富士山麓包む 炎と煙 東富士演習場 野焼き計画通り終了
富士山麓に広がる陸上自衛隊東富士演習場(御殿場市、裾野市、小山町)の野焼き作業が4日、行われた。主催団体によると、計画通り作業を終えた。演習場全体の約3分の1に当たる約2745ヘクタールの下草やカヤを焼いた。
過去に積雪などの影響で延期になることが多かったため、天候の影響を受けないよう日程を例年より1週間前倒しし、当初の予定日に実施した。
地元関係者と自衛隊員の計約910人が4作業区39班に分かれて作業を進めた。午前9時半に着火すると瞬く間に燃え広がり、富士山麓は炎と煙に包まれた。
各作業区と統括本部で30分ごとに風速や湿度を測るなど、作業員3人が焼死した2010年の事故後に取り入れた安全対策を継続した。計画区域外への延焼を防ぐ防火帯を2500メートル増やしたが、7カ所で山林に飛び火した。いずれも、すぐに消したという。
野焼き作業は火災防止や害虫根絶などを目的に、東富士入会組合など四つの権利者団体が主催している。