三島市 下水道使用料値上げを諮問
三島市が委嘱する水道・公共下水道事業の審議会が29日、市役所で開かれた。市が下水道使用料の値上げに向けた改定を諮問し、下水道事業の現状などを説明した。
2020年3月策定の下水道事業経営戦略に基づく諮問。人口減少による使用料収入の減収、浄化センターの老朽化に伴う更新需要の増大などが主な理由。同戦略では24年度に下水道料金を30%値上げする方針を盛り込んだが、市は改定の時期や値上げ率は示さず、7月27日の次回会合で提案するとした。
同戦略では25年度に資本的収支の補塡(ほてん)財源不足に陥る見通しを示したが、市は22年度既に水道事業から1億円の長期借り入れしたと説明。動力費などの運営コストが想定以上に高騰している現状も報告した。
市によると、市の下水道料金の改定は05年度が最後。使用料単価は102・4円で県内で3番目に低く、汚水処理の原価に対する使用料単価を示す経費回収率も68%と県内で4番目に低いという。国は収支構造の適正化を進めていて、使用料単価や経費回収率が基準を下回ると、社会資本整備総合交付金重点配分の対象外とする方針を示している。