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テーマ : 三島市

川勝知事不信任案で静岡県議会緊迫 自民/「言行不一致」批判やまず ふじ/擁護姿勢、議会の責任言及

 川勝平太知事のいわゆる「コシヒカリ発言」を巡る給与返上問題は12日、県議会最大会派の自民改革会議による知事不信任決議案の提出に発展した。慎重論も根強かったが、「言行不一致」「県民との約束をほごにした」などと会派内の批判はやまず、6月定例会の最終本会議は一気に緊迫した。知事に近い第2会派のふじのくに県民クラブは擁護する姿勢を見せつつ、質疑で「経過説明がなかった」と苦言を呈し、議会の責任にも言及した。

川勝平太知事の不信任決議案提出に向け、議員総会に臨む自民改革会議の議員=12日午後9時42分、県庁
川勝平太知事の不信任決議案提出に向け、議員総会に臨む自民改革会議の議員=12日午後9時42分、県庁


 自民は川勝知事の給与返上に関する報告後、役員会や議員総会を断続的に開催し、対応を協議した。強硬派のベテラン議員は「返上を約束しながら県民にうそをついた。不信任(決議案)を出すべきだ」と発言。他の議員からも「周り(の支援者)からは知事を辞めさせないのかという声が多い」「百条委員会を開くべきだ」と厳しい声が上がった。
 自民は長年にわたり川勝知事と衝突を繰り返してきた。2021年にはコシヒカリ発言を巡って不信任決議案提出を探ったものの、可決ラインの「51」議席に届かないとして、法的拘束力を持たない知事辞職勧告決議案を可決した経緯がある。
 川勝知事の釈明と給与返上表明を受けて質問した伊丹雅治氏(三島市)は「周囲との調整不足から県政に大きな混乱を招き、信頼感の低下、イメージの悪化につながっていることを自覚すべきだ」と糾弾した。
 かつて辞職勧告決議案に賛成した公明党県議団。牧野正史氏(静岡市駿河区)は昨年1年間で給与返上のための条例案を提出する機会はあったと指摘し、「今回の行動が県民の怒りと失望を買っている。危機管理能力が欠けているのではないか」とただした。
 ふじのくに県民クラブは伴卓氏(富士市)が質問に立った。川勝知事が次回9月定例会に給与返上の条例案提出を申し出たことを「遅まきながら会派としても理解する」としながら、「県議会もこの1年半、質問をして進捗(しんちょく)を確認し、意見を申し上げなかったことを反省している」と自戒を込めて語った。知事の言動によって議場が紛糾する場面があったことにも触れ、「どうか言葉には十二分に気をつけ、職責を果たしていただきたい」とたしなめた。

 議会空転、未明に採決
 川勝平太知事の給与返上問題への対応を巡って12日の県議会6月定例会最終本会議は、会議時間を大幅に延長するなど異例の展開となった。最大会派自民改革会議の協議は難航し、知事不信任決議案の提出を決めたのは同日午後6時過ぎ。前後して、本会議再開と、調整のための休憩を繰り返し、議会は空転した。県政史上初となる知事不信任決議案の採決は未明に持ち込まれた。
 川勝知事が同日午前、給与返上に対する考えを報告した後、議会運営委員会は知事報告への質疑を3会派の3人が行うことを決定。県当局は当初、最終本会議の再開は午後2時前後と見込んだが、実際には同5時前。規則で定めた会議時間(午前10時半~午後5時)の終了間際で、直後の議運委で13日午前0時までの延長を決めた。
 知事報告を受けて自民は12日昼過ぎから役員会、議員総会を立て続けに開き、対応方針の協議を重ねた。重鎮らは対決姿勢を示す必要があるとして不信任決議案提出の構えを見せたが、会派内でも賛否があり、意見の差が大きかったとみられる。執行部は当選1期の若手県議も含めて意見聴取するなど協議に時間をかけ、同日午後6時ごろに開いたこの日4回目の議員総会でようやく不信任決議案の提出を決めた。3会派の質疑が始まったのは午後7時前だった。
 県議会事務局によると、会議時間の延長は新型コロナウイルス感染症の緊急対応が必要となった2020年4月、5月の両臨時会以来。過去には08年に静岡空港問題を巡る議論で午後10時46分に閉会した記録が残る。


静岡県議会6月定例会最終本会議ドキュメント
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