魚毒性凝集剤流出 静岡県内漁業者ら危惧、生態系影響「調査を」

 2009年9月から約10年間続いた採石業者ニッケイ工業の不法投棄で、富士川水系に流出した大量の汚泥に魚毒性の高い物質を含む凝集剤18・6トンが含まれていたとの山梨県の発表を受け、静岡県内の関係者からは25日、生態系への影響を危惧する声が出た。
 板橋威県水産・海洋局長は「魚毒性の高い物質が投棄されたのは間違いなく、(富士川河口が産卵場の)サクラエビやアユの減少との関係を確かめる調査が必要だ。海の中でどのくらい希釈されるかも見ていく」との問題意識を明らかにした。
 同水系で凝集剤成分の一つ、アクリルアミドモノマーの拡散実態を山梨県と合同調査中の杉本昌一県生活環境課長は「発表は山梨県の独自調査によるもので、詳細は今後提供を受けることになっている。追加調査の実施は山梨県と足並みをそろえたい」と述べた。
 18年春漁から不漁が続くサクラエビを多く水揚げする由比港漁協の宮原淳一組合長は「不法投棄発覚から2年以上経過し、なぜ山梨県は発表したのか。もっと早く行政指導を出せなかったのか。正直どうしたらよいか見当がつかない。行政や企業には生態系調査を望む」とした。
 (「サクラエビ異変」取材班)

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