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静銀リース 脱炭素設備、中小に提案 国の補助制度活用

 しずおかフィナンシャルグループ傘下の静銀リース(静岡市葵区)は、設備のリース事業を通じた中小企業の脱炭素推進に注力している。国の補助事業を活用して環境負荷の低い設備の導入を提案しながら、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ生産の回復や効率化を目指す企業のニーズに対応する。

環境省の補助制度を適用してリースで導入した工作機械=静岡市清水区のシミズトライム
環境省の補助制度を適用してリースで導入した工作機械=静岡市清水区のシミズトライム

 環境省は、企業が二酸化炭素排出量の少ない高効率のボイラーや空調、冷蔵、工作機械などをリースする場合、リース料の1~4%を補助する「ESGリース」制度を運用する。同制度ではリースを受ける企業とリース事業者の双方が環境対応事業に取り組む場合、さらに2%の補助額が上乗せされる。
 プラモデルの金型製作などを手がけるシミズトライム(静岡市清水区)は昨夏から、切削加工用の工作機械をリースで活用する。環境省のエコアクション事業者の認定を受け、全社で省エネ活動を進めていることが奏功し、同社は製品別基準額に上乗せ分を合わせた3%分の補助を受けている。リース料の減額分は月1万円ほどで、今回初めて大型機械をリースした栗田政則社長は「原材料やエネルギーのコストが増す中、リース料が削減できて良かった。光熱費削減と環境保全の両方につなげるため、今後も省エネに努めていく」と話す。
 静銀リースが2022年度、国の補助事業を活用した件数(23年1月末時点)は既に前年度を上回る54件。主力の工場のほか、飲食、小売業の利用も多いという。同社は機械メーカーや商社と連携して国の制度の普及啓発を進め、25年度までに累計200件を目指す。大橋弘社長は「リースを活用した省エネ、脱炭素推進の手法を幅広く提案し、地域企業を後押ししていきたい」と意欲を見せる。

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