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テーマ : 三島市

記者コラム「清流」 愛される楽器店の存在

 「感無量」。2年前の火災で旧店舗を焼失した「やまがた楽器店」(三島市本町)の山形正明社長が、新店舗の門出を祝う関係者に発した言葉だ。被災を乗り越えた苦労に思いをはせ、自分も感慨深かった。
 同店や楽器、音楽文化に特段の思い入れがあるわけではない。郊外の大型店の出現やネット販売の普及で、全国的に市街地の商店街が活気を失っていると聞いて久しい。そんな中、火災の跡地に建設される新店舗を見た時、何とも言えない力強さを感じたからだ。
 山形社長が火災直後に新店舗の再建を選んだ理由が「三島の文化を絶やさないで」という常連や地元からの声だった。経営理念に掲げる「音楽への貢献」を愚直に続けてきた成果だろう。地域に必要とされ、愛され続ける店の存在が商店街の魅力に違いない。
 (三島支局・岡田拓也)

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