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テーマ : 静岡市

SDGs活躍の社会派コメディー 最優秀賞・富士、高校演劇関東大会へ

 2024年夏の全国高校総合文化祭演劇部門出場を目指す第47回静岡県高校演劇研究大会(県高校文化連盟演劇専門部など主催)が11月25、26の両日、静岡市葵区の市民文化会館で開かれた。ブロック大会を勝ち抜いた12校の演目を識者が審査し、富士が最優秀賞に決まった。優秀賞4校から選出された韮山とともに、来年1月に甲府市で開催される関東大会に出場する。

掌編を連ねて一つの世界観を提示した富士「Goodbye,the earth」=静岡市葵区
掌編を連ねて一つの世界観を提示した富士「Goodbye,the earth」=静岡市葵区
教室を再現したセットも高評価を得た韮山「逢課後。~ほうかご~」=25日
教室を再現したセットも高評価を得た韮山「逢課後。~ほうかご~」=25日
掌編を連ねて一つの世界観を提示した富士「Goodbye,the earth」=静岡市葵区
教室を再現したセットも高評価を得た韮山「逢課後。~ほうかご~」=25日

 3年ぶり7回目の関東大会出場を決めた富士の作品は、創作脚本・演出の「Goodbye,the earth」。地球最後の日を前にした「世界のどこか」を、9本のドラマで描く。「SDGs」を名乗るヒーロー3人が「海洋汚染」なるダークヒーローと対決する社会派コメディー、地球に向かっている隕石[いんせき]の墜落場所の特定を図る科学者の自虐的な話が続けざまに演じられるなど、非連続的な物語の数々は目配りの効いたSF短編集を思わせた。
 審査員の一人で長野県立松本県ケ丘高演劇部顧問の日下部英司さんは「地球が滅びるという話に、最後までぶれがない。それぞれの場面で断片を投げ出しているようにも見えるが、その投げ出し具合が悪くない」と評した。SPAC文芸部スタッフの大岡淳さんは「コラージュのお芝居は配列が大事」と指摘した上で、「意欲的な作品で、BGMの選択もよかった。楽しめた」とコメントした。
 富士の大島健部長(2年)は「地区大会でのトラブルや細かい演技を改善し、良い形で臨めた。部員、顧問の先生との会話を大事にして、関東大会に向けてさらに良い作品に仕上げたい」と関東大会を見据えた。
 優秀賞は韮山「逢課後。~ほうかご~」、浜名「月夜の海に浮かべれば」、三島南「銀河のかたすみで」、浜松開誠館「舞台監督」が選ばれた。
 4校の中から推薦を受けた韮山は14年ぶり10回目の関東大会進出。高校の教室を舞台に、かけがえのないものを失った女子生徒たちの、心の修復の過程を軽妙な会話劇で見せる。コメディータッチの序盤を起点に、徐々に情緒的な要素を増していく展開。終幕後は涙を流す観客が多かった。審査員を務めた「劇団昴」俳優の染谷麻衣さんは、劇中の歌唱やせりふのやりとりを高く評価し「芝居を見ていて『女子高生だなあ』と思ったのは初めて。(学校生活を)リアルに作っていた」とたたえた。
 韮山の斉藤希海部長(2年)は「昨年度の関東大会を見に行って、部員同士で『来年こそは』と話していた。チームワークが最高の状態で、一人一人真剣に演劇に向かい合っている。関東大会は全力を尽くしたい」と意気込んだ。
 (教育文化部・橋爪充)

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