復興願い 灯の帯 静岡と浜松でキャンドルの夜 東日本大震災12年
東日本大震災から12年を迎えた11日夜、被災地の早期復興を願うキャンドルイベントが県内各地であった。市民らはろうそくにともった灯を見詰めながら、犠牲者や遺族たちに思いを寄せた。
静岡市清水区のJR清水駅東口広場では、約2000本のキャンドルが点灯。一つ一つのろうそくは、区内の高校生らが復興へのエールなどを書いた竹紙で覆われ、写真撮影する駅利用者もいた。竹紙には仙台市や岩手県山田町の被災者からのメッセージもあった。
実行委員長の堀川武士さん(55)は「被災地に思いを届けるとともに、いつ静岡でも起きるかも知れない災害に対する意識を高めたい」と述べた。
浜松市中区のアクト通りでは「3・11 キャンドルナイト」(静岡新聞社・静岡放送後援)が行われた。約5000本のろうそくが、「輝 2023 3・11」の文字を描いて灯をともした。「輝」には、一人一人が防災の大切さを忘れず前を向いて輝きながら生きられるように、との願いが込められた。
主催した浜松西ロータリークラブの山地峰春会長(63)は「継続することで市民の皆さんが震災の危険性や防災の大切さを改めて考える機会をつくれれば」と話した。