バイオリン 祈りの響き 震災の津波で流された木で制作 三島南高で演奏会
東日本大震災の津波で流された木で作った「津波バイオリン」の演奏会が14日、三島市の三島南高で開かれた。同市出身のバイオリン奏者牧野順也さんが「花は咲く」など3曲を披露し、生徒たちが被災地の人々の思い出が詰まったバイオリンの響きに耳を傾けた。

国内外の音楽家が津波バイオリンを弾きつなぐプロジェクト「千の音色でつなぐ絆」の一環として16日に三島市民文化会館で開かれる演奏会の関連イベント。演奏会を主催する県東部の有志でつくる実行委が、地元の子どもにもプロジェクトに込められた思いを伝え、防災意識を高めてもらおうと企画した。13日には坂小で行い、15日にも知徳高で開催する。
バイオリンは弦楽器製作者の中沢宗幸さんが制作。本体部分には流木や倒壊家屋の材木を使い、重要な「魂柱」には岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」を使っている。
16日の演奏会は午後6時半開演。牧野さんら県東部出身の音楽家が演奏する。入場料は一般3000円、高校生以下1000円。問い合わせは実行委員の岩崎奈百合さん<電090(6579)5780>へ。
(三島支局・岡田拓也)