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立候補者に聞きたい! LINEで募集した質問を川勝氏、岩井氏にぶつけました【NEXT特捜隊×知事選】

 読者の疑問に応える静岡新聞社「NEXT特捜隊(N特)」は、静岡県知事選(20日投開票)を前に、立候補者に聞きたい質問を、LINEでつながるN特通信員から募集した。生活に根ざした切実な訴えや当事者ならではの問題意識を反映した質問が集まり、「夫婦別姓」や「静岡市清水区のサッカースタジアム構想」など6問を候補者にぶつけた。2候補からは11日までに回答が寄せられ、それぞれの考えや信条を知ることができた。

静岡県庁
静岡県庁

 子どもの学力向上にどう取り組むのかを尋ねたのは、元小学校教員の女性(61)=沼津市=。2013年度、全国学力テストで静岡県の小学国語Aの成績が全国最下位だったことを受け、当時の知事で現職の川勝平太氏(72)は、平均点以上の小学校長名を公表した。女性は「ただでさえ忙しい教育現場にとって大変な負担だった」と振り返る。
 川勝氏は校長名を公表したことについて「テストの実施要綱に違反したものではない。子どもたちの学力はその後、向上した」と主張。今後は「子どもを大切にするには、先生を大切にする」との考えの下、情報技術(IT)教育に力を入れるとした。
 一方、新人で前参院議員の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=は「教育現場に混乱をきたしたことは共感できない」と当時の判断を批判。その後の学力テストの成績向上は「教員のさまざまな努力の成果」とし、「デジタル時代だからこそ、人との交わりを大切にする教育を重視したい」と答え、現職との違いが鮮明になった。
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 来春結婚を控えているという学生(24)=清水町=がただした「選択的夫婦別姓」導入に関する考え方も、候補者間で意見が分かれた。岩井氏は「多様な意見があり、現時点ではどちらともいえない」とした一方、川勝氏は「社会環境が整ってきた」と、前向きな姿勢を示した。
 最も多くの質問が寄せられたのが、リニア中央新幹線と大井川の問題。代表して、流域に住む会社役員杉山みつ江さん(67)=掛川市=の「生活にも関わる大井川の水をどう守るか」との声を届けた。
 川勝氏は「地元関係者と水資源保全などで合意ができるまでは徹底的に対話路線を貫く」とし、治水・利水に支障が出るようであれば河川法に基づいた「拒否権」を発動すると宣言した。対する岩井氏も「流域のみなさんの理解が得られない限り、着工は絶対に認められない」と強調。JR東海や国、流域住民との考え方の違いを埋めるために円卓会議の設置を提案した。
 (尾原崇也)

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