三島に高級茶新工場 24年末稼働、水質の良さに着目
ワインボトル入り高級茶を製造販売するロイヤルブルーティージャパン(神奈川県茅ケ崎市)が三島市の三ツ谷工業団地に工場を新設することが、26日までに分かった。投資額は6億円。水質の良さに着目し、伊豆半島の玄関口となる三島を拠点に生産体制を拡大し、品質管理の維持向上につなげる。
新工場は2022年度に7万本を製造した茅ケ崎工場の5倍の生産能力を有し、2024年末の稼働を目指す。国際的な衛生基準「SGS―HACCP(ハサップ)」認証を取得するクリーンルームで製造する。三島市を中心に10人ほどの従業員を採用する予定で、同市周辺の茶葉を使った新商品の生産も視野に入れる。
同社は07年の製造販売開始以降、売り上げを順調に伸ばしているという。商品は浜松市産の天竜茶や静岡市葵区栃沢の茶などを使用。価格帯は5千円台から数十万円。全国各地の高級旅館や料理店で取り扱われ、19年G20大阪サミットでも振る舞われた。今後も外国人旅行客や贈答品、食事中のワインや日本酒に代わるノンアルコールドリンクとしての需要増が期待される。
新工場を拠点に伊豆半島のホテルや旅館に対し、高級茶をコース料理と味わう食の様式「茶宴」も広めたい考え。吉本桂子社長は「三島から全国、世界に本物の茶や茶宴の魅力を発信していきたい」と話す。