アジア選手権メダルラッシュ 三島拠点「チームブリヂストンサイクリング」 パリへ男子団体追い抜き好調
三島市を拠点に活動する「チームブリヂストンサイクリング」が、自転車トラックのアジア選手権(6月、マレーシア)でサポート選手を含め金9、銀5、銅2とメダルラッシュを繰り広げた。好調ぶりを特に示したのが男子団体追い抜き。決勝で今年3度目の日本記録更新となる3分51秒055を出し、頂点に立った。8月3日開幕の世界選手権に向け、窪木一茂主将は「3分40秒台を出せば、おのずとパリ五輪が見えてくる」とさらなる飛躍を誓う。

「陸上男子100メートルで9秒台が次々と生まれたように、一度殻を破るとドンドンいける」。6日にオンラインで開かれた社内報告会。エリミネーション、オムニアムと合わせた3冠に輝いた橋本英也が、5月の全日本選手権で3年ぶりに日本記録更新して以降の好調ぶりに言及した。
日本代表の中長距離は今年1月、スイス代表をかつて指導したダニエル・ギジガーヘッドコーチが就任した。世界的な名将を迎え「量よりも質を重視するようになった」と窪木は変化を語る。食事の仕方や姿勢など細かな目配りもあり、積み上げてきた成果が結果に表れ始めた。
窪木はリオデジャネイロ五輪代表、橋本は東京五輪代表だが、団体での出場が悲願だ。団体追い抜きで出場枠を獲得すれば、マディソンやオムニアムの出場権も与えられる。橋本は「チームメートは心強い。パリ五輪はみんなで出て、一緒に笑ったり悔しがったりしたい」と思い描く。
国別ランキングは現在、五輪出場枠ギリギリの10位。世界選手権で好成績を残せば、パリへの道は大きく近づく。橋本は「良い状態で世界選手権に臨める。結果を出したい」と意気込む。