記者コラム「清流」 歩いて感じた人の営み
3月に赴任するまで、三島市街地は車で通過するばかり。道は狭く混雑し、通りたくない場所だった。しかし、歩いてみると全く違う世界が見えてきた。
市街地を流れる川のせせらぎに癒やされ、街を彩る花壇の手入れに感心した。歴史を感じる趣ある店があれば、現代風のオシャレな店も点在する。最近はしゃぎりの音を聞き、ホタルの光を眺める夜が格別。取材に徒歩で出かけては、脇道に入り新たな発見があるのも楽しい。車では不便だからこその気付きだった。
何げなく歩いているだけで心が晴れやかになる理由は何か。いずれも背景に、人の営みを感じるからなのかもしれない。着任時「市民活動が盛んな街」と聞いたのを思い出した。多くの市民がまちづくりに参画している魅力的なまちの面白さをもっと発掘したい。
(三島支局・岡田拓也)