川勝知事「総裁選、物足りない」　リニア、争点化せず不満

　静岡県の川勝平太知事は２９日投開票の自民党総裁選について、リニア中央新幹線工事に伴う大井川流量減少問題が争点になっていないとして「物足りない」と評した。
　川勝知事は候補者の河野太郎、高市早苗、野田聖子各氏はリニアが通る予定の県の選挙区選出であり、岸田文雄氏は６月の知事選で「ルート変更も選択肢の一つ」と言及した対立候補を県内で直接応援したと指摘。「県選出の国会議員がそれぞれ推している総裁候補に（争点化を）働き掛けているということも伝わらないし、４人の候補からも一言もない」とリニア問題が争点になっていないことに不満を述べた。
　また、知事選に出馬した参院議員の辞職に伴う参院静岡選挙区補欠選挙（欠員１、１０月２４日投開票）についてもリニアを争点化すべきだと主張。「（リニアを）問わないなら争点回避だ」と訴えた。