⚽J2清水エスパルス歓喜、トンネル抜けた!! 攻撃的姿勢、劣勢はね返す
明治安田J2リーグは8日、各地で第8節の10試合が行われ、清水は東京Vに2-1で逆転勝ちし、今季初白星を挙げた。
①アイスタ▽観衆10418人
清水 1勝5分け2敗(8) 2(1―1 1―0)1 東京V 5勝1分け2敗(16)
▽得点者【清】北爪(1)オセフン(1)【V】林(1)
【評】清水は劣勢をはね返し、東京Vに逆転勝ちした。
前半6分に相手CKのこぼれ球を蹴り込まれて先制を許し、出ばなをくじかれた。しかし攻勢に出てゴールに迫り、35分にチアゴサンタナ、44分に岸本に決定機。相手の守備に阻まれていたが、追加時間に北爪が決め、追い付いて折り返した。
後半は押し気味に試合を進めながらゴール前を崩し切れず。交代枠を使い切って圧力を強め、45分にオセフンがCKを頭で沈めた。
努力のオセフン決勝弾 上昇気流つかめ
長かったトンネルをようやく抜け出した。清水は開幕から8試合目での今季初勝利。新体制となって初のリーグ戦で、白星から遠ざかり続けていた悪い流れを断ち切った。
FWオセフンが精いっぱい突き出した頭がチームを救った。後半45分のCK。24歳の韓国人ストライカーは相手選手のマークを体で制しながら、中央に蹴り込まれた浮き球に合わせて跳び上がった。確実に捉えたヘディングシュートがネットに吸い込まれた。
出番が限られても向上心を失わずに鍛錬を続けてきた。今季のリーグ戦出場はここまで2試合のみ。ルヴァン杯で得点を決めてもリーグ戦のメンバーから外れた。それでも練習への姿勢は変わらず、体は昨年より一回り大きくなった。「チームの皆で生んだゴール」と謙遜したが、努力を知る仲間たちの歓喜の輪が周囲にできた。
秋葉監督の求める攻撃的な姿勢も勝利を呼び込んだ。同点弾は右サイドバックに入るDF北爪がもたらした。前めの位置取りをすればそれだけ守備時にリスクを伴うポジションだが、「チャレンジを評価してくれる」という指揮官の下でゴール前に進入し、蹴り込んだ。
秋葉監督は「これがチームの本来持っている力。まだ一つ勝っただけ」とかぶとの緒を締める。開幕から足踏みを続けてきたチームがやっと、上を向いて歩みを始める。