あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : 三島市

静岡県内路線価 熱海トップ、東部上昇 観光・移住志向高まり

 3日公表された静岡県内13税務署の最高路線価(1月1日時点)で、熱海市のJR熱海駅前の平和通りが上昇率11・1%と全国14位の高い伸びを示した。再開発が進む三島市のJR三島駅前も上昇が目立つなど、首都圏からの観光回帰や移住志向の高まりが県東部の地価上昇を後押ししている。

海沿いの国道135号沿いには大型ホテルやマンションが居並び、ホテルの建設作業も進む=熱海市内
海沿いの国道135号沿いには大型ホテルやマンションが居並び、ホテルの建設作業も進む=熱海市内

 熱海市ではコロナ禍の3年間にも複数のホテルが開業。現在も、大型施設が居並ぶ国道135号沿いなどで建設作業が進む。
 5月のコロナ5類移行前から観光需要は回復基調に転じ、首都圏から観光客や訪日客が多く訪れる。7月下旬に開業予定の「楽天ステイ熱海」は、全室オーシャンビューで無人チェックイン対応、ペットと宿泊できる部屋も用意するなど、競争の激しい熱海での誘客準備に余念がない。コロナ後初の夏休みを控え、担当者は「今の熱海には観光地としての勢いを感じる。開業で観光振興に一役買いたい」と意気込む。
 上昇率の県内2位は、三島市一番町の小山三軒家線通りで2・0%。同路線が位置するJR三島駅南口は2020年に東急ホテルが開業し、26年度をめどに商業施設やホテルなどを整備する再開発計画も進行する。高崎市や宇都宮市と同じ都心から100キロ圏内で、新幹線で1時間以内という好アクセスが注目され、再開発事業を進めるミサワホーム(東京)の担当者は「コロナ禍で働き方が変わり、通勤、移住先として首都圏の現役世代から関心は高い」と手応えを語る。
 不動産鑑定士の木村満義アセットアプレイザル静岡社長は「熱海は観光客増、三島は再開発の期待値が高い」と評価する一方、「同じ県東部でも富士は中心商業地の弱さが残るなど地域差はある」と分析。原材料・エネルギー高で建築費が高止まっているため、回復基調の不動産市況に及ぼす影響を注視する必要性も説いた。

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

三島市の記事一覧

他の追っかけを読む