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静岡人インタビュー「この人」 シニアの太鼓日本一に輝いた 山内剛さん(御殿場市)

 60歳以上の奏者が腕前を競う日本太鼓シニアコンクール(昨年11月、石川県)で優勝した。28歳で演奏を始め、太鼓団体「富岳太鼓」の代表を務める。保育園や障害者支援施設などを運営する社会福祉法人「富岳会」の理事長。奏者としては「強嗣」名義で活動する。64歳。

山内剛さん
山内剛さん

 ―コンクールを振り返って。
 「新型コロナ禍で対外活動が制限される中、優勝という明確な目標を持って自らを奮い立たせた。仕事で日中は練習ができず、毎朝5時に起きて1時間体を鍛え、昼休みの45分間に太鼓を打った。3位だった前年の悔しさをばねに、前年の3倍練習したので自信はあった。指導する子どもたちが賞を取ることは多いが、私個人が評価されるのは数十年ぶり。新鮮な気分」
 ―太鼓の魅力は。
 「音を出すだけでなく見る人や聞く人の心を打つことができる。全身全霊で打ち込むと、時には勇気、時には癒やしを与えられる。音はうそをつかない。努力した分だけ、いい音が出る。心が乱れていたり、練習を怠ったりするといい音は出ない」
 ―富岳太鼓の活動は。
 「三つのチームがある。4~18歳の風神組は地域行事や高齢者施設で演奏する。富岳会職員と一般の人でつくる雷神組と、知的障害者から選抜する竜神組はプロチーム。全国各地で公演する。中東や欧州など19カ国にも赴いて日本文化を伝えた」
 ―今後の目標は。
 「一生現役を続ける。シニアコンクールは個人では再出場できないが、チームなら可能。富岳太鼓のメンバーが60歳を超えたら再挑戦したい。10年後ぐらいになる。富岳太鼓が運営する子ども和太鼓まつりや富士山太鼓まつりなどをPRし、多くの人に太鼓の魅力を伝えたい」

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