憩いのプール「お別れ」営業 三島・長伏、50年の歴史に幕 無料開放にぎわう
1971年に営業開始した三島市営長伏プール(同市長伏)が3日、50年余の歴史に幕を閉じた。プール営業最後となった2、3の両日は、お別れイベントと題して無料開放し、大勢の家族連れでにぎわった。

最終日の3日は、売店で人気だった「かにぱん」などを販売し、懐かしむ来場者らが購入した。同市安久の会社員辻村亮人さん(36)は小学生時代の夏休みに友人と何度も訪れ、子どもの誕生後は家族で親しんできたといい、「小学生の頃は、ここでかにぱんを食べるのが楽しみだった。なくなるのは寂しい」と思い出深いプールでの最後を家族とともに満喫した。
通常の土日の利用者は200~300人だが、2日は480人が来場。3日は午前中だけで700人を突破し、往時のにぎわいを見せた。自身も幼少時代に通ったという市スポーツ推進課の勝又誠課長は「これだけ多くの人が来てくれて感動した。愛されてきた施設と実感した」と話した。
同プールは開設から50年以上が経過し、施設の老朽化が顕著。地盤沈下の影響でプールが傾き、50メートルプールは10年以上前に営業停止した。安全面や衛生面の確保が困難として、冬場のスケートリンクの営業(10~3月)を最後に本年度で廃止する。
(三島支局・岡田拓也)