百条委の設置申し入れ 熱海2市議、土石流原因究明で
熱海市議の山田治雄、橋本一実の両氏が11日までに、同市伊豆山の大規模土石流の原因究明や被害拡大を招いたとされる盛り土に関する調査を行う特別委員会(百条委員会)の設置を市議会に申し入れた。百条委は地方自治法100条に基づき地方議会が設置する特別委員会。関係者の出頭や証言、記録提出を求めるなどの強い調査権限を持つ。両氏は15日の9月定例会で百条委設置を求める動議を提出する方針。
土石流発生を受け両氏はこれまで、市に盛り土の関係資料を請求し、質問状も提出したが、主要な部分は理由を示さずに無回答だったという。山田氏は「議員活動を妨げ、正常な議会運営に支障を来す。これでは市民の疑問に答えられない」と訴えた。
県や市は行政手続きの資料を精査中で、10月中旬までに事実関係を整理、公表する予定。議会内では市の説明後に委員会設置を検討すべきとの声もあるが、橋本氏は「県や市がどこまで具体的な情報を出すか分からない」と不信感を示し、「情報を待つだけでなく、議会としてできることはすぐにやるべき」と話した。