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テーマ : 教育・子育て

入退園通知ソフト初導入 牧之原バス置き去り受け千葉の男性開発 北海道のこども園「生活に定着」【届かぬ声 子どもの現場は今】

 牧之原市で2022年9月に起きた園児送迎バス置き去り事件を受け、ユーチューバーのヒコぞーんさん(42)=千葉県=が個人開発した園児の入退園を保護者に知らせる無料のメール通知ソフトが、初めて実際の認定こども園で導入された。園側からは運用に問題はなく、日々の生活に定着していると評価を得ているという。ヒコぞーんさんは「子どもの安全に少しでも寄与したい」と普及に期待する。

登園時にパソコンのカメラで自分の顔を撮影する園児(右)。画像は保護者にメール送信される=5月下旬、北海道北広島市の北広島わかば幼稚園(同園提供)
登園時にパソコンのカメラで自分の顔を撮影する園児(右)。画像は保護者にメール送信される=5月下旬、北海道北広島市の北広島わかば幼稚園(同園提供)


 ヒコぞーんさんは会社勤めの傍ら、趣味でソフト開発などに取り組む。事件を機に国は全国の園児送迎バスにブザーなど安全装置の設置を義務づけたが、本当に置き去りがないか、保護者は確認することができない。そこで園児がICカードをカードリーダーにかざすと顔が撮影され、保護者に画像がメールで送られる仕組みを考案した。試験導入してくれる施設を募っていた昨秋、北海道の認定こども園から「使ってみたい」とメールが届いた。
 送り主は北海道北広島市の認定こども園「北広島わかば幼稚園」の室橋克己園長(51)。事件前からバスの車内確認や出欠席管理は徹底してきただけに、巨額の公費を投じた安全装置の義務化には人的ミスを防ぐ効果を感じつつ、必要性に疑問を抱いていた。むしろ、わが子が確実に登園したことを保護者に伝えることが重要なのではと考えていた矢先、偶然ヒコぞーんさんの動画を発見した。
 昨秋から導入し、運用は順調。今ではメールが届かないと保護者のほうから電話がかかってくるようになった。室橋園長は「バス車内のボタンを押す仕組みでは、確認が職員だけで完結し、保護者にまで伝わらない。このシステムは子どもが園に来たという事実を保護者に知らせてくれる」とメリットを語る。
 ヒコぞーんさんは「事件を風化させてはいけない。静岡県でも試していただける施設があれば」と話す。導入先の拡大で多くの意見を集め、さらなる機能強化につなげる考えだ。
 ソフト名は「リリカ」。インターネット環境とパソコン、ウェブカメラ、ICカード、カードリーダーがあれば導入できる。
 (「届かぬ声」取材班)

 

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