浜松内陸コンテナ基地 開設から50年 静岡県西部の輸出入支える

 静岡県西部のものづくり企業の輸出入を支える県浜松内陸コンテナ基地(浜松市東区)が今年、開設から50周年を迎えた。指定管理者の県コンテナ輸送振興協会(理事長・小島泰樹アオキトランス社長)は、50年の節目を機に立ち上げた研究会で老朽化や取扱量減少に直面する基地の現状と課題を分析、検証し、具体的な将来構想などを記念誌にまとめた。コロナ収束後の貿易振興貢献へ、存在意義を高める活動を加速させる。

現状と課題、将来構想も具体的にまとめた県浜松内陸コンテナ基地の開設50周年記念誌を手にする松井隆事務局長=8月中旬、浜松市東区の同基地
現状と課題、将来構想も具体的にまとめた県浜松内陸コンテナ基地の開設50周年記念誌を手にする松井隆事務局長=8月中旬、浜松市東区の同基地

 「民間施設を補完する位置付けになった」「貿易振興に果たす役割は相対的に低下している」。7月に発行した記念誌に記された基地の問題点と将来構想の欄には、現状を示す厳しい表現が並んだ。
 開設当初の目標「県西部の輸出入貨物輸送のコンテナ化推進」は達成したと捉えた同協会は昨年秋、「変革」を狙って主要物流4社と研究会を発足。過去20年の輸出入取扱量が大幅に減り、各企業の自社倉庫拡充も進んだと再認識した。その上で、新たな社会的役割の創出へ抜本的な見直しの必要性を提言した。
 将来の選択肢に4試案を示し、再編整備も盛り込んだ。施設を解体撤去した新たなコンテナラウンドユース推進拠点や、トレーラー隊列走行の中継基地に再編する構想も具体的に掲げたのが特徴だ。
 県に提出した記念誌には沿革をはじめ、約30年間、理事長を担った鈴木与平・鈴与会長のインタビューも掲載した。500部のうちの約200部を一般向けに無料で配るという。
 同協会は広報機能も強化する計画で、清水港や御前崎港と連携して児童向け冊子や動画作りにも着手する。松井隆事務局長(67)は「必要な役割や機能は時代とともに変わり続ける。今後も企業や県と一体になって考えていきたい」と話す。

 <メモ>県浜松内陸コンテナ基地 国内初の「内陸の国際貿易港」として1971年6月に開設。東名高速道浜松インターチェンジに隣接した県有施設で、清水、御前崎、名古屋港経由で輸出入する輸送用機器や楽器などの貨物コンテナ輸送基地として利用されている。99年には年間取扱量が100万トンを突破。基地内に清水税関支署浜松出張所があり、貨物の搬出入や通関の手続きにワンストップで対応する。県コンテナ輸送振興協会は2006年から指定管理者を務める。
 

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