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テーマ : 裾野市

完熟イチゴのスイーツ堪能♡古民家カフェ「縁」(裾野市)【記者さんぽ|個店めぐり】

直売するイチゴは、ふるさと納税の返礼品としても人気。2月頃まで予約はいっぱいだそう
直売するイチゴは、ふるさと納税の返礼品としても人気。2月頃まで予約はいっぱいだそう

 完熟イチゴを使ったメニューを味わえて、いろいろな動物がいる、昭和のおばあちゃんの家のような雰囲気の古民家カフェ。気になっていたお店が、秋のお休み期間を経て、12月に営業を再開するという情報を得て訪ねました。今回の【記者さんぽ|個店めぐり】は裾野市の古民家カフェ「縁(えにし)」です。
photo01 完熟イチゴを使ったメニューが並びます
 瓦屋根の木造平屋の建物の中に入ってみると、火鉢、レトロな照明、振り子時計…。初めて訪れたのに、そこはかとなく懐かしい気持ちになります。元々はリサイクル店だった古民家をリノベーション。現在は、イチゴカフェ兼、フクロウの家兼、減農薬野菜の無人販売所となっています。
  photo01 動物係の秋山正美さん(左)、野菜販売フィル・テスターさん(中央)イチゴカフェの勝又純也さん
 カフェを運営するのは屋号「いちごの里 Berry Good(ベリーグッド)」を掲げる市内のイチゴ生産者の勝又純也さん(49)。保険会社を2015年に退職して、無縁だったイチゴ農家に転職。わずか数年で「イチゴカフェを繁盛させる」という夢を達成させました。「最もおいしい完熟のイチゴをお客さんに届けたい」。そんな気持ちから生産、加工、販売を自ら手掛ける農業の6次産業化を目指し、静岡県の支援事業などを使って生産や経営の技術を習得しました。
 市内の1000坪の農園でイチゴをぎりぎりまで熟させ、午前中に収穫し、なるべく当日発送・販売するーという独自のスタイルを確立しました。「市場に出荷するイチゴは糖度が高くなりきる前に収穫してしまうケースが多い。うちの農園では甘くなりきる完熟のタイミングで収穫するので、スーパーでは味わえない甘さ」。勝又さんは胸を張ります。
  photo01 冷凍イチゴを削る「いちごおり」(左)、大きなイチゴ大福(中央)、直売するイチゴ(41・3g)
 イチゴのスムージー、冷凍イチゴを削った自家製かき氷「いちごおり」、自家製アイスなどをカフェ(10、11月はお休み)で提供しています。冬季(12~5月頃)はパック詰めしたイチゴも直売しています。2022年1月からは個数限定で、大きなイチゴをそのまま包んだイチゴ大福も発売予定です。
  photo01 ベンガルワシミミズク「ボクト」が羽を広げてくれました
 カフェスペースの向かいには、フクロウのお部屋があります。「ナンベイヒナフクロウ」「ニュージーランドアオバズク」など、常時5~6羽が出迎えてくれます。この日は起きていてキョロキョロしたり羽を広げたりと、愛らしい姿を見せてくれました。
 お世話係は秋山正美さん(50)。市内の別の場所でフクロウ店を営んでいますが、「フクロウがいたら、みんなが集まる場所になるのでは」と、古民家カフェにフクロウのお部屋を設けました。敷地内にいる亀、オウム、アヒルなどの飼育もしています。タイミングが合えば、古民家前で動物たちがひなたぼっこする姿を見られます。
photo01 焼き芋販売も始めます  ちなみに、秋山さんは自他共に認める「よろずやさん」。古民家カフェのリノベーションやインテリアを手掛けました。この冬からは週末、古民家前でリヤカーによる焼き芋販売もするそうです。
 古民家の一角には、オーストラリア出身のフィル・テスターさん(35)の野菜の無人販売所もあります(冬季はお休み)。ALT(外国語指導助手)として働いていましたが、日本で農業に挑戦したいと思い、勝又さんに畑を借りて少量多品種の野菜栽培を始めました。母国よりも初期投資が低く済み、水に困らない点を魅力に感じたそうです。 photo01 ひなたぼっこする動物たち
 縁はSNS映えするとして、女性を中心に口コミで人気が広がっています。現状、10、11月は閉じていますが、勝又さんは「冬場もニーズがあるならばカフェの通年営業も考えたい。縁が地域の人がいつでも集れる場所になればうれしい」と話しています。

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