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熱海芸妓 8カ月ぶり「華の舞」 喜びと感謝の再開

 新型コロナウイルス感染対策のため休演していた熱海芸妓(げいぎ)の「湯めまちをどり華の舞」が17日、熱海市の熱海芸妓見番で約8カ月ぶりに再開した。宴席の予約がなかなか入らず、依然として厳しい状況が続く中、芸妓衆は客前に立てる喜びと感謝の思いを込めて美しく舞った。

8カ月ぶりに再開した熱海芸妓による「湯めまちをどり華の舞」=17日午後、熱海市の熱海芸妓見番
8カ月ぶりに再開した熱海芸妓による「湯めまちをどり華の舞」=17日午後、熱海市の熱海芸妓見番

 従来の半分程度に客席を減らし、来場者に検温や連絡先を確認するなどできる限りの感染対策を講じた。この日は、晩秋の風情を表現した「紅葉の橋」や花街のにぎわいをうたう「三下り甚句」など七つの演目を披露。唄や三味線に合わせてしなやかに踊る芸妓衆に、約30人の観客が温かい拍手を送った。
 休演中、芸妓らはアルバイトで生活をしのぐなどさまざまな苦労を味わってきた。熱海芸妓置屋連合組合の西川千鶴子組合長は「多くの人が心配し、励ましてくれた。みんなが芸妓見番を大事に思ってくれていると改めて実感した」と感謝した。出演した芸妓の一人、小夏さんは「これからも下向きにならずに、若い人や世界の人に芸妓文化を知ってもらえるよう頑張りたい」と決意を語った。
 

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