぐため同志国と連携したい」と述べた。 能登半島地震と羽田空港での航空機衝突事故に対するカナダ政府からのお見舞いに謝意を伝えた。両
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ウクライナ、米攻撃機の供与要求 地上戦での主導権確保に
【キーウ共同】ウクライナのシルスキー陸軍司令官は12日、ロイター通信とのインタビューで、対ロシア戦継続のためにより多くの航空機が必要だとし、戦車や装甲車を破壊できる米国製A10攻撃機の供与を求めた。歩兵部隊の前進を支援し、地上戦での主導権確保に重要だとした。 A10攻撃機は旧ソ連の戦車への攻撃を念頭に、1970年代に運用が始まり、湾岸戦争などに投入された。シルスキー氏は「何年にもわたり信頼を得た航空機だ」と述べた。ウクライナは米国製F16戦闘機の供与を強く求めており、同機の最初の供与は今年後半になる見通し。 ロイターによると、ウ
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米、供与の軍事物資追跡できず ウクライナ支援で報告書
【ワシントン共同】米国防総省は12日までに、米国などがウクライナに供与した約10億ドル(約1450億円)相当の軍事支援物資に関し、米当局が適切に追跡できていないとする監察総監による報告書を公表した。議会でウクライナ支援に懐疑的な見方が広がり、バイデン政権が求める追加支援予算案の審議に影響を与える可能性もある。 報告書によると、米国や友好国がウクライナに供与し、保管や使用状況の把握が義務付けられている約17億ドル相当の武器などのうち、約10億ドル分がポーランドの補給拠点やウクライナの前線へ送られた後、追跡できていなかった。 悪用さ
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英、ウクライナと安保協定 サイバー、防衛産業支援
【ロンドン、キーウ共同】英国、ウクライナ両政府は12日、安全保障協力に関する2国間協定を締結した。機密情報の共有やサイバー、防衛産業分野での協力を定めており、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟まで有効としている。こうした2国間協定をウクライナと結ぶのは英国が初めて。 スナク英首相がウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領と共に協定に署名した。各国でウクライナへの支援疲れが懸念される中、支援継続で主導的な役割を果たす考えだ。ゼレンスキー氏は「前例のない安全保障協定であり、他の支援国との協力においても基礎となる」と強調した。
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英国、ウクライナと安全保障協定締結
【ロンドン共同】英国は12日、ウクライナと安全保障協力に関する2国間協定を締結した。両国首脳が同日、署名した。ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟するまで有効としている。
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英、ウクライナに4600億円追加支援表明
【ロンドン共同】英政府は12日、ウクライナに対し、今年から来年にかけて25億ポンド(約4600億円)の追加軍事支援を実施すると発表した。スナク首相は同日、キーウ(キエフ)を訪問、ゼレンスキー大統領に直接伝える方針。
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北朝鮮の弾道ミサイルと特定 ロシアがウクライナ東部で使用
【キーウ共同】ロシア軍がウクライナ東部ハリコフ市で2日に使ったミサイルの残骸をウクライナ国防省が分析し、北朝鮮の短距離弾道ミサイル「KN23」だと特定したことが11日分かった。ウクライナ当局者が共同通信に明らかにした。ロシアが侵攻で使用した北朝鮮ミサイルは飛行距離からKN23の可能性が指摘されていたが、断定されたのは初めて。 ブリンケン米国務長官は11日、ロシアがウクライナ侵攻で使用する北朝鮮の弾道ミサイルの調達に関与したロシアの3団体と1個人に制裁を科すと発表した。 ウクライナ当局者によると、残骸は首都キーウ(キエフ)にある国
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ウクライナへの核使用警告 ロシア前大統領
前ロシア大統領のメドベージェフ安全保障会議副議長は11日、ウクライナがロシア領内のミサイル発射装置壊滅を狙った場合は核兵器使用の理由になり得ると警告した。 通信アプリへの投稿で、ウクライナではロシア全土のミサイル発射装置を欧米供与の長距離ミサイルで破壊することが検討されていると主張。「これは自衛でも何でもない。ロシアによるウクライナへの核攻撃の明確な根拠になる。欧州諸国はそのことを知っておくべきだ」と警告した。 昨年1年間で50万人以上がロシア軍に入隊したとし、このうち約42万人が志願兵で8万人以上が義勇兵だと説明。プーチン大統
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ウクライナに停戦圧力なし 反攻継続とゼレンスキー氏
【キーウ、ローマ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、リトアニアの首都ビリニュスを訪れ、ナウセーダ大統領と会談した。共同記者会見で、友好国からロシアとの停戦を要求する「圧力は受けていない」と主張し、反攻を続ける考えを示した。欧米で停戦を探る動きがあることについて「さまざまな意見はあるが、私は直接聞いていない」と述べた。 ゼレンスキー氏は、ロシアに停戦の考えはないとし「プーチン大統領はウクライナを破壊するまで静まることはない」と述べた。今年が侵攻の行方を左右する「決定的な年になる」と訴えた。ナウセーダ氏は新たに2億ユーロ(約320億円)の軍事支援を表明し
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ウクライナ侵攻巡る国連安保理の会合開催
【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は10日、ロシアによるウクライナ侵攻を協議する緊急公開会合を開いた。
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「今年が決定的な年に」とウクライナ大統領
【ベルリン共同】欧米メディアによると、ウクライナのゼレンスキー大統領は10日の記者会見で「ウクライナと同盟国にとって、今年が決定的な年になる」と述べた。
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大統領、ダボス会議出席へ ウクライナ支援継続訴え
【キーウ共同】世界経済フォーラム事務局は9日、スイス東部ダボスで15日に開幕する同フォーラム年次総会(ダボス会議)に、ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が出席すると発表した。各国から60人以上の代表が参加する予定で、ゼレンスキー氏は先細りが懸念されるウクライナ支援の継続を直接訴える考え。 ウクライナの最大の支援国である米国からは、ブリンケン国務長官とサリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が出席する。 会議に先立つ14日には、ウクライナが提唱する和平案「平和の公式」について協議する安全保障・外交担当の高官級会
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ウクライナ複数都市に大規模攻撃 4人死亡、30人超負傷
【キーウ共同】ウクライナの複数の都市で8日、ロシアの大規模なミサイル攻撃があり、各地の当局者などによると、少なくとも4人が死亡し、30人以上が負傷した。西部フメリニツキー州、東部ハリコフ州、南部クリブイリフで死者が確認された。 東部ドニエプロペトロフスク州ノボモスコフスクでは27人が負傷した。ウクライナ空軍によると、ロシア軍の10機以上の長距離戦略爆撃機ツポレフ95MSやミグ31戦闘機が出撃。巡航ミサイル、弾道ミサイル、極超音速ミサイル「キンジャル」などが使われた。ロシア国防省は同日、ウクライナの軍事産業施設をキンジャルなどで一斉攻撃したと発表した。
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ウクライナの複数都市にミサイル攻撃
【キーウ共同】ウクライナメディアによると、同国の複数の都市で8日、ロシアのミサイル攻撃があった。東部ハリコフ、南部のザポロジエ、クリブイリフなどで爆発が起きた。
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対無人機でウクライナ支援表明 上川氏、NATO基金に53億円
【キーウ共同】上川陽子外相は7日(日本時間同)、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪れ、クレバ外相と会談した。ロシアによる侵攻が長期化し、国際社会の支援疲れが表面化する中、支援を続ける日本の立場を伝達。会談後の共同記者発表で、ウクライナに対無人航空機検知システムなどを供与するため、北大西洋条約機構(NATO)の基金に新たに約3700万ドル(約53億円)を拠出すると表明した。 上川氏は、ゼレンスキー大統領やシュミハリ首相を表敬訪問した。現地で空襲警報が発令されたため、共同記者発表の会場が急きょウクライナ外務省内の地下シェルターに変更された。
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上川外相、ウクライナ訪問 要人と会談、支援継続伝達へ
【キーウ共同】外務省は7日、上川陽子外相がウクライナを訪問したと発表した。事前の対外公表はしていない。首都キーウ(キエフ)でクレバ外相ら政府要人と会談する。ロシアによる侵攻が長期化し、国際社会の支援疲れが表面化する中、支援を続ける日本の立場を改めて強調する。 昨年9月の外相就任後、上川氏のウクライナ訪問は初めて。ポーランドから列車で入国した。ゼレンスキー大統領への表敬訪問も模索している。2022年のロシアによる侵攻後、ウクライナには昨年3月に岸田文雄首相、9月には当時の林芳正外相が訪問している。 上川氏は、ロシア軍が侵攻した初期
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上川外相がウクライナ訪問
【キーウ共同】外務省は7日、上川陽子外相がウクライナを訪問したと発表した。首都キーウ(キエフ)で政府要人と会談する。
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ウクライナ東部攻撃、子ども含む11人死亡
【キーウ共同】ウクライナ東部ドネツク州ポクロフスクで6日、ロシア軍の攻撃があり、地元当局者によると、子ども5人を含む11人が死亡した。
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クリミアの航空基地攻撃 ウクライナ、攻勢強める
【キーウ共同】ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は6日、ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島西部のサキ航空基地を攻撃したと明らかにした。通信アプリに「全ての目標に命中した」と投稿した。ウクライナ側は4日にもロシア黒海艦隊が司令部を置く同半島セバストポリ近郊などを攻撃したと表明、クリミアへの攻勢を強めている。 ロシア国防省は6日、クリミア上空に同日未明に飛来したミサイル4発を防空システムで破壊したと発表した。攻撃の全体像や被害の有無には触れていない。 一方、米シンクタンク、戦争研究所は5日、ロシア軍が数週間のうちに東部ハ
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ロシア兵捕虜の人道的処遇を強調 ウクライナ西部の収容施設公開
【キーウ共同】ウクライナ国防省は6日までに、同国西部にあるロシア軍兵士の捕虜収容施設の内部を共同通信などに公開した。ロシアとウクライナは3日、侵攻後で最大規模の捕虜交換を実施。ウクライナ側はロシア軍が捕虜を射殺した疑いがあると主張する一方、自らは捕虜を人道的に処遇していると強調する。公開された施設では、捕虜は大部屋で寝起きし日中は軽作業に従事、医療設備も備えられていた。 昨年12月下旬、鉄条網を巡らせたコンクリート塀に囲まれた施設敷地に入ると、寒空の下、100人ほどの男たちが後ろで手を組んで並んでいた。そろいの黒い毛糸帽をかぶり、紺のジャンパーをまとったロシア
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北朝鮮ミサイル使用 ロシア ウクライナに短距離弾【ウクライナ侵攻】
【ワシントン共同】米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は4日の記者会見で、北朝鮮が複数の短距離弾道ミサイルと発射装置をロシアに提供したと明らかにした。ロシアが昨年末以降、ウクライナへの攻撃でこの弾道ミサイルを発射したとし、今後も実戦使用を続ける恐れがあると警告した。飛行距離から、短距離弾道ミサイル「KN23」の可能性が指摘されている。 4日の米紙ウォールストリート・ジャーナルは、ロシアがイランにも短距離弾道ミサイルの供与を求め、今春にも納入される可能性があると報道。米政権はロシアと北朝鮮、イランの軍事協力強化に警戒を強めている。 ロシアは保有するミサイルの数が少なくなっ
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ロ軍施設に攻撃 クリミア【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナ軍は4日、ロシア黒海艦隊が司令部を置くウクライナ南部クリミア半島セバストポリ近郊のロシア軍の指揮所を攻撃したと発表した。一方、ロシア国防省は4日、実効支配する同半島上空にウクライナのミサイル10発が飛来したが、いずれも防空システムで迎撃したと主張した。 ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は「空軍パイロットと作戦を計画した皆に感謝する」と通信アプリに投稿し、セバストポリと西部エフパトリヤ近郊への攻撃が行われたと示唆した。 セバストポリのラズボジャエフ市長は「最近では最大級の攻撃」とし、ミサイルの破片が住宅に落下し1人が負傷したと通信アプリに投稿した。 ロシア国防省
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北朝鮮、ロシアにミサイル提供 ウクライナで実戦使用と米高官
【ワシントン共同】米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は4日の記者会見で、北朝鮮が複数の短距離弾道ミサイルと発射装置をロシアに提供したと明らかにした。ロシアが昨年末以降、ウクライナに対しこの弾道ミサイルを発射したとし、今後も実戦使用を続ける可能性があると警告した。北朝鮮からロシアへの弾道ミサイルの提供に関する情報開示は初めて。 米紙ウォールストリート・ジャーナルは、ロシアがイランにも短距離弾道ミサイルの供与を求めており、早ければ今春に納入される可能性があると報じた。米政権はロシアと北朝鮮、イランの軍事協力強化に警戒を強めており、機密情報を積極的
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クリミアにミサイル攻撃 ウクライナ
【キーウ共同】ロシア国防省は4日、実効支配するウクライナ南部クリミア半島上空にウクライナのミサイル10発が飛来したが、いずれも防空システムで迎撃したと発表した。ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は「空軍パイロットと計画した皆に感謝する」と通信アプリに投稿し、攻撃を認めた。 クリミア半島にあるセバストポリのラズボジャエフ市長は「最近では最大級の攻撃」と述べ、ミサイルの破片が住宅に落下し1人が負傷したと通信アプリに投稿した。 ウクライナ国防省情報総局は4日、ロシア南部チェリャビンスクの飛行場でロシアのスホイ34戦闘爆撃機が炎上したと
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トルコ、英船通航を認めず ウクライナに譲渡の掃海艇
【ロンドン共同】トルコ政府は4日までに、英国がウクライナへの譲渡を発表した掃海艇2隻について、トルコが管理する地中海と黒海を結ぶ海峡の通航を認めないと発表した。ロシアとの関係を維持するトルコが、ウクライナ支援を妨害した形だ。 黒海はウクライナ産穀物輸出の主要ルートだが、ロシア軍が機雷の敷設を図っている可能性がある。英国防省は昨年12月11日、ウクライナによる黒海の安全確保の取り組みを支援するため、海軍の掃海艇2隻を譲渡すると発表していた。 これを受け、トルコ政府は今月2日「ウクライナに譲渡された掃海艇は戦争が続いている間、トルコ
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ウクライナへ再エネ支援 政府 バイオ燃料技術供与【ウクライナ侵攻】
政府は、ロシアによる侵攻が続くウクライナへの支援策として、再生可能エネルギーの関連技術を供与する方向で調整に入った。バイオ燃料の製造技術を想定しており、農業国で原材料が豊富なウクライナにとって、復興に向けた産業化に結び付くと判断した。2月19日に日本で開く予定の「日ウクライナ経済復興推進会議」で独自の貢献策として打ち出す考えだ。ウクライナ側と、日本の技術提供企業との合意を目指す。日本政府関係者が3日、明らかにした。 欧米のような軍事支援を展開できない日本は、ウクライナの復旧・復興に力点を置く。日本企業による製造技術、関連設備の提供を想定している。 バイオ燃料は農作物や、家畜の排せつ物な
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年末年始 ミサイル300発 ロシア軍 ウクライナ侵攻
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は2日の声明で、ロシア軍は昨年12月29日からの5日間の攻撃で、約300発のミサイルと200を超える無人機を使用したと明らかにした。「防空システム拡充と迎撃ミサイル供与が人命を救っている」として、欧米の支援継続を訴えた。 ロシア、ウクライナ双方は年末年始にかけて互いに攻撃を激化させており、報復合戦が続く恐れがある。 ウクライナ軍は1月2日の攻撃では、ロシアのミサイル99発のうち72発を迎撃したと主張。極超音速ミサイル「キンジャル」は10発全てを迎撃したとしている。ゼレンスキー氏によると、首都キーウ(キエフ)や東部ハリコフなどで計5人が死亡し、1
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ウクライナ、捕虜200人超交換 ロシアの侵攻開始後「最大規模」
【キーウ共同】ウクライナ政府は3日、ロシアとの戦争捕虜の交換によって、ウクライナ軍兵士ら230人が帰国したと明らかにした。ロシア国防省は、248人の捕虜がロシアに帰国したと発表した。ウクライナ側によると、捕虜交換は2023年8月以来となり、22年2月の侵攻開始以降で最大規模となった。 アラブ首長国連邦(UAE)が捕虜交換を仲介した。ウクライナメディアが伝えた当局者の話によると、23年12月時点でウクライナ人捕虜は少なくとも3500人いた。 帰還者の中には、南東部マリウポリのアゾフスターリ製鉄所での抗戦に参加した兵士も含まれている
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ウクライナへ再生エネ支援、政府 バイオ燃料技術供与、復興に貢献
政府は、ロシアによる侵攻が続くウクライナへの支援策として、再生可能エネルギーの関連技術を供与する方向で調整に入った。バイオ燃料の製造技術を想定しており、農業国で原材料が豊富なウクライナにとって、復興に向けた産業化に結び付くと判断した。2月19日に日本で開く予定の「日ウクライナ経済復興推進会議」で独自の貢献策として打ち出す考えだ。ウクライナ側と、日本の技術提供企業との合意を目指す。日本政府関係者が3日、明らかにした。 欧米のような軍事支援を展開できない日本は、ウクライナの復旧・復興に力点を置く。日本企業による製造技術、関連設備の提供を想定している。
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ウクライナ首都で爆発音
【キーウ共同】ウクライナの首都キーウ(キエフ)中心部で2日、複数回の爆発音が聞こえた。
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米大統領、再選へ視界不良 ウクライナ、ガザで二正面
【ワシントン共同】任期終盤に入ったバイデン米大統領(81)は11月、再選を目指して大統領選に臨む。だが支持率は低迷し、2期目を実現できるかどうか視界は不良だ。外交はロシアのウクライナ侵攻とパレスチナ自治区ガザ情勢への二正面対応を迫られ、内政は下院を野党共和党に握られ、政権の意向を施策に反映しづらい状況が続く。 ウクライナ支援は、議会での予算承認が滞っている。共和党は米国への不法移民の流入対策を優先するよう要求し、バイデン政権の無策が中南米からの移民急増を招いたと批判を強めている。 ガザ情勢でバイデン政権は同盟国イスラエルを擁護し
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ロシア西部に砲撃、24人死亡 ウクライナ全土攻撃に報復
ウクライナと国境を接するロシア西部ベルゴロド州に30日、ウクライナ軍の激しい砲撃があり、グラトコフ州知事は31日、子どもを含む24人が死亡、100人以上が負傷したと明らかにした。ロシアは29日、ウクライナ全土に一斉攻撃を実施。ウクライナメディアによると、治安当局者はベルゴロド州攻撃について「ウクライナの都市や民間人に対するミサイル攻撃への対抗措置だ」と述べた。国連安全保障理事会はロシアの要請で、緊急公開会合を開いた。 ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は、多連装ロケットシステムなどから多数のミサイルが撃ち込まれ、迎撃できなかったものが着弾したと発表。クラスター
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平和への最大のチャンス、ウクライナ和平合意を壊したのは誰か、交渉当事者から新証言相次ぐ 「ロシアを追い詰めろ」が生んだ悲劇
長期戦の様相を呈し終わりの兆しの見えないロシアのウクライナ侵攻。しかし、開戦直後の2022年3月、双方の直接交渉により和平の最大のチャンスが訪れていた。最近になり交渉参加者の新たな証言も加わり、早期和平を望まなかった欧米の思惑が交渉崩壊の一因となったとの構図が浮かび上がってきている。(共同通信=太田清) ▽楽観論が支配 ロシアとウクライナ代表団の和平交渉は2022年2月28日、ウクライナ・ベラルーシ国境で始まり、その後、ベラルーシ領内やオンラインによって断続的に続いたが、ハイライトは3月29日、トルコが仲介してイスタンブールで開
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【2023年 十大ニュース 国際】ガザで戦闘激化、人道危機続く/ロシア、ウクライナ侵攻長期化
共同通信と静岡新聞社など全国の加盟新聞社の編集・論説責任者らが選ぶ今年の十大ニュースが決まった。国際の1位は、イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ侵攻で、いずれも国内外を大きく揺るがした。国際の2位は、ロシアによるウクライナ侵攻から間もなく2年となる戦争の長期化。3位は米大リーグで大谷翔平が2年ぶり2度目の最優秀選手(MVP)に選ばれ、本塁打王にも輝いたニュースだった。 ①ガザで戦闘激化、死者2万人超に 10月7日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの戦闘員が越境し住民を殺害、多数を人質にした。ハマス壊滅を訴えるイスラエルはガザを空爆し地上侵攻。病院や学校、国連施設も攻
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最大規模空爆 死者39人 ウクライナ全土標的に ミサイル 隣国領空通過か【ウクライナ侵攻】
【キーウ、ロンドン共同】ウクライナの英字紙キーウ・インディペンデントは30日、ロシアによる29日の全土一斉攻撃の死者が39人になったと報じた。負傷者は160人を超えた。ウクライナ当局によると、昨年2月の開戦後、最大規模の空爆。ロシアのミサイルが一時、ウクライナの隣国ポーランドの領空を通過した可能性があり、ポーランド外務省は29日、ロシアの臨時代理大使を呼び出したと発表した。 産科病院や住宅、学校、商業施設、倉庫などが攻撃され、首都キーウ(キエフ)では16人の死亡が確認された。 ポーランドは北大西洋条約機構(NATO)加盟国で、NATOは加盟国が攻撃を受けた場合、武力行使を含む必要な行動
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開戦後最大空爆、死者39人 ロシア軍、ウクライナ全土標的
【キーウ、ロンドン共同】ウクライナの英字紙キーウ・インディペンデントは30日、ロシアによる29日の全土一斉攻撃の死者が39人になったと報じた。負傷者は160人を超えた。ウクライナ当局によると、昨年2月の開戦後、最大規模の空爆。ロシアのミサイルが一時、ウクライナの隣国ポーランドの領空を通過した可能性があり、ポーランド外務省は29日、ロシアの臨時代理大使を呼び出したと発表した。 産科病院や住宅、学校、商業施設、倉庫などが攻撃され、首都キーウ(キエフ)では16人の死亡が確認された。 ポーランドは北大西洋条約機構(NATO)加盟国で、N
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ウクライナ一斉攻撃の死者39人と報道
【キーウ共同】ウクライナの英字紙キーウ・インディペンデントは30日、ロシアによる29日の全土一斉攻撃の死者が39人になったと報じた。
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ロシア「ウクライナ側の誤射」 安保理で主張、欧米は非難
【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は29日、ロシアによるウクライナ全土への一斉攻撃を協議する緊急公開会合を開いた。ロシアは民間施設に被害を与えたのは「ウクライナ側のミサイル誤射だ」と主張した。欧米や日本は産科病院や商業施設を標的にしたとしてロシアを相次いで非難し、ウクライナ支援を改めて表明した。 国連のグテレス事務総長は報道官を通じた声明で、一斉攻撃を強く非難し「民間人や民間施設への攻撃は国際人道法違反で容認できず、直ちにやめなければいけない」と訴えた。 ロシアのネベンジャ国連大使は「ウクライナの防空ミサイルが軌道を外れ、住
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全土一斉攻撃、26人死亡 最大規模、産科病院も標的
【キーウ共同】ロシア軍は29日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を含む各地の都市を一斉攻撃した。最大規模の攻撃で、ウクライナ大統領府高官によると、26人が死亡し、120人以上が負傷した。ゼレンスキー大統領は、産科病院や教育施設、商業施設が攻撃を受けたと述べ「テロには必ず報復する。全ての国民の安全を確保するために戦う。ロシアは敗北しなければならない」と強く非難した。 ウクライナ軍のザルジニー総司令官は、イラン製無人機シャヘドのほか、地対空ミサイルS300やS400、極超音速ミサイル「キンジャル」、弾道ミサイル「イスカンデルM」など計158の兵器の攻撃があったとし
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ウクライナ一斉攻撃の死者26人に
【キーウ共同】ウクライナ大統領府高官は29日、ロシアの一斉攻撃による死者が26人になったと通信アプリに投稿した。
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ウクライナ一斉攻撃の死者20人に
【キーウ共同】ウクライナ当局によると、ロシア軍の29日の全土一斉攻撃による死者が少なくとも20人となり、負傷者も110人を超えた。
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ウクライナ首都で複数の爆発音
【キーウ共同】ウクライナの首都キーウ(キエフ)で29日朝、複数の爆発音が聞こえた。地元当局者によると、市内で火災が起きている。
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自由世界の作家は沈黙せず ロシアのウクライナ侵攻批判で著書発禁 ボリス・アクーニン氏 緊急インタビュー
ロシアのウクライナ侵略を批判し、プーチン政権に「テロリスト、過激派」に指定され、著書の出版を禁止された人気作家ボリス・アクーニン氏(67)が共同通信の書面インタビューに応じ、独裁を強めるプーチン体制と闘うため、ロシア国外に滞在する知識人らが連携し、国内の人々への働きかけを強めると表明した。アクーニン氏はロシア国外に滞在中。12月中旬にテロリスト指定を受け、著作がロシア各地の書店から撤去された。作品を出版していた出版社は捜索を受け、多数の作品が押収された。 -プーチン体制の作家など知識人弾圧は何を意味するか。 「自由世界にいる作家が決して沈黙しないことを、プーチン体制は分かっているはずだ。
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「プーチン氏和平望んだ」と証言 交渉団参加のウクライナ元次官
ロシア紙RBK電子版などは28日、ロシアの侵攻を受けるウクライナの外交官として、停戦を模索する昨年3~4月の交渉団に参加していたオレクサンドル・チャルイ元外務次官が、プーチン大統領は当時「本当に和平合意を望んでいた」と証言したと報じた。 ロシアとの交渉を拒むゼレンスキー政権の対応に、ウクライナ側でも懐疑的な見方があることを示した。 チャルイ氏は今月スイス・ジュネーブで行われた討論会で、昨年3~4月に双方が停戦合意締結に取り組んだと説明。同4月末に戦争終結の合意に非常に近づいたが「何らかの理由で延期された」と述べた。
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ウクライナ奪還地にロシア進軍 南部ザポロジエ州、米分析
【キーウ共同】米シンクタンク、戦争研究所は27日、ウクライナ南部ザポロジエ州でウクライナ軍が夏の反転攻勢で奪還した地域にロシア軍が進軍したと分析した。ウクライナ軍のタルナフスキー司令官は英BBC放送が27日に報じたインタビューで、ロシア軍がザポロジエ州で失った領土を取り戻そうとしているとの見方を示した。 タルナフスキー氏はロシア軍が東部ドネツク、ルガンスク両州の制圧を目標に据えていると指摘。年内にドネツク州の激戦地アブデーフカ制圧を狙っているとした。 戦争研究所は、ロシア軍の進軍はウクライナ軍が冬に向けてより防御しやすい地域に後
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ロシア軍が捕虜射殺か ウクライナ検察が捜査
【キーウ共同】ウクライナの検察は27日、南部ザポロジエ州ロボティネ近郊で、ロシア軍が捕虜としたウクライナ兵3人を射殺したとして捜査を始めたと発表した。3人が地面にひざまずき、数メートルの距離から銃撃される様子の動画がインターネットに出回った。 一方、南部ヘルソン州のプロクジン知事は27日、26日のロシア軍の攻撃によりエネルギー施設が損傷し、州内の7割で停電が発生したと明らかにした。
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米、今年最後の軍事支援 ウクライナに354億円
【ワシントン共同】米政府は27日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、最大2億5千万ドル(約354億円)の追加軍事支援を発表した。高機動ロケット砲システム「ハイマース」の弾薬や155ミリ砲弾などを大統領権限で供与する。議会承認は必要ない。今年最後の支援となる。 米議会はウクライナ支援予算案で与野党が折り合わず、年内の可決を断念した。ブリンケン国務長官は「議会が可能な限り素早く行動することが必要不可欠だ」とし、早期可決を求めた。
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支援停滞で給与や年金遅延 ウクライナ、欧米に訴え
【キーウ共同】ウクライナのスビリデンコ第1副首相兼経済相は英紙フィナンシャル・タイムズ電子版が27日報じたインタビューで、来年初めまでに欧州連合(EU)や米国が約束した支援を実現できなければ、計約1200万人分の公務員給与や年金の支払いに遅延が生じると述べた。支援が「極めて重要で、緊急に必要だ」と訴えた。 米議会ではウクライナへの支援予算案の審議が停滞。欧州連合(EU)はウクライナ支援を含む資金拠出をハンガリーの反対で先送りした。 同紙によると、ウクライナ政府は来年、外部から370億ドル(約5兆2547億円)が必要になる。
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ウクライナ政府 追加動員法提出 年齢下げ、回避対応厳格化【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナ政府は25日、追加動員に関する新たな法案を最高会議(議会)に提出した。地元メディアによると、徴兵の対象となる最低年齢を27歳から25歳に引き下げ、動員回避への対応を厳格化する。軍は50万人の追加が必要とするが、戦争が長期化する中、動員拡大の動きに波紋が広がっている。 ゼレンスキー大統領は19日、軍から45万~50万人の追加動員を求められたと発言した。ザルジニー軍総司令官は26日の記者会見で、来年に向けた新たな部隊編成などを踏まえて50万人という人数を算出したと説明。ただ政府に対して「いかなる形でも具体的な人数で要求したことはない」と述べ、ゼレンスキー氏に反論した。
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ウクライナ政府が追加動員法案 年齢引き下げ、50万人要求
【キーウ共同】ウクライナ政府は25日、追加動員に関する新たな法案を最高会議(議会)に提出した。地元メディアによると、徴兵の対象となる最低年齢を27歳から25歳に引き下げ、動員回避への対応を厳格化する。ゼレンスキー大統領は19日の記者会見で、軍から45万~50万人の追加動員を求められたと明らかにしていた。 ザルジニー軍総司令官は26日の記者会見で、来年に向けた新たな部隊編成などを踏まえて50万人という人数を算出したと説明。一方で、政府に対して「いかなる形でも具体的な人数で要求したことはない」と述べ、ゼレンスキー氏に反論した。 ウク
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ロシアの揚陸艦爆破 ウクライナ「旗艦沈没に次ぐ戦果」【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は26日、ロシアが2014年に併合した南部クリミア半島南東部フェオドシヤで、ロシア軍の大型揚陸艦ノボチェルカスクを爆破したと通信アプリで発表した。昨年、沈没させた黒海艦隊旗艦のミサイル巡洋艦モスクワに次ぐ戦果だと強調した。ウクライナ軍によると、攻撃は巡航ミサイルで実施した。 ロシア国防省は26日、同日未明にウクライナ軍のミサイル攻撃でノボチェルカスクが損傷したことを認めた。その一方でロシア側が応戦し、ミサイルを発射したウクライナ軍のスホイ24戦闘爆撃機2機を撃墜したと表明。揚陸艦損傷の被害程度には触れていない。 ロシアのペスコフ大統領報道官
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クリミアでロシア大型揚陸艦爆破 ウクライナ、巡航ミサイルで攻撃
【キーウ共同】ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は26日、ロシアが2014年に併合した南部クリミア半島南東部フェオドシヤで、ロシア軍の大型揚陸艦ノボチェルカスクを爆破したと通信アプリで発表した。昨年、沈没させた黒海艦隊旗艦のミサイル巡洋艦モスクワに次ぐ戦果だと強調した。ウクライナ軍によると、攻撃は巡航ミサイルで実施した。 ロシア国防省は26日、同日未明にウクライナ軍のミサイル攻撃でノボチェルカスクが損傷したことを認めた。その一方でロシア側が応戦し、ミサイルを発射したウクライナ軍のスホイ24戦闘爆撃機2機を撃墜したと表明。揚陸艦損傷の被害程度には触れていない。
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「クリミアで強襲揚陸艦爆破」とウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ空軍当局者は26日、ロシアが実効支配する南部クリミア半島南東部フェオドシヤで、ロシア軍の大型強襲揚陸艦を爆破したと通信アプリで明らかにした。昨年、沈没させた黒海艦隊旗艦に次ぐ戦果だと主張した。
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「踊り」架け橋 国際交流 清水南高・中 ウクライナのバレエ団と交流
静岡市清水区の清水南高・同中等部は25日、1月7日に同市葵区の市民文化会館で行う公演などのため来日中のウクライナ国立バレエ団との交流会を開いた。同校の生徒計約50人が参加し、バレエ体験や座談会を通じて交流を深めた。 冒頭、ダンス部が同バレエ団のニキータ・スハルコフさんとカテリーナ・ミクルーハさんの前でダンスを披露すると、2人から「そのままでバレエ団と一緒に世界を回れるよ」などと感想が送られ、会場は和やかな雰囲気に包まれた。バレエ体験では基本の動きを2人が実演を交え指導した。 2人を囲み座談会も行った。ウクライナの文化やバレエについての質問が次々に飛び、2人が通訳を介して丁寧に答えていった
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ベツレヘム・ウクライナ 戦地のクリスマス 平和への祈り粛々と
【ベツレヘム、キーウ共同】イエス・キリスト生誕の地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムやロシアとの戦闘が続くウクライナで25日、クリスマスを迎えた。教会近くの壁には平和を求めるメッセージが貼られ、ミサでは祈りをささげる人の姿も見られた。 ベツレヘムにある聖カテリナ教会では、24日深夜から25日にかけて恒例のクリスマスミサが開かれた。自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘の影響で、観光客の姿がほとんどなく閑散としていた。 教会前広場には、パレスチナ人の芸術家が考案した乳児を抱く女性の像とがれきが展示された。ガザへの連帯を示す意図があるという。 ベツレヘム当局は「街での
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「子ども検問所」寄付募る ザポロジエ 医薬品支援「戦場の父 助けたい」【ウクライナ侵攻】
激戦地に近いウクライナ南部ザポロジエ州の村で、少年たちが村の車道脇に自作の「子ども検問所」を設置して往来する車を止め、運転手らの寄付を集めて医薬品などを送る姿が国内で評判になっている。戦地に赴いた父親の無事帰還を願いながらの活動が続く。 「検問所。注意」。ドニエプル川に面したビレンケ村を通る主要道路の脇で戦闘服姿の子どもたちが看板を掲げ、車を止めた。ロシア兵には発音が難しいウクライナ語の単語を聞き、確認後に寄付をお願いする。親たちは背後で見守る。応じてもらえると菓子を渡し、笑顔で感謝を示した。 メンバーは6歳から13歳。リーダーのニキータ・チモフィイフ君(10)の父は昨年2月のロシアによ
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ウクライナ東部マリンカ制圧とロシア国防相
ロシアのショイグ国防相は25日、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地マリンカを完全に制圧したとプーチン大統領に報告した。国営テレビが放送した。
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キリスト生誕地で平和の祈り 激戦のウクライナもXマス
【ベツレヘム、キーウ共同】イエス・キリスト生誕の地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムやロシアとの戦闘が続くウクライナで25日、クリスマスを迎えた。教会近くの壁には平和を求めるメッセージが貼られ、ミサでは祈りをささげる人の姿も見られた。 ベツレヘムにある聖カテリナ教会では、24日深夜から25日にかけて恒例のクリスマスミサが開かれた。自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘の影響で、観光客の姿がほとんどなく閑散としていた。 教会前広場には、パレスチナ人の芸術家が考案した乳児を抱く女性の像とがれきが展示された
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自民裏金問題で「もはや遠い昔」、ウクライナ電撃訪問、日銀総裁交代、G7広島サミット… 岸田首相の「激動の2023年」を振り返ってみた
「今年はいろいろあったけれど、『裏金』が炎上する前の出来事が、もはや遠い昔のようですよ」。年の瀬のある日、東京・永田町で会った自民党関係者が苦笑しながら口にした。「裏金」とはもちろん、自民党安倍派などの裏金問題のことだ。東京地検特捜部が派閥事務所へ家宅捜索に入るなど、異例の展開が続いている。 2023年最大の政治ニュースは裏金問題と言っていいだろう。とはいえ、自民党関係者の言葉通り、2023年は他にもさまざまな出来事があった。岸田文雄首相のウクライナ電撃訪問、こども家庭庁の発足、日銀総裁の交代、岸田首相の地元・広島での先進7カ国首脳会議(G7サミット)開催―。
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南部でロシア軍の空爆減少か 爆撃機撃墜でとウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ空軍のイグナット報道官は24日、ウクライナ南部ヘルソン州でロシア軍による空爆の回数が減少したと主張した。ウクライナ軍が22日にロシアのスホイ34戦闘爆撃機を3機撃墜した結果、さらなる被害を警戒するロシア側が攻撃を控えているとの見方を示した。 ウクライナのゼレンスキー大統領も22日のビデオ声明で「ロシア軍のパイロットは全ての殺人者に対するわれわれの報復をよく認識するだろう」と戦果を強調していた。 一方、ヘルソン州のプロクジン知事は24日、ロシア軍が過去1日で砲弾やミサイルなど計425発を発射し、州内で4人が
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ウクライナ軍にロシア人部隊 数百人規模、激戦地にも【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ウクライナ軍が、プーチン政権の打倒を目指して祖国を離れたロシア人志願兵を中心とする通称「シベリア部隊」を創設した。24日までに共同通信など一部メディアに訓練を公開した。一部は既に激戦地に投入された。今後数カ月のうちに数百人規模の部隊が訓練を終える見通しだ。 ウクライナとしては、プーチン体制に強い不満を抱くロシア国民がウクライナ軍に加勢する現実を国内外にアピールしてプーチン政権を揺さぶり、膠着(こうちゃく)する戦況の好転につなげたい狙いがありそうだ。 ウクライナでは、数万人規模の外国人がロシアとの戦闘に参加しているとされる。欧米諸国に加え、日本を含むアジア、南米などからも義
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祖国と戦うロシア人志願兵部隊 ウクライナ軍創設、数百人規模に
【キーウ共同】ウクライナ軍が、プーチン政権の打倒を目指して祖国を離れたロシア人志願兵を中心とする通称「シベリア部隊」を創設した。24日までに共同通信など一部メディアに訓練を公開した。一部は既に激戦地に投入された。今後数カ月のうちに数百人規模の部隊が訓練を終える見通しだ。 ウクライナでは、数万人規模の外国人がロシアとの戦闘に参加しているとされる。欧米諸国に加え、日本を含むアジア、南米などからも義勇兵がウクライナ軍の指揮下で参戦している。 部隊の報道官によると、今年6月ごろからロシア人部隊の創設準備が始まった。入隊に際しては、ロシア
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フェンシングで日ウクライナ交流 スポーツ庁、国際貢献事業で招待
スポーツ庁による国際貢献事業の一環として来日したウクライナのフェンシング選手が23日、東京都内で日本代表選手らと剣を交えるなどして交流した。ウクライナ出身で男子エペの日本代表を指導するオレクサンドル・ゴルバチュク・コーチは「練習場所を失った若い選手に日本が機会を与えてくれた」と母国へのサポートを感謝した。 ロシアによる侵攻で活動拠点を失い、東欧などを転々とするウクライナ選手は多い。日本フェンシング協会は試合や練習の機会を提供しようと、14~25歳の男女計7人を招待。スポーツ庁が実施する「ポストスポーツ・フォー・トゥモロー」を活用し、旅費や滞在費を支援した。
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ロシアでスターリン容認拡大 ウクライナ侵攻背景、戦勝を評価
ウクライナ侵攻を続けるロシアで、ソ連の独裁者スターリンを容認する空気が広がりつつある。侵攻作戦を、第2次大戦に次ぐ「国の命運を決める戦い」と位置付けてプーチン政権が国民の結集を図る中、当時の指導者で大戦を勝利に導いたスターリンの「功績」が見直されているようだ。 スターリン生誕144年の今月21日。ロシア共産党のジュガーノフ委員長らがモスクワの「赤の広場」脇にあるスターリンの墓に献花した。 侵攻を支持するジュガーノフ氏は「戦争に勝つには社会的公正を実現し国民を団結させなければならない」と指摘。スターリン時代の工業化と核戦力の増強が
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オランダ、最初の18機準備 ウクライナへF16供与
【ブリュッセル共同】オランダのルッテ首相は22日、ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談した。ウクライナが待望するF16戦闘機の供与を巡り、最初の18機を引き渡す準備を始めると表明した。X(旧ツイッター)で明らかにした。ゼレンスキー氏はXに「オランダ政府の決定に謝意を伝えた」と投稿した。 引き渡しはオランダ外務省の輸出許可と、ウクライナが人員やインフラの基準を満たすことが条件となる。オランダは11月7日、ウクライナ人操縦士の訓練のために5機をルーマニアの拠点に送るなど供与に向けて動いてきた。 オランダでは1
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ウクライナへ最初の18機を準備 オランダのF16供与
【ブリュッセル共同】オランダのルッテ首相は22日、ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談した。ウクライナが待望するF16戦闘機の供与を巡り、最初の18機を引き渡す準備を始めると表明した。X(旧ツイッター)で明らかにした。ゼレンスキー氏はXに「オランダ政府の決定に謝意を伝えた」と投稿した。 引き渡しはオランダ外務省の輸出許可と、ウクライナが人員やインフラの基準を満たすことが条件となる。オランダは11月7日、ウクライナ人操縦士の訓練のために5機をルーマニアの拠点に送るなど供与に向けて動いてきた。 オランダでは1
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迎撃したロシアのミサイルは2割 ウクライナ、防空網導入の遅れ
【キーウ共同】ウクライナ空軍のイグナット報道官は21日、ロシアが昨年2月の侵攻後に発射した計7400発のミサイルのうち、迎撃できたのは1600発で、約2割にとどまったと明らかにした。ロイター通信が伝えた。撃墜が難しいロシアの極超音速ミサイルにも対応可能な地対空ミサイルシステム「パトリオット」など、欧米の防空システムの導入が遅れたことを理由に挙げた。 ロシア軍が最近になり多用しているイラン製無人機シャヘドについてイグナット氏は、3700機のうち8割弱の2900機を撃ち落としたとした。「10~15州が毎晩、シャヘドの撃墜に関与している」と述べた。
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ロシア軍、ミサイル7400発 ウクライナに昨年2月以降
【キーウ共同】ウクライナ空軍のイグナット報道官は21日、ロシア軍が昨年2月の侵攻開始以降、ミサイル7400発をウクライナに発射したと地元メディアに明らかにした。うち約1600発を迎撃したとしている。 発射された全ミサイルのうち約900発が弾道ミサイル「イスカンデルM」だったという。 ロシア軍はウクライナ各地にミサイルや無人機による攻撃を繰り返している。冬季は特にインフラ攻撃の激化が指摘されている。
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ウクライナの反転攻勢失敗とロシア参謀総長
ロシア軍のゲラシモフ参謀総長は21日、今年6月に始まったウクライナ軍の大規模反転攻勢は多大な損害を出して失敗したと述べ、欧米の武器供与は戦況を変えることはできなかったと強調した。(共同)
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ウクライナ、前線要塞化 英分析、長期戦見据え
【キーウ共同】英国防省は20日、ロシアと戦うウクライナが防衛強化のため前線の要塞化を進めていると指摘した。12月中旬までにロシアを支援するベラルーシとの国境沿いに「竜の歯」と呼ばれる戦車阻止のための障害物や有刺鉄線、対戦車壕を設置したという。夏に開始した反転攻勢が膠着し、長期戦を見据えていることが背景にある。 ゼレンスキー大統領は11月下旬以降、ロシア軍とにらみ合う東部や南部で要塞建設を急ぐよう呼びかけてきた。ウクライナが頼みとする米欧の支援は先行きが不透明な状況だ。米議会は今月19日、年内のウクライナ支援予算案可決を断念した。
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50万人追加動員を検討 ウクライナ 無人機生産強化【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は19日、45万~50万人の追加動員を求める軍の提案があり、政府として検討していると明らかにした。米国のウクライナ軍事支援の財源が年内で枯渇する恐れがあることについて「米国はわれわれを見殺しにしないと確信している」と述べ、支援の継続を訴えた。首都キーウ(キエフ)で大規模な記者会見を開いた。 ウクライナ軍は予備役を含めた総兵力を約100万人としており、提案が実現すれば異例の大規模動員となる。約千キロに及ぶ前線で長期戦が続く中、ウクライナ軍の死者は約7万人に上るとも推計される。戦争継続には兵員の補充が喫緊の課題になっていた。
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無人機、来年に100万機製造 ウクライナ、戦局左右
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は19日の記者会見で、ロシアの侵攻に対抗するため、無人機(ドローン)の生産能力を強化して2024年には100万機を製造すると述べた。無人機には偵察用や自爆攻撃用があり、ウクライナ侵攻を機に関連技術が急速に発達。無人機活用の成否が、戦局を左右する鍵となっている。 ウクライナでは官民を挙げて無人機の開発や製造に力を注いできた。ゼレンスキー氏は100万機製造に向けて「全てのことをする」と語った。無人機を迅速に前線に送り届けるための供給網の構築に取り組むとした。 前線で不足が指摘されている砲弾
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ウクライナ支援予算、年内断念 米議会、与野党合意できず
【ワシントン共同】米議会は19日、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援予算について年内の可決を断念した。野党共和党が支援継続の条件として米南部国境の警備強化を要求。与党民主党と折衝を続けたが、合意に至らなかった。バイデン政権は月内に追加軍事支援を発表する予定。その後は議会が新たな予算を認めない限り支援できなくなるとしている。 上院の与野党幹部は声明で、年明けに協議を再開すると明らかにした。新たな議会の承認を経ずに大統領権限で武器などを供与する仕組みもあり、国防総省によると、この予算は12月初旬時点で48億ドル(約6900億円)残っていた。
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米議会、ウクライナ予算の年内可決「断念」
【ワシントン共同】米議会は19日、ウクライナ支援予算について年内の可決を断念した。バイデン政権は月内に追加軍事支援を実施する予定だが、その後は議会が予算を認めない限り支援できなくなるとしている。
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50万人追加動員を検討とウクライナ大統領
【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は19日の記者会見で、45万~50万人の追加動員を求める軍の提案があり、政府として検討していると明らかにした。
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ウクライナに6千億円追加支援 鈴木財務相、G7会議で
日米欧の先進7カ国(G7)は19日夜、財務相・中央銀行総裁会議をオンラインで開催した。ロシアの侵攻を受けるウクライナ支援を議論。議長を務めた鈴木俊一財務相は終了後に記者団の取材に応じ、日本政府として総額45億ドル(約6500億円)の追加支援を行う用意があると明らかにした。 支援の財源は2023年度補正予算や24年度予算から捻出する考え。G7財務相会議としてもウクライナを支援する強い決意を改めて確認したという。 今年議長国の日本が開催する最後の会議で、鈴木氏は「国際社会の中で貢献ができたのではないか」と振り返った。会議には日銀の植
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ウクライナに日本は6500億円支援の用意
鈴木俊一財務相は19日、先進7カ国の財務相・中央銀行総裁会議後に記者団の取材に応じ、日本政府としてウクライナに対し総額45億ドル(約6500億円)の追加支援を行う用意があると明らかにした。
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ウクライナ前線全域で砲弾不足 欧米支援減り、作戦縮小
【キーウ共同】ウクライナ軍のタルナフスキー司令官は18日までにロイター通信のインタビューに応じ、欧米による軍事支援の減少で砲弾が不足し、作戦規模の縮小を余儀なくされていると述べた。砲弾不足はロシア軍と戦う約千キロの前線の全域に及んでいるとした。 欧米で支援疲れが表面化し、米国では支援資金が枯渇する恐れが出ている。ウクライナは、支援の遅れが「敗北の大きなリスクになる」(政府高官)として、支援継続を訴えている。 タルナフスキー氏は砲弾不足は「非常に大きな問題だ」と強調。砲弾が足りず、作戦を縮小して砲弾を振り分ける措置を取っていると説
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女性兵 侵攻前の4割増 ルポ 性差解消目指すウクライナ軍 愛国心で志願 前線にも【ウクライナ侵攻】
ウクライナ軍に愛国心から女性が多数志願し、ロシア侵攻前の2021年に比べ女性兵の数は40%増加した。多くは後方支援に当たるが、前線に送られる人も少なくない。性差や先入観を乗り越え、戦う姿を追った。 悔しさ 「もう殺してくれ」。爆撃で手足を失った大柄の男性兵士が苦痛の余り、渾身(こんしん)の力で暴れる。必死に押さえ込み応急処置する。東部ハリコフ州クピャンスクの前線で衛生兵を務めるリュボフィ・フリツェンコさん(29)の日常だ。 負傷した兵士を最前線から担架で運び出し、救護するのが仕事だ。「初めは女の子だからと危険な任務を外された。悔しかった」。侵攻当日に領土防衛隊に志願したが、性別を理由
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ウクライナ強豪と慈善試合 J1福岡、避難民を招待
サッカーJ1でYBCルヴァン・カップ王者の福岡が18日、東京・国立競技場でウクライナの強豪、シャフタル・ドネツクと復興支援の慈善試合を行い、2―2で引き分けた。同国からの避難民600人以上を招待し、試合の収益から経費を引いた全額を寄付する。シャフタル・ドネツクのマリノ・プシッチ監督は「プレーを通して勇気を与えられたと思うし、チームの誇りを示せた」と語った。 両チームがウクライナ国旗をまとって入場し、1万8千人を超える観客が拍手で迎えた。最後まで懸命にプレーする姿に避難民からは大歓声。千葉県で暮らすマテウィ・ホンチャレンコさん(12)は試合前に実施された選手らに
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渡河作戦は「自殺任務」 ウクライナ軍の兵士証言
【キーウ共同】米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は16日、ウクライナ軍が南部ヘルソン州で本格化させたドニエプル川の渡河作戦について、犠牲が大きく「自殺任務だ」と訴える複数のウクライナ兵の証言を伝えた。ウクライナ軍は戦果を強調するが、多くの兵士が逃げ場のない川岸や水中でロシア軍の攻撃を受け、死亡しているという。 ウクライナ外務省は11月中旬、ロシア側が支配するドニエプル川の東岸に複数の拠点を確保したと表明。しかし兵士らは同紙に「そこに拠点を築くのは不可能だ」と明かし、発表は誇張されていると指摘した。 ウクライナメディア「ウクラインス
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ロ兵器の部品 米国製74% ウクライナ分析 日本や欧州、台湾製も【ウクライナ侵攻】
ウクライナ国家汚職防止庁は17日までに、ロシアの無人機やミサイルなど76の兵器に使用されていた2453個の部品を分析したところ、米国企業が製造したものが74%に当たる1813個に上ったとの調査結果を公表した。日本や欧州、台湾の部品も多数見つかった。ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」が報じた。 対ロシア経済制裁に参加している欧米や日本の部品がロシアに流入し、侵攻で使われる兵器の調達を支えている実態が改めて明らかになった。 他に多かったのはスイス製が119個、日本製が96個。中国製は87個だった。ロシア製は自国製無人機オルランなど一部でしか使用されておらず、13個にとどまった。
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ロシア兵器の部品、米国製74% 日本製も、ウクライナ分析
ウクライナ国家汚職防止庁は17日までに、ロシアの無人機やミサイルなど76の兵器に使用されていた2453個の部品を分析したところ、米国企業が製造したものが74%に当たる1813個に上ったとの調査結果を公表した。日本や欧州、台湾の部品も多数見つかった。ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」が報じた。 対ロシア経済制裁に参加している欧米や日本の部品がロシアに流入し、侵攻で使われる兵器の調達を支えている実態が改めて明らかになった。 他に多かったのはスイス製が119個、日本製が96個。中国製は87個だった。ロシア製は自国製無人機オ
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ウクライナ避難民と交流 サッカー、同国クラブ選手
サッカーJ1福岡との慈善試合(18日)のために来日しているウクライナの強豪クラブ、シャフタル・ドネツクの4選手が16日、東京都内でウクライナ避難民との交流会に参加した。MFタラス・ステパネンコ選手は「正直日本のチームには詳しくないが、規律正しく強いイメージがある。皆さんに楽しんでもらいたい」と呼びかけた。 日本で暮らす避難民約40人が参加し、選手との質疑応答やサイン会、記念撮影を楽しんだ。18日の試合は、ロシアの侵攻を受けるウクライナの復興支援を目的に東京・国立競技場で開催される。 昨年4月に首都キーウ(キエフ)近郊から避難して
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ウクライナ支援継続が欧米の利益 米シンクタンク報告
【キーウ共同】米シンクタンク、戦争研究所は14日、欧米が軍事支援を継続してウクライナがロシアから領土を多く奪還した方が、ロシアが勝利するより、はるかに欧米の利益にかなうとの報告書を発表した。支援疲れが表面化する欧米に警鐘を鳴らす内容。 「敗北するウクライナの高い代償」と題した報告書は、ロシアが勝利した場合、ロシア軍は侵攻前より大規模で、戦闘経験が豊富な兵力を擁することになると指摘した。欧米の制裁は弱り、ロシアは経済を回復し軍装備品を充実させて、北大西洋条約機構(NATO)に脅威を与える存在になり得るとした。 米国はロシアの攻撃に
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ロシア、EU加盟交渉開始に反発 ウクライナ巡り
ロシアのペスコフ大統領報道官は15日、欧州連合(EU)がウクライナやモルドバとの加盟交渉開始で合意したことについて「EUは厳しい加盟基準を設けてきた。ウクライナもモルドバも現時点では明らかに基準を満たしていない」と述べ、反発した。インタファクス通信が伝えた。 交渉開始は「完全に政治化された決定で、彼らの目的はロシアを不快にさせることだ」と指摘。「新たな加盟国はEUを不安定化させる可能性がある」と述べた。(共同)
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EU、ウクライナ支援合意できず来年再協議
【ブリュッセル共同】ロイター通信は15日、欧州連合(EU)首脳会議がウクライナ向け支援を含むEU中期予算見直し案にハンガリーの反対で合意できす、来年1月に再度協議すると報じた。
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【EU首脳会議】悲願へ一歩、踏み出すか EU入り目指すウクライナ
欧州連合(EU)首脳会議の最大の焦点はウクライナのEU加盟交渉入りを決めるかどうかだ。ゼレンスキー大統領にとって「欧州の一員になる」との悲願をかなえる重要な一歩だが、交渉開始にはEU全27加盟国の賛成が必要。ゼレンスキー氏は反対姿勢を示すロシア寄りのオルバン・ハンガリー首相に詰め寄るなど、なりふり構わぬ外交攻勢を仕掛けてきた。 ▽条件「満たす」 「私はオルバン氏に(EU加盟を阻もうとする)理由の説明を求めた。一つだけの理由でいい。答えを待っている」 ゼレンスキー氏はEUが結束して交渉開始を決めるよ
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侵攻目標不変 継続に自信 ロ大統領 年末会見 ウクライナ反攻「失敗」
ロシアのプーチン大統領は14日、年末恒例の大規模記者会見と、国民との対話を併せて実施した。ウクライナ侵攻作戦に関し「平和はわれわれが目標を達成した時に訪れる。目標は変わらない」と表明。今年48万6千人がロシア軍に志願しており追加動員は不要だと指摘し、作戦継続に自信を示した。ウクライナが今年6月に始めた反転攻勢は失敗し、ロシア軍が全ての前線で陣地を改善したとも強調した。 会見も国民対話も侵攻を始めた昨年は見送られ、侵攻後で初の開催。既に立候補を表明した来年3月の次期大統領選に向け、国民に支持と団結を訴えた。 ウクライナの南部・東部は「歴史的にロシアの領土だ」と主張。欧米の経済制裁を受ける中
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ウクライナ加盟交渉 協議 EU首脳会議、支援承認も難航
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は14日、ブリュッセルで首脳会議を開いた。ロシアの侵攻を受けるウクライナのEU加盟交渉開始の是非と、同国に向けた500億ユーロ(約7兆7千億円)の支援承認が主要議題。全会一致の決定が求められる中、いずれもハンガリーが反対する構えを見せており、協議は難航しそうだ。会議は2日間の日程。 加盟交渉の開始が決まれば、多くのウクライナ国民が切望するEU加盟に向けて一歩前進する。長年、ウクライナのEUへの接近阻止を図ってきたロシアのプーチン大統領にとっては新たな失点。ただ加盟交渉は長期化することが多く、激しい戦闘が続くウクライナの加盟実現までには何年もかかるとみられる
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EU、ウクライナ加盟交渉開始へ 首脳会議で合意
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は14日、ブリュッセルで開催した首脳会議で、ロシアの侵攻を受けるウクライナの加盟交渉開始で合意した。EUのミシェル大統領がX(旧ツイッター)で明らかにした。首脳会議にオンラインで参加したウクライナのゼレンスキー大統領は「ウクライナと全欧州にとって勝利だ」と歓迎するコメントを発表した。 ウクライナの悲願である加盟に向けて一歩前進し、ウクライナとEUの接近阻止を図ってきたロシアにとって痛手となりそうだ。加盟交渉は長期化することが多く、正式加盟までには何年もかかるとみられる。 加盟交渉開始には全会一
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ウクライナ加盟交渉を協議 EU首脳、支援承認も難航
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は14日、ブリュッセルで首脳会議を開いた。ロシアの侵攻を受けるウクライナのEU加盟交渉開始の是非と、同国に向けた500億ユーロ(約7兆7千億円)の支援承認が主要議題。全会一致の決定が求められる中、いずれもハンガリーが反対する構えを見せており、協議は難航しそうだ。会議は2日間の日程。 加盟交渉の開始が決まれば、多くのウクライナ国民が切望するEU加盟に向けて一歩前進する。長年、ウクライナのEUへの接近阻止を図ってきたロシアのプーチン大統領にとっては新たな失点。ただ加盟交渉は長期化することが多く、激しい戦闘が続くウクライナの加盟実
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【ウクライナ大統領訪米】支援停滞、致命傷の恐れ 反攻失速、弾薬も不足
ウクライナのゼレンスキー大統領はワシントンで軍事支援の継続を切実に訴えた。最大の後ろ盾である米国の支援停滞は「ロシアとの戦争に敗北するリスク」(イエルマーク大統領府長官)に直結する。反転攻勢が失速して弾薬不足が深刻化する厳しい局面で、米国の兵器供給が先細りすれば、ウクライナにとって致命傷となりかねない。 ▽一変 「米国という戦略的パートナーの支援を信頼している。これからも同じだ」。12日、バイデン大統領との共同記者会見に臨んだゼレンスキー氏は「米国への信頼」を口にしたが、表情はこわばったままだった。
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東部激戦地のロシア制圧を否定 「挑発」とウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ軍のタルナフスキー司令官は13日、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地マリンカをロシア軍が完全に制圧したとの情報がロシア側から出ているとして「挑発だ」と否定した。マリンカでは「防衛が続いている」と主張した。通信アプリに投稿した。 ロシアは州全体の制圧を目指し、マリンカで攻勢を強めている。英国防省は5日、ロシア軍が市街地をほぼ制圧したが、ウクライナ軍が町の西端を維持していると分析した。 ウクライナのイエルマーク大統領府長官は13日未明にあった首都キーウ(キエフ)へのロシア軍の攻撃について、重要インフラを狙ったと
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米議会に支援直談判 不発 ゼレンスキー氏 枯渇危機迫る 共和 反対揺るがず【ウクライナ侵攻】
【ワシントン共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、米国の対ウクライナ軍事支援予算の確保に向け米議会で直談判したが、共和党の一部の反対は揺るがず不発に終わった。抗戦の成否を左右する予算が年末にも枯渇する危機が迫る。バイデン大統領は同日、ホワイトハウスでゼレンスキー氏と会談し、支援継続に向け議会と交渉を進めると表明した。 ゼレンスキー氏は、昨年12月にロシアの侵攻開始後、初めて訪米した際の歓待ムードとは一変した支援疲れに直面した。共和党の一部は米南部国境に押し寄せる不法移民をより重大な危機とみており、国境の警備強化策を取らない限り予算案に同意しないとの立場を崩さなかった。 バイデン
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ウクライナに非殺傷装備の全面解禁を提言
与党実務者は、ウクライナへの支援を念頭に、侵略や武力行使を受けている国に対し、殺傷能力のない装備品の輸出を全面的に解禁すべきだと提言した。
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【ウクライナ加盟問題】EU入り交渉に障壁 ロ寄りのハンガリーが反対
ウクライナが強く求める欧州連合(EU)の加盟交渉入りに障壁が立ちはだかっている。EU加盟国ながらロシア寄りのハンガリーが反対姿勢を示しているためだ。交渉を始めるかどうかを決める加盟国の首脳会議が14、15両日に迫る中、ウクライナを支持するEU首脳はハンガリーの説得に全力を挙げるが、賛意を得られるかどうかは不透明だ。 ▽脅し 「EUの結束には絶え間ない努力が必要だ」。EUのミシェル大統領は11月27日、ハンガリーの首都ブダペストでの2時間に及ぶオルバン首相との会談後、苦悩をにじませた。 オルバン氏は
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【米国のウクライナ支援】共和が予算阻止、枯渇迫る 国境警備優先、戦局影響も
米国の対ウクライナ軍事支援予算が年末までに枯渇する可能性が高まっている。野党共和党の一部が不法移民対策を声高に求め、米南部の国境警備強化を優先するよう主張して予算確保を阻止している。バイデン大統領は12日、訪米中のゼレンスキー大統領と会談。ウクライナが頼みの綱とする支援の重要性を訴えるが、滞れば戦局に甚大な影響を及ぼす。 ▽譲れない一線 「支援のコストが高いというなら、米国民の血の代償がいかに高くつくか考えてほしい」 国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は8日、ロシアのウクライナ侵攻
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ウクライナに大規模サイバー攻撃 ネット停止、ロシア関与か
【キーウ共同】ウクライナ最大の通信事業者「キーウスター」が12日、サイバー攻撃を受け、携帯電話などのインターネットサービスが停止した。ロイター通信によると、ロシアによる侵攻開始後、最大規模のサイバー攻撃とみられる。ウクライナ保安局はロシア当局が関与した可能性があるとみて捜査を始めた。 影響は各地に広がり、一部の銀行ATMも使用できなくなった。ロイターによると、キーウスターの携帯電話の契約者は約2430万人で人口の半数以上を占める。自宅のネット契約者は110万人超に上る。 キーウスターのコマロフ最高経営責任者(CEO)は地元テレビ
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「ウクライナに背を向けない」と米大統領
【ワシントン共同】バイデン米大統領は12日、ウクライナのゼレンスキー大統領と会談後に共同記者会見し「ウクライナに背を向けることはない」と述べ、可能な限り支援を続けると強調した。
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予算停滞「ロシアに利」 ゼレンスキー氏 米議会の支援継続訴え【ウクライナ侵攻】
【ワシントン共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、米国を訪問した。ワシントンの国防大で演説し、米議会でウクライナ支援予算の承認が滞っている現状はロシアを利するだけだとして、早期の予算確保と支援継続を訴えた。ロシアは民主主義陣営の打倒も狙っているとして「プーチン(大統領)は敗北しなければならない」と強調した。 米議会では共和党の反対で支援予算案が通らず、年末までに予算が枯渇する恐れが強まっている。最大支援国の米国からの兵器供与が停滞すれば、ウクライナの抗戦は極めて困難になる。 ゼレンスキー氏は12日午前、米議会を訪問。上院議員を前に演説し、ウクライナ支援予算案に反対する共和党議員を
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米大統領、ウクライナ支援継続を強調
【ワシントン共同】バイデン米大統領はウクライナのゼレンスキー大統領との会談で、ウクライナ支援を続ける考えを強調し、2億ドル(約290億円)の追加軍事支援を表明した。
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米ウクライナ首脳が会談
【ワシントン共同】バイデン米大統領は12日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。
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米、月内にウクライナ追加支援発表へ
【ワシントン共同】米政府高官は11日、月内にウクライナへの追加軍事支援を発表する方針を明らかにした。
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首都にロシア弾道ミサイル8発 「全て迎撃」とウクライナ
【キーウ共同】ウクライナ空軍は11日、ロシア軍が同日朝、首都キーウ(キエフ)に向けて弾道ミサイル8発を発射したと発表した。防空システムで全て迎撃したとしたが、キーウのクリチコ市長によると、破片が落下して4人が負傷した。10日夜から11日朝にかけては南部にも無人機(ドローン)18機の攻撃があったが、全て迎撃したとしている。 英国防省は10日、ロシア空軍の戦略爆撃機が7日夜、キーウやウクライナ中部に向けて巡航ミサイルを発射したとして、エネルギー関連インフラを狙った冬季の集中攻撃を始めた可能性があると発表した。 ロシアが戦略爆撃機で巡
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米ウクライナ首脳、12日に会談 支援継続の意思伝達へ
【ワシントン、キーウ共同】米政府は10日、バイデン大統領がウクライナのゼレンスキー大統領を12日にホワイトハウスに招き、会談すると発表した。ロシアの侵攻を受けるウクライナを支え続けると改めて伝え、必要な支援内容を協議する。昨年2月の侵攻後、ゼレンスキー氏の訪米はこれで3回目。両首脳は今年9月にも対面で会談した。 財政負担増加に反対する野党共和党議員の一部は支援継続の条件として、米南部の国境警備強化を挙げており、予算確保を阻んでいる。バイデン氏はゼレンスキー氏との会談を通じて支援の重要性を訴えるとみられる。 米ニュースサイト、パン
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米ウクライナ、12日に首脳会談
【ワシントン共同】米政府は10日、バイデン大統領が12日にウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談すると発表した。ロシアが侵攻を続けるウクライナへの支援について協議する。
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ロシア五輪参加「非常識」 ウクライナ選手が異議
国際オリンピック委員会(IOC)がロシア、ベラルーシ両国選手のパリ五輪参加を個人の中立選手(AIN)として認めたことを受け、フェンシング男子フルーレの高円宮杯ワールドカップ(W杯)に参加したウクライナ選手が10日、「彼らが出てくるなら非常識だ」と異議を唱えた。 同日の団体に出場したロスティスラフ・ヘルツィク選手が愛知県常滑市の会場で取材に応じた。IOCは侵攻を積極的に支持する選手、軍や治安当局の所属選手をAINの対象外とするとしているが「特にロシア勢は全員が軍と関係している」との見解を示した。中立性の担保について「(IOCが)適切に対応してくれるならいいが、単
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占領地のロシア大統領選「無効」 ウクライナが声明で非難
【キーウ共同】ウクライナ外務省は9日、ロシアが来年3月の大統領選で、ウクライナの東部・南部4州とクリミア半島で投票を行うとしていることについて「ウクライナの憲法と国際法の原則に著しく反し、無効だ」とする声明を発表した。 声明は国際社会に対して、占領地での選挙実施を厳しく非難し、関係者に制裁を科すよう求めた。さらに「偽りの選挙」に監視員を送らないよう要請。「ロシアの選挙は民主主義とは何の関係もない。体制維持の道具でしかない」と批判した。
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ウクライナ支援継続で一致 G7内務・安全相会合
8日に水戸市で始まった先進7カ国(G7)の内務・安全担当相会合は9日、2日目の日程に入った。ウクライナ支援について議論され、オンラインで参加した同国のクリメンコ内相が治安の改善に向けた支援を呼びかけた。その後、取材に応じた松村祥史国家公安委員長は「支援を継続することで一致し、G7の固い結束を確認できた」と述べた。最終日の10日に声明文をまとめる方針。 クリメンコ内相は、ロシアによる侵攻を受けて混乱が続く国内の治安状況を紹介。拳銃などの小火器が市民社会に出回り、当局による規制が難しくなっているという。戦時下で働く警察など治安部門の職員に対するメンタル面での支援も
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「これ以上殺さないで」 長崎、ガザ・ウクライナ停戦訴え
イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃と、ロシアによるウクライナ侵攻に抗議する街頭集会とデモ行進が9日、長崎市中心部であった。市民ら約150人が集まり、「これ以上、人を、子どもたちを殺さないで」と訴えた。 長崎県平和運動センターなどが呼びかけて実施した。行進前の集会でマイクを握った被爆2世の門更月さん(69)は、テレビで目にする廃虚になったガザの市街地や逃げ惑う市民の姿に言及。「胸がつぶれそうな思いでいっぱいだ。対立は武力では解決しない」と力を込めた。 参加者は「ガザ・ウクライナ即時停戦」「子どもを殺すな」と記されたプラカ
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戦闘長期化、ウクライナに疲労 反攻苦戦、譲歩の声じわり
【キーウ共同】ウクライナで長期化する戦争に疲労感が広がっている。昨年2月に始まったロシアによる侵攻は対ロ感情に地域差があった国民を結束させたが、ウクライナ軍の反転攻勢の苦戦を背景に譲歩を容認する声もじわりと出始めた。 「大きな期待は持たないようにしている。外れた時に落ち込まないように」。2人の幼い子供と首都キーウ(キエフ)で暮らすアナスタシア・ドロシチュクさん(33)はこう漏らした。 ロシアに占領された故郷の南部ヘルソンはウクライナ軍が昨年11月に奪還したが、その後もロシア軍の攻撃はやまず帰還のめどは立たない。日々砲撃にさらされ
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ウクライナ支援総額 87%減 8~10月の前年比 独研究所が発表【ウクライナ侵攻】
【キーウ共同】ドイツのキール世界経済研究所は7日、各国が今年8月から10月に表明したウクライナ支援の総額が前年同期比で87%減少したと発表した。昨年1月以来、最低額となった。支援に消極的な各国の姿勢が確認されたとして「支援表明の遅れは、ロシアのプーチン大統領の立場を強めることになる」と指摘した。 ロシアの侵攻に抵抗するウクライナには欧米や日本の支援が不可欠だが、米国ではウクライナ軍事支援予算の議会承認が野党共和党の反対で滞っている。欧州ではハンガリーやスロバキアが支援に否定的な姿勢を示しており、各国で「支援疲れ」が表面化している。 ワシントン訪問中のキャメロン英外相は7日、米議会に予算の
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ウクライナ、IOC決定を非難 ロシア勢容認「無責任」と声明
【キーウ共同】ウクライナのビドニー青年スポーツ相代行は8日、国際オリンピック委員会(IOC)がロシアとベラルーシの選手について「中立」選手としてパリ五輪参加を容認すると決めたことに関し「無責任な決定を強く非難する」と述べた。フェイスブックで声明を発表した。 ウクライナのパリ五輪参加については、ウクライナのスポーツ界や政治指導者と協議した上で決定すると述べた。 ビドニー氏は、IOCの決定が「見せかけの中立性」に基づいていると強調した。「ロシアの選手はウクライナ人を殺害している占領者と同じパスポートを持っている。ウクライナ人の死に対