事前避難対象地、昼夜別可 県、南海トラフ地震の臨時情報で指針

(2020/2/5 07:23)
静岡県版対策指針のポイント

 静岡県は4日、南海トラフ巨大地震の臨時情報(警戒)が発令された際に県民が取るべき行動の方向性を盛り込んだ県版ガイドライン(指針)を公表した。津波被害を回避するため1週間の事前避難が必要なエリア(事前避難対象地域)について、地域特性や住民の避難能力に応じて昼夜別の設定を可能とすることを明記した。市町は指針を基に2020年度中に対応策をまとめる。
 県版指針は事前避難対象について、津波浸水想定区域であっても健常者は昼間なら速やかに行動できるケースがあると判断。これにより市町別の対応策では、全住民が終日、事前避難の対象となったり、健常者に限って夜間のみ対象となったりする複数のパターンが設定できる。
 要配慮者は基本的に事前避難対象となるが、福祉施設や医療機関にいて安全が確保されている場合は、浸水しない上層階への垂直避難が可能。食事やトイレなど1週間生活できる環境が整っていれば、公民館や民間宿泊施設にも避難できるとした。
 県版指針は県防災会議専門部会で示された。岩田孝仁部会長(静岡大防災総合センター長)は「県内3カ所のモデル地域で実施した議論の成果。市町は住民と合意形成しながら(対応策を)作成できるかが鍵」と指摘した。
 南海トラフ地震の事前対応を巡っては国が昨年3月末にガイドラインを公表。住民が取るべき行動について市町が具体的に検討できるよう、県が指針の作成作業を進めていた。

 <メモ>南海トラフ地震の臨時情報 南海トラフ沿いで巨大地震につながる恐れのある異常現象を捉えた際、気象庁がリスクの度合いに応じて「警戒」「注意」のいずれかを発表する。県が県民に事前避難を促すのは、震源域の西側半分で大地震が起き、本県を含む東側地域で後発地震の可能性が高まった「半割れ状態」のケースなど。

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