東部伊豆地域の持続的発展へ「医療田園都市」構想柱に支援 サンフロント懇話会
静岡県東部・伊豆地域の活性化策を提言する静岡新聞社・静岡放送の「サンフロント21懇話会」(代表幹事・清野真司静岡中央銀行社長)は29日、本年度総会を三島市内のホテルで開き、活動方針を決定した。地元の豊富な農林水産物や、ファルマバレープロジェクトによる「医療田園都市」構想を柱に持続的発展へ支援することを盛り込んだ。=関連記事15面へ
農業先端技術研究拠点「AOI―PARC」(沼津市)といった関係機関と連携し、多彩な業容の生産・販売を擁する県東部・伊豆地域の第1次産業の成長を後押しする。また、医療田園都市構想の具現化を進めて超高齢化社会の理想郷の実現に寄与するとした。高強度で軽量な新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」の実用化支援、動物愛護施設「県動物愛護センター(仮称)」が富士市に開所することを受け、動物愛護と共生の基盤作りなどを広く提案していくことも掲げた。
温泉や富士山、ベルナール・ビュフェ美術館とヴァンジ彫刻庭園美術館などで構成するクレマチスの丘といった観光・文化資産の活用法を提言する。沼津と三島、裾野をはじめ各地の再開発事業の進展に伴う振興策支援、東京五輪・パラリンピック開催で醸成されたスポーツによるまちづくりのサポートも示した。
主催者を代表して静岡新聞社・静岡放送の大須賀紳晃社長が、懇話会の活動が29年目となったことに触れ「継続は力なり。来年は30年の節目を迎えるが、今後も地域に密着し活性化に資するよう続けたい」とあいさつ。清野代表幹事は「地域全体の活性化、発展につながるよう実効性のある提言活動に取り組む」とした。
約150人が参加。基調講演も行った。