演劇、ダンス…舞台は街 「ストレンジシード静岡」開幕 6日まで
静岡市の中心市街地で繰り広げるパフォーミングアーツの祭典「ストレンジシード静岡」が4日、同市葵区の駿府城公園などで開幕した。6日まで、海外からの参加を含む計12組が同公園内外の8カ所で演劇やダンスを披露する。
フェスティバルディレクターのウォーリー木下さん作・演出による「χορός/コロス」では、公募に応じた約70人による群舞。人間と、人間が形成する集団の心理や行動をダイナミックに演じた。18台のベッドを同公園中央の広場に持ち込み、海を行く船や地震発生の装置としても用いた。
京都が拠点の劇団「安住の地」は仏教絵画の「九相図[くそうず]」をテーマにした。身体が朽ち土に返る経過を一人の演者の身体表現によって描いた。
富士市出身の長谷川優貴さんが主宰する劇団「エンニュイ」は、児童公園を舞台に人々の日常を切り取った。ベンチや水飲み場を使い、路上音楽家や動画配信する人、友達同士の何げない会話を再現した。
市役所大階段に登場した「ダンスカンパニーデペイズマン」は「鳥獣戯画」をモチーフにした作品を披露。強いビートの曲を切れ目なく流し、自然と人間の多面的な関係性を3人のダンスで表現した。
木下さんは祭典について「全て初演作。野外だからこその面白さがたくさん詰まっている」と話した。
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観覧無料。問い合わせは事務局<電090(6090)8973>へ。