不動産取引時に水害リスク説明、義務化開始「過信は禁物」

(2020/8/28 09:36)
ハザードマップの写しを確認する不動産会社の従業員=27日午後、静岡市葵区田町

 大規模水害の多発を受け、賃貸や売買といった不動産取引の際、ハザードマップを使って取引相手に対象物件の水害リスクを説明するよう不動産業者に義務付ける制度が28日から始まる。静岡県内の事業者も準備を整える。不動産を借りたり、買ったりする人にとって一定の安心感を得る材料になるが、識者は「ハザードマップの過信は禁物」と訴える。
 改正宅地建物取引業法施行規則が7月に公布され、契約前に行う重要事項説明の対象項目に「水害リスク」が追加された。対象物件が洪水や内水、高潮のハザードマップ上のどこにあるか知らせなければならない。
 県宅地建物取引業協会によると、17日から会員が、水害リスクの項目を入れた重要事項説明の新書式を協会ホームページから取得できるようにした。担当者は「業界でも水害への意識は高まっている。大きな混乱はないと思う」と語る。
 静岡市葵区の第一不動産は今春から水害リスクを重要事項説明書に明記し、説明している。中島敦社長は「近年、税制や民法の改正、新型コロナウイルス感染拡大に伴う制度変更などさまざまな動きがある。付いて行けず、水害リスク説明の義務化を知らない業者もいるのではないか」と指摘する。
 静岡大防災総合センターの牛山素行教授は「ハザードマップは有効な資料だが、色が塗られているから危険、塗られていないから安心と単純に考えず精度に限界があると認識した上で契約することが大切」と指摘する。

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