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テーマ : 経済しずおか

駿河湾フェリー 10万人台回復も目標は下回る 2022年度利用状況

 一般社団法人ふじさん駿河湾フェリーが20日に発表した駿河湾フェリー(清水―土肥港間)の2022年度の利用状況によると、輸送人員は前年度比34・0%(2万7411人)増の10万8128人だった。新型コロナウイルス感染症の影響が出た20年度以降初めて10万人台に回復したが、21年2月に策定した経営改善戦略の目標12万6千人には届かなかった。

駿河湾フェリー
駿河湾フェリー
駿河湾フェリーの輸送人員と運航率の推移
駿河湾フェリーの輸送人員と運航率の推移
駿河湾フェリー
駿河湾フェリーの輸送人員と運航率の推移

 滝浪勇理事長は「観光バスなど団体利用の回復が当初の予定より遅れている」と話し、同戦略の見直しを示唆した。22年度の貸し切りバス輸送台数は636台(前年度比74・2%増)で、コロナ前の19年度の3割程度だった。
 このほかの輸送人員の内訳をみると、徒歩乗船者が前年度比52・7%増の1万6453人と増加率が顕著だった。同法人は、22年4月から開始した西伊豆地域での無料シャトルバス運行などの効果があったと分析している。
 乗用車は2万8814台(23・3%増)、二輪(バイク、自転車)は4206台(13・7%増)と、コロナによる行動制限がない中で堅調に回復した。運航率は84・8%(1・4ポイント増)で、1便当たりの平均輸送人員は95・2人(33・7%増)だった。
 同法人は県と駿河湾沿岸6市町で構成する。経営改善戦略では、行政による年間の負担金1億200万円に加え、21~23年度の3年間で計4億4500万円の上乗せを決めていて、最終年の23年度は1億5400万円を拠出する。
 滝浪理事長は、清水港のフェリー乗船場が25年4月ごろJR清水駅近くに移転する計画や静岡空港の国際線の再開が今後本格化することを見据え、徒歩乗船者やインバウンドの需要創出に取り組むとした。

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