敗訴時の「許可」確約 メガソーラー河川占用訴訟 独断陳謝、履行せず 伊東市長

 伊東市八幡野の大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設を巡り、小野達也市長は28日の定例記者会見で、事業地内河川の占用不許可に係る訴訟の控訴審で市が敗訴した場合に許可を約束する内容を含む「確約書」を、事業者の伊豆メガソーラーパーク合同会社と交わしていたことを明らかにした。庁内で協議せず、市長単独で軽率な判断をしたとして、「市民に心配や疑念を抱かせた」と陳謝した。
 控訴審判決は市の主張の大半を認めたため、すでに同社には確約を履行しない旨を通知済み。今後の市の判断には影響を与えないという。
 訴訟は同社が市に不許可処分の取り消しを求めた。一審静岡地裁は同社の主張を全面的に認めたが、4月の東京高裁判決は市の控訴を棄却した一方、不許可の判断自体は「裁量権の逸脱や乱用に当たらない」とした。
 確約書は同高裁で審理中の2月、同社の求めに応じ小野市長の判断で署名した。副市長や市の顧問弁護士とは協議せず、庁内で担当部署以外は内容を把握していなかった。
 小野市長は会見で「控訴審も市が不利とされ、損害賠償リスクを軽減したかった」と釈明した。その上で、「確約書は、控訴審でも市の対応が違法とされた場合が前提。判決内容を踏まえれば意味は失われ無効」と述べた。
 河川占用について、市は判決後に再度不許可とする方針を示している。同社が申請内容を補正したため、現在は市が再審査中だが、中村一人副市長は「確約書は市の判断を拘束するものではない」との見解を示した。
 (伊東支局・山本一真)

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