ＬＩＮＥと連動し省人化、注文アプリで中小支援 静岡のＩＴ提案
ＩＴベンチャーのＢｏｎｄｓ（ボンズ、静岡市葵区）は、無料通信アプリ「ＬＩＮＥ」と連動して商品の注文などに応じる店舗用ミニアプリの提供支援サービスを始めた。受け取りまでの時間を短縮して顧客の利便性を高めつつ、省人化推進でサービス業の人手不足にも対応する。ＬＩＮＥ日本法人の審査を通過済みで、県内ＩＴ企業では先駆的という。
国内最大級というＬＩＮＥの利用者数に着目した。現状は店舗ごとに異なる注文用アプリを採用しているため、利用者は携帯端末の中から当該アプリを探す必要がある。ミニアプリの利用はＬＩＮＥの登録が前提になるが、ＬＩＮＥから直接アクセスできて操作の手間が省ける。
同サービスを導入した静岡市清水区のカフェ経営、田近義貴さんは「お客さんの負担が少ないのが良い。ペーパーレス化も含めて経費削減につながる」と話す。
店外からのテイクアウト注文、店内各テーブルからの注文の両方に対応するほか、来店客が従業員に感謝の気持ちとしてチップを払うことができる機能も搭載した。
今後、美容院などにも展開予定で、３年後に千店舗への導入を目指す。法人向けのウェブ制作やシステム開発を手がけるボンズの山梨忍社長は「ＩＴは苦手という中小事業者は多いので、とにかく悩まず導入できる手法を考えた。コロナ禍で依然厳しい飲食、サービス業の経営支援につなげたい」と意気込む。
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