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テーマ : 政治しずおか

浜松新球場計画また延期 公園全体で最大510億円 静岡県議会

 静岡県議会建設委員会は1日、県が浜松市西区の遠州灘海浜公園篠原地区に整備する新野球場について集中審査を行った。県は球場案の絞り込みに向けて需要調査が必要とし、2024年6月に基本計画を公表すると明らかにした。直近の12月定例会で示したスケジュールからさらに1年遅れる。緑地広場を多く配置する公園整備案を選定したことも報告し、野球場を含む全体の概算事業費が最大510億円に膨らむとした。

県が示した公園全体の概算事業費や維持管理費
県が示した公園全体の概算事業費や維持管理費
県が選定した公園整備案のイメージ
県が選定した公園整備案のイメージ
県が示した公園全体の概算事業費や維持管理費
県が選定した公園整備案のイメージ

 県は当初、野球場の規模と構造を絞り込んだ上で基本計画を策定する方針だったが、県議会側は「判断の前提となる資料が不十分」などと反発。詳細な需要予測と民間資金活用の可能性を探る調査を先行し、調査結果を踏まえて球場案を選定する方針へと転換した。
 公園整備については多目的に利用できる範囲が広い「健康・スポーツ公園」が優位との案を示し、集中審査で異論は出なかった。公園全体の概算事業費は2万2千人規模(草薙球場相当)のドームにした場合に510億円、1万3千人規模(愛鷹球場相当)のドームは430億円、同規模で照明がなく外野スタンドを盛り土構造にすると220億円になる。
 委員からは球場の整備コストが膨らむことへの懸念が相次いだ。県公園緑地課の担当者は、民間資金の活用が見込めない場合に県単独で2万2千人規模のドームを整備することが可能かを問われ、「非常に厳しい」との認識を示した。プロ野球の試合数は年1回を予定していると説明。委員から「立派な野球場をつくる必要があるのか」と疑問の声が上がった。
 建設委は23年度当初予算案に計上された調査費3千万円を認める方向。一方でドーム案や巨額な事業費が独り歩きしているとし、「県民が望む野球場タイプの判断が適切にできるための調査結果をまとめてほしい」と注文をつけた。

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