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テーマ : 浜松市

遠州織物 赤ちゃん用品に 浜松の母親ら開発

 浜松市内の子育て中の母親や移住者らが中心となって企画・開発を進めた遠州織物のベビー用品の詰め合わせ「はままつ BABYBOX(ベビーボックス)」が完成し、市役所で28日、披露された。織り、染め、縫製など各工程で遠州地域の企業が携わった。プロジェクトの桂川美帆代表(35)は「未来を担う子供に誕生時から遠州織物に触れてほしい。安心で高品質な生地を生かしたものづくりを通じ、地場の繊維産業と育児の双方を支援したい」と話す。

完成した「はままつ BABYBOX」を披露する桂川代表(手前中央)らメンバー=浜松市役所
完成した「はままつ BABYBOX」を披露する桂川代表(手前中央)らメンバー=浜松市役所

 ベビーボックスは、フィンランドの育児支援のギフトボックスに由来する。メンバーは「浜松版」の開発を構想し、2021年12月に着手した。仲間づくりを進めながら、域内の企業や繊維関連団体などを幅広く回って協力要請し、おくるみ、スタイ(よだれかけ)、バスタオル、だっこ枕、モビール(玩具)、手ぬぐい、包装箱を含む7点が完成した。協力企業、団体は20を超える。
 ふんわり柔らかいおくるみは5層のガーゼ生地を使った。スタイは綿麻のヘリンボーン生地と綿ガーゼを組み合わせ、手ぬぐいは華やかな注染そめで仕上げた。モビールはからみ織りをあしらった。
 19年春に夫の仕事で神奈川県から移住した桂川さんは、染色作家で2歳と4歳の2児の母。遠州織物の魅力を再認識すると同時に、高齢化や担い手不足に伴う繊維産業の課題も目の当たりにした。「ものづくりのまちだからこそできる地方創生の取り組み。携わる人や企業の輪を広げたい」と願いを込める。作り手の制作にかける思いも動画で発信する。
 製品はホームページで受注を始めた。数量限定の先行予約価格は7点セットが税抜き2万2千円、5点セットが同1万5900円。

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