焼津カツオ盗の3被告に懲役2年6月求刑 静岡地裁公判
焼津市の焼津漁港に水揚げされたカツオの窃盗事件で、窃盗の罪に問われた神奈川県の運送会社元社長(49)と焼津市の水産加工会社元社長(57)、都内の水産加工会社元焼津営業所長(47)の論告求刑公判が12日、静岡地裁(国井恒志裁判長)で開かれた。検察側は3被告にいずれも懲役2年6月を求刑した。
論告で検察側は「継続的・常習的な犯行で、自己あるいは会社の利益を得るためという利欲的な動機に酌量の余地はない」と指摘した。最終弁論で神奈川県の運送会社元社長と都内の水産加工会社元焼津営業所長の弁護人は執行猶予付きの判決を求め、共謀を否認している焼津市の水産加工会社元社長の弁護人は「共謀を裏付ける証拠はない」と主張した。
起訴状によると、神奈川県の運送会社元社長と都内の水産加工会社元焼津営業所長は2021年3月22日、共謀し、焼津漁港の魚市場で冷凍カツオ約4・6トン(時価約75万円相当)を計量せずトラックで盗み出したとされる。神奈川県の運送会社元社長と焼津市の水産加工会社元社長は同日、共謀し、冷凍カツオ約6・1トン(同約100万円相当)を同様に盗んだとされる。